【特集】プリンセスに憧れる少女の“一歩目”に込めた想い――TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」古賀小春役・小森結梨インタビュー

フルサイズも必聴！小春初のソロ曲に秘められた驚きの仕掛けに迫る

――そんな小春の表情をさらにたくさん観ることができたのが、第7話「声を持たないのに語るもの、なに？」でした。小森さんはこのお話については、どんな印象がありましたか？

小森　ゲームとも原案漫画とも違った、アニメならではの小春ちゃんの魅力が詰まったお話だった印象があります。今までの話数と比べてほかのメンバーとの掛け合いも多かったうえに、第7話ではヒョウくんをはじめ人間以外の動物さんに対して会話をするシーンもあって。しかも1人になったときに自分の世界に夢中になるところや、すごく豊かな妄想の世界も描かれているんですよ。その妄想の中でも、第3芸能課のみんなが動物になって小春ちゃんと会話をしたり助けてくれたりというシーンでは、ひとりぼっちになった小春ちゃんが自分の気持ちをゆっくり整理して、そこに向き合っていて。そんな姿を通じて、小春ちゃんの温かさや強さをすごく感じられたように思います。

――その「第3芸能課のみんなが動物になって駆けつけてくれる」という描写を通じて、小春の世界の中ではほかのメンバーが自然と大事な存在になっていることも感じられました。

小森　そこがすごく、台本を読んでいくなかで心強かったです。今まではイグアナのヒョウくんだけが小春ちゃんの心の支えになる大切な存在でしたけど、第3芸能課に入ってみんなと過ごしていくうちに、ほかのメンバーもそんな大切な存在になっているんだなぁって。

――その直前にあった大泣きする姿も、彼女の新たな一面が垣間見えた場面でもありましたね。

小森　「ヒョウくんがいないと、こんなに不安になって大泣きしちゃうんだ」という12歳らしい子供っぽい一面や、お話の冒頭やソロ曲の入る前にちらっと流れた小春ちゃんの過去については第7話の台本を通じて初めて知ったので、台本をいただいたときには少し驚きもありました。ただ、そういうシーンを通じていつもニコニコしている小春ちゃんにもやっぱり悲しいと思うこともあるんだなと改めて感じましたし、そんな小春ちゃんの中の寂しい気持ちや不安な気持ちを理解したり共感できるように考えて向き合えた、すごく貴重な機会をいただけたように思っています。

――古賀小春という女の子がさらに立体的になったお話でしたよね。

小森　そうですね。ただ単にふわふわしただけじゃなくて、きちんと不安な気持ちもあったり……でも意外とどっしり構えているといいますか。実は私自身、そんなところが小春ちゃんに共感できるというか、似ているとキャストの皆さんからも言ってもらえるんです。

――そこは、第7話の中で気づかれたところ。

小森　はい。元々ふわふわした雰囲気は似ているのかなと思ってはいたんですけど、他にも似ていると言ってもらえてから意識すると、第7話で見られた肝が座っているように見えるけど先ほどもお話ししたように、実はちゃんと12歳の子供っぽいところもあるっていうのは似ているのかもしれないです（笑）。そんな発見もさせてくれた第7話は、1つ1つ自分のペースでゆっくり考えて行動していけるというところも含めて「小春ちゃんって、こういう子なんだ」ということがわかるお話でしたし、今まで以上に小春ちゃんのことを近くに感じて、さらに好きなお話にもなりました。

――そんな大切な回の途中で劇中歌として流れたのが、先ほど少し話題にも出たソロ曲「アイム・ア・リトル・プリンセス　～お星さまにお願い～」です。小春初のソロ曲となったこの曲から受けたイメージなどから、最初にお聞きできますでしょうか。

小森　初めて聴いたときから、なんだか聴き馴染みのある、耳にスッと入るような優しい音だなと感じまして。温かくてキラキラしたミュージカルのような世界が思い浮かんで、「小春ちゃんにピッタリ！」と思いました。しかもフルバージョンだと1曲の中に起承転結を感じるくらいの物語があって、それも含めて「すごい曲だなぁ」とも思いました。

――この曲が流れたことで、第7話の後半がミュージカルのようにも感じられましたが、そもそもこの曲自体がまるでミュージカルのようなものなんですね。

小森　はい。世界観的にはガッツリミュージカルで、そのなかに小春ちゃんの好きな自分の世界や夢、妄想の世界の物語がたっぷり盛り込まれているので、より「小春ちゃんらしさ」というものを解釈することができました。あと、第7話に結びつくようなところもたくさんあるんですよ。レコーディングはアフレコ台本をいただく前だったんですけど、そのときから「お星さま」がキーワードになっているように感じていましたし、フルサイズの2番の転調するところではアニメで小春ちゃんが泣いてしまったシーンにも通ずるような……天気で言うならちょっと雨模様のような表情も含まれていて。でもそこから「だけどくじけない」とか「前を向こう」という表情が乗った、ミュージカルのような展開の曲になっているんです。

