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INTERVIEW

2023.07.26

この夏、愛美がアニメ界に投げかける“愛と煩悩の教え”とは!? TVアニメ『てんぷる』OPテーマ「煩悩☆パラダイス」に込められた王道アニソン×お寺ラブコメのインパクト

この夏、愛美がアニメ界に投げかける“愛と煩悩の教え”とは!? TVアニメ『てんぷる』OPテーマ「煩悩☆パラダイス」に込められた王道アニソン×お寺ラブコメのインパクト

2023年、春クールのTVアニメ『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』のOPテーマ「MAGICAL DESTROYER」を皮切りに、3クール連続でTVアニメのOPテーマを担当することが決まっている愛美が、その第2弾となるニューシングル「煩悩☆パラダイス」をリリースした。上田剛士(AA=)をプロデューサーに迎えた刺激的な前作から一転、今回は尼寺を舞台にしたハーレム系青春ラブコメ『てんぷる』のOPテーマということで、ブラスサウンドをフィーチャーしたハイテンションな愛美流の王道アニメソングに。彼女自身が作詞も行った煩悩だらけのラブソングの制作過程に迫る!

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創

お寺×ラブコメ×お色気!『てんぷる』が教えてくれる「日本の文化」の素晴らしさ

――今回の新曲「煩悩☆パラダイス」、めちゃくちゃ楽しい楽曲になりましたね。

愛美 『てんぷる』のOPテーマなので、その作品性をそのまま濃縮したような楽曲にしたくて、ノリノリな曲になりました。

――『てんぷる』にはメインヒロインの蒼葉結月役のキャストとしても参加されていますが、そもそも作品との出会いは?

愛美 オーディションを受けさせていただくときに原作を読んだのが最初です。仏教やお寺の要素だけでなく、みんな大好きな王道ラブコメということで、色んな意味で「日本の文化」が詰まっていて素晴らしい作品だなあと思いました。しかも尼寺に男の人が出家してくるストーリーなので、背徳感もプラスされて、「さらにいけないことをしてる?」みたいなドキドキ感があります。面白くて原作もあっという間に読んでしまいました。

――お色気要素の強い作品でもありますが、主人公の赤神明光が基本的には「いい人」というのもポイントですよね。

愛美 いい人なんですよ。でもやはり血筋があるので(※赤神は女たらしの家系に生まれ、その煩悩を断つために出家する設定)、見ていてハラハラしますよね。もし、その血筋に抗えなくなるときがきたらどうなるのか。周りの女の子たちも、「いやよいやよ」と言いながらまんざらでもない子もいれば、最初から受け入れている子もいますし、むしろ自分もそういう血筋の子もいたりして。だから読んでいてずっとハラハラドキドキしました(笑)。

――その後、アフレコなどを通じて作品により深く向き合うなかで気づいたことはありましたか?

愛美 今までこういう王道ラブコメやハーレムもののヒロインを演じる機会は多くなかったので、新鮮さがありました。視聴者の方が求めるものについて考えながら作品と向き合っていました。マンガを読んでいるぶんには自分も楽しく読めるけど、すごくエネルギッシュで勢いのある作品なので、演じるとなるとかなりのエネルギーが必要で。登場人物がおかしなことばかりするので、結月はそれに対してツッコミをすることが多いし、ハプニングが起こったときのリアクションも含めて目まぐるしく展開していく作品なので、アフレコはみんな体当たりでスポ根みたいな感じでした。

――結月というキャラクターを演じるにあたって特別意識したことは?

愛美 結月の声を出すときは、自分の耳で聞くよりも低く聞こえていることが多かったので、声のトーンの維持は注意深くしました。本来はそこまで声のトーンを意識せずに演じられたほうがお芝居的にはいいんですけど、結月の魅力を120パーセント活かすためにはそこが課題で。音響監督や監督に適宜ご指導いただきながら、慎重に演じていきました。

――結月は愛美さんの演じてきたキャラクターの中でも、高めでかわいらしい系の声ですものね。トーンの維持という意味では今までにない苦労もあったのでしょうか。

愛美 ゲームのボイス収録であれば、ヘッドホンをして自分の声を耳元で聞きながら収録ができるので、繊細な息遣いや息の量、ちょうどいいバランスのエネルギーを調節できて、個人的に声のトーンの維持もしやすいんです。ただ、アニメのアフレコでは基本的にそういうやり方はできないので、片耳を自分で押さえて疑似ヘッドホンみたいにしたり、耳栓をして自分の中の振動で声を聞いたり、色々試しながらアフレコをしました。

――声優としての活動も長いですが、まだ新しい学びがあるんですね。

愛美 台本の持ち方1つ取っても声の出しやすさが変わりますし……まだまだ勉強中です!

――アフレコでは他のキャストの方と掛け合いする機会はありましたか?

愛美 はい。基本的に3~4人一緒に収録できたので、私はほぼ全員の出演者の方と会って収録することができて。特に赤神役の赤坂(柾之)さんとは一緒にアフレコさせていただく機会が多かったので、たくさん掛け合いすることができました。2人とも『てんぷる』の現場では悪戦苦闘して、お互いすごく一生懸命にお芝居していたのですが、結月も赤神も目の前のことに一生懸命向き合うキャラクターなので、そこはリンクした部分だと思います。

――他のキャストは作品の性質上、基本女性の方が多いですが、何か思い出はありますか?

愛美 他のヒロインのキャストの中では、ななみん(山下七海)だけは初めてましてだったんですけど、他の子たちはみんな会ったことがあったのでリラックスして、和気あいあいとアフレコできました。ななみんもお互い存在は知っていましたし、実は共通の趣味として「タロット占い」があって。なのでタロットトークで盛り上がりました。

――もう1つ、作品に絡めてぜひ聞きたいことがありまして。『てんぷる』には結月を含め、色んなタイプのヒロインが登場しますが、愛美さん的にはどの子がタイプですか?

愛美 タイプは結月です。彼女にしたいし、お嫁さんにしたい。ポンコツなところも含めて完璧な女の子だと思うんですよね。かわいいし、一生懸命だし、絶対に一途だし、あんなことやこんなことに対してもまんざらじゃないし(笑)。向上心が常にあるので、何か問題事があっても一緒に乗り越えようと頑張ってくれそうだなと思って。ただ、気になるのはミア(・クリストフ)ですね。

――それはどんなところが?

愛美 実際にいたら、ついつい目で追ってしまうだろうなと思って。存在自体が面白くて、ツボだらけなんですよね。エロティックファミリーの家系だし、ウソを教え込まれてもすぐ信じ込んじゃうところもかわいいし。いつもにぎやかなので、横で眺めていたいというか、ペットにしたくなる魅力があります(笑)。

意外と「深イイ曲」!? 王道アニソン×悟りの教えが合わさった「煩悩☆パラダイス」

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