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2023.08.30

Vtuber・VSinger×アニソンの歴史をプレイバック!アニメ音楽ファンにお薦めしたいVTuber楽曲8選紹介

Vtuber・VSinger×アニソンの歴史をプレイバック!アニメ音楽ファンにお薦めしたいVTuber楽曲8選紹介

アニメ音楽ファンにお薦めしたいVTuber楽曲8選

そのようにVTuber/バーチャルシンガーという存在が普遍化し、アニメとの結びつきも強くなっていくなか、「ラブライブ!」シリーズ発のバーチャルスクールアイドル「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」や、「アイドルマスター」シリーズから誕生したアイドル育成プロジェクト「PROJECT IM@S vα-liv(ヴイアライヴ)」といった、既存の人気コンテンツが主導するVTuberプロジェクトも登場。前述したように、アニメ音楽界隈で活躍するクリエイターがVTuberに楽曲を提供する機会も増え、文化的に面白い交わりが起こっているのが現状と言えるだろう。そこで、改めてアニメ音楽ファンにお薦めしたいVTuber楽曲をいくつかピックアップして紹介したい。

まず絶対に外せないのが、星街すいせいとTAKU INOUEによる音楽プロジェクト、Midnight Grand Orchestra。星街すいせいは、その情熱的な歌声と圧倒的な歌唱力で人気を集め、「THE FIRST TAKE」やテレビの音楽番組にも出演するなど、実際にリアルとバーチャルの境界を越えて活躍するホロライブ所属のVTuber。一方のTAKU INOUEは、アニメ/ゲーム音楽好きには言わずもがなの人気クリエイターだ。そんな2人が、深夜3時のクラブアンセムとなっているTAKU INOUE & 星街すいせい「3時12分」や、星街の1stアルバムのリード曲「Stellar Stellar」をTAKU INOUEが楽曲提供した流れを経て、2022年に本格始動したのがMidnight Grand Orchestra。そのユニット名通り、“夜”や“宇宙”を想起させる世界観が持ち味になっていて、壮麗なオーケストレーションを纏ったアップリフティングなエレクトロナンバー「SOS」や「Moonlightspeed」など、クラブミュージックの要素を取り入れた最新鋭のポップミュージックを展開している。「Hotel Moonside」「クレイジークレイジー」などのイノタク仕事が好きな人はマストで聴いてほしい。

“夜”繋がりで強引に紹介したいのが、ホロライブ所属の夜空メルが2022年に発表したオリジナル曲「流れ星☆キラキラ」。楽曲提供したのは、リスアニ!読者にもお馴染み、ROUND TABLEの北川勝利で、作詞は藤村鼓乃美・北川勝利のボーダーズコンビ、編曲にはacane_madderも参加している。これが花澤香菜「星空☆ディスティネーション」路線の煌びやかでロマンチックなディスコポップに仕上がっていて、ウィスパーボイスのコーラスや後半のセリフパートを含め、夢心地になれる1曲だ。

さらに意外な大御所クリエイター/アーティストが楽曲提供することもある。昨年にホロライブ所属の“船長”こと宝鐘マリンのオリジナル曲「マリン出航!!」を、田中公平が書き下ろしで提供して話題になったのは記憶に新しいし(アニメ『ONE PIECE』からの“海賊”繋がりと思われる)、同じくホロライブ所属の不知火フレアは、以前から憧れの存在で歌枠などで度々カバーをしていた奥井亜紀から新曲「SKYSONAR」の提供を受けていた(しかも奥井本人がコーラスで参加)。

また、花譜×佐倉綾音「あさひ」のように、VTuberと声優がコラボするケースも。ホロライブ所属のAZkiが今年6月に発表した「銀河と海路」では、小岩井ことりが歌唱で参加。サビでの美しくもエモーショナルな二重唱で相性の良さを発揮している(作詞・作曲は伊東歌詞太郎が担当)。ちなみにAZKiとときのそらによるユニット・SorAZが今年8月に発表した新曲「Scale the walls」は渡辺 翔が提供しているのだが(編曲は奈須野新平)、こちらではClariSを彷彿とさせるピュアで爽快なデュエットを聴かせているので、ぜひチェックしてほしい。

と、ここまでホロライブ所属タレントばかりになってしまったので、最後ににじさんじ所属の緑仙を紹介しておきたい。中性的な歌声が魅力の歌い手で、Rain Dropsの一員としてメジャーデビュー経験もある緑仙。ソロでもインディーズでいくつかの作品をリリースしてきたが、今年6月に開催した初ソロライブでメジャーデビューを発表。新曲「WE ARE YOU」では藤林聖子(作詞)×eba(作曲・編曲)コンビによる疾走感あるロックチューンをしなやかなハイトーンボイスで表現している。さらに10月4日にリリースされるメジャー1stミニアルバム『パラグラム』では、ebaがコンポーザーを務めるバンド・cadodeやポルカドットスティングレイとのコラボレーションも決定。ちなみに緑仙のソロライブをサポートしていたのは、奈良悠樹(Gt)、堀崎 翔(Gt)、岸田勇気(Key)、ゆーまお(Dr)といったアニメ/声優界隈のライブでもお馴染みの面々。クリエイターやミュージシャンの繋がりも含めてますますアニメ音楽のシーンと混ざり合うVTuberの音楽に、引き続き注目していきたい。

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