INTERVIEW
2023.07.12
TVアニメ『トニカクカワイイ』の新作エピソード「トニカクカワイイ 女子高編」が、2023年7月12日（水）より各配信サイトにて配信がスタートする。本作のEDテーマ「ぐるぐるライブ」を歌うのは、由崎司（CV：鬼頭明里）。そして、楽曲の作詞・作曲・編曲を「グッバイ宣言」などで知られるボカロPのChinozoが担当している。本稿では、TVアニメ『トニカクカワイイ』や楽曲について話を聞いた。
INTERVIEW & TEXT BY 塚越淳一
――まず、『トニカクカワイイ』の印象を教えてください。
Chinozo オファーをいただいてから原作を読ませていただいたんですが、最初はシンプルなラブコメだと思っていたんです。でも、過去に壮大なストーリーが展開されていて、シリアス要素もあり……とても深みのあるラブコメだなと感じました。キャラクターがすごく生き生きとしていたので、そういった点でも楽しめるんですけど、ストーリーを重視しても楽しめる素敵な作品だと思います。
――色々な仕掛けがあるんですよね。
Chinozo 実際、最初から何かあるのかな？とは思っていたんですけど、想像以上の内容だったので、驚きました。
――作品からオファーがあったときはどう思いましたか？
Chinozo 元々『ハヤテのごとく』を知っていたので、タイトルは存じ上げていました。かわいいキャラがいるアニメは個人的に大好きだったので、そういう作品に曲を提供してみたいという想いがあったんですよ。だからオファーがあったときは、「よっしゃ！きたー！」という感じで、すごく嬉しかったです。
――かわいいキャラがいるアニメと、自身の楽曲の親和性みたいなのも感じていた？
Chinozo というよりは、個人的にキャラクターソングを作るのが好きなので、キャラクターにフォーカスが当たる曲を作りたい気持ちがあって。ストーリーとしての要素が大きい作品とキャラクターの要素が強い作品ってあると思うんですけど、今回は後者のようなイメージで楽曲を提供できたことは嬉しいですね。
――『トニカクカワイイ』はキャラクター性がかなり強いですからね。もちろんストーリーの仕掛けなどもあるので、両方楽しめますが。今回は「女子高編」のEDテーマということですが、どういったところから制作はスタートしたのでしょうか？
Chinozo 今回は由崎司のキャラクターソングになるので、作品を読ませていただくときは司ちゃんに一番寄り添って読んでいました。司ちゃんがナサくんを見て、カッコいいなと思う一途なところにキュンキュンしていたんですけど、曲を作るにあたっては作品の中で「ここは響くだろうな」というセリフをメモしていき、それを曲に活かそうと思っていました。
――それは範囲を絞らず？
Chinozo 全体的に読んで、僕が個人的にここが良いな、と思ったところをメモしていく感じです。全体を通して、司ちゃんの世界はナサくんが中心に回っているんだなぁと感じたので、そこから着想していきました。アニメサイドから「『女子高編』なので、女子高生も楽しめるような曲にしてほしいです」と言われていたこともあり、ナサくん中心に回っているところから“ぐるぐる”というフレーズを思い付きまして。
――そこをモチーフに作り上げていったのですね。
Chinozo そうですね。歌詞も僕が自由に考えさせていただいたので、それをアニメサイドに展開し、歌詞を添削していただきました。
――キャラソンとしてだと司さんに想いを乗せて書くことになりますし、司に寄り添って読んだということはChinozoご自身も「ナサくんカッコいい」という意識になったりしましたか？
Chinozo いや、司ちゃん目線は意識するんですけど、僕も男なのでナサくん目線にもなっちゃって、やっぱり司ちゃんめっちゃかわいいな！ってなっちゃうんですよ（笑）。
――司って、とにかくかわいいですよね。
Chinozo そうなんです！僕自身、感情を表に出さないけれど実はめっちゃ照れてました、みたいなクーデレな感じがすごく好きなんです。だから、司ちゃんすごく好きなんですよ。読みながら、「かわいー！」ってなっていました（笑）。平静を装っているけれど、あとからすごい照れてるところが描写されたりするところが、本当にかわいい。あと一途なところも好きなポイントで、そういうところもやっぱり良かったですね。
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