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INTERVIEW

2023.06.24

アイを信仰するがゆえに生まれた“究極のアイドル”――TVアニメ『【推しの子】』OP主題歌「アイドル」の制作秘話、ラップ、宗教性、様々な視点から新たなYOASOBIの姿に迫る

アイを信仰するがゆえに生まれた“究極のアイドル”――TVアニメ『【推しの子】』OP主題歌「アイドル」の制作秘話、ラップ、宗教性、様々な視点から新たなYOASOBIの姿に迫る

「これはもう間違いなく一種の宗教だな」と

――YOASOBIとしては、今年4月にTikTok LIVEを開催されました。同ライブでも「アイドル」は披露されましたが、その際に約3分半、ほとんど間奏休みなしで歌い続けていることに驚かされまして。当たり前ながら、大変なことだと思います。

ikura いつも死にそうになりながら(笑)。ただ、ファンの方に「辛そうだな」と感じさせてしまうことは、ライブを観ていただくうえでノイズにしかならないので、笑顔のままパフォーマンスをやりきっています。

Ayase アイドルは決して辛い顔を見せちゃダメだからね。

ikura そう、ステージに立つ私はアイになりきらないといけないから。「アイドル」は、今年4月から開催している「YOASOBI ARENA TOUR 2023 “電光石火”」でも披露しているのですが、バキバキに尖った演出の元、ファンの皆さんが全力で合いの手を入れて、ペンライトまで振ってくれるので、私自身もアイドルになった気持ちで力強く歌えています。今回のセットリストを見渡しても「アイドル」は異彩を放っているし、歌うと「別会場なのかな?」と思うくらいに盛り上がるんだよね。

Ayase オタ芸を打ってくれる方々も増えたりと、ライブの空間が完成されたものに近づいている気がします。作り手としては本当にありがたいことです。

――先ほどお話がありましたが、ikuraさんは「アイドル」歌唱時はやはり、アイになりきったつもりで歌っているのですか?

ikura そうですね。少しおこがましいなと自覚しつつも、それが『【推しの子】』に寄り添ううえで大切なことなのかなと。

Ayase ikuraがアイになりきって歌うのはある種の正解かもね。それにプラスして、さっきも話したけど「アイドル」を通して描きたいのは、アイであってアイ自身ではない、この楽曲のみで浮かび上がってくる“究極のアイドル”。だからikuraも、アイの先にいる究極のアイドルの影を少しでも見せつけられたら、その時点でパフォーマンスとしては勝ちだと思う。「アイドル」の1曲だけでしか、アイドルとして完成されたikuraとは出会えないという意味でも、今回のテーマにすごくフィットしているのかもね。

――今度はAyaseさんの発言に遡りますが、「アイドル」ではアニソンダンスパフォーマー・REAL AKIBA BOYZを迎えて、楽曲の一要素としてコール&レスポンスの様子を取り入れています。そこからさらに、荘厳なクワイアをも楽曲序盤と終盤に盛り込んだのはなぜでしょうか。

Ayase 「アイドル」の制作にあたり、そもそもアイドルとはどんな存在なのだろうと腰を据えて調べたんです。僕自身はアイドルを推した経験がなかったので、アイドルを応援するファン心理や、アイドルに向き合う際の自分自身との関係性がどんなものかを考え、その結論として気づいたことがあって。「あぁ、これはもう間違いなく一種の宗教だな」と。

――なるほど、そのような結論に行き着いたんですね。

Ayase アイドルは神聖なものとして崇められて、目の前に実在しながらもファンが望む姿はあくまでもイメージでしかない。この話は先ほどしましたが、それはつまり偶像崇拝に他ならなくて。悪い意味ではなく、そうした宗教性を「アイドル」では前面に押し出したいという想いから、その雰囲気を感じられるクワイアを入れようと考えたんです。これでも最初はもっとたくさんの要素があったところを、頑張ってコンパクトにしたんですよ(笑)。

――アイドルを推すことはある種の宗教だというのは自分もまったく同じ意見です。

Ayase そうした宗教性に加えて、現実と理想……言い換えるならば、アイドルらしく輝くようなポップさと、拭いきれない闇を描くからには、できるだけサウンドを怖くしたかったんです。コーラスを担当してもらった皆さんには「ゴスペルよりもゴスペルのように歌ってほしい」「神を崇める曲だと思って歌声にパワーを込めてほしい」と、レコーディング時にはかなり希望を伝えました。

――それこそアニメ劇中において、アクア(CV:大塚剛央)やルビー(CV:伊駒ゆりえ)から崇められるアイの存在は、イメージとしては神に近しい描かれ方をされているなとも。

Ayase アイはある意味で、実際に神様になってしまっていますからね。僕が言いたいことはもう、楽曲終盤に登場する“歌い踊り舞う私はマリア”のフレーズに尽きるなと。

――先ほどラップの話題でダブルミーニングという言葉が出てきたとき、真っ先に思い浮かんだのがこのラインでした。

Ayase 聖母マリアを意味しながら、アクアとルビーの“母”でもあったり、第1話では「処女受胎」なんてワードも登場したり。いくつもの意味を掛け合わせつつ、作品のすべてをこの言葉に象徴しながら、なおかつ韻も踏むことの両立もできたので、僕としてもすごくお気に入りの歌詞になりました。

――まさに天晴れとしか言えないラインでした。ところで『【推しの子】』はいわゆる“転生モノ”の作品ですが、お二人がもしアイのようなアイドルに生まれ変われるとしたらどうしますか?

