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INTERVIEW

2023.09.01

TVアニメ『EDENS ZERO』から「命」を受け取り書き上げたEDテーマ「my star」――ロザリーナが楽曲に込めた想いや自身のライブについて語る

TVアニメ『EDENS ZERO』から「命」を受け取り書き上げたEDテーマ「my star」――ロザリーナが楽曲に込めた想いや自身のライブについて語る

シンガーソングライター・ロザリーナのニューシングル「my star」は、TVアニメ『EDENS ZERO』第2期7月クールEDテーマ。切なさと懐かしさを滲ませるメロディとともに、今はいなくなってしまった大切な人に向けた想いを描いたミディアムチューンだ。以前から『EDENS ZERO』のファンだったという彼女に、「my star」の制作について語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 森 朋之

「命について書きたい」と思い、作り上げた「my star」

――新曲「my star」は、TVアニメ『EDENS ZERO』EDテーマ。制作はどんなふうに始まったんですか?

ロザリーナ 『EDENS ZERO』は、EDテーマのお話をいただく前からチェックしていたんですよ。私、元々『FAIRY TAIL』が大好きで、『EDENS ZERO』が始まったときに「真島ヒロさんの新作だ!」と思って。私は王道タイプというか、圧倒的に強い主人公、頼りになる主人公が好きなんです。『EDENS ZERO』は主人公のシキ(・グランベル)がエーテルギアを使って戦うシーンがとにかくカッコよくて!なので、オファーをいただいたときもすごくテンションが上がったし、そこから改めて作品を読み直して、「どんなことを歌おうかな」と考え始めたのが制作のスタートですね。

――曲を書くにあたって、『EDENS ZERO』のどんなところにフォーカスしたんですか?

ロザリーナ 第2期って、感動するシーンがすごく多いんですよね。信用していた人に裏切られて、ボロボロになっていたハーミット・ミオがシキたちと出会って立ち直っていく場面もそう。あと、ヴァルキリー・ユナのエピソードもそうですね。ヴァルキリーはホムラ・コウゲツの師匠なんですけど、ホムラの本当の母親を探すために姿を消して、そのなかで息を引き取ってしまう。ホムラは落ち込んでずっと泣いてるんだけど、そこから立ち直って、もう一度戦いに向かう。血は繋がっていないけれど、自分を育ててくれた人が道しるべになって、それがホムラの強さに繋がっているんですよね。主人公のシキも“じいちゃん”(魔王ジギー)に教えてもらったことが魂レベルに刻み込まれていて、それがすごい力になっている。

――そうですね。

ロザリーナ 私自身も家族が大好きで、ひいおばあちゃんっ子だったんですよ。小さい頃から、実家のワンちゃんを連れて電車で会いに行って、色んな話を聞いたりしていて。うちの親も家族付き合いをしっかりするタイプなんですけど、作品を読みながら家族との関わりを思い出してましたね。あと、たまたまそのタイミングで実家のワンちゃんが死んじゃったんですよ。そんなこともあって、「命について書きたい」と思ってたんですよね。しかもポジティブな歌にしたくて。1ヵ月くらいずっと命について考えていましたね。

――ロザリーナさん自身の思いも強く反映されているんですね。

ロザリーナ そう思います。“失って初めて気づく”じゃ遅いんですけど、関係が近ければ近いほど、その大切さが当たり前になって、見えづらくなってしまうんだなって。最後のサビの前に“大切な人たちが僕にできたんだ 君に見せたかったな”という歌詞があるんですけど、そういう気持ちは私にもあるんですよ。良いことがあると「ひいおばあちゃんに伝えたかった」って思ったり。『EDENS ZERO』でいうと、ジギーがシキに対して「友達をたくさん作りなさい」と言う場面があって。それがすごく好きだし、「my star」の歌詞にもちょっと共通している部分があるのかなと思います。

――なるほど。曲調やアレンジに関してはどうですか?

ロザリーナ かなり自由に作らせてもらいましたね。もちろん『EDENS ZERO』のエンディングに合う曲にしたいと思っていたんですけど……最近、近しい人たちから私の曲に対してクレームが届きまして。

――クレーム?

ロザリーナ 「ロザリーナの曲は難しくてカラオケで歌えない!」って(笑)。だから「my star」はできるだけ、みんなが歌えるような曲にしたかったんです。レコーディングのときは独り言みたいというか、1人で誰かに向かって話すような感じを意識しましたね。アレンジに関しては、“大切な人を思い出してほしい”“懐かしい気分になってほしい”と思っていて。途中でアレンジャーさんにお願いして、オルゴールやトイピアノの音を入れてもらったんです。最初はもっとたくさん入ってたんですけど、「これだと世界観が強すぎるね」ということになり、皆さんと話し合いながら今の形になったという感じですね。

――おもちゃっぽい音が入ったことで、明るさやかわいさも加わって。

ロザリーナ 先ほども話しましたけど、暗く聴こえる歌にしたくなかったんです。命について深く考えながら作った曲だけど、パッと聴いたときにそう捉えてもらわなくてもよくて。『EDENS ZESRO』自体もポジティブなストーリーだし、「my star」からも明るさや暖かさを感じてもらえたら嬉しいです。

ワンマンライブを経た、ライブに対する意識

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