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INTERVIEW

2023.08.23

【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2023」突撃!開催前インタビュー 第1回:寺島拓篤――アニメオタクでもある寺島が語る“アニエラ”の魅力

【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2023」突撃!開催前インタビュー 第1回:寺島拓篤――アニメオタクでもある寺島が語る“アニエラ”の魅力

長野で開催されるアニソンフェス“ナガノアニエラフェスタ”に2019年に初参加して以来、様々な場所でその愛を表明し続けてきた声優/アーティスト・寺島拓篤。過去に2019、2022年を経て、今年も出演が決定している彼が見た、“アニエラ”の魅力とは?

開催前インタビューの連載第1回目は、まだ“アニエラ”を知らないあなたもきっと行きたくなる、好きになる、愛に溢れた寺島へのインタビューをお届け!

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【連載】アニソン野外フェス「ナガノアニエラフェスタ2023」突撃!開催前インタビュー

INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一

「ライブやるぞ」というよりも「みんなで楽しもうね」という気持ち

――寺島さんはこれまで“ナガノアニエラフェスタ”に、2019年と2022年の2度出演されています。まずは初出場となった2019年、最初にオファーをもらったときの感想を教えてください。

寺島拓篤 シンプルにお声がけいただくのがとても嬉しい、という気持ちがまずありまして。自分の音楽活動がそもそも「音楽やりたいぜ!」というよりは、ファンの皆さんにお返しをしたいという比較的ミニマムな感覚からスタートしているんですよね。だから、そこからアニメのタイアップをいただいて、こういうフェスに呼んでいただけるようになるというのは、想像もしていなかった未来のひとつなんですよ。それが順調に続いて、アニエラさんからも声をかけていただけて、当時すごく嬉しかった覚えがあります。

――当日は快晴で、まさに野外フェス日和という状況でのステージだったそうですね。

寺島 そうなんですよ!前年は雨だったと聞いていたんですが、僕は“晴れ男”を自称しているので、今回も「やってやったぞ」と(笑)。やはり野外ライブなので晴れたほうがいいだろうという想いはあるので、嬉しかったです。

寺島拓篤

寺島拓篤

――しかも1曲目が「sunlight avenue」という、そんなロケーションにぴったりな選曲で。

寺島 たまたまではあるんですけど、ピッタリだろうというところでやらせていただきました。

――さて、そのステージを経験されて、寺島さんからは“アニエラ”はどんなフェスに映りましたか?

寺島 今までも色んなフェスに呼んでいただいたんですけど、ちょっと気配が違うぞ……という(笑)。ほかのフェスも、それぞれの看板の元に皆さん個性がある方々が盛り上げられているんですけど、そのどれとも違っていて、なんていうか言葉を選ばず言うと……「ゆるい」っていう(笑)。それが単純に自分の感覚として好きだったんですよね。

――「ゆるい」ですか。

寺島 音楽フェスというと、僕は野外のイメージが強いんですよね。これまでも“ランティス祭り”や“おれパラ”で野外を経験させていただいたことは何回かありまして。一方で“アニエラ”はそれとはまた違うというか……例えば前の方のお客さんはテンション高くめっちゃ楽しそうにしていて、 後ろの方ではバドミントンしたりしてるんですよ(笑)。

――バドミントン!(笑)。

寺島 それを見て「楽しそう!何これ!?」って思って。そのゆるさが、自分の気持ちも解きほぐしてくれるような感じで、「ライブやるぞ」という意気込みよりも「みんなで楽しくやろうね」という感じでステージに立てたんです。それが好きだったんですよね。

――ステージ上からの風景というものが、ほかのフェスとはまた違ったものだったわけですね。

寺島 違いましたね。野外で開放的で、さらにバドミントンなんてしたりしてるから(笑)、 「いいぞいいぞ、とにかくその場を楽しもう!」っていう、すごく気楽だったんですよね。

――もちろん寺島さんのセットも「Nameless Story」など熱いアンセムもあって、どんどん盛り上がっていくわけで。

寺島 はい、どんどん熱くなってもらう。僕自身はやっぱりセットリストもライブ映えするものとか、 アニソンとして皆さんの耳に届きやすいものを選んではいるので、ほかのアーティストのファンの方が「この曲知ってるぞ」って盛り上がってくれたらいいなと思っていましたし、その空気感が一発で好きになりましたね。

――そうした良い意味でのゆるさというのは会場の雰囲気はもちろんですが、長野という自然豊かな土地柄というのもあるんでしょうね。

寺島 周囲は森や山もあって、気持ち良さがすごくあるなと思いましたね。僕も田舎出身なので大自然が気持ち良いというのはわかってはいるんですけれども、自分の地元とも違うし、“おれパラ”で立つ富士山の麓ともまた違う。長野にしかない気配というのは明確に感じた気はしますね。清涼感がありました、すごく。だから晴れていてすごく暑くても、気持ち良さのほうが遥かに勝るような。

――長野という土地の心地良さも寺島さんのバイオリズムにとって、良い方向に作用していたんですね。

寺島 先入観もあると思いますけど、やっぱり神聖な気配がする場所でもあると思うんですよ、長野信州って。それもあって、「なんか良いぞ、気持ちが良いぞ」って勝手にプラシーボ効果でプラスになっていった部分もあり。さらに言うと、10年以上ラジオを一緒にやっている相方の羽多野 渉くんが長野出身なので、それもあって何度か長野に行ったこともあるんですよ。それで身近に感じてもいたので、そのときステージでも言いましたけど、第三の故郷に勝手にさせてもらっています(笑)。

――寺島さんはイベント後にもSNSなどでたびたび“アニエラ”愛を発信していましたが、それくらいハマったわけですね。ちなみにご自身の出番以外はどう過ごされていましたか?

