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INTERVIEW

2023.08.22

TeddyLoidやヒャダインとの“全力コラボ”で、声優アイドルというフィールドをさらに開拓する1枚! i☆Ris「Let you know!/あっぱれ!馬鹿騒ぎ」リリースインタビュー

TeddyLoidやヒャダインとの“全力コラボ”で、声優アイドルというフィールドをさらに開拓する1枚! i☆Ris「Let you know!/あっぱれ!馬鹿騒ぎ」リリースインタビュー

声優とアイドルの活動を両立するハイブリッドユニット・i☆Risが、8月23日(水)に23rdシングル「Let you know!/あっぱれ!馬鹿騒ぎ」をリリース。デビュー10周年を迎えファンとより一致団結するために“i☆Ris 10th→NEXT キミと一緒に「Full Energy‼」”のキャッチコピーを掲げる彼女たちによるニューシングルには、TeddyLoid提供のエレクトロなガールズクラッシュ「Let you know!」と、今年開催の全国ツアーのテーマ曲ともなった前山田健一(ヒャダイン)によるハイテンションなお祭りソング「あっぱれ!馬鹿騒ぎ」が収録されている。

今回はメンバーの中から山北早紀・芹澤 優・若井友希へのインタビューを敢行。たゆまぬ研鑽を積んできた彼女たちとクリエイターの全力がぶつかることで生まれた各楽曲について、たっぷり語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次

全力で駆け抜け続ける姿が与えた、「Let you know!」への説得力

――まずは「Let you know!」について、皆さんは最初に聴いたときにどんな印象を持ちました?

芹澤 優 びっくりしました(笑)。でもi☆Risって今まで、ほかのアーティストさんが結構やられている「有名アーティストさんに楽曲を書いていただく」みたいな、コラボらしいコラボをほとんどしていなかったんですよ。だから、せっかくやるなら御本人の色がバチバチに出た「i☆Risなんだけど、i☆Risっぽくない驚き」があったほうがコラボの意味があるかなぁと思っていたので、「良かったな」という気持ちにもなりましたね。

山北早紀 今どきの“THE K-POP”っていうイメージがして、「こうきたかぁ!」って思った。しかも、こういう感じの曲がシングルの表題曲になるっていうのもこの曲が初めてなので、ファンの皆さんもびっくりしたんじゃないでしょうか?

若井友希 TeddyLoidさんの曲の世界観は元々知っていたので、なんとなくサウンド感の予想はできたんですけど、聴いていくなかで「これをi☆Risで歌ったら、どんな化学反応が起きるんだろう!?」ってワクワクしてきたんですよ。そのぶん「どうやって歌えばいいんだろう?」っていっぱい考えもしましたけど、結果として意外性もありつつ、ファンの方にはちゃんと「i☆Risちゃんの声だな」と思ってもらえるような、“新境地”と言える楽曲に仕上がっています!

芹澤 やっぱりTeddyLoidさんは今すごく人気の方でもあるから、「自分の色の出し方をすごくよくわかってらっしゃる方だなぁ」って感じました。だからレコーディングでは「どこに転んでも、きっと上手く料理してくれるはず!」みたいな信頼もあって、ある意味Teddyさん任せみたいなところがあったくらい、安心して歌えました。

山北早紀

山北早紀

――おっしゃるように、サウンドにはTeddyLoidさんの色がすごく強く出ている一方で、歌詞からは「まさに今のi☆Risが歌うべきもの」といった印象も受けました。

若井 すごく自信満々な歌詞なので、自分を強く持って10年以上活動を続けてきたi☆Risちゃんが歌うのには合っていますよね。あと、すごく現代に歌うべき歌詞を提示されているような感じもします。今の若い子たちには「やりたいこと、特にないなぁ」とか「ふわふわ生きちゃってるなぁ」みたいな子が多いという話をよく聞くので、そういう子たちにも刺さったらいいなと思っています。

山北 結構強い女性像が描かれてはいますけど、これを無理して歌わないことで結果としてすごく説得力のある歌になっているというか……それは本当に、10年活動を続けてきた私たちならではのものでもあると思うんです今回の楽曲はガールズクラッシュの要素がありますが、私たちは元々はそういう方向性ではなかったじゃないですか。

――そうですね。特に初期は『プリパラ』の主題歌などが多かったですし。

山北 そうなんです。だからこそ“狙っていないかっこよさ”みたいなものも出ているんじゃないかと思っています。背伸びしてないというか、ちょっと抜きを覚えたかっこよさというか……。

芹澤 だから、「強がり」じゃなくて「本当に強い人たち」みたいな感じがするよね。私、自分で歌詞を読んでいてもそう感じますもん。“「限界」はもういらない”って思ってなきゃ、11年もやってこれないですから(笑)。

芹澤 優

芹澤 優

――その「抜きを覚えたかっこよさ」を光らせるとなると、レコーディングで取り組まれたことも今までのほかの曲とかなり違ったのでは?

