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INTERVIEW

2023.08.08

次元を超えたコラボ!オーイシマサヨシ×伊藤昌弘×若山詩音が語り合う、TVアニメ『好きな子がめがねを忘れた』の世界を凝縮したED主題歌のミラクル

次元を超えたコラボ!オーイシマサヨシ×伊藤昌弘×若山詩音が語り合う、TVアニメ『好きな子がめがねを忘れた』の世界を凝縮したED主題歌のミラクル

“小村くん・三重さん劇場”開幕!まるでショウのような「メガネゴーラウンド」

――今回のED主題歌「メガネゴーラウンド」は、アレンジに関してはどんなイメージで作っていったのでしょうか。

オーイシ 楽曲全体がビッグバンド風で、ショウを観ているような感じになっているのですが、これはオファーをいただいた当初から制作サイドのイメージとしてあったもので、僕もそれに賛同して、まさに「小村くん・三重さん劇場」をストーリーテラーが横で語っているような構図感をサウンド的にも表現できるよう作りました。まず赤い幕がバーッと開いて物語が始まると、2人のやり取りがあったり、僕がストーリーテラーとして場面を展開させていく。そんなイメージですね。僕的にもすごくトライアルな制作だったのですが、でも「次元を超える」という前提があったからこそできた楽曲だと思います。

――ストリングスや鳴り物の音もふんだんに盛り込まれていて、個人的にはミュージカル映画のようなイメージも浮かびました。

オーイシ そうですね。僕もミュージカルが好きでよく観に行くのですが、まさにそういう感じを思い浮かべながら、「このステージに小村くんと三重さんが立ったらどんな感じかな?」というのを想像しながら作りました。なおかつ、ED主題歌だけどもOP主題歌くらい力のあるキャッチ―な楽曲がいいとも最初に言われていたので、メロディラインはポップス寄りにしつつ、サウンドはジャズっぽい感じを意識しました。自分の作った音楽の中でもトラック数はかなり多くて、管楽器とストリングスのセクションも入っているので、音の圧や深みが出たと思います。

――伊藤さんと若山さんがこの楽曲を最初に聴いたときの印象はいかがでしたか?

伊藤 想像していたよりも壮大かつ豪華なサウンドで、「この楽曲を3人で歌うとどんな感じにまとまるんだろう?」というワクワク感がありました。それとこの楽曲、色んなところにメガネが隠れているなと感じていて。例えば、サビの“めがねがない めがねがない”と歌うところに、トランペットで「タタタッ」という合いの手みたいな音が入るのですが、そこもあえて3音にすることで「メガネッ」って聴こえさせているように感じて……(オーイシに向けて)そういう意味があるんですか?

オーイシ すみません、特にないです!(笑)。深読みしていただいて嬉しいけど、もう次からそういう風にしか聴こえへんようになるやん(笑)。

――若山さんはいかがですか?

若山 最初に聴かせていただいたときから中毒性がすごくて。それこそメリーゴーラウンドみたいに頭の中でずっとクルクル鳴っていて、それがすごく楽しいし心地良く感じました。しかも小村くんと三重さんの関係性を素敵に取り入れてくださって、そこにオーイシさんがストーリーテラーとして入ってくださっているので、すごく『好きめが』への愛を感じましたし、私もハッピーな気持ちでレコーディングに臨ませていただきました。ただ、デモ音源の仮歌は全部オーイシさんが歌われていたので、「私で大丈夫なのかな?」と思って(苦笑)。

オーイシ いやいや、全然大丈夫でしたよ!

――オーイシさんは、お二人の歌声にどんな印象をお持ちでしょうか。

オーイシ 伊藤くんの歌声はイベントでご一緒したときに聴いたことはあったんですけど、今回は小村くんとしての歌になるので、その意味で言うと伊藤くんは歌が上手すぎるんですよね。なので「小村くんはこんなに歌が上手いかな?」というエクスキューズがあって、そこからトライ&エラーを繰り返したんです。「小村くんにしてはビブラートが効きすぎている」とか。

伊藤 「そんな小村くんは嫌だ」みたいな感じでしたよね(笑)。

オーイシ そうそう、「カラオケでイニシアティブを取ってる小村くんは嫌だ」みたいな感じで(笑)。もし友達とカラオケに行ったとしても、一番最後に仕方なく歌う感じのキャラクター性を守ってほしかったので、あえて歌唱力を抑えることによって「小村くん寄り」にする。これは結構難しい作業なんですが、見事に達成してもらいました。伊藤くんの器用さが光るレコーディングだったと思います。

――若山さんに関しては?

