Spotifyにて隔週火曜日より配信中のアニソン情報トーク番組「リスアニ!RADIO」。ここでは音楽プロデューサー/音楽評論家の冨田明宏、ラジオパーソナリティ・MCの青木佑磨、リスアニ!編集長の馬嶋 亮の3人が旬のアニソン情報を発信している。
7月11日より配信中の最新エピソード(#35)では、ロックバンド・FLOWが幕張メッセ 国際展示場にて先日開催した「FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~」について紹介。FLOWのデビュー20周年を改めて祝福しつつ、彼らがこの20年でいかにしてアニソンシーンで愛されるバンドになっていったのかを分析している。
なお、冨田、馬嶋の2人は「アニメ縛りフェス」のサブステージで行われたクリエイターズトーク(アニソン有識者編)にも登壇。FLOWボーカリストのKEIGO、KOHSHIと高校時代の同級生であったという馬嶋が20年越しに語る感慨など、同クリエイターズトークだけでは「全然語り切れなかった」という話題が繰り広げられた。
▼FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~ レポート
冨田 FLOWがこのアニソンシーンの中で果たした役割みたいなこととか、どうしてここまでアニメから愛されてるのか、アニメやアニソンと自然と融合できたのか、みたいな話を……この仕事(クリエイターズトーク)を引き受けたとき、何か1個答えを持っていこうと思っていて。それはやっぱり、彼らの世に出たスタイルとして、当時は「ミクスチャーロック」ってよく言われていたところで。
馬嶋 うん、うん。
冨田 やっぱりあれはムーブメントだったわけですよ。ミクスチャーロックって。ロックとヒップホップだったり、ロックとダンスミュージックだったり。そういった掛け合わせっていうスタイルが、ある種の一過性みたいなものに見えていたと思うし、今じゃあんまりミクスチャーロックって言葉で語られることはないけれども。
馬嶋 そうだね。
冨田 多分ね、(ミクスチャーロックとしての)マインドとかスタイルは変わってないんですよ、FLOWって。だからアニメに合わせて、音楽性を多様化させていくっていうのがものすごく得意なバンドだった。だから多分、アニメにも愛され、J-POPの立ち位置でもありながら、アニソンのシーンでもあれだけの存在感を持てるっていうのは……多様性をどんどん飲み込んでいけるミクスチャーのマインドがすごく大きいんじゃないかな。
馬嶋 うん、まさにそうだよね。いま風に言うと「ハイブリッド」ってことなんだろうな、なんて。今、「アニソンシンガー」って言われてる人たちに求められてるものも、そういう感覚なんじゃないかなと。「アニソン歌います!」だけど、実はそれだけだと活躍できる場が限定されていっちゃうかもしれないから、色んなものができたほうがいいよねっていう。貪欲に吸収できる、ミクスチャー=ハイブリッドってものが、多分テーマだし。
冨田 そうだね。
馬嶋 FLOWはそれを率先して、しかもナチュラルボーンでやってきた結果がこの20年なんだなっていう。多分苦悩もあっただろうしさ、「風ノ唄」の歌詞とかにも、色んな苦悩が見え隠れしたりしてて好きなんだけど。とはいえ、そういうマインドが、冨田さんが言う通り「どんどんどんどん吸収してでっかくなっていく」みたいなところが彼らの強みなんだろうなって。……そんな話をね、延々したいぜって思ってたのに、ほぼできなかった(笑)。
冨田 20年やると、それがある種「伝統芸能」じゃないけれども、何か大っきい太い幹になるんだなっていうのをFLOWを見てて思ったよね。それって「スタイルを持たない」みたいなことだから、雑多とも言われちゃうかもしれないんだけれども。やっぱり、FLOWのあのバンドとしての生命体感と、ポップなメロディと、あとはライブがすごく強い……フィジカルの強さといったものが、20年続けていくと、それが1つのぶっとい幹でありスタイルになるんだなぁと。
馬嶋 いやぁ、やっぱそうだよ。(FLOWが)ここから5年、10年続けていく気まんまんですっていう話も最後にもしてたしね。本当に今後が楽しみだし、(ステージで駆け回るKEIGO、KOHSHIの姿を見て)同級生としてはマジで俺、「ちょー体鍛えよう!」って思った。
冨田・青木 (爆笑)
こちらの内容を含む「リスアニ!RADIO #35」は、Spotifyにて無料配信中。7月25日配信予定の次回「リスアニ!RADIO #36」もお楽しみに!
リスアニ!RADIO
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