若井 はい。私、レコーディング順が最初だったんですけど、こういう楽曲が得意なタイプではないので……かなり焦ったし不安だったんです(笑)。さきさま(=山北)とかひみちゃん(=茜屋日海夏)にはラップとかこういうガールズクラッシュが好きなイメージがあったけど、順番的には私が土台を作らないといけなかったので、普段はあまり聴かないK-POPのアイドルさんとかの曲をたくさん聴きまして。バキバキにかっこいい系のK-POPの雰囲気を意識しながら、レコーディングに行きました。

――実際レコーディング中には、特にどんな部分を意識されましたか?

若井 韓国のアイドルさんって語尾とかの歌い回しが特徴的なイメージがあるので、そこを近づけられるようにかなり意識しました。でもまったく自分じゃないものを出すのも嫌なので、ちゃんと若井っぽさも残しつつ。例えば2-Bメロの“絢爛な挑戦者”っていうフレーズには特に若井っぽさを出せたので、全体としては私らしさも新しい自分も両方出せたように思っています。

山北 私が個人的なポイントをあえて挙げるなら、ハモリですかね?1番と2番でハモリが違ううえに、過去イチキーが低かったんですよ。特にその“絢爛な挑戦者”のところなんて、もうありえないくらい低くて!そういう意味ではプチ挑戦もありましたけど、さっきゆうきちゃんが言ってくれたとおり私自身はこういう曲が結構好きなので、主線に関しては肩の力を抜いて歌っているうちにいつの間にかレコーディングが終わっていたような感覚でした。

芹澤 私はゆうきちゃんとは逆にレコーディング順が最後で、しかも結構期間が空いてしまったので、ほかのメンバー4人の歌声が入っている音源を使って練習したんです。そうしたら、みんな思ったよりクセが強い歌声でびっくりしたんですよ(笑)。

若井友希

若井友希

――それを受けて、芹澤さん自身はどうレコーディングに臨まれましたか?

芹澤 好きな韓国アイドルもそうなんですけど、「かっこいい曲を歌っていてもかわいさが滲み出る」ものが結構好きで。そういうテイストで歌っていたら、「もっともっと、かわいくやってください」と言われたんですね。それは全体のバランスを考えてのことだったみたいで、クセ強く歌うメンバーもいれば、私とかみゆたん(=久保田未夢)は“Aha”とか“Come on!”みたいな細かいポイントをすごくかわいらしく入れる担当になっていたので、「1曲の中でも、それぞれ役割があるんだなぁ」と思いました。

山北 だからか!私はゆうちゃんの前、4番目にレコーディングしたんですけど、自分が2番で歌っている“もっともっと ココロを キミを奪いたい”のラップの部分を、最初はもっとクセ強くやっていたんです。「“キ”ミを“奪”い“たぁ”い」みたいな感じで。そうしたら「もうちょっと普通でお願いしまーす」というオーダーがあったんです(笑)。

若井 でも逆に私は、「もっとクセ出してください」だったから……。

山北 きっと後半組は、全体のバランスを調整してたんだね(笑)。

――ハモといえば、サビの“Do you wanna ? × 3 どーする?”の部分がどう作られていったのかも非常に気になります。

若井 そこ、この曲の一番頭に残るポイントですよね!たしかあそこは元々3・2で高い・低いに分かれていて、声色とかトーンを変えながら、それぞれが3人分くらい重ねていた気がします。だから最終的には、10~15人ぐらいの声がギュッと詰まってるはず(笑)。

――そしてこの曲のMVは、こちらもi☆Risにとって初となるアニメMVというスタイルになりました。

芹澤 アニメMVだと、「アイドルなんだ」とか「女の子ユニットが歌ってるんだ」みたいな曲以外の情報が入ってきにくいので、純粋に曲で「良いな」と思ってくれる人に刺さりやすいような感じがしますよね。そのほうが、元々ファンでいてくれる人たち以外に向けて、曲が真っ直ぐ届きそうでますし……もちろんi☆Risちゃんだって、別に全然かわいいんですけどね(笑)。

若井 それにTeddyLoidさんが楽曲を手がけている方って、例えばAdoさんみたいにアニメMVの方が多い印象があるので、よりコラボ感が出たようにも思います。

山北 しかも、アニメMVではありますけど、割とお洒落な感じに仕上がっているんですよ。ほら、最近ってYouTubeを使ってオシャレなMVを流している飲食店もあるじゃないですか?だから、そういうところにも取り入れていただけたらいいなぁ……なんて思ってみたり(笑)。あと、曲もMVも、両方とも良い意味でスルメソング寄りだなぁという印象があるんですよね。最初の「わー!」っていう衝撃もありますけど、気がついたら“Do you wanna? Do you wanna? Do you wanna? ……”っていうフレーズとか、あのMVが脳内に流れてる……というように、きっとどんどんリピートしたくなってくるような気がしています。

ツアーにも多彩な表情を出せる5人にもピッタリ!な「あっぱれ!馬鹿騒ぎ」

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