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INTERVIEW

2022.12.27

濱野大輝が「アオペラ」とともに重ねてきた挑戦と成長――新たなJ-POPカバー・UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」への手応えを語る

濱野大輝が「アオペラ」とともに重ねてきた挑戦と成長――新たなJ-POPカバー・UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」への手応えを語る

猫屋敷由比と一緒に挑戦と成長を重ねてきた濱野のベースと歩み。

――その「アオペラ」で数多くの楽曲を歌って来られた濱野さん。これまで歌った楽曲で特に印象的な楽曲を教えてください。

濱野 どの曲にも思い入れがあるのですが、最初のオリジナル楽曲として歌った「Think about U」ですね。スローなテンポではありますが、グルーヴみたいなものをどうやったら出せるのかとすごく考えて、悩んで歌った1曲でした。それまではカバーを録っていましたが、「Think about U」のときにしっかりとベースに触れた感覚だったんですね。イメージ的には低い声でラインをつけていけばいいというものだったのが、ここまで黒子に徹しなくてはいけないんだと知った部分もありつつ、そのなかでどうやったら自分が出せるのだろうかと大きな壁に初めてぶつかった曲だったんです。あと個人的に好きなのは「Let it snow,Let it snow,Let it snow」です。この曲はベースとして色んな表情を出せたのかなと思いますし、歌の部分もすごく楽しくできました。

――1stアルバム『A(エース)』ではゴスペラーズの村上てつやさんが手がけた「Follow Me」を歌われました。ある種「本丸登場」といった楽曲でもあったかと思いますが、いかがでしたか?

濱野 今までの楽曲とは、曲の持っていきかたも違っていたんですよね。ある意味、アカペラの中のクラシックというか。新しさもあるんですが「こういう曲を歌えるようになってからがスタートだよ」と突き付けられたようなイメージがありましたね。テクニカルなことが入ってはいるのですが、“シンプル”がたくさん重なってアカペラができるということを曲を通して伝えてもらったような感じがあります。そのあとゴスペラーズさんご自身がこの曲をセルフカバーのアルバムで歌われていたのを聴いて「ずるいな」って思いました(笑)。だってめちゃくちゃかっこ良かったんですから。

――さらにゴスペラーズの「ひとり」を「アオペラ」選抜メンバーでカバーした際には、ベースを担当されました。いかがでしたか?

濱野 とても嬉しかったですね。佐藤(拓也)さんほどではないですけど、僕も中学生くらいのときによく聴いていた曲でしたし、まさかこんな日が来るとは!と。実際にリアルタイムでアカペラが流行るきっかけになった存在でもありますし、そんなゴスペラーズさんの代表的な曲をカバーさせていただいて、MVの中ではハーモニーの一柱として一緒に歌わせていただけるなんて、こんな経験は一生に一度だなと思いました。

――MVではゴスペラーズのベースを担当される北山陽一さんと並びますしね。

濱野 びっくりしました。僕らがMVとして色々と色をつけてやっていたパフォーマンスを、今まで数えきれないほどパフォーマンスしてきた曲だからこそ、ゴスペラーズさんはどっしりと構えていらしたので「さすが!」というところでした。経験の重さが違うというか、そのどっしり感をすごく感じましたね。

――キャラクターとして歌ってみましょう、と始まったところから日本のアカペラシーンを牽引し続けているゴスペラーズさんの間近にまで迫ったことでアカペラへの気持ちは変化しましたか?

濱野 1つのコンテンツとして盛り上げていこうという気持ちはもちろんみんな持っているんですが、それにプラスして恐れ多くもゴスペラーズさんやほかのアカペラシーンを彩っている皆さんとコラボさせていただいているなかで、アカペラ界も盛り上がってほしいという想いはより強くなりました。実際に盛り上がっていると思うのですが、その一端を担えたらいいなという気持ちは各々が持っていると思います。声優やアニメ、ゲームのフィールドのユーザーさんにアカペラの魅力を届けることが「アオペラ」の目標だとも思うので、それを全うできたらいいなぁと思っています。

――オリジナル曲はもちろんですが、裾野を広げるという意味ではJ-POPカバーは非常に大きな影響があるように感じます。皆さんに知られた楽曲の普段とは違う魅力を出すようなこのJ-POPカバーの難しさと魅力を教えてください。

濱野 やはり難しさはありますね。BUMP OF CHICKENさんの「天体観測」なんてどんぴしゃな世代なので、カバーできると聞いて「やったー!」と思ったんですけど、メロディラインを知っているからこそベースラインの動きについていくのが大変で。「主線を歌っていたのに次はこっちを歌うんだ?下を歌っていたのにまた上にいくんだ?俺はなんの『天体観測』を歌っているんだろう?」という不思議な感覚は、僕だけじゃなくFYA’M’みんなが感じていたと思います(笑)。そういう苦労がありつつも、誰でも知っている曲をカバーさせていただいて、それを「アオペラ」のキャラクターを背負っていかにアカペラとしてかっこ良く仕上げられるかはみんな試行錯誤したんじゃないかなと。アレンジ自体も、バンドらしさの良いところも消さないように意識したアレンジをされていると思うので、僕の出せる音と実際のバンドのベースの音とを近づけたり、声で表現するからこその良いところがある、ということをディレクターさんと意見交換しながら一緒に作っていますし、アカペラならではの魅力を追求できることはカバーの魅力だと思います。

――ここまで歌ってこられて、由比くんのベースはきっとこういうものだ、というものが見えてきたのではないかと思います。今、どんな印象ですか?

