INTERVIEW
2023.01.26
「Tokyo 7th シスターズ」や「D4DJ Groovy Mix」の開発などでも知られる株式会社DONUTSが手がけるスマートフォン向けアプリゲーム「ユアマジェスティ」（以下、ユアマジェ）。プロジェクト発表当初は謎に包まれていた内容がついにリリースを迎え、徐々に明らかに。そして、リスアニ！WEBでは「RPG×音楽の魅力に迫る！」をテーマに連載を実施。
最終回となる今回は、求愛王にして偏愛王、愛くるしい姿に柔らかな声で正義と狂気を示すルルの声を担当する石見舞菜香と、同じくルルのシンガーである春奈るなにインタビューを実施。旧知の中でもある2人がルルを語る。
INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち
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――お二人が初めてお会いになったのはいつ頃ですか？
石見舞菜香 以前（春奈）るな氏が主演されていた作品（2017年放送TVアニメ『URAHARA』）があったのですが、そこでわたしもメインキャラクターの1人をやっていたんです。「ユアマジェスティ」はそのとき以来の共演なんです。久しぶり～！
春奈るな いやあ、感動しちゃう。お久しぶりです！
――お互いのご印象をお聞かせください。
春奈 純真無垢な感じというか。初めてお会いしたのは5年くらい前なのですが、声もご本人もピュアというか、真っ白でふんわりしているかわいらしい印象を初対面のときに抱きました。
石見 ありがとうございます（笑）。（春奈は）とてもお洒落で。容姿も美しくて、お人形さんのような感じだなって思います。アフレコをしていても、声優さん初挑戦の現場なのに初めてとは思えないくらいに本当に素晴らしいお芝居をされていましたし、色んな分野でご活躍されているという印象です。
春奈 ありがとうございます。汗、かいてきちゃった（笑）。
石見舞菜香
――そんなお二人の久々の共演となる「ユアマジェ」。こちらはCVとシンガーとを分けてのキャスティングとなっていますが、オファーがあった際の感想を教えてください。
春奈 すごく嬉しかったです。声優さんとアーティストで1つのキャラを作っていくコンテンツは新鮮でしたし、歌が二次元とより近しくなるような印象もありました。それにキャラクターとして歌えるというお話だったのですごくワクワクしましたね。
石見 私自身はお芝居に集中して、歌については本業の方が担当されることは、お互いの得意分野が合わさっていくというのは面白そうな試みだなと思いました。相手が春奈さんだったので私的にはとても嬉しかったです。
――お互いに知っている方がペアということで、お芝居、そして歌声についてイメージしながら表現できるという利点もあるのかもしれないですね。
石見 そうかもしれないです。
春奈 たしかに、それはありますね。
春奈るな
――その「ユアマジェ」というコンテンツの印象を教えてください。
春奈 「DONUTSさん、わかっていらっしゃる！」というコンテンツですね！どうしてもソシャゲは固定衣装のイメージがつきがちですが、「ユアマジェ」はかわいい衣装をイベントごとに作ってくださっているので「こういうのを待っていました！」と思いますし、オタク心にものすごく刺さります。キャラクターの肖像画をスクショして残せるところも、こういうことをアプリ内でやりたかったという想いを叶えてくれているので、オタクとしては嬉しいアプリゲームです。
石見 そもそも王がたくさん出てくる作品ってあまりイメージがないというか。こんなにたくさんの個性豊かな王様に、自分が小役人さんになって振り回されるなんて。テーマも面白いと思いましたし、正義と狂気という二面性を見られるのも楽しいなと思っています。絵も美しいですが、キャラクターの表情が正義と狂気ではガラリと変わっているんですよね。どんどん知りたくなるような気持ちにさせてくれるゲームだなと思います。
――小役人でもあるという春奈さんからご覧になって、このゲームの魅力はどんなところだと感じられますか？
春奈 キャラクターの二面性もすごく面白いのですが、キャラクターデザインもすごく秀逸だなと思っています。男装の麗人の王もいれば、男の娘もいる。性別の垣根を超えたキャラクターもすごく魅力です。それに王がそれぞれとても個性的で、中華っぽい子もいればロリータっぽい子もいてファッション性にも特化しているんですよね。キャラクターデザインをこだわられているところも、「ユアマジェ」の魅力だと感じています。
