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2023.02.22

プランBとは、呼ばせない!!! そして、ドームに芽吹いた黒い野望。“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”東京ドーム公演DAY2レポート

プランBとは、呼ばせない!!! そして、ドームに芽吹いた黒い野望。“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”東京ドーム公演DAY2レポート

「アイドルマスター」シリーズの合同ライブ“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”DAY2が2023年2月12日、東京ドームにて開催された。

DAY2は「アイドルマスター 765プロオールスターズ」から天海春香役の中村繪里子、如月千早役の今井麻美、星井美希役の長谷川明子、萩原雪歩役の浅倉杏美、高槻やよい役の仁後真耶子、菊地真役の平田宏美、水瀬伊織役の釘宮理恵、秋月律子役の若林直美、双海亜美・真美役の下田麻美、我那覇 響役の沼倉愛美が出演。

「アイドルマスター シンデレラガールズ」からは“Threat Sign”本田未央役の原 紗友里、結城晴役の小市眞琴、ナターリア役の生田 輝、“Dimension-3”一ノ瀬志希役の藍原ことみ、二宮飛鳥役の青木志貴、“Flamme Martini”桐生つかさ役の河瀬茉希、三船美優役の原田彩楓、星輝子役の松田颯水、藤原肇役の鈴木みのり、“HappyHappyTwin”双葉 杏役の五十嵐裕美、諸星きらり役の松嵜 麗、“miroir”久川凪役の立花日菜、久川 颯役の長江里加が出演。

「アイドルマスター ミリオンライブ!」からは“Chrono-Lexica”永吉昴役の斉藤佑圭、ロコ役の中村温姫、真壁瑞希役の阿部里果、“閃光☆HANABI団”高山紗代子役の駒形友梨、福田のり子役の浜崎奈々、横山奈緒役の渡部優衣、佐竹美奈子役の大関英里、“4 Luxury”桜守歌織役の香里有佐、豊川風花役の末柄里恵、北上麗花役の平山笑美、馬場このみ役の髙橋ミナミが出演。

「アイドルマスター SideM」からは“FRAME”握野英雄役の熊谷健太郎、木村 龍役の濱 健人、信玄誠司役の増元拓也、“Café Parade”神谷幸広役の狩野 翔、卯月巻緒役の児玉卓也、水嶋 咲役の小林大紀、“F-LAGS”秋月 涼役の三瓶由布子、九十九一希役の比留間俊哉、兜大吾役の浦尾岳大が出演。

「アイドルマスター シャイニーカラーズ」からは“イルミネーションスターズ”櫻木真乃役の関根 瞳、八宮めぐる役の峯田茉優、“アンティーカ”月岡恋鐘役の礒部花凜、田中摩美々役の菅沼千紗、白瀬咲耶役の八巻アンナ、三峰結華役の希水しお、幽谷霧子役の結名美月、“アルストロメリア”大崎甘奈役の黒木ほの香、大崎甜花役の前川涼子、桑山千雪役の芝崎典子、“シーズ”七草にちか役の紫月杏朱彩、緋田美琴役の山根 綺が出演。

スペシャルゲストとして「961プロダクション」からは“ZWEIGLANZ”玲音役の茅原実里、詩花役の高橋李依が出演した。

以上58役57名のアイドルが登場。「アイドルマスター」シリーズ単独では初となる東京ドーム公演で、現行5ブランド+スペシャルゲストが集まる合同ライブのDAY2が幕を開ける。

TEXT BY 中里キリ

▼“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”東京ドーム公演DAY1レポートはこちら

この場所は未来へと続く夢の途上。“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”東京ドーム公演DAY1レポート

始まりのアイドル・天海春香の「ドームですよ、ドーム!」の声に送り出されるようにステージに駆け出したのは、出演ブランド中もっとも新しいアイマスである「シャイニーカラーズ」の面々。「シャイノグラフィ」という同作最強の名曲を初手でぶっ放してきた。「SideM」の「Growing Smiles!」、「ミリオンライブ!」の「Flyers!!!」、「シンデレラガールズ」の「BEYOND THE STARLIGHT」、そして765プロオールスターズの「Happy!」と、DAY1の逆回りで挨拶代わりには強烈すぎる自己紹介を届けていった。

シンデレラチームの熟練感すら漂うオープニングMCを経て、第1ブロックは「ヒカリのdestination」からスタート。歌唱担当は中村繪里子、今井麻美、長谷川明子!走り始めたばかりの「シャニマス」のフレッシュ感を象徴する楽曲とレジェンドアイドルたちの取り合わせが面白いが、この3人の組み合わせは17年前の東京ゲームショウで長谷川明子が初ステージを踏んだときのメンバーでもある。シャッフルをシャッフルで終わらせず、自分たちの輝きを上乗せしてドームに届けていく地力に、止まらずに走り続けてきた時と経験の積み重ねを感じた。