濱野 最初のカバーでは低い声でメロディラインに沿ってやるのが精一杯だったところから、猫屋敷由比としてどういうところで遊ぼうかと自由度が増して、徐々に自分自身の色をつけられていると思うんです。音質としてはちょっと硬さもあるので、ウッドベースよりもエレキベースのイメージでやっているんですけど、僕的には曲の中でエフェクターがついているノリで音の質も変えているんですね。そういうところで毎回試行錯誤しているのは由比くんも同じだと思います。FYA’M’はスラップベースみたいなアレンジが入ることが多いので、それをいかに楽器っぽくしようなか、と歌っていますし、色んな仕掛けみたいなものに挑戦できるのはFYA’M’のベースだからこそだと思っています。僕と同じく常に挑戦をしているのが由比くんのベースなんだと思います。

――お話を聞いていると、濱野さんのベース表現もすごく進化していると感じます。考える機会や表現や挑戦の方向性を発見するきっかけなどがあったのでしょうか。

濱野 アルバムの発売のイベントのときに、「アオペラ」にクリエイターとして参加されているとおるすさんと、とおるすさんのアカペラユニット・Rabbit CatのベースのKENさんがゲストに来てくださったのですが、そこで色々とお話を伺ったんですね。普段からRabbit Catの曲を聴いていてもKENさんのベースが素敵なので、どのようなところを気をつけているかなどを聞かせていただいたときに「曲の中でポイントにしているところはちゃんと主張しています」とおっしゃっていたんです。ベースでも下支えだけじゃなく、主役になれる場面はあることをそのお話で知ってから、楽曲への向き合い方も変わりました。

新たなカバーに挑む猫屋敷由比と濱野大輝。彼らが感じたものと見据える未来

――濱野さん、そして由比くんもやれることが増えてきた今、新たなカバー曲「シュガーソングとビターステップ」が公開されます。UNISON SQUARE GARDENの名曲である本作。歌われていかがでしたか?

濱野 最近のJ-POPは1曲の中での展開がすごく多いですよね。1つの曲の中に2、3曲詰まっているんじゃないかと思うような動きが、この「シュガーソングとビターステップ」にもあるんです。最初はそこに慣れるのが大変でした。ベースラインも動き続けているし、曲としてもテンポが変わるように聴こえる部分もあり、色んなギミックがある曲だったので間違いなく今まで一番難しい曲だったんじゃないかと思います。

――その1曲を歌われて、手応えを感じた部分はありましたか?

濱野 今回チャレンジしたのが、リードで主線を歌うところでは笑顔成分を多めにすることでした。普段はかっちりしていた由比くんが2年くらいを経た今はFYA’M’で1つになって演奏することの楽しさを実感しているような歌い方をしたいと思ったので、その気持ちでレコーディングに臨みました。曲もハッピーなので、それに合わせて由比くんも引き上げられたような表現ができていたらいいなと思いましたし、そこは意識しながら歌ったところでもあります。完成したものを聴いたのですが、「みんなで楽しく」という雰囲気で、お祭り感のある感じに仕上がったなと思います。

――「ここが良いな」と思っているところを教えてください。

濱野 サビの展開と、リズムに音をハメながらキメていくところの気持ち良さがすごく好きです。ベースもアタック強めだったので何度もトライしましたし、歯切れよく歌うのがなかなか上手くいかずサビ終わりから次への繋がりのところは苦労しましたが、みんなのハーモニーもすごくすてきですし「決まったな!」と思いました。

――この曲を歌っているときのFYA’M’はどんな雰囲気だと思いますか?

濱野 「この曲をやろう!」「俺たちならできる!」と集まったのはいいけど、なかなか上手くいかなくて、練習していても「全然上手くいかない!もうやめた!」って言い出す人がいそうですよね(笑)。それで練習は1回解散するけれど、各々が練習をすごく頑張ってきて、もう一度合わせてみたら良くなっていたり、試行錯誤していくなかでピタッ!とハマったときの感覚を、みんなで「あ!これだ!」と感じていそう。「今、グルーヴあったね」って興奮していると思います。物凄い真剣な顔をして練習して、本番ではその真剣さを隠して楽しくかっこよくやっている姿が想像できますね。

――彼らへの理解度が深い濱野さんのイメージに、思わずその様子を想像してしまいました(笑)。そんな「アオペラ」はまもなく3年目へ。今後やってみたいことを教えてください。