寺島 僕、ほかのステージも普通に観に行ってます。客席までは入ってはいかなかったですけど、枠の外の最前列で観ていました。2019年は豊永利行くんのステージを、去年はナノさんのステージ観せていただいて。僕、ナノさんがめちゃくちゃ好きなので、同じフェスに出演されると聞いてもう大喜びしちゃって(笑)。昨年は雨が降ってたんですけどそれがまたかっこよくて、 雨のナノさん映えるな、めっちゃかっこいいな、と大興奮しながら観ていましたね。

――好きなアーティストの曲がかかったらいてもたってもいられないですよね。

寺島 そうなんですよ。あと、自分が関わっている作品の楽曲とかも流れてきたりするので、「えっ、ちょちょちょちょっ!」って慌てて行ったり(笑)。去年だったらMia REGINAさんが出演していて、僕も彼女たちが主題歌を担当する作品にも関わらせていただいたので、それが流れたときはもう、「わーっ!」ってなって、それこそいても立ってもいられず。

――出演者としてだけではなく、お客さんとしてもフェスを満喫されたわけですね(笑)。

寺島 アニメ好きというのもあって、お客さんの気持ちも持っているので(笑)。例えばDJの方が自分が観ている作品、関わってる作品の曲が流れてきたりして、自然とバイブス上がる感じ。オタクバイブスがどんどん上がる日なんですよね(笑)。

二度目の出演は「次に繋げる」楽しい時間を

――そこから3年後の昨年には二度目の出演を果たすわけですが、昨年の“アニエラ”の雰囲気はいかがでしたか?

寺島 あれから3年って、そんなに離れてた気がしないくらいに馴染みが良かったというか。会場の景色も鮮明に思い出せるし、控室の景色もすぐに思い出せる(笑)。「そうそう、ここ」っていう、勝手に僕の中で馴染みの場所になっている気配がありますね。だからこそこの3年の間、“アニエラ”っていうタイトルを続けてくれている運営の皆さんや、楽しみにしてくださっているファンの皆さんにすごい感謝の気持ちが生まれて、次に繋げる楽しい時間を作りたいなって思いました。僕の好きな場所でもあるけど、やっぱり1人でできることって限られているから、「みんなで作ろうぜ、“アニエラ”」という気持ちで、それを守ってくれた皆さんにとても感謝しましたね。

――“アニエラ”としても昨年は、2020、2021年と新型コロナウィルスの影響で開催が中止に追い込まれた末の開催でもありますから、この場を作る大変さや尊さというものを感じられたと。

寺島 そうですね。どのイベントも、特に僕に関していうと“おれパラ”はゼロからみんなで、出演者とスタッフ一丸になって作っているので、ライブイベントを作る難しさは感じていて。一度やるぞとなって中止になっているのを見ていると、「運営はどんな気持ちでいるんだろう、今が頑張りどころなんだよな」って、遠くにいながら気持ちだけは一緒に参加するつもりで応援していました。だからこそ、次へ繋げることの難しさをより感じてしまったんですよね。

――なるほど。

寺島 “おれパラ”の場合はその間配信でやってみたり、色々試行錯誤もしたんですけど、一度中止というものを選んでいる“アニエラ”の次を、どうしたらいいんだろう?というのを考えてしまって。だからこそステージ上ではみんなが「楽しい、また行く、“アニエラ”好き!」っていう感想がどんどん出てくるようなステージにしたいと思って、それで2022年はただ出演するだけではなくて、コラボとかがあったらより楽しめるんじゃないかなと思って提案させていただいたりしたんですよね。

――昨年は寺島さんからのサプライズ企画として、寺島惇太さんと一緒に「CHA-LA HEAD-CHA-LA」をカバーされたんですよね。

寺島 過去にも参加させていただいた“ANIMAX MUSIX”さんや“Animelo Summer Live”さんでも色んなコラボを観たり経験したこともあったので、フェスってコラボをやるもんだ!って勝手に思っていたんですよ(笑)。“アニエラ”では特にそういったお話がなさそうだったので、「絶対にやったほうがいいよ!」って提案させていただきました。その前段として、金沢でアニソンのフェスに参加させていただいた際にも、ちょうど仲良くさせてもらっている林 勇くんがボーカルを務めているSCREEN modeさんが出演されているということで、僕が好きな『ガンダムビルドファイターズトライ』の「アメイジング ザ ワールド」を一緒に歌わせてもらったんです。「お願い、歌わせて!」みたいな感じで(笑)。

――あのコラボは寺島さんのお願いで実現したものであったと。

寺島 金沢で自分から発信して実現できたので、そのときに「できるんだ」と思って。各イベント、運営さんごとにレギュレーションはあると思うんですけど、一度口に出してみたほうがいいんだろうなという欲張りな気持ちでお願いしてみました。昨年の“アニエラ”に関しては、同じイベントで寺島が2人もいるんだからやらないともったいないじゃんっていう、ただそれだけの気持ちで(笑)。しかもその直前くらいに寺島惇太くんのイベントに呼んでいただいたというのもあって、「これは流れができている!」と僕の中で勝手に勢いがついちゃって。

――アーティスト側からの提案もあって、そうしたサプライズが実現したわけですね。それも改めて、寺島さんの“アニエラ”を次に繋げたいという想い、そして“アニエラ”への愛があったからこそですよね。

寺島 うん、愛に尽きるんじゃないですかね。色んな愛がありますけど、アニエラに対する愛情はどんどん深まっていっているなと感じます。

「絶対に来たほうがいい」、それに尽きます

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