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INTERVIEW

2023.08.05

やっと兄貴たちと同じ世界に――SHARE LOCK HOMES、TVアニメ『ニンジャラ』EDテーマで念願のアニメ主題歌を担当!楽曲のこだわり、アニソンデビューの心境に迫る

やっと兄貴たちと同じ世界に――SHARE LOCK HOMES、TVアニメ『ニンジャラ』EDテーマで念願のアニメ主題歌を担当!楽曲のこだわり、アニソンデビューの心境に迫る

2000年代後半から活動を開始、「踊ってみた動画」でネット上で話題を集め、一方で影山ヒロノブや遠藤正明、Geroといった数々のアニソンアーティストのバックダンサーも務めてきたダンスボーカルグループ・SHARE LOCK HOMES。そんな彼らにとっても念願のアニメ主題歌となる、現在放送中のTVアニメ『ニンジャラ』の新EDテーマに決定した。『ニンジャラ』の世界にどっぷり浸かったオリエンタルダンスチューン「天晴れ!エクストリーム忍者」はどのようにして作られていったのか、メンバーのYUMA、KARASU、RYO、SHIRAHANの4人に話を聞いた。

INETRVIEW & TEXT BY 澄川龍一

これでやっと僕らの兄貴たちと同じ世界に入れた(YUMA)

――リスアニ!初登場となりますSHARE LOCK HOMES(以下、SLH)の皆さんですが、改めてSLH結成の経緯をお伺いします。結成は2007年になるんですよね?

YUMA そうですね、僕らが20歳のときに成人式で結成して、そこから……17年目かな?本当は1回きりで終わるチームだったんですけどね、ズルズルやってきました(笑)。

――そこから2011年にニコニコ動画で「踊ってみた」動画を投稿して、活動を活発化していくことになるわけですよね。

RYO 結成当時はダンスだけで歌はまだやっていなくて、活動は基本的にクラブなどで踊らせてもらっている、一般的なダンサーだったんですよね。そこから始まり、影山ヒロノブさんや遠藤正明さんのバックダンサーをやらせていただくことになって、どんどんステージを踏んでいくにつれて僕らもバックダンサーだけではなくメインでもやりたいよねって思うようになっていったんです。そのときにニコニコ動画という媒体を見つけて、そこがメインの活動場所になっていった、という感じです。その当時から「歌は絶対いつかはやりたいよね」って話していましたね。

――そうしたなかで、現在のダンスボーカルグループとしての舵を切っていったと。ちなみに影山さんや遠藤さんのバックダンサーを経験されたのはどういうきっかけがあったんですか?

YUMA SLH結成の前に僕とSHIRAHANと2人でチームをやっていまして、当時影山さんと遠藤さんが僕らの地元に来られたときに前座をやらせていただいたのがきっかけですね。そこから上京して、仕事がまだあまりにないときに、「アニぱら音楽館」(影山、遠藤が出演していた音楽番組)の仕事とかを振っていいただいていました。かなりかわいがってもらっています、はい(笑)。

YUMA

YUMA

――改めて、アニソンのフィールドで活動することへの思い入れは深いと。

YUMA 個人的にはアニソンに触れたのは小学生からで、その頃JAM Projectのメンバーが地元に来られたんですよ。特に遠藤さんは本当にお兄ちゃんみたいな感じですね。

KARASU 僕、アニメはめちゃくちゃ観ます。

YUMA こういうアニメ好きという縁があって、KARASUが仲間になったという感じですね。

――KARASUさんがSLHに加入したのは2014年ですが、アニメという共通の趣味があってのことだったんですね。

YUMA だからみんなアニメが好きなんですよ、RYOくん以外は(笑)。

RYO 好きだよ(笑)!僕は「ドラゴンボール」が大好きですね。そこから影山さん、遠藤さんと出会って、さらにアニソンというものにどんどん引き込まれていきまして。そこでいつかは僕らも、っていう気持ちが芽生えていきました。

RYO

RYO

――SHIRAHANさんはアニメはご覧になられますか?

SHIRAHAN 今は……。

YUMA 『コジコジ』ちゃう?

SHIRAHAN 今は『コジコジ』ですね(笑)。あとは『カイジ』とか。僕らの世代はゴールデンタイムにアニメをずっとやっていたじゃないですか。その当時のものはかなり観ていましたし、今も大好きですね。

――そうしたアニメ/アニソンへの想いがあり、また影山さんや遠藤さん、ほかにもGeroさんのバックダンサーや振り付けを担当していました。その頃から、いつかSLHでもアニソンを担当したいという想いはありましたか?