濱野 VadLipがやっていたカバーメドレーは挑戦してみたいです。地続きでどんどんカバー曲が変わっていくのは、YouTubeなどで聴いていても面白いんですよね。FYA’M’がチームとしてどんな曲を選ぶのかも気になりますし、色んな曲が移り変わればリードになれる人も変わるので、メドレーの中で自分たちの普段やっていないパートを聴かせられたら面白いかなって思います。あやあや(綾瀬光緒/CV:豊永利行)のベースは難しそうだけど、豊永さんの中高音だからこそのベースを聴いてみたいですよね。僕が勝手に言っているだけですけど(笑)。あとは「ひとり」のときのシャッフル的なユニゾンもすごく楽しかったので、シャッフルの機会があったら楽しそうですよね。この「アオペラ」でこれからも色々なチャレンジをしてみたいです。


抽選で1名様に濱野大輝さんのサイン入りチェキをプレゼント!

●応募期間
2022年12月27日(火)~2023年1月3日(火)23:59

●応募方法
1:リスアニ!編集部の公式アカウント(@Lis_Ani)をフォローする
2:該当ツイートをRTする

【応募に関する注意事項】
・厳正なる抽選の結果当選された方には、リスアニ!編集部公式アカウントのダイレクトメールにて後日連絡させていただきます。リスアニ!編集部公式アカウント(@Lis_Ani)のフォローをお願いします。
・プレゼントキャンペーンは予告なく変更・中止することがあります。あらかじめご了承ください。
・応募期間中にフォローを取り消された場合は、応募が無効となります。
・複数のアカウントで応募された場合は、1アカウントのみ有効となります。
・Twitterアカウントを非公開にしている場合は、応募対象外となります。
・落選者へのご連絡はございませんのでご了承ください。
・当選結果に関してのお問い合わせにはお答えすることはできません。
・応募は日本国内にお住まいの方に限らせていただきます。
・賞品および当選の権利は当選者本人のものとし、第三者への譲渡・転売することは一切禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、当選を取り消し賞品をお返しいただく場合があります。
・賞品の不具合、破損に関する責任は一切負いかねます。

【個人情報の取り扱いについて】
・お客様からいただいた個人情報は、当キャンペーン当選者へのお問い合わせのために利用いたします。なお、個人情報を当該業務の委託に必要な委託先に提供する場合や関係法令により求められた場合を除き、お客様の事前の承諾なく第三者に提供することはありません。上記をご承諾くださる方のみご応募ください。


●作品情報
『アオペラ -aoppella!?-』

「青春」×「アカペラ」をテーマにメディアミックスで展開していく、KLabが手掛ける音楽原作プロジェクト。

<ストーリー>
————あの日、少年たちは魅了された。
目の前に立つのは、自分達と同じ普通の高校生。華美な衣装もない。
楽器のセットもない。
それなのに、彼らが口を開けた瞬間、変幻自在のハーモニーが溢れ出し、観客は熱狂する。

「僕たちも、あんな風に歌いたい!輝きたい!」

アカペラ≪無伴奏歌唱≫に魅入られた高校生たちが目指す、
高校生限定アカペラコンテスト『アオペラ』
遥かな高みを目指す、彼らの演奏が今、始まる————!

©KLab

●リリース情報
5thCD「アオペラ5」
2023年3月中旬予定

<予約開始>
2023年1月18(水)予定

【歌唱】
都立音和高校アカペラ部「リルハピ」メンバー
鈴宮 壱(CV:木村 良平)
丹波 燐(CV:逢坂 良太)
雁屋園 道貴(CV:KENN)
四方 ルカ(CV:柿原 徹也)
宗円寺 雨夜(CV:前野 智昭)

私立奏ヶ坂中学高等学校アカペラ部「FYA’M’」メンバー
是沢 舞斗(CV:小野 友樹)
綾瀬 光緒(CV:豊永 利行)
紫垣 明(CV:浦田 わたる)
宗円寺 朝晴(CV:佐藤 拓也)
猫屋敷 由比(CV:濱野 大輝)
深海 ふかみ(CV:仲村 宗悟)

都立蓮雀高校アカペラ部「VadLip」メンバー
春宮 永臣(CV:内田 雄馬)
柊迫 侃(CV:小野賢章)
大里 帆波(CV:花江 夏樹)
反郷 粋(CV:八代 拓)
雛乃 秀(CV:増元 拓也)
伊佐 良和(CV:武内 駿輔)

●イベント情報
「アオペラ-aoppella!?-放送部 〜公開生配信スペシャル~in大阪」
1月22日(日)開催

▼詳細はこちら
https://www.aoppella.com/lp/event_rec

関連リンク

「アオペラ -aoppella!?-」公式サイト
https://www.aoppella.com/

「アオペラ -aoppella!?-」公式Twitter
https://twitter.com/aoppella

濱野大輝 公式Twitter
https://twitter.com/daikiteasy

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