スピラ・スピカ(以下、スピスピ)の幹葉が、自身の憧れの人物に直接会いに行き、その人たちから様々な話を聞く対談形式の連載企画「幹葉の森 おしゃべりルーム」がリスアニ!でスタート!
今年メジャーデビュー5年目を迎えるスピスピは、昨年8月末に寺西裕二(g)とますだ(b)が卒業し、幹葉(vo)のソロプロジェクトとしての新体制となったばかりだ。紆余曲折はあったものの、幹葉自身はとても前向き。「やりたいことがたくさんあります!」と大きな瞳を輝かせつつ、新たな目標に向かってスタートダッシュを駆け出した。連載0回目では、2022年を振り返りつつ、2023年の抱負や連載の趣旨などを聞いた。
INTERVIEW & TEXT BY 逆井マリ
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――リスアニ!で新連載が始まることになりました!
幹葉 ありがとうございます!(拍手)
――今回は連載0回目ということで、まずは幹葉さんの近況を伺えたらと思います。改めて、2022年は幹葉さんにとってどんな1年でしたか?
幹葉 昨年は“着せ恋”(自身がOPを担当したTVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』)との出会いや、アルバムのリリースやツアーがあり、8月のライブではメンバーの卒業を経て、スピスピが私のソロプロジェクトになりました。色々なことがありましたが、2人がいなかったら今のスピスピはなかったと思います。最後は笑顔で送り出すことができました。見守ってくれていた皆さんから見ると大きな変化があった1年だったと思うんですが、私の中ではあまり変わっていないんですよ。というのも、やること、やりたいこと、やらなければいけないことはずっと変わってなくて。今は1人になって、色々なことに挑戦しやすくなったような気もしています。とにかく楽しいです!
――幹葉さんが笑顔だとみんなハッピーな気持ちになりますね。新体制はいかがですか。
幹葉 新体制が9月から始まってからはファンのみんなに直接会う機会があまりなくて。『その着せ替え人形は恋をする』(OPテーマ「燦々デイズ」をスピラ・スピカが担当)のイベントやラジオのイベントなどはあったんですが、ワンマンライブがなかなかできていなかったので、とにかく「早くみんなに会いたい!」という気持ちでした。とはいえ、ちょっとだけ不安な気持ちもあったんです。「1人になったことをみんなはどう思っているのかな?」「離れていってしまう人もおるんかな?」って。だから12月にやっとワンマンライブ(“スピラ・スピカ One-Man Live 2022 winter ~ネクストステージ~”)でファンのみんなに会えたときは、1曲目から込み上げてくるものがありました。
――12月のワンマンライブでは、新曲も2曲披露されていました。
幹葉 新曲、出来ました!12月のライブのために2曲作っていたんです。そのうちの1曲「あっち向いてほいクイーン」は元々サビだけあってフルで完成させました。もう1曲の「私の物語」という曲は、この3~4ヵ月で改めて思ったこと、今まで歩んできた道のり、そしてこれからの決意の曲にしました。私の中ではデビュー曲の「スタートダッシュ」に近い曲というか……新たなスタートを切る歌として作りたいなと。
――今度はリスタートというか。
幹葉 まさしく!そういう曲を作って届けることができて感無量でした。
――ところで、不安があった期間というのは、どのように乗り越えられてきたんでしょうか。
幹葉 1人だと考え込んでしまうこともあったんですが……周りに支えてくれる人がいることに改めて気づきました。スタッフの皆さんはもちろんですが、ファンのみんなから「スピラ・スピカを続けてくれてありがとう」という言葉をいただいたり、サポートメンバーの方たちが変わらず「やるよ」と言ってくれたり。ほかにも、アーティストの友達が「曲作るよ」って言ってくれて。なかには「幹葉自身よりも、私のほうが幹葉のことをわかってるから歌詞書けるよ!」という頼もしい声も(笑)。そうしたことが力になって、どんどんと不安が消えていきました。今は不安はまったくない、と言い切れます。
――2023年は楽しみしかないという状態ですね。
幹葉 そうなんです!だから抱負もいっぱいあります(笑)。
――ではその抱負をぜひ教えてください!