YUMA いつかアニメの主題歌を歌いたいというのは、結成したときから思い続けてきました。 あれからずいぶん時間がかかりましたけど(笑)、これでやっと僕らの兄貴たちと同じ世界に入れたなという、誇らしいところがありますね。

自分たちも子供に戻った気持ちで歌っている感じを意識して(SHIRAHAN)

――そうしたなかで、改めて念願のアニメタイアップを担当したお気持ちはいかがですか?

KARASU 今はまだ現実味があまりなくて、きっとアニメが放送されて自分たちの曲を聴いたときにそういう気持ちが湧いてくるのかな、と。自分たちのことですけど、漠然と「すげえな」みたいな感じだったので、今はちょっとふわふわしてますね。

YUMA 最初にアニメのタイアップが決まるかもってときも、なんだかぬるっと聞かされて、「えっ?」ってなった記憶はあります。「今度このアニメで歌うかもしれません」って言われて、「ん?」ってなって(笑)。

KARASU そこから「上手いこといったらいいね」と話しながら、 この「天晴れ!エクストリーム忍者」を書き上げました。

KARASU

KARASU

――では今回の楽曲「天晴れ!エクストリーム忍者」は、アニメや原作となるゲームに触れてから書かれていったわけですね。

KARASU そうですね。とりあえずアニメを全部観てゲームをやって、インスピレーションをもらってという感じで。

YUMA ゲームも普通に楽しんじゃって、Apex Legendsでいうゴールド帯くらいまでやり込んでます(笑)。

――また、楽曲制作はどのように進められましたか?

KARASU まずこの曲を作るにあたって2つトラックがあって、これまでの『ニンジャラ』の主題歌も聴かせてもらったんですけど、結構ポップのものが多かったんですよね。それでトラックもそういうテイストに近づけたポップなものと、もうひとつは少し渋めのものも作ってみたんですけど、最終的には渋めのほうを選んでいただきました。僕らはポップなほうが選ばれるかなと思ってたんで、ちょっと不思議な気持ちもあります。

――そうしたトラックのなかで、歌い出しから“芸者南無さん富士山寿司天ぷらわびさびわさびに抹茶”と日本っぽいワードが並ぶのも面白いですよね。

KARASU このお話自体が海外を舞台にしていることもありつつ、元々は日本にあったものが海外にいったという話なので、そこを上手いことミックスする部分を頑張りましたね。

――そこでいきなり“芸者”からスタートするという。

YUMA 子供向けなのに、あまり良くないかもしれない(笑)。

RYO でも海外では“ゲイシャガール”って言いますからね。

KARASU あと、ゲームで敵を倒したときに「ゲイシャ!」とかとりあえず日本っぽいことを言うんです。それがすごく面白くて、アイデアをもらいました。このパートを作ったのはSHIRAHANですね。

SHIRAHAN あそこは「WOW WAR TONIGHT(〜時には起こせよムーブメント〜)」みたいにしたかったんですよ。

――H Jungle with tのですか?

SHIRAHAN そうです!“がっかりさせない期待に応えて”って早口のパートがあるじゃないですか。子供の頃に聴いて歌詞の意味もわからなかったけど、あそこ歌いたいな、みたいな。「ポケモン言えるかな?」もそうですけど、思わず口ずさみたくなるような、疾走感が出たらいいなっていう思惑がありまして。それで……これは「WOW WAR TONIGHT」です。

YUMA 「WOW WAR TONIGHT」です、じゃないよ(笑)。

SHIRAHAN (笑)。やっぱり観るのは子供たちがメインだと思うので、そこは意識しましたね。

SHIRAHAN

SHIRAHAN

――全体を通して、どのように歌詞を作っていきましたか?

SHIRAHAN この曲に限らずですけど、歌詞先行で大体作ってみて、それを全部ガチャッと合わせてみるんですよね。そこで良いところは残しつつ、繋がりが変なところは変更しつつ、先に歌詞を完成させてから歌い分けを決めています。これがいつも通りの作り方ですね。

KARASU なので、自分が書いたところじゃないところを自分が歌ったりすることも全然ありますね。

――今回、アニメのEDテーマであり、なおかつ子供たちも観るということを考えた歌い方などは意識されましたか?

SHIRAHAN そうですね。やっぱり子供たちにも聴いてもらいたいという想いがあるので、明るくキャッチーな声をみんなでそれぞれ意識してるんだろうなって思います。遊びをふんだんに取り入れているので、自分たちも子供に戻った気持ちで歌ってる感じは意識していますね。

ポップさを残しつつ、でも疾走感も出したい(RYO)

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