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2022.10.15

【ライブレポート】angela、3年ぶりのツアー“angela Tourism -aLIVE & Message-”を無事完走!ツアーファイナル・東京公演はゲストに遠藤正明が登場!

【ライブレポート】angela、3年ぶりのツアー“angela Tourism -aLIVE & Message-”を無事完走!ツアーファイナル・東京公演はゲストに遠藤正明が登場!

私たちは日常を取り戻しつつある。会場に集いし、ぢぇらっ子の背中がそう物語っていた。angelaにとって約3年ぶりのライブツアーだ。もちろん、この間も様々な形でangelaはパフォーマンスを披露してくれていたが、フルレンスのライブで様々なアニソンを歌い演奏し、MCで会場の皆と笑顔を共有する機会は本当に久しぶりだ。感染症対策のため、この日もシンガロングは解禁されていない状況ではあったが、それでもカスタネットという新たなコミュニケーションツールを提案し、演出。さらに『Battle & Message』でデュエットした遠藤正明がスペシャルゲストとして登場するという、お釣りが来るほどのファンサービスも!そんな“angela Tourism -aLIVE & Message-”ツアーファイナル東京公演の模様をレポートする。

angelaがアテンドする世界旅行へ、いざ出発!

“angela Tourism -aLIVE & Message-”というツアータイトルに沿った世界観で、ステージ上には空港ターミナルを模した装飾が並び、開演前のアナウンスではatsukoがフライトアテンダント調に諸注意を述べる。オープニングSEに合わせて拍手が巻き起こるなか、リゾート感のある衣装に身を包んだメンバーたちが入ってくると会場は総立ちだ。「やれんのか、ぢぇらっ子!」と、atsukoがいきなりのアオリをかました途端、かわいい声になってOPナンバー「乙女のルートはひとつじゃない!」のタイトルをコール。angelaがまたも新境地を開いたこの曲で一気に盛り上げ、コミカルな動きで視覚的に楽しませつつ、クラップを促したりコール&レスポンスの場では早くもカスタネットを求めたりと、angela流のエンターテインメントが冒頭から存分に発揮されていた。

atsukoのマイクから「突然ですが乱気流が発生しました」と発せられると曲調がハードに一転し、「DEAD OR ALIVE」へ。このバリエーションの豊かさもangelaならではの魅力で、会場のぢぇらっ子も即座に対応し、一糸乱れぬ応援を続ける。曲の合間の「Follow me Follow you」の掛け合いをライブらしくたっぷりと交歓し、落ちサビを高らかに歌い上げると思い切り体を折り力がみなぎっているようすを伺わせる。続いて10thアルバム『Battle & Message』からのハードな新曲『I’ll be…』をドロップ。今回のツアーは昨年にリリースしたこのアルバムのツアーでもあり、この曲も客前では初披露の機会となった。生の演奏を間近にするとバキバキのリズム隊のグルーヴが素晴らしく、たちまちクラップが沸き起こり、atsukoの歌はスウィングする。サビではタテノリに展開し熱いビートを刻んでいった。

MCでは「この日をどうにか迎えられました」と、ツアーファイナル公演にatsukoは安堵した声を上げる。前日は台風15号の影響で天候や交通状況も大きく乱れていたが、当日になると台風が温帯低気圧に変わり、雨が収まった。この前の週に開催された“ナガノアニエラフェスタ”でも無事晴天に恵まれたことを指し、atsukoに対して「我らが太陽神」とKATSUは語る。この日初めてangelaのライブを観る観客を迎える体制をステージ上から促す空気づくりも忘れない。続いては、まさしくこのツアーで初披露された「アンダンテに恋をして!」のカップリング曲「愛を謳う」。バンドサウンドでの力強い4拍子から優雅なクラシックのメロディに乗せatsuko節をたっぷりと聴かせていく。挿入された「結婚行進曲」のメロディや、クワイアを伴うサビから多幸感を放っていった。

