今まさにアイドルとしての第一歩に立ったばかりの“Under149cm”の小さな女の子たちの物語を描く、「アイドルマスター シンデレラガールズ」シリーズ発のTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」(以下、「U149」)。今回は、第8話「綺麗になるためにはくもの、なに?」でフィーチャーされた、少し引っ込み思案だけれども頑張り屋なアイドル・佐々木千枝を演じる声優・今井麻夏へのインタビューを敢行。アニメ全体を通じた千枝への想いやOPテーマ収録にまつわるエピソードはもちろん、アフレコで緻密に追求していった“千枝らしさ”についてもじっくり語ってもらった。
【特集】TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」が彩る夢のステージを紐解く!
INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次
――「U149」のアニメ化は、プロデューサーさんたちはもちろん、今井さんをはじめ出演者の皆さんにとっても待望のものだったのではないでしょうか。
今井麻夏 はい。お話自体はかなり前から聞いていたので時間をかけて動いていたプロジェクトだったと思うのですが、私たち演者には少しずつ情報がきたような感じで(笑)。そんななかで「なんだか、すごいことになりそうだなぁ」とは思っていました。
――放送開始後の反響は、どのようなものでしたか?
今井 本当に、すごい反響をいただいていると感じています。「U149」って何年もずーっと、少ないメンバーで小さな規模で活動をしていたので、こんなに人目に触れることってなかったんですよ。
――元々は漫画と、それに付属したドラマCDでの展開が主でしたからね。
今井 そうですね。配信番組や小規模なイベントもやってはいたんですけど、なかなか皆さんに知っていただけるほどの規模ではなくて。でも、放送が始まってからはSNSとかでもすごく反響をいただき、びっくりしていて。「やっぱり『アイマス』がアニメ化されるということは、本当にすごいことなんだな」と感じますね。きっと、昔から応援してくださっているプロデューサーさんたちも、同じように驚いているんじゃないでしょうか?
――そんな今回の「U149」のアニメ全体の中で、千枝はどのようなポジションにいるように感じられていますか?
今井 千枝ちゃんがお話の中心になる第8話以外ではみんなをフォローしたり励ましたり、ネガティブになっているところでなんとかポジティブなことを言おうと頑張る!みたいにサポートに回っているシーンがかなり多い印象があります。ただ、千枝ちゃんってすごく難しくて。プロデューサーさんたちが触れている媒体や時期によって、違った感じ方をしている方もたくさんいるような子だと思うんですよ。
――今井さん自身は、どのような違いを感じられていますか?
今井 私がオーディションを受けたときの印象をそのまま描いているのって、実は「U149」の千枝ちゃんなんですよね。だから、今まで演じるにあたって軸にしてきたのも「U149」の千枝ちゃんで。それよりも前に出会っていたゲームの千枝ちゃんは、そこを軸にして成長した先にいる、すごく積極性を持った姿だなぁ……という印象があるんです。なので、ゲームだけをやっている方には「U149」の千枝ちゃんはだいぶ新鮮に映ったかもしれませんけど、私は「千枝ちゃんらしさを存分に出していただいているな」と感じています。
――そしてもちろん「U149」には、第3芸能課のプロデューサーも登場します。この「U149」のプロデューサーは、今井さんにはどんな存在に見えていますか?
今井 アニメの中でも第1話から最終話に向かって、プロデューサー自身もすごく成長していますよね。最初の頃は戸惑ったり、アイドルとの接し方にすごく悩んで考えていたりしていて……例えば(櫻井)桃華ちゃんのお当番回(第4話「羽が折れているのに飛んでいくもの、なに?」)では、まだまだ「なんて声をかけていいかわからない」という感じだったじゃないですか?でも千枝ちゃん回の頃にはもう、察してくれることがすごく多くなってきているんですよ。
――そのなかで、頼もしさも感じたというか。
今井 そうですね。そういうお話だというのもありましたけど……いてほしいときにいてくれて、かけてほしい言葉をかけてくれて。背中を押したり手を引いたりしてくれたんです。そんなふうに、気持ちを切り替えられるようなアドバイスをピンポイントでくれた、千枝ちゃんにとってすごく頼りがいのあるプロデューサーです。
――ちなみに今井さんから見て、千枝以外の第3芸能課のアイドルの中で、好きなアイドルや気になっているアイドルを1人挙げるなら?
今井 うーん……みんな個性も性格も違っていて比べようがないので……今回のアニメでカギになる存在だと思っている子でもいいですか?
――はい。お願いします。
今井 みんなをまとめてくれるようなキーになる存在なのは、やっぱり橘 ありすちゃんかな?ああいうふうにみんなの中心になれる人って、集団の中ではすごく必要で。ありすちゃんが真ん中にいてくれるからこそ、あのバラバラなみんなが1つにまとまれるんじゃないかな、って。それにありすちゃんって、とにかく色んなことに気づく子ですし、その気づきを通じて第3芸能課が成長するきっかけを作ってくれているんです。なので、今回もし誰か1人を挙げるのなら、ありすちゃんがふさわしいように思います。
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