REPORT
2023.04.01
幕間映像を終えるとそこに白いロリータ服に身を包んだ上坂が登場、ステージ両サイドに設置されたミラーボールが全方向に眩い光を振りまくと、レトロポップなサウンドが流れ、エモーショナルな空気が会場を包む。「海風のモノローグ」では同志たちが青いサイリウムを掲げ、光り輝く海が広がった。
舞台は海から街へと移行する。シームレスに続く「City Angel」の心地良いサウンドに緩やかに身体を揺らし続けると、そこに4回のハイハット。アダルトな空気感は一気にキュートに変貌する。そう、「踊れ!きゅーきょく哲学」だ。そのタイトル通り、上坂が、同志たちが曲に合わせて踊り、ライブ会場は一瞬にしてダンスホールに変貌を遂げたのだった。
ここでMCパートへ。「幕間映像の間にお着替えしてきました~」と白いロリータ服を改めて紹介。「この衣装のコンセプトはなんでしょう……イノセントエンジェル?イノセントエンジェル31歳です!」と上坂らしさ全開の自己紹介に会場からは笑いが漏れる。
「続いての楽曲には振付があります」と続いたのはディスコサウンドが印象的な「Car♡Wash♡Girl」。会場中の同志たちが息ぴったりに振付を披露し、ライブでしか感じられない一体感で溢れていた。
「Car♡Wash♡Girl」から一転、ハイテンポな「よっぱらっぴ☆」が続く。そこにさらに「ウエサカダイナミック」が続き、「倒せ倒せ右坂!」「倒せ倒せ左坂!」と、独特のコールがなされ、会場内は完全たる上坂ワールドの中に飲み込まれていったのであった。
そして再度暗転し、幕間映像が再開。上坂がフェレットと、フェネックギツネと戯れる平和な映像が流れ、ここまで昂りきっていた同志たちが一度クールダウン、ただただ映像に癒される。その後、例の“モフリクリスタル”を手に入れながらカオスな展開を経て、「それじゃあそろそろライブに戻りますか」というゆるい振りで映像が終了、ライブパートに舞い戻った。
力強さ溢れるロックサウンドでスタートしたのは最新曲「LOVE CRAZY」。そのアッパーなサウンドにあわせて照明は赤と黄に激しくスイッチ、視覚効果も相まって同志たちのテンションを再び最高潮に。ここで全力でライブを楽しむ同志たちに、上坂からの労いコールアンドレスポンスが入る。
「肩痛くないですか!」「Yeah!」
「腰痛くないですか!」「Yeah!」
「給料に満足していますか!」「Boo!」
そして「皆さんそれでは地獄へいってらっしゃい!」との曲振りからスタートしたのがTVアニメ『鬼灯の冷徹』EDテーマの「パララックス・ビュー」。裏拍の強い、上坂いわくノリづらいビートにきれいに歌声が重なると、同志たちは小刻みにサイリウムを震わせる。再びミラーボールが会場中に光を撒き散らすと90’sエレクトリックサウンドが会場内をディスコに変える。「来たれ!暁の同志」、上坂自身も曲に合わせてパラパラ風の振付を披露。
ここでバンドメンバーの紹介、上坂が各人に無茶振りコメントを要求すると、バンドメンバーもそれにハニカミながらも答えていく。すると、逆襲するかのようにバンドメンバーから上坂にも「アーティスト活動10年の感謝を、ラムちゃんのモノマネで! どうぞ!」という無茶振りが!言葉に詰まりながらも披露すると、客席は黄色のサイリウムを振り、喜びを表現したのだった。
ライブもラストスパートに突入、ミラーボールが色とりどりのライトを会場中に送り出すと、「POP TEAM EPIC」がスタート。再び会場内はディスコに豹変したかと思うと、間髪を入れずに「EASY LOVE」が続き、本編ラストのナンバーである「革命的ブロードウェイ主義者同盟」で一気に駆け抜ける。「どんな逆境にも立ち向かえ」、その言葉に、これまで声出しライブが行えずにきた数年間が重なり、このうえないエモーショナルが溢れた。そして本楽曲のラストにはおなじみの掛け声が入り、ライブ“本編”は熱気溢れるままに締め括られたのだった。
ここでスクリーンにスタッフロールが映し出される。そのラストに上坂自信が登場して一言。
「本編が終わったということは、この後ちょっとしたことが……」
会場内を包む“すみぺコール”、それに応えるようにステージに上坂すみれがカムバック。イエローのスカートに黒のTシャツ、白の付け襟というフェミニンな装いので登場すると、最新シングル「LOVE CRAZY」カップリング曲である「リベリオン」を披露。観客は再び高いテンションに包まれる。
その後の告知タイムでは“Animelo Summer Live 2023 -AXEL-”への出演、アーティストデビュー10周年記念本の発売、14枚目のシングルリリースなど、アーティストデビュー10周年イヤーの展開を期待させる告知を丁寧に重ねていく。
そして改めて本日会場に集まった同志の面々にメッセージ。
「ありがとう! 10年友達だからこのあと10年も友達・同志になれるよね!」
そしてここでサプライズの1曲へ。上坂すみれがヒロイン・ラムを演じるTVアニメ『うる星やつら』。その“1978年放送版”の主題歌「ラムのラブソング」を披露したのだ!二代目ラムの生声で歌われる“一番好きよ”の言葉は、聴くものを幸せにせずにはおかない。
そしてここで本当のライブの締めくくりが訪れる。
「みんな好き!大好き!私たちずっと同志でいようね!」
そう言ってスタートしたのはデビュー曲「七つの海よりキミの海」。上坂すみれアーティストデビュー10周年、このタイミングで聴く本楽曲に、同志たちは大いに盛り上がるとともに、10年という時間を噛み締めた。
コロナ禍を経て、久々の声出し解禁で開催された今回のライブ。そこで発せられた同志たちの声に、上坂自身も力をもらったことは間違いない。それを改めて確認するかのように、上坂すみれと同志たちによる「生産!団結!!反抑圧!!!」が三唱される。こうして本ライブは、終始高い熱気のなか、締め括られたのだった。
<セットリスト>
M01. 趣味者のテーマ~underground heaven!!
M02. 筐体哀歌
M03. ♡をつければかわいかろう
M04. 閻魔大王に訊いてごらん
M05. Inner Urge
M06.げんし、女子は、たいようだった。
M07.サイケデリック純情
M08.地獄でホットケーキ
M09.海風のモノローグ
M10. City Angel
M11.踊れ!きゅーきょく哲学
M12. Car♡Wash♡Girl
M13.よっぱらっぴ☆
M14.ウエサカダイナミック
M15. LOVE CRAZY
M16.パララックス・ビュー
M17.来たれ!暁の同志
M18. POP TEAM EPIC
M19. EASY LOVE
M20.革命的ブロードウェイ主義者同盟
―アンコールー
EN01.リベリオン
EN02.ラムのラブソング ※カバー曲
EN03.七つの海よりキミの海
●番組情報
上坂すみれ SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE
5月4日(木・祝)17:00~
※放送終了後~WOWOWオンデマンドで1カ月間アーカイブ配信あり
収録日:2023年3月19日
収録場所:東京 立川ステージガーデン
上坂すみれ 公式サイト
http://king-cr.jp/artist/uesakasumire
上坂すみれ 公式Twitter
https://twitter.com/uesaka_official
上坂すみれ 公式YouTube
https://www.youtube.com/@uesakasumire
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