――そんなお話を聞いてしまうと、早くフルサイズを聴きたくてたまらなくなってしまいます（笑）。

小森　ふふふ（笑）。しかもこの曲、レコーディングでフルサイズとTVサイズをそれぞれ収録したんです。TVサイズでは頭の「ランラララ♪」あたりのテンポ感がフルサイズと違ったりしていたので、そちらではアニメの物語に沿うように歌いまして。フルサイズではさらに段階を重ねてサビに入っていきますし、2番からガラッと変化する曲の中で色んな小春ちゃんの表情を見られて、最後には「そんなお姫様になりたいんです！」と宣言するような歌になっているんですよ。こういった楽曲を小春ちゃんにいただけたということにも感謝ですし、アニメだけでもすごく感動できる曲ではありますけど、ぜひフルバージョンも聴いていただきたいです。

――ただ同時に、そのぶん難易度の高い曲でもあったのでは？

小森　そうですね（笑）。なので、小春ちゃんの思うプリンセスを想像しやすいように、そういうプリンセスが活躍する映画やミュージカルを実際に観まして。こうして小鳥さんや動物さんと会話する距離感を感じたうえで、「お友達」という感覚を意識しながら歌いました。

――さて、「U149」のアニメ放送も後半に突入しました。毎週の放送を楽しみにされている読者の皆さんやプロデューサーさんに向けて、最後に一言メッセージをお願いします。

小森　「U149」のアニメにはアイドル1人1人の魅力と成長がギュッと詰まっているので、皆さんと同じように私も毎話完成版を観るのが楽しみで、待ち遠しく思っています。冒頭から大人の事情だったり子供と大人それぞれの偏見みたいなものがカギになっているところもあるので、観るのが少し苦しいシーンもあるかもしれないんですけど、ここからさらにアイドルたちはキラキラ・ドキドキな夢に向かって頑張って進んでいくので……ぜひ毎回観逃さずにドキドキ・ワクワクしながら、ちっちゃなアイドルたちを一緒に応援していただきたいです！

●リリース情報
「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS U149 ANIMATION MASTER 01 Shine In The Sky☆」
発売中

品番：COCC-18121
価格：￥1,650 (税込)

CD購入はこちら
https://imas.lnk.to/U149-01-CD

配信はこちら
https://imas-u149.lnk.to/Shine-In-The-Sky

＜収録曲＞
1.Shine In The Sky☆
歌：U149(橘ありす、櫻井桃華、赤城みりあ、的場梨沙、結城晴、佐々木千枝、龍崎薫、市原仁奈、古賀小春)
2.Shine In The Sky☆ 橘ありすソロ・リミックス
歌：橘ありす
3.Shine In The Sky☆ 櫻井桃華ソロ・リミックス
歌：櫻井桃華
4.Shine In The Sky☆ 赤城みりあソロ・リミックス
歌：赤城みりあ
5.Shine In The Sky☆ 的場梨沙ソロ・リミックス
歌：的場梨沙
6.Shine In The Sky☆ 結城晴ソロ・リミックス
歌：結城晴
7.Shine In The Sky☆ 佐々木千枝ソロ・リミックス
歌：佐々木千枝
8.Shine In The Sky☆ 龍崎薫ソロ・リミックス
歌：龍崎薫
9.Shine In The Sky☆ 市原仁奈ソロ・リミックス
歌：市原仁奈
10.Shine In The Sky☆ 古賀小春ソロ・リミックス
歌：古賀小春
11.Shine In The Sky☆
(オリジナル・カラオケ)

●作品情報
TV アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」

原作：バンダイナムコエンターテインメント
原案：「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」廾之（サイコミ連載）

【スタッフ】
監督：岡本学
副監督：高嶋宏之
シリーズ構成：村山沖
アニメーションキャラクターデザイン：井川典恵
コンセプトアート：大久保錦一
デザインワークス：
野田猛小田崎恵子中村倫子渡部尭皓槙田路子
美術設定：曽野由大
高橋武之金平和茂
美術監督：井上一宏
色彩設計：土居真紀子
3DCG：石川寛貢榊正宗神谷宣幸
撮影監督：関谷能弘
編集：三嶋章紀
音響監督：岡本学
音楽：宮崎誠川田瑠夏睦月周平
音楽制作：日本コロムビア
アニメーション制作：CygamesPictures