――その「ユアマジェ」でお二人が担当されるのがルルです。求愛王にして偏愛王でもあるルルの魅力に感じているところを教えてください。
石見 ルルは人生の基準が「愛」みたいな女の子で、周りのみんなを愛していて自分も愛されていると信じて疑わないというような、一見穏やかで柔らかくてとても平和な子ではあるんですけど、愛によってちょっと狂気的なものも感じさせるんですよね。あとは周りのキャラクターの良いところを見つけるのがとても上手な女の子です。ドラマの中でも「すごいね、こんなこともあなたは出来るのね」って褒めるようなセリフがたくさんあるのも印象にあるので、素敵な女の子だなと思います。
――ドラマパートを収録されていていかがでしたか？
石見 メインシナリオをまだそんなにたくさん録ってはいないのですが、今後どんなふうに絡んでいくのかが私自身も楽しみです。
――春奈さんはどんな魅力がルルにあると感じますか？
春奈 第一印象はかわいらしくて、愛に溢れた女の子という印象を抱いたのですが、色々な設定を教えていただくとちゃんと狂気も持っているんですよね。ふわっとしているからこそ良い意味ですごく怖い、狂気を持っているキャラクターなんだと感じて、ますます魅力的な子だなという印象を持ちました。ルルが本当は何を考えているのか、という本当のところを探りたくなるというか。これからの展開が気になるキャラクターだなと感じています。
――そんなルルの歌、そしてお芝居について伺います。まずは春奈さん。キャラクターとして歌うことの面白さと難しさを教えてください。
春奈 アニメが好きな身としてはいつか「キャラクターとして歌う」ということをやってみたかったので楽しんでやらせてもらっていますし、ルルらしさを全面に押し出してレコーディングに臨ませていただいています。タイラントとセイクリッドの表現についてはあまり考え過ぎずに、いかにルルらしさを出すかを意識していますね。普段はアニメの全体像や世界観を想像しながら歌うことが多いのですが、「ユアマジェ」はキャラクターにフォーカスして歌うことができるので「ここの語尾をこうしたらルルっぽくなるかな」とか、そういうことを自分の中で模索しながら歌うことが楽しいです。
――声優からアーティストになられた方はキャラクターとしての歌ではない自身の歌、という部分でよく悩まれていますが、逆のバージョンですよね。春奈るなとしての歌との大きな違いはどこにありますか？
春奈 かわいさ全振りにするところです。るなじゃなくてルル！とイメージして歌っています。タイラントでの歌に関しては、愛に溢れて狂気に満ち溢れているけれど、どこか独りよがりの寂しさみたいなものも自分の中に落とし込みながらレコーディングをさせていただきました。きっと今までのわたしの楽曲の中では出せなかったテイストの歌になったと思いますね。
ルル
――石見さんはルルのお芝居に対してどんなことを意識されていますか？
石見 ルルはとにかく音を丸く、たとえ声を張るようなシーンでも、尖った音にならないように柔らかい印象にしてほしいというディレクションをいただいて。ルルは表情が激しく変わるところは少なくて常に穏やかに、微笑んで周りを見渡しているイメージで演じさせていただいています。狂気モードのときには理性から本能に切り替わるところでもあるので、いつものキュートさとは違って妖艶な妖しさが乗ったらいいなぁ、と思っています。彼女は王ですが、ほかの王なら「こうしなさい」とお願いするところを「○○をしてほしいなぁ」といった柔らかなお願いの仕方をするんです。ただ下手には出ないようにしています。「○○してくれるよね？」という、やってくれることが前提のお願いとして有無を言わさずにやらせる圧があるんですよね。それを意識して演じています。
春奈 そうなんだ！なんだか話を聞いていて、きゅんとしちゃった（笑）。
石見 なかなかルルについてるな氏とすり合わせる機会もなかったですもんね。
春奈 たしかに！
石見 初めてお互いにルルのことを考えて、それぞれでルルを作り上げていった感じだったので、話を聞くのは面白いですね。
――ルルを演じる際にお互いの声は意識しましたか？
石見 シンガーと演者が合わさったときにどんなふうになるのかは全然想像できなかったんです。歌い手としてのるな氏の歌声はもちろん知っていたのですが、ルルになったらどんなふうに歌われるんだろうというのは聴くまでなかなか想像が出来なくて。でも、実際に聴いたときに、いつものるな氏さんの曲とは雰囲気がガラリと違っていて「すごい！」と思いましたし、とてもキュートな歌声だなと思いました。
春奈 ありがとうございます！
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