オーイシ 最初から三重さんそのもので、ホールインワンという感じでしたね。実は伊藤くんも収録現場にいたんですけど、一緒に見守りながら「三重さんだねー」みたいな感じで話してました(笑)。でも、若山さんはレコーディングスタジオに入ってきたときから、めちゃくちゃ緊張していたんですよね。ビシッとなって「よろしくお願いしますっ!」みたいな感じで。若山さんとは他の作品でもご一緒したことがあって、初めてお会いするわけでもないのに。ただ、お話を聞くとキャラソンのレコーディング自体はそんなに経験がなかったという話なんですよね。

若山 そうですね。全然なかったです。

オーイシ でも、レコーディングに向けての練習もしっかりしてくれていて。最初からベースができていたし、お歌が上手い印象でした。

若山 いえいえ……!ありがとうございます。三重さんのセリフっぽい方向と歌を、どれくらいの分量で調節していくか。私はレコーディングの経験があまりなかったので、オーイシさんにアドバイスをいただいたりしながら色々やらせていただきました。ディレクションのときにもすごくほめてくださるので、自己肯定感が爆上がりでハッピーでした(笑)。

オーイシ 本気でほめてましたよ。自己肯定感を高めるためとか、レコーディングの尺をちょっと短くして早く帰りたかった、とかではないですから(笑)。

――お二人はキャラクターらしさを歌で表現するために、特別意識したことはありますか?

伊藤 自分はメロディを追わないようにしていました。キャラソンの場合、(メロディやルート音に)合っているかどうか曖昧な歌い方をあえてする場合もあると思うんですけど、僕にはそのスイッチがなくて、どうしても合っていないと不安になってしまうんです。だからなるべく「歌う」のではなく「しゃべる」という意識で、頭の中から音楽を排除するくらいでやらないと、キャラクターにならないことを強く感じました。

オーイシ それはすごく難しいことだよね。今、「怖い」と言っていたけど、「メロディを追わなくていい」と言われると、ハシゴを外されたような気分になるだろうから。

伊藤 そうなんですよ。考えてなくても無意識で音に合わせてしまうので、自分の中では一大事で。体からも「こっちの音に行くとミスだよ」みたいな拒否反応が出ていた感覚があって、変な焦りがありました。

――伊藤さんは音大出身なので、音に対する正確さが身に沁みついているんでしょうね。

伊藤 でも、面白いのが、あえて外す歌い方は、普通の歌にも活かせる部分があるなと感じたんです。今までは必要以上に(メロディを)追いすぎていたことを、追わないことによって改めて気づきました。なので今後はバランス良く歌っていきたいです。

若山 私は歌の知識や技術があるわけではないので、キャラクターとして歌うことにおいて、フレーズごとに三重さんの感情や表情を意識して、「三重さんはこのときこういう顔をしているはず」といったことをイメージして歌いました。なので「しゃべり」に寄せていたところが強くて。本来、歌をうたうときは、ノドの後ろのほうを開けなくちゃいけないと思うんですけど、結構前のほうを意識して歌っていましたし、三重さんはどこかで甘くしゃべる瞬間がある女の子だと思うので、そういう部分を入れ込みながら、三重さんらしさをチューニングしていきました。

オーイシ 深いね。

――ちなみにオーイシさんは歌詞を書くとき、小村くんや三重さんの気持ちになって書いたのですか?

