INTERVIEW
2023.09.11
――シングルにはカップリング曲を2曲収録。そのうち「Take My Chance(feat. 樋口楓)」は、同じランティス所属のVTuber・樋口楓さんとの次元を超えたコラボレーション楽曲になっています。
熊田 樋口さんが『英雄教室』のオープニング主題歌(「Bravery? Naturally?」)を歌われているということで、ご一緒させていただくことになりました。樋口さんのイベント(“9月5日開催/Lantis Presents でろーんのトモダチフェス〜熊田茜音さんとTRUEさんと一緒〜”)で一緒に歌ったのですが、樋口さんをフィーチャリングしているからこそ、みんなで盛り上がって遊べるような楽曲にしたいということで、コール&レスポンスできるような明るくて未来のある楽曲にしていただきました。
――パンク~メロコア系のアップテンポなロックナンバーで、楽曲も歌声も元気いっぱいですよね。
熊田 この楽曲はノリが大事だと思ったので、レコーディングのときは暗い部分は一切なしで、ものすごく気持ちを作っていったんです。しかもちょうどバンジージャンプを飛んだ数日後だったんですけど、バンジーって飛んだあとに無敵な気持ちになれるんですよ!生まれ変わったような、一皮むけたような気持ちというか。あれって自分の足で踏みだして飛び込まないといけないし、あの100メートルの恐怖を乗り越えたあとなので、自分の気持ちが無敵すぎて、マリオのスター状態みたいな気分でレコーディング現場に行きました(笑)。あのときは自分でも引くくらい元気で、声もすごく大きかったし、プロデューサーも「すごく良かった」って褒めてくれました。
――「Another Self」のレコーディングのエピソードとは真逆じゃないですか。
熊田 そのプロデューサーにはずっとお世話になっていて、常に本音で向き合ってくれる方なんです。だからこそ信頼していて、「Another Self」でも最終的に「良いね」と言ってくれたことで安心もしたのですが、このときは珍しくLINEでも「今までやってきたことが繋がってきたね」みたいなメッセージをくださって、家で泣きました。バンジー飛んでおいて良かったです(笑)。
――これからはレコーディング前に必ずバンジージャンプを飛べばいいんじゃないですか(笑)。
熊田 確かに(笑)。MV撮影で飛んだのが日本で2番目に高いバンジーだったんですけど(茨城県の竜神大吊橋)、日本一高いのが岐阜にある200メートル級のバンジー(岐阜バンジー)らしいんですよね。今後のMVは毎回バンジーを飛ぶようになって、取材でも「次はどこで飛んだんですか」っていう話になるかも(笑)。
――楽曲の話に戻りますが、熊田さんと樋口さん、声の相性がすごく良いですよね。
熊田 ですよね!私も完成したものを聴いたときに「ユニットじゃん!」と思って(笑)。多分、2人とも陽の成分が多い声質をしていると思うんですけど、明るさのベクトルが違うというか、お互いぶつかり合うことがなくて、ちゃんと聞き分けもできるんですよね。この間、樋口さんとラジオ番組を収録する機会があったのですが、そのときに樋口さんが「声が太くて芯がありますね」と言ってくださって。2人の歌が良い感じに混ざり合った楽曲になりました。
――そしてもう1曲は、2022年に配信リリースされた寺島拓篤さんとのコラボレーション楽曲「VISIONS」の熊田さんソロ歌唱バージョン。このバージョンならではの聴きどころを教えてください。
熊田 原曲で寺島さんが歌っていたパートも私が歌わせていただいていて、寺島さんの人生を歩んできた歌声との違いはあると思うのですが、男性と女性の歌声という意味での聴こえ方の違いも楽しんでいただきたいですし、元々は寺島さんが歌われている“歪んだ鏡を覗き込んだって 浮かんだ不安が増すだけ”というフレーズも、私は私が生きてきた中での記憶や感情を込めて歌っているので、また別の感情が出ている歌になっていると思います……寺島さんへのリスペクトが強すぎて、「ここを聴いてください!」とは言いにくいんですけど(苦笑)。でも、ライブで歌うときも心にはいつも寺島さんがいますし、私はソロバージョンも好きです。
――あと、シングルとは直接関係ないのですが、この機会に聞いてみたかったことがありまして。熊田さんは最近、「熊田茜音の熊田村」というWEBラジオを始めましたが、これはどんなきっかけで始めたのですか?