幹葉 まずは新生スピラ・スピカをたくさんの人に知ってもらいたいし、ライブを見てほしいなと思っています。音楽的に変わっちゃうのかな?と思った方もいたと思うんですが、12月に行ったワンマンライブは、サポートメンバーのおかげで変わらずバンドでお届けすることができ、「楽しかった!」「良かった!」という声をもらっています。今回は東京1本だけだったので、次は色々な地域に音楽を届けに行きたいです。去年の末には初めての海外ライブもあって、それが私の中で大きな出来事になりました。
――“SACRA MUSIC FES.”のサウジアラビア公演ですね。
幹葉 そうです。向こうでは制限が緩和されているので久しぶりに観客の声があるライブをすることができました!自分たちの楽曲以外にも「ブルーバード」(いきものがかり/『NARUTO-ナルト- 疾風伝』OP)や「めざせポケモンマスター」(松本梨香/『ポケットモンスター』OP)を歌ったんですけど、「ブルーバード」の人気がすごくて、あとから映像を見たら私よりも大きな声で歌っている方もいて驚きました(笑)。しかも日本語の歌詞を覚えてるんですよね。これが自分の曲だったらどんなに嬉しいんだろう、って思って。いつか海外でも、アニメを通してたくさんの人に愛されるような曲を歌いたいなと思いました。また、『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?』のOP「イヤヨイヤヨモスキノウチ!」では皆さん阿波おどりをしてくれたんです。阿波おどりをやっているうちにどんどんと人が集まってきて。皆さん自由に楽しんでくれていたことが印象的でした。
――素晴らしいですね。幹葉さんは事前に現地の言葉を覚えていかれたそうで、皆さんに阿波おどりはどのように説明されたんです?
幹葉 右手が「ヤミーン」、左手が「ヤサール」と言うそうで。あと「私の真似をしてください!」という「ガッリドゥーニ」という言葉を覚えていきました。あとはノリと勢い(笑)。改めて音楽のすごさを感じました。言葉がわからなくても、国境を越えて楽しいという気持ちは伝わるんだなって。
――ちなみに幹葉さんが行ってみたい国は?
幹葉 アニメフェスの多いヨーロッパにも行ってみたいですが……オーロラの下でライブをするという夢があるんです!北欧だけでなく、カナダでもオーロラって見えるじゃないですか。実はカナダに短期留学していたことがあるんですが、それでカナダのことが大好きになったので、いつか歌いに行けたら最高だなって思っています。
――短期留学されていたんですね。じゃあ幹葉さん、英語はお得意なんですか?
幹葉 ……と、思うじゃないですか。当時英語の勉強をしていたはずなんですけど、今はまったく喋れません(笑)。というのも、私は留学中にノリとボディランゲージでなんとかやってきたんだなと……今回のサウジアラビアもそれで乗り切っていたようで。周りのスタッフさんにも「だから幹葉は、英語が喋れないのか!」って言われて「その通りだ!」と(笑)。
マネージャー (笑)。幹葉がノリで色々な方とコミュニケーションするので、サウジアラビアでも多くの方に話しかけられていました。
――さすがです(笑)。ところで初の海外ライブにあたって、周りの方にご相談されることもあったんですか?
幹葉 SACRA MUSICのレーベルメイトのASCAちゃん、halcaちゃん、ReoNaちゃんが同期なんですけど、“SACRA MUSIC FES. 2022 -5th Anniversary-”(2022年11月開催)のときに久しぶりに全員揃って。みんな海外ライブの経験があるので、そこで色々と教えてもらいました。特にASCAちゃんが去年色々な国に行ってたので羨ましいなと思っていたんです。今回は日にちは違えど全員同じ国に行ったので「こういうものを食べたよ」って共有もしました!
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