RAISE A SUILEN、名乗りを込めた王道の新曲と英語詞セルフカバーを携え、世界へ――Raychell・紡木吏佐、ニューシングル「-N-E-M-E-S-I-S-」リリースインタビュー

海外進出へ向けた英語詞セルフカバーと下半期のさらなる飛躍

――今回のシングルには「EXPOSE ‘Burn out!!!’」と、「Takin’ my Heart」の2曲の英語詞楽曲が収録されています。こちらの収録はいかがでしたか？

紡木　今回は、原曲のラップのニュアンスをいかに変えずに英語ラップにするかが大きな課題でした。何回も自分のラップを聴いて、そのままのテンション感で同じところをラップすることを繰り返していきました。しかも「EXPOSE ‘Burn out!!!’」を録ったのは4年前で、今では歌い方も変わっているので、合わせるのが難しかったです。「ここでテンション感が下がるんだ!?」と自分が自分にびっくりしつつ、昔を思い出しながらレコーディングしました。自分に自分を似せることがいかに大変なのかを思い知らされましたね。

Raychell　私もオリジナルの「EXPOSE ‘Burn out!!!’」にテンション感なども含めて合わせていったのですが、今までのライブでこの曲をたくさん歌ってきたなかで歌い方が進化していったので、改めて聴き直して原点に返った発見がありました。ライブだからこそ圧を入れていたり、張り上げている部分があったり、逆に抑えていたりもして、それがまたライブ感になっていたのかなと。

――英語の発音がとてもナチュラルに聞こえました。発声についてはいかがでしたか？

Raychell　ありがとうございます！いやぁ、大変だったんです。当初予定していたレコーディング日からさらに1ヵ月いただきまして、その間はずっと仮歌でいただいた英語を何度も聴いてからレコーディングに臨み、現場でも英語のできる方にディレクションしていただきながら収録を進めました。英語は子音や母音を立てるポジションが日本語と異なりますし、英語の方が言葉の数のハマりが多いので、「自分の口なのに何で上手く動かないんだ！」と何度も思いました。でも、自分たちの英語で海外の方に直接届けることをしたかったんです。本当に難しいなとは思いつつも、やっぱりRASは「世界へ」という目標があるので、海外のライブに向けて一歩近づけたんじゃないかなと、出来上がったときに思いましたね。

――海外のステージに立ちたいと長らくおっしゃっていますよね。

Raychell　はい。立ちたいです。もちろんそれは「BanG Dream!」の力もほかのバンドさんの力も借りてなんですけれども、RASの5人とプロデューサー、チームスタッフなど、みんなでだったら世界へ行けると思っています。今すぐにでも行きたいくらいです。

紡木　結成当時から、海外を目指すバンドと言われていたこともあって、自分たちの中でも意識していた部分はありました。それがコロナ禍になって、世界はおろか日本国内でも思うようにライブができなかった月日があまりにも長すぎて。日本でもだんだんと規制が緩和されて、海外にもちょっとずつ行きやすくなっている環境なので、そろそろ行きませんか？って。

Raychell　私は試したいですね。今のRASがどういうふうに受け入れてもらえるのか。

――これらがリリースされた際には、よりワールドワイドなリアクションをいただけるでしょうね。

Raychell　はい。いただきたいです。遠慮なくいただきたいです。

――ちなみにですが、海外でのスクリーモやメタルコアのジャンルにおいて、女性がベースボーカルを務めたり、ラップを入れ込んでくるバンドはほかにあまり思いつかないのですが、ロールモデルにしているバンドはいますか？

Raychell　私個人としましては、ベースボーカルのこのスタイルはスージー・クアトロさんがロールモデルです。ものすごくどっしりとしていて力強く歌っている方で、自分の姿をどうやって見せようかなと思ったときは、参考にさせていただきました。今もそれは変わらぬ心の師匠ですね。女性バンドでいいますと、近いところでは、BAND-MAIDさんはワールドツアーもされていて、とても格好良いですし、いつかご縁があれば対バンもしてみたいなと思います。ほかにも私達に楽曲を提供していただいているFear, and Loathing in Las Vegas（以下、Vegas）さんのパフォーマンスもよくチェックしています。