熊田 私はしゃべるのが大好きだし、ラジオが大好きなんですよ。でも今は個人でのラジオ番組がなかったので、色んなところで「ラジオ番組やりたい!」と1年くらい言い続けて、しまいには勝手にX(旧Twitter)のスペースでしゃべり始めたりして(笑)。私、別に意識していないのに、日々誰かにしゃべりたくなるような事件が起きるんです。それを発散する場が欲しくて。そうしたらマネージャーさんが「自分たちで作ろう!」と言ってくださって。
――めっちゃアクティブですね。
熊田 それこそ今まで熊田ファンの愛称もなかったので、そういうのを決められるような場所を作って、「Another Self」のキャンペーンでやっていたように、友達の輪も広げていきたいとなったときに、「じゃあ村を開村しよう!」ということで「熊田村」という番組名になりました(笑)。番組ではアコギをバックにカバー曲を歌ったり、やりたいことを詰め込んでいて。「熊田村」のリスナーさんのことは“熊民(くまたみ)”と呼んでいるのですが、その輪が広がって、いつかイベントを開催できればいいなと思っています。
――第1回ではウルフルズの「ガッツだぜ!!」、第2回では中島みゆきさんの「糸」をカバーされていましたよね。自分もリスナーなので。
熊田 ええっ!ありがとうございます!今のところ毎回リスナーさんが100人を超えているのですが、私はあのラジオでは公式で非公式なことをやりたいと思っているので、最初はそんなにたくさんの人が聴いてくれるとは思っていなくて。でもそれは“熊民”のみんながSNSで拡散してくれるからで、その意味でも輪が広がっている実感があります。あとはカバーすることでの発見も多いんです。カバー曲の場合、自分の得意なキーに合わせて作られたわけではないので、発声の仕方を変えてみることで、今までできなかったビブラートや裏声が出るようになったりして。そういう技術的な部分だけでなく、感情面でも気づかないうちに成長している部分があって、今後のレコーディングにも影響が出るんじゃないかなと思って、ワクワクしています。歌への向き合い方が変わってきました。
――いいですね。そのように今も色んな新しいことに体当たりで挑戦している熊田さんですが、最後に今後さらにチャレンジしたいことがあれば教えてください。
熊田 実はダンスを習い始めたんですよ。ライブでかっこいい動きを見せたいと思っていて。ダンスの素養がある人は、例え踊っていなかったとしても、リズムの取り方や体の使い方がすごくかっこいいと思うんですよね。だから、ダンスを通じてきれいに見える体の動かし方を勉強して、パフォーマンス力を向上できればと思って挑戦中です。でも、ダンスは元々苦手意識があったんですよ。
――あれ?運動は苦手なんでしたっけ?
熊田 得意なのは走ることオンリーで、走るのは早いし体力もめっちゃあるんですけど、バレーボールはそもそもボールが手に当たらないし、運動神経は大変なことになっていて(笑)。でも、まずはやってみようと思って習い始めたら、1回目のダンスレッスンから収穫がありました。私は首が長いので、スッと肩を落とした態勢のほうがきれいに見えると教えていただいて、実際に「Another Self」の衣装を着てそれを試してみたときに、見え方が全然違ったんですよ。そういう意識を持てるようになったことで、すごく楽しくなったので、新生・熊田をぜひ楽しみにしていてほしいです!
●配信情報
「Another Self」
配信リンクはこちら
●リリース情報
TVアニメ『英雄教室』エンディング主題歌
「Another Self」
発売中
■mora
通常/配信リンクはこちら
ハイレゾ/配信リンクはこちら
品番:LACM-24432
価格:¥1,650(税込)
仕様:アニメ描き下ろしイラストを仕様した長帯ジャケット
<CD>
1.Another Self
作詞:結城アイラ 作曲:久保田真悟(Jazzin’park)、栗原 暁(Jazzin’park)、前田 佑 編曲:前田 佑、久保田真悟(Jazzin’park)
2.Take My Chance (feat. 樋口楓)
作詞・作曲・編曲:湯原聡史
3.VISIONS
作詞:寺島拓篤 作曲・編曲:R・O・N
4.Another Self (TV size)
5.Another Self (Instrumental)
6.Take My Chance (feat. 樋口楓) (Instrumental)
7.VISIONS (Instrumental)
熊田茜音
公式サイト
https://kumaka.jp/
公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/official_kumaka
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