日曜日。双子が多いメンバー。誰もが来るとわかっていても、当たれば倒れてしまうパンチというものがある。双子アイドルmiroir(立花日菜・長江里加)による「O-Ku-Ri-Mo-No Sunday!」だ。コールありの環境でのこの姉妹ならではの掛け合いやラップに酔いしれていると、ステージ下段に登場したのは待っていましたの下田麻美(双海姉妹)と黒木ほの香&前川涼子(大崎姉妹)の双子アイドルたち!下田のソウルフルですらあるパワー溢れるラップに、前川たちがのんびりした合いの手を入れていく呼吸が楽しい。演出面で本当に素晴らしかったのが、各姉妹を映し出したスクリーンの見せ方。1人で二役を務める下田の姿を左右対称に映し出すことで、スクリーンに6人3組の双子を現出させたのはたまらない演出だった。

“ツイン”繋がりで登場したのは、HappyHappyTwin(五十嵐裕美、松嵜 麗)の「あんきら!?狂騒曲」!最初のブロックから怒涛の畳みかけだ。ステージ両端に立った2人が歩み寄りながら喧嘩したり仲直りしたりのくだりも、今日はレフトとライトよりも離れた距離で上演される。お互いの表情は、見えていないはず。なのに、ちゃんと心が繋がっていることがわかってしまう永遠のパートナーたちだ。そしてコールアンドレスポンスのパートでセンターステージに登場したのは、斉藤佑圭、渡部優衣、三瓶由布子、比留間俊哉、浦尾岳大、関根瞳、峯田茉優、希水しおという面々。心なしか、普段から控室で野球をして怒られていたり(アイドルが)、東京ドームの試合をビジターで観戦していそうな(演者が)顔ぶれが混ざっているのが楽しい。コールアンドレスポンスを各ブランドのタイトルに替え歌したりと最高にハッピーな空間の中で、浦尾が本当に楽しそうに弾けていたのが印象に残った。だって、あんなに楽しそうなんだもの。

アルストロメリア(黒木ほの香、前川涼子、芝崎典子)の「ラブ・ボナペティート」はアイドルの可憐さかわいらしさを凝縮したような楽曲だが、そこに765ASのキュート&あずとさ担当の釘宮理恵&浅倉杏美と、カフェでおもてなしのイメージでCafé Paradeが登場!ちょっと懐かしめなトーンの女性アイドルテイストが抜群に似合う女性陣のなか、キュートな振付に一生懸命に対応する狩野 翔の姿が楽しくてかわいらしい。児玉卓也と釘宮、小林大紀と浅倉の並びが違和感ゼロでハマっているのも“アイドル”という存在の奥深さを感じた。

カフェパレ組はステージに残って、そのまま「Pavé Étoiles」へ。虚空からアスランの高笑いが響くと、ステージは一気に大人のムードに変わる。小林のダンスのキレの良さに、これはかわいいだけじゃないぞ、という予感が走った。中盤に登場した助っ人は、楽曲のテイストにあまりにもぴったりなアンティーカ、それもフルメンバー!色とりどりの高音があつらえたようにぴったりとハマって、魅力的な多人数編成に仕上がっていた。ラストはこの人しかいない小林大紀の“キュン”と、眩しいぐらいのウィンクで締め括った。

トロッコに乗って登場したシンデレラガールズが歌唱するのは、原曲放課後クライマックスガールズの「太陽キッス」!ゆったりと聴かせる歌い出しで内圧を高めると、一気に駆け出すような青春感を溢れさせた。「もっと、もっと声出せんだろォ~!?」と激しいシャウトでさらなる歓声をあおったのは松田颯水。MCの自己紹介でもそうだったが、ユニットカラーに合わせた大人の装いのなかで、隙あらば輝子の弾けた部分も出していこうとしているのが良い感じだ。タオルをぶん回しながら、シンデレラ流の青春感溢れる「太陽キッス」だった。

第2ブロックは“FIVE STARSみんな元気メドレー!!!!!”と題したメドレータイム。DAY1とはブロックの配置ごと入れ替えてきた。トップバッターは仁後真耶子、松嵜 麗、中村温姫、狩野 翔、黒木ほの香による「キラメキラリ」!恐らくドームでの披露がもっとも待ちわびられていた楽曲の1つであることは、広大な会場を満たす圧倒的な物量のウルトラオレンジからも伝わってくる。助っ人勢もオープニングからの参加で、狩野が全力かつ遠慮なしできらめいていく過剰な存在感が気持ち良い。オープニングのモンキーダンスからしてこれでもかと全力なのだ。中村の背後から4人が顔を出す振付でも、狩野は踏み出す足のストライドが大きく、かっこいい男性アイドルがここにいますよ!と主張している感じで、だからこそ後ろからぴょんぴょんジャンプして存在をアピールする仁後の全力なかわいらしさが際立っていた。

「きゅんっ!ヴァンパイアガール」は、藍原ことみ、菅沼千紗、芝崎典子が披露。どこか浮世離れした空気感が楽曲にぴったりとくるアイドルたちだ。菅沼の摩美々らしさ溢れる歌い出しと微笑み、そして笑顔の芝崎の「きゅんっ」のハマることと言ったらない。ひとたび歌い出せば空間に魔法をかける藍原の魔力は東京ドームでも健在。サビでは3人の魅力が合わさって、オリジナルで魔性な「きゅんパイア」が爆誕していた。

