INTERVIEW
2023.06.22
――そんな第3芸能課のアイドルの中で、ありす以外に好きなアイドルや気になっているアイドルを、佐藤さんが1人挙げるなら?
佐藤 私、「アイドルマスター」はアーケードゲームからずっと好きで触らせていただいていまして、「シンデレラガールズ」では龍崎 薫ちゃんのプロデューサーさんをやらせていただいているんですね。その薫ちゃんのお当番回だった第9話が、好きでたまらないんですよ!
――どんな部分が特に刺さりましたか?
佐藤 薫ちゃんだけをフィーチャーしたわけではないので、今までのお当番回とは作り方がちょっと違うんですけど、薫ちゃんの良さが詰まったお話になっているんです。こんなに小さいのに母のようにみんなを見守って、みんなが落ち込んだときにはその雰囲気をわかったうえで「こうしない?」と提案して、いつものように周りを救ってくれたり。でもちょっと気が抜けたときには、隠していた苦手なことを一番気の許せる相手にポロッと言っちゃって、一緒にそれを克服する……というふうに。
――プロデューサーが花丸の形にケチャップをかけてくれて、苦手なピーマン入りのピザを食べられたんですよね。
佐藤 そうなんです!例えばニンジンが嫌いな子供って、ニンジンケーキでニンジンを摂取したりするじゃないですか?「苦手なものを頑張って食べた」というのは、克服度合いで言えばもしかしたらすごくちっちゃなことかもしれないですけど、その姿からは子供らしさもすごく感じて……自分の担当なのでちょっと贔屓目ではありますけど、やっぱり素晴らしいアイドルだなと改めて思いました。
――さて、続いては今回U149の皆さんで歌われているOPテーマ、「Shine In The Sky☆」についてもお聞きしていきたいのですが。
佐藤 「Shine In The Sky☆」って、すごく個性があるのに覚えやすい曲なんですよね。この曲の発売を記念した「もっと!デレステ★NIGHT」でも、「別にありきたりじゃなくて特別さがある曲なのに、1回聴いたら歌えない?」という話になりまして。そのとき黒沢ともよちゃんが「実家感あるよね」と言ったんですよ。
――“実家感”ですか。
佐藤 はい。「それは、どうしてだろう?」という話をしたら、「『アイドルマスター』感があるからだ」という結論に至ったんです。「アイドルマスター」「アニメ」「主題歌」のイズムが、すべて込められているような気がして。特に私も「アイマス」が好きで、今までのアニメは全部観てきているからこそ余計に、初めて聴く曲なのに「聴いたことあるけど、よくある曲じゃない……なんなんだこれ!?」みたいな感覚になったといいますか……(笑)。
――「知ってる!」みたいな感覚は、すごくよくわかります(笑)。
佐藤 ですよね?そういうケのある曲だなと感じていたら、それをともよちゃんが“実家感”と表してくれたんです。あとこの曲、ソロで聴くともう、ぜんっぜん別の曲になるんですよね。
――アイドルごとの個性も、全然違いますからね。
佐藤 そうなんです!歌い方もバラバラなので。しかも、例えば「(市原)仁奈ちゃん、絶対ここはこう歌うでしょ!」と想像していたら、「そっち……!?」みたいな良い裏切りを感じられる楽しみもあって(笑)。それが出てしまうという意味でソロバージョンというものはプレッシャーでもありますけど、ほかのアイドルのソロを聴くと「あー、良いー!」となるので、自分のものも含めてそう感じてもらえているんだろうなぁ、と思っています。なのに、全員バージョンになるとびっくりするほど合っていて。それぞれの声がちゃんと聴き取れるのも、素敵なんですよね。
――佐藤さん自身は、「ありすはこの曲をこう歌っていそう」という姿は浮かびましたか?
佐藤 最初は……「歌ってなさそー」って(笑)。「佐藤亜美菜は好きだけど、ありすちゃんはきっと、どう歌おうか悩むんだろうなぁ」と思いました。
――レコーディングのときには、どういったものを目指されたんでしょうか。
佐藤 アフレコ開始前ということもあって、本編のシナリオのことは考えずに。「デビューしたあとに、みんなにドーンと見せているような気持ちで、楽しく」と方向性を示していただいたので、それを目指して歌っていきました。ただ、ありすちゃんって普段は息多めの声で喋っているので、それを明るい歌でやると埋もれがちになっちゃうんですね。なので、せっかく「アニメのOP!」という感じの曲なんだから、少し冒険ではあるけど、ありすちゃんに聴こえつつもバーン!と出すような歌い方に挑戦してみることになったんです。
――なるほど。そういう挑戦が1つあった。
佐藤 そうなんです。今までは、バーン!と出すことで地声に近くなって、ありすちゃんとのブレが出てしまわないようにあまり頻繁にはやってこなかったんですね。でも今回は、全体的にその歌い方をしてみまして。そうしたら、ソロを聴いてくださったプロデューサーさんから「こういう歌い方もあるんだってびっくりしました。でも、ありすちゃんにちゃんと聴こえてます」みたいな声をいただけたので、それは良かったなと思っています。
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