次の曲のイントロが流れるとライティングはピンクから青にチェンジ。2021年に完結を迎えた『蒼穹のファフナー THE BEYOND』のOPテーマ「THE BEYOND」を披露する。こちらもリズム隊が太い音を繰り出すなか、atsukoは負けずと切れ味鋭い歌声を上げる。間奏シーンの爆音をたっぷり浴びてクラップが沸き起こるなか、優雅に歌う落ちサビから最後のシャウトまで、ライブステージらしい味付けを込めた流れるような歌い上げだ。次の曲もアルバム新曲の「クライシス」。“ファフソン”とはまた異なる路線のシリアスな楽曲で、パワフルなバンドサウンドに煌びやかなマニピュレーションが加わり、強弱の節を色濃く出したatsukoの歌い回しがライブ映えする。今後のライブでも歌い継がれてほしい楽曲だ。ドラムがクラップを促し、atsukoが振り付けの説明を始めると、angela屈指の参加型楽曲「KINGS」の合図だ。atsukoは「今日は雨が降っていたから虹の海を泳ぎたい」と、サイリウムの色分けを細かく作り、初心者に向けては振り付けの説明だけでなく、ウェーブのコツまで教えてくれる。ミドルテンポで展開しつつ、サビでは振り付けをしやすい速度にしたり、2番ではお立ち台に昇って一人ひとりと目を合わせたりとサービス精神も旺盛だ。繰り返されるサビでの高揚感やウェーブなど、特に一体感を覚える時間だった。

豊洲PITがカスタネットの音色に染まる!

1年ほど前からアコースティックギターを弾き始めたというatsuko。このMCではそんな彼女の白いギターが姿を表した。このギターは初心者用の約5万円のもので、一方KATSUのギターはギブソンG45の特別版で80万円だという。この両者の聴き分けをオーディエンスにしてもらうという「格付けチェック」企画。結果は約半数の正解率と、意外にも健闘(?)した様子だ。そんなatsukoがギターを弾きながら歌う7月にデジタルリリースされたばかりの新曲「Alone」。atsukoがリズムを弾き、KATSUがリードを担当することでまた1つangelaのライブに見せ場を作っていく。サウンドだけでなくボーカルにも切なさが満載されており、夕焼けのライティングとともにしっとりとした空気を演出した。ツアー初披露の「あなたがくれたヒカリ」では、シンセとアコギを使ってメロディをリリカルに聴かせていったほか、サビのスウィング感も聴きどころだ。

MCではマニピュレーターのhanaが前日の広島でのライブから交通の混乱に遭い、この日の公演にギリギリで間に合ったという苦労話が披露されたあと、お待ちかねのカスタネットを使うゾーンへ。このカスタネットは感染症対策で声が出せないぢぇらっこがリアクションを伝えることなどを目的としたグッズ。8月にデジタルリリースした新曲「アロハTraveling」はこのカスタネットを合いの手のように使うことができ、事前に教則動画まで公開するという熱の入れようだ。「10ヶ国14ジャンル+1惑星」と銘打たれた多国籍なメロディやリズムが展開されていくなか、1000人規模の人が同時にカスタネットを叩く光景は音の響きとしても壮観で、特にKATSUが三線を弾いた沖縄民謡パートやジャズのパートでのatsukoのスウィングからは音源で聴いたときよりも祝祭感を感じられた。お祭り感のある楽曲で繋げた「全力☆Summer!」では、当然「ウ・ハ」のリズムに乗せてカスタネットを鳴らす。さらにKATSUが叩く太鼓も加わり、大打楽器大会の様相を呈する。atsukoは屈指の早口ナンバーにもかかわらず、ステージを左右に走り回り会場を鼓舞し、間奏ではジャンプ・カスタネットのC&Rを即興で行なって思い切り盛り上げ、高らかな歌声とともにタオル回しで締め括った。

次ページ:遠藤正明と見せた熱い熱いコラボレーション

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