Ayase 絶対になりたくない(笑)。多分、無理です。

ikura 私も人前に立つような人生は絶賛経験中なので、次はまた別のものに生まれ変わりたいかも。猫とか鳥とか……人間ではなくなるけど(笑)。

Ayase うーん、僕はすごくカッコいいことを言うと、生まれ変わっても僕のままがいいです。あまりほかの選択肢を考えたこともないかも。そのうえでikuraが話すような別の生き物になるとしたら……セミとか?

ikura 1週間しか生きられないじゃん(笑)。

Ayase それが意外なことに、セミって種類にもよるけど、土の中で生まれてからの日数をカウントすると、1週間よりももっと長く生きているらしいんだよね。それと“セミが成虫になっていざ空へと羽ばたくとき、ありえないくらいに気持ち良く感じている。“といったあらすじの作品を見たこともあって。だとすると、セミってヤバいくらいに可能性がある生き物だし、経験という意味で、生まれ変わってみたいかも。

ikura へぇ〜、すごい理由だ(笑)。私は小学6年生の頃に飼っていた猫になりたい。あるとき、母猫から捨てられてしまった子を自宅の裏で見つけて。私が引き取ったときにはかなり弱っていて、1週間くらいしか生きられなかったんです。今でも毎日のようにその子のことを思い出してしまうし、たまに夢にまで出てくるんですよ。だからもし私が生まれ変われるなら、その子の中に入って、私が代わりにおばあちゃんになるまで生き続けてあげたい。

――とても素敵なお話ですね。インタビューの最後が涙を誘う展開になるとは思ってもいませんでした。

ikura そんなつもりはなかったのに、少し湿っぽくなっちゃってごめんなさい。

Ayase どうしよう……セミの話だけ書いておいてもらおうか(笑)。


抽選で1名様にYOASOBIのお二人のサイン色紙をプレゼント!

●応募期間
2023年6月24日(土)~2023年7月1日(土)23:59

●応募方法
1:リスアニ!編集部の公式アカウント(@Lis_Ani)をフォローする
2:該当ツイートをRTする

【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、リスアニ!編集部公式アカウントのダイレクトメールにて後日連絡させていただきます。リスアニ!編集部公式アカウント(@Lis_Ani)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることはできません。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者への譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。
・賞品の不具合、破損に関する責任は一切負いかねます。

【個人情報の取り扱いについて】
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。


●配信情報
YOASOBI
「アイドル」
2023年4月12日(水)配信リリース

配信リンクはこちら

■mora
通常/配信リンクはこちら
ハイレゾ/配信リンクはこちら

作詞・作曲・編曲:Ayase/歌唱:ikura
赤坂アカ書き下ろし YOASOBI「アイドル」原作小説『45510』
https://youngjump.jp/oshinoko/novel_45510/

«タイアップ»
TVアニメ『【推しの子】』オープニング主題歌

YOASOBI
「Idol」 ※「アイドル」英語版
2023年5月26日(金)配信リリース

配信リンクはこちら

作詞・作曲・編曲:Ayase/歌唱:ikura
訳詞:Konnie Aoki
赤坂アカ書き下ろし YOASOBI「アイドル」原作小説『45510』
https://youngjump.jp/oshinoko/novel_45510/

●リリース情報
YOASOBI
「アイドル」
2023年6月21日(水)発売

【完全生産限定盤(数量限定)】
品番:XSCL-73
価格:¥2,000+税
仕様:CD 1枚+7inchレコードサイズ紙ジャケット+ポスター型ブックレット(赤坂アカ書き下ろし 「アイドル」原作小説『45510』収録)

購入はこちら

<収録曲>
1. アイドル
2. Idol  ※「アイドル」英語版
3. アイドル – Anime Edit –
4. アイドル – Instrumental –

■店舗別特典 対象店舗/特典内容
YOASOBI応援店:オリジナルポストカード
Sony Music Shop:オリジナルA5クリアファイル
全国アニメイト(通販含む):オリジナルステッカー
楽天ブックス:オリジナルアクリルキーホルダー
Amazon.co.jp:メガジャケ
※数に限りがありますので、なくなり次第終了となります。
※上記店舗以外での配布はございません。
※特典のデザイン・応援店対象店舗は追ってご案内いたします。
※各オンラインショップにつきまして、カートが公開されるまでに時間がかかる場合がございます。
※Amazon.co.jp、楽天ブックス、その他一部オンラインショップでは「特典対象商品ページ」と「特典非対象商品ページ」がございます。予約の際は、希望される商品ページであることをご確認ください。

●作品情報
TVアニメ『【推しの子】』
放送中

©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

【STAFF】
原作:「【推しの子】」赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:平牧大輔
助監督:猫富ちゃお
シリーズ構成・脚本:田中 仁
キャラクターデザイン:平山寛菜
サブキャラクターデザイン:澤井 駿
総作画監督:平山寛菜、吉川真帆、渥美智也、松元美季
メインアニメーター:納 武史、沢田犬二、早川麻美、横山穂乃花、水野公彰、室賀彩花
美術監督:宇佐美哲也(スタジオイースター)
美術設定:水本浩太(スタジオイースター)
色彩設計:石黒けい
撮影監督:桒野貴文
編集:坪根健太郎
音楽:伊賀拓郎
音響監督:高寺たけし
音響効果:川田清貴
OPディレクター:山本ゆうすけ
EDディレクター:中山直哉
アニメーション制作:動画工房

【CAST】
アイ:高橋李依
アクア:大塚剛央
ルビー:伊駒ゆりえ
有馬かな:潘めぐみ
黒川あかね:石見舞菜香
MEMちょ:大久保瑠美
ゴロー:伊東健人
さりな:高柳知葉
アクア(幼少期):内山夕実

関連リンク

YOASOBI公式サイト
https://www.yoasobi-music.jp/

YOASOBI 公式Twitter
https://twitter.com/YOASOBI_staff

TVアニメ『【推しの子】』公式サイト
https://ichigoproduction.com/

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