まさかの「Treasure☆」はF-LAGS(三瓶由布子、比留間俊哉、浦尾岳大)と閃光☆HANABI団(駒形友梨、浜崎奈々、渡部優衣、大関英里)が披露。原曲は「シンデレラガールズ」のラジオ番組「デレパ」発という意外なチョイス。勇壮に旗をふるいながら船の舵を取るのはF-LAGS。歌い出し、三瓶の高らかな歌声が誰よりも男の子アイドルしているのがグッとくる。やがて襲い来る嵐に翻弄されるF-LAGS号を助けに来たのは、閃光☆HANABI団号!彼女たちが「もう大丈夫!助けに来たよ!」と登場すれば、どんなピンチも問答無用の元気とパワーで何とかしてくれる安心感がある。最後は7人が一列に並んで、フラッグを掲げるポーズと敬礼でビシッとまとめた。

組み合わせの勝利だったのが、長谷川明子、五十嵐裕美、前川涼子による「Study Equal Magic!」!先生たちの愛情に満ちた原曲を、補習を受ける側の問題児?たちの目線で再解釈した。歌い出し、ステージ脇から甜花、杏、美希の(役の)3人がぴょこっとコミカルに顔を出すと、それだけでこの教室は簡単じゃねぇ!という予感が走る。演出も単なるカバーではなく生徒側から見たB面を描き出そうとする意欲に満ちていて、スクリーンに浮かぶ英単語が“つかれた”“ねむい”の意だったり、数式が美希の大好きなおにぎり算になっていたりと、なんとか勉強に興味を持ってもらおうとする先生側の熱意が伝わってくる。両手で三角を作るようないわゆるタケノコニョッキポーズが、センターが長谷川になった瞬間“おにぎり”ポーズに見えてくるのは天才のアイデアだった。

「よぉし、勉強のあとは運動だ!」とステージに駆け込んできた頼れるアニキたちはFRAME(熊谷健太郎、濱 健人、増元拓也)!小市眞琴、斉藤佑圭、浜崎奈々、峯田茉優、紫月杏朱彩というやる気も運動性能も高そうなアイドルたちと歌うのは「ココロ☆エクササイズ」だ。FRAMEのパワフルなボーカルと女性陣の華やかな合いの手という対比でメリハリを出すと、FRAMEの3人のワイルドすぎる「腹筋!背筋!胸筋!」が炸裂したのは痛快の一言だった。

合同ライブならではの期待に応えたのが、大関英里、増元拓也、礒部花凜による「恋のHamburg♪」。「シンデレラガールズ」が誇るお料理アイドル・五十嵐響子の楽曲を、各ブランドのお料理得意アイドルがカバーするというシンプルかつ最強の組み合わせだ。増元が実に良い笑顔で拳を突き上げながら叫ぶ「ハンバーグ!!」の雄たけびは理屈のいらない面白さ。勉強と運動で頑張ったあとはウマい飯だ!と言わんばかりの曲順も素晴らしい。3人が作るハンバーグはいずれも最高においしそうで、各ブランドのお料理アイドルのさらなる参戦が期待される一皿だった。

「学祭革命夜明け前」は沼倉愛美、河瀬茉希、中村温姫、児玉卓也、小林大紀が披露。一見学祭ライブには縁が薄そうなアイドルたちによるレジスタンスの歌だろうか。センターステージの五角形の頂点に立った5人が五色五様のパフォーマンスを見せるのだが、歌い出しの響(沼倉)がとにかく凛々しくかっこいい。クールなかっこよさを極めた河瀬と、小林のキュートさや児玉の優雅さといった対比を見ていると、アイドルの魅力を見るのに性別はそんなに重要ではないのでは?という気分にさせられた。

トロッコから「プロデューサーさん、近くで歌ってもいいですかー!」とよく通る声を響かせたのは関根 瞳。「シャイニーカラーズ」による「虹色ミラクル」だ。同曲は劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ」(2014)のEDテーマとして作られた名曲。一方、「シャイニーカラーズ」には現在7つのユニットが存在していて、個性の虹の七色になぞらえていると見る向きもある。「シャニマス」が生まれる前の楽曲が、新たなアイマスの担い手たちにこんなにぴったりとハマって輝いているのがとても嬉しい。

顔いっぱいの笑顔で会場に笑いかける八巻アンナや、めまぐるしく変わる表情豊かさでトロッコ無双する希水しお、本当に優しい笑顔でプロデューサーに笑いかける結名美月、嫌そうで嬉しそうなものすごい(表現が難しい)表情で大ハートを作る菅沼千紗、その菅沼にほとんどの時間かまっている礒部花凜など、アンティーカ勢の躍動が特に印象に残った。あとは無敵の投げキッスを投げていた芝崎典子が、客席の特定のプロデューサーをバキュンと狙い撃ったのは殺傷力が高すぎた。

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