INTERVIEW
2023.06.01
――今回はステージのマッピングでの演出も素晴らしいですよね。引きの絵だけでも観たくなります。
小野 歌詞が映し出されている演出もありましたし、定点カメラ映像でも観たくなりますね。全体像で観たいステージと言うと、僕は特にTRIGGERの<DAY 1>の「Last Dimension」、すごく印象に残っています。TRIGGERの後ろで踊っているダンサーさんがいるんですけど、3人がセンターステージに出ていくことによってみんなの視線が全部そこに向かうんです。それでも1人で踊っている姿にすごく胸がギュッとなって……でもこれ、実際にもあるよなということを共感できて「ライブあるあるだな」って思ったんです。それが切なくて。特典でダンサーさんの本番後のインタビューとか作ってくれないかなぁ(笑)。
――たしかに踊る姿がとても美しかったですが、どんどん視界から消えて……!TRIGGERのようにほかのグループのステージで印象に残ったものはありますか?
小野 Re:valeの「Re-raise」ですね。MVそのままという感じで、すごく良いステージングでした。僕、ライブでのブラスバンド演出が好きなんです。一緒に踊るように演奏するところも、かっこいいなぁって思いました。
――特注だというソファも出てきますし。
小野 そうですよね。あとはIDOLiSH7の「MONSTER GENERATiON」の演出が一番衝撃的でした。傘を持って踊るものでしたが、今までの実際のライブも含めてほかのグループはダンサーさんが出てくるけど、IDOLiSH7ではなかったんです。でもここに来て、僕らのライブよりも先に彼らがダンサーを実装したことが衝撃的でした。あとは僕らキャストが踊っていた振りと全然違う振り付けがすごく新しく映って、新鮮でしたね。
――実際のステージに立ってきた小野さんからご覧になって、先ほどのTRIGGERの演出にもあるような「これはライブあるあるだな」と思われた演出はほかにもありましたか?
小野 ライブっぽいなって思ったのは、開演前の客席がざわざわしている感じ。あれはすごくライブらしさがあって、「そこから始まるんだ!」って感動しました。「今からライブが始まる」というソワソワ感みたいなのは、僕らも袖にいるときに聞こえてくるんですよね。「ヤバい!今からライブが始まるぞ!」と思って、一番テンションがアガるポイントの部分をしっかりと切り取ってくれていることがすごく嬉しかったです。実際のライブ映像もこのシーンから始まりますが、そこをきちんと表現してくれているところも、このライブの真骨頂だなと思いました。最初はそれぞれの推しの色で振っているペンライトだけど、スクリーンに出てくるアイドルによって色を変えていく瞬間も「まさにライブ」。そこから実際に大きなスクリーンで映っている映像を綺麗な画面で見せるところもそうだし、本当のライブを見ている感覚でした。本当にすごい!
――MCの場面では思い思いに言葉を発していたメンバーたち。アフレコの思い出をお聞かせください。
小野 割と「おまかせ」っていう感じでアドリブも多かったので、正直大変でした(笑)。僕らは基本的には台本にあるセリフを言うことが仕事なので、アドリブでって言われて少し戸惑いました。でもアドリブでここまでしっかり陸を演じることができたのは、今までの8年間をみんなで様々なことを経験し、共有してきたことが大きいなと感じました。それぞれが言うセリフに対して、どういう反応をするかなというところは長年の経験が活きた瞬間でした。
――事前にアドリブについてはある程度考えていかれたのでしょうか。
小野 ライブっぽくするならこういう言葉が必要だよな、というものはなんとなくイメージしていましたが、固めるところまではしていなかったです。ただ、ライブでの姿をイメージして「こういうことがあるだろうな」ということは想定していました。
――アフレコは何人かでされたんですか?
小野 僕は主に増田(俊樹/和泉一織役)くんとやったりしました。3日間くらいに分けてのアフレコだったのですが、TRIGGERが3人揃っているときに一緒に録ることもありました。IDOLiSH7全員が揃うことはなかったのですが、「ここでこのアイドルがこんなことを言っているだろうな」ということはなんとなく予測できましたし、それはここまでの経験のおかげだな、と思います。陸の場合は元々笑って反応することが多いので、困ったら笑おうと思っていました(笑)。このライブが陸にはすごく嬉しいだろうから。
――この2日間のライブを観終えて、どのような想いがありますか?
小野 実際にライブをやったときと同じ感覚というか。充実感を味わいましたね。これは今までライブをやったあとにも感じていたことなんですが、すごく大変だったけど、終わるとすぐに「またやりたいな」といつも思っていたので、その気持ちと同じことを感じていました。ほかのグループの単独ライブを見たときもそうですが、こうやってライブをしている姿を見ていると「またライブがしたいな」と思います。
――ご自身はこのライブ、どんなふうに楽しみたいですか?
小野 ライブを見て一番思ったのは、彼らの表情がすごく素敵だなってことだったんです。歌っている表情も歌い終わった表情も素敵だなと思ったので、そこは観ていただきたいポイントとして挙げたいです。それがさっきの「目が足りない」という言葉になるんですけど、1人ずつを追っていきたい気持ちになりますよね。
――では最後に読者へメッセージをお願いします。
小野 僕自身も目が足りないなって思いますが、応援してくださる皆さんには僕なんかよりももっと「目が足りない」と思ってもらえるんじゃないでしょうか。ここまでのものを作り上げてくださったスタッフさんたちは本当にすごい!と心から思っています。1人動かすのだって大変だと思うのに、バラバラに動く人たちが16人もいて、一瞬一瞬、一人一人に表情をつけているし、ずっと動き続けているんです。歌って、踊っている。それをこのクオリティで作りあげた監督をはじめ、スタッフの皆さんの努力の結晶を何度も何度も、余すことなく観てもらいたいと思います。
●作品情報
『劇場版アイドリッシュセブンLIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』
公開日:
2023年5月20日(土)<DAY 1>
2023年5月21日(日)<DAY 2>
2023年5月22日(月)~<DAY 1>&<DAY 2>
上映時間:約90分
原作:バンダイナムコオンライン/都志見文太
監督:錦織博/山本健介
脚本:都志見文太
キャラクター原案:種村有菜
CGチーフディレクター:井野元英二
キャラクターデザイン:宮崎瞳
美術ボード:大久保錦一
色彩設計:三笠修
総撮影監督・ルック開発:若林優
編集:瀧川三智/須藤瞳/仙土真希/山岸歩奈実
編集スーパーバイザー:西山茂
音楽制作:ランティス
音響監督:濱野高年
制作:オレンジ
製作:劇場版アイナナ製作委員会
配給:バンダイナムコフィルムワークス/バンダイナムコオンライン/東映
【キャスト】
<IDOLiSH7>
和泉一織:増田俊樹
二階堂大和:白井悠介
和泉三月:代永翼
四葉環:KENN
逢坂壮五:阿部敦
六弥ナギ:江口拓也
七瀬陸:小野賢章
<TRIGGER>
八乙女楽:羽多野渉
九条天:斉藤壮馬
十龍之介:佐藤拓也
<Re:vale>
百:保志総一朗
千:立花慎之介
<ŹOOĻ>
亥清悠:広瀬裕也
狗丸トウマ:木村昴
棗巳波:西山宏太朗
御堂虎於:近藤隆
©BNOI/劇場版アイナナ製作委員会
『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』
https://idolish7.com/film-btp/
『アイドリッシュセブン』公式サイト
https://idolish7.com/
『アイドリッシュセブン』公式Twitter
https://twitter.com/iD7Mng_Ogami
『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』公式Twitter
https://twitter.com/iD7_film_btp
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