オーイシ はい。小村くんパートと三重さんパートで歌割りを振り分けながら、僕がユーザー目線で「2人のやり取りが尊いなあ」と思えるように、セリフっぽく歌詞を書いていきましたね。

若山 私は歌詞の2Bの部分、小村くんが“それはどんな意味で?”と聞いて三重さんが“意味ってなんのこと?”と返すくだりが大好きなんです。「小村くんと三重さんってこういう距離だよね」と思って。三重さんはわかってないんですよね。

伊藤 絶妙にすれ違っているっていう。

若山 「どうしてそんなに近づいてくるの!?」「……えっ、何が?」みたいな距離感が、本当に小村くんと三重さんらしいなと思って。私も“意味ってなんのこと?”のところは三重さん的な感情が一番自然に上手く乗ったように思います。

伊藤 僕はサビ前の“ぼやけたくらいがちょうどいい世界さ”、ここは名フレーズだと思います。

オーイシ 僕もそう思います!(笑)。なんならここがこの曲の根幹になっているかもしれない。メガネは良くも悪くも自分の世界を変えることができるじゃないですか。ぼんやりしていたり、くっきり見えたり。そういう世界の見え方が変わる二面性というのが、『好きめが』のテーマでもあると思うので、その辺りを歌詞に入れることができて、自分的にもうまく書けたなあと思いますね。でも、実際に「よく見えないなあ」みたいな感じで女の子に近づいたらヤバい人ですから(笑)。だからこの作品はファンタジーなんですよね。

小村くんと三重さんとオーイシマサヨシが“アニサマ”の大舞台に立つとき

――最後に、皆さんは今年の“アニサマ(Animelo Summer Live)”への出演が決まっているので、それに向けた意気込みをいただけますか?

若山 ううっ、緊張する……!

オーイシ どうなんですか、お二方は?僕は“アニサマ”経験者ではありますし、伊藤くんもそうじゃないですか。

伊藤 それこそ前に“アニサマ”に出演させていただいたときは、オーイシさんともご一緒できて、とても気持ち良かったのですが、今回はすごく大勢の方の前でダンスも披露することになるので、めちゃめちゃ怖い気持ちがあります(笑)。でも、あのステージでこの曲を歌い終えたら、すごく気持ちいいんだろうなっていうワクワク感もあって。まさかオーイシさんとのスペシャルユニットで出演させていただけるとは思っていなかったので、距離感が縮まったように感じてすごく嬉しいです。

オーイシ あら、嬉しい!かたや若山さんは“アニサマ”初出演で。

若山 は、は、はい!

オーイシ (悪そうな笑みを浮かべながら)観客、2万7千人やで(笑)。

若山 あああ……!最初にED主題歌のお話をいただいたときは素直に嬉しかったのですが、その後、“アニサマ”に出演できるというお話をお聞きしたときは「えっ!? 私が“アニサマ”で歌うの……?」という感じで……正直、私には大きい舞台すぎて、未だに想像できていないんですけど……しっかり準備をしまして、ぶちかましたいと思います!

オーイシ キャラが全然三重さんっぽくないし、若山さんにもあってないやん(笑)。

若山 迷走してしまうくらい、ド緊張しておりまして……。でも、観ていただいた皆さんに「良かったな」と思っていただけるように、少なくともその想いだけは強く持って、頑張ります!


●リリース情報
スペシャルユニット・マサヨシがめがねを忘れた(小村くんと三重さんとオーイシマサヨシ)
「メガネゴーラウンド」
8月2日発売

【初回限定盤】

価格:¥2,750(税込)
品番:VTZL-232

【通常盤】

価格:¥1,320(税込)
品番:VTCL-35362

<初回限定盤>
01.メガネゴーラウンド
02.NAME(マサヨシがめがねを忘れたcover)
03.メガネゴーラウンド(小村くんと三重さんデュエット ver. )
04.メガネゴーラウンド(オーイシマサヨシ仮歌 ver. )
05.メガネゴーラウンド(TV Size ver. )

<通常盤>
01.メガネゴーラウンド
02.NAME(マサヨシがめがねを忘れたcover)
03.メガネゴーラウンド(Instrumental)

関連リンク

TVアニメ『好きな子がめがねを忘れた』公式サイト
https://anime.shochiku.co.jp/

オーイシマサヨシ公式サイト
https://www.014014.jp/

伊藤昌弘 公式Twitter
https://twitter.com/masahiro__110

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