紡木　RASが結成された当時、私がバンドも楽器の経験もない頃にスタッフさんにVegasさんを見て動きや煽りを研究しなさいと言われていたバンドだったので、対バンさせていただいたり、「Repaint」を提供していただいたときは、「何てこった！」と思いました（笑）。

――ライブの話が出たので、付属Blu-ray（昨年9月開催 BanG Dream! 10th☆LIVE DAY4：RAISE A SUILEN「SOUL ROAR」）の見どころを教えてください。

Raychell　見どころは全部です！“BanG Dream! 10th☆LIVE”は4DAYSあって、その締め括りをRASが担当させていただけたことは私達にとってとても誇らしいことで、その雄姿をぜひとも観ていただけたらと思います。このときのセトリは変化球だったんですよ。「EXIST」という、ちょっと恨みつらみの込められた和テイストの曲があったり、「Sacred world」という曲だったり。

紡木　RASのコアなファンがさらに喜ぶようなセトリといいますか。隠された名曲たちにすごいスポットを当てたライブだったので、このライブ以降演奏していない曲も結構ちらほらあったりするんです。

Raychell　「Takin’ my Heart」とかもそうだね。

――その意味でこの1枚は新曲にRASの王道があって、ライブ盤には変化球があることでどちらも網羅できるわけですね。

Raychell　そうなんです。ライブ盤でRASのことを知っていただき、また新曲の「-N-E-M-E-S-I-S-」を聴いてRASの変化を感じていただけたら嬉しいですね。

――今後のライブの予定としては11月に“BanG Dream! 12th☆LIVE”が予定されていますが、その前にライブのご予定はありますか？

Raychell　7月16日に茨城県の国営ひたち海浜公園で行われる“LuckyFes”という新しいフェスに出演させていただきます。近郊にお住まいのバンドリーマーの皆さんはぜひいらしていただければと思います！逆にRASを知らない方がほとんどだと思うので、錚々たる方たちが出演するなか、私達らしく暴れて爪痕を残していけたらと思います。そして、現在は次の新曲も絶賛レコーディング中です。ライブを考えたら本当どうなっちゃうんだろうっていうくらいに、今までのRASともまた違う新たな扉が開く感じなんです。私達がレコーディングしながらニヤニヤしてしまうほどに。

――2023年の下半期も、もう攻め攻めなRASなんですね。

紡木　攻め攻めです！「-N-E-M-E-S-I-S-」は今のRASだからこそ歌えるもので、この原点回帰的な曲は1回しか出せませんし、私達だからこそ出来たこの曲なので「聴かないと大変なことになりますよ？」って忠告しておきます。そしてただいま匂わせた次の次の曲も凄くて、それに引っ掛けた11月のライブも、もう大変なことになっております。下半期もまたRASを何卒よろしくお願いいたします！

●リリース情報
RAISE A SUILEN 11th Single
「-N-E-M-E-S-I-S-」
2023年6月28日（水）リリース

■mora
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【Blu-ray付生産限定盤（シングルCD+BD）】

価格：￥9,460（税込）
品番：BRMM-10651

【通常盤（CD）】

価格：￥1,760（税込）
品番：BRMM-10652

■収録内容
＜CD＞
1.-N-E-M-E-S-I-S-
2.EXPOSE ‘Burn out!!!’ (English Ver.)
3.Takin’ my Heart (English Ver.)
4.-N-E-M-E-S-I-S- -instrumental-

＜Blu-ray＞　※Blu-ray付生産限定盤のみ
BanG Dream! 10th☆LIVE DAY4 : RAISE A SUILEN「SOUL ROAR」
1.DRIVE US CRAZY
2.UNSTOPPABLE
3.Invincible Fighter
4.Takin’ my Heart
5.EXIST
6.Sacred world
7.!NVADE SHOW!
8.灼熱 Bonfire!
9.OUTSIDER RODEO
10.Beautiful Birthday
11.Light a fire
12.R･I･O･T
13.THE WAY OF LIFE
14.HELL! or HELL?
15.CORUSCATE -DNA-
16.EXPOSE ‘Burn out!!!’