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INTERVIEW

2022.09.02

【連載最終回】halcaの話、聞いてって!monthly live [playgood] (インタビュー編)

【連載最終回】halcaの話、聞いてって!monthly live [playgood] (インタビュー編)

キュートな癒しの歌声と、フレッシュ&パワフルなパフォーマンスで、ファンを増やし続けているhalcaさんが、2022年1月よりマンスリーライブ「halca monthly live [playgood]」を連続開催!毎回本人がコンセプトを決め、“ファンと一緒に作るライブ”を自身の企画で贈る[playgood]シリーズに、リスアニ!WEBが密着!
連載13回目、最終回となる今回は、[playgood]シリーズ7公演を終えたhalcaさんに、マンスリーライブで得たものを振り返りつつ、7公演を経た自身の成長について、たっぷりと語っていただきました♪

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[playgood]シリーズでは、halcaのすべての曲を歌いたかった

――今年1月からスタートした [playgood]シリーズ。7月17日の「#07」で予定されていた7公演を無事に終えました。「#07」の“はるけっちぶっく”コーナーでも、halcaさん自身が[playgood]シリーズを振り返っていましたし、この連載のインタビューでも毎回おっしゃっていましたが、初めてのマンスリーライブ経験で学ぶことは多かったようですね。

halca はい、本当にそうです。「#07」でも皆さんにお話ししたんですけど、去年の夏くらいにスタッフさんから提案されたときも、マンスリーライブがどういうものなのかぼんやりとしか理解していなかったところからのスタートで。毎月ライブをやれるチャンスだ!とすごく前向きだったんですけど、自分でライブの構成や選曲や企画を考えて手作りしていくことの大変さというのが、その頃は分かっていなくて(苦笑)。「#01」が始まる1ヵ月前くらいに、「あんなに時間があったはずなのに、もう始まっちゃう!」と焦りだしたのを、すごく覚えてます。

――それまでのライブから意識改革をさせられた感じですよね。とくに、毎月のライブなのでセットリストの組み方にも工夫が必要だったでしょうし。

halca そうなんです!今回の[playgood]シリーズは、全部自分がベースを組んで、それをマネージャーさんたちに良いと思うかどうか相談するって流れで考えていったんですけど、自分たちがこうしたい!ということだけじゃなく、“来てくれるみんなが楽しめること、楽しみにしてもらえること”をちゃんとお見せしなきゃいけない。そこは難しかったなと思います。

――もちろん今までも、フェスや単発のワンマンライブのセットリストは自分で考えてきたでしょうけど。

halca そうですね。フェスの選曲はワンマンとは別の意味で難しいですね。曲数が少ない場合だと、これを歌ってくださいって指定されることも多いですし、自分で決められるとしてもその構成も、大体1曲2曲歌ったら自己紹介をして、最後は盛り上がりそうな曲で締める、というのがどうしてもテンプレート化してしまう感じがあって。歌いたい曲がたくさんある中で、halcaを知らない方の前でアピールするためには、「私はこの曲の人です!」というのをまずわかってもらいたいので、皆さんが一番知ってくれていそうな曲は絶対外せない。そして最新曲も覚えてほしい。そうなると、ますます、あとどの曲を聴いてもらったらいいか?を考えるのが難しくなりますね。

――曲数が少ないからこその苦労がある。

halca はい。でも、そういうフェスでhalcaを「ちょっといいぞ!」と思ってくださった方が、じゃあ、もっとhalcaの歌を生で聴いてみようと思ったときに、そんなにたくさん曲を知らない段階で、いきなりワンマンライブに行くって、ちょっとハードルが高いと思うんですね。じゃあ、何かいい方法はないかな?と考えていた時期に[playgood]シリーズの話があって。休日のお昼に、曲数でも10曲ちょっと、時間も1時間ちょっとくらいでサクッとお手頃価格で、距離の近いライブハウスで楽しめるマンスリーライブだったら、halcaのライブってこんな感じなんだね!というものが作れるなと思いました。なので[playgood]シリーズは、私にとってもすごくいいタイミングで挑戦できたワンマンだったんです。

――具体的なセットリストは、これまでの7公演のレポート記事を読んでいただけると一目瞭然なのですが、以前からhalcaさんを応援してくださってきたファンの方にとっても、特にシリーズ中盤から後半にかけては、今までワンマンでも歌ってこなかったライブ初お披露目の楽曲もたくさん盛りこまれ、嬉しいプレゼントになったかと思います。

halca それも毎月ライブができたからこそだと思います。実は今回、裏テーマじゃないですけど……今までリリースしてきた自分の曲を、7公演かけて全部歌いたい!というのがあったんです。でも、それを最初から宣言するんじゃなく、ラジオ(『halcaの「キミの隣」』FM FUJI)でちょっと言ったくらいかな? あんまりバレないようにちょっとずつちょっとずつ、セットリストに盛りこんでいってたんです。そして7公演終わったときに、皆さんに「実はね……」って言うのがかっこいいなと勝手に(笑)。

――記憶に新しいところだと「#07」のファンキーな「Ride on Music!」などは、ライブノリのいい曲でもあるので、今までライブで歌っていないのが不思議なくらいでしたしね。

halca そうなんです。それこそ「Ride on Music!」は、2020年の春に予定していましたが、緊急事態宣言で中止になってしまった1stツアー「トリプルトリップ」で、みんなと掛け合いしながらたっぷり歌おうと思っていた曲で。でもその後もライブでは声が出せない制限があったり、新しいシングルのリリースがあって、ライブで披露するタイミングを失っていた曲でした。[playgood]シリーズも、声を出せないことには変わらなかったんですけど……やっぱり、私自身もステージをたくさん経験したし、お客さんも、そういう状況でのライブの楽しみ方をすごくわかってくれるようになっていて、だからこそ、今なら歌える、歌いたい!と思えた曲でした。そういう意味でも、[playgood]シリーズを完走したことで、私もすごく成長できたなと実感します。

作り手としての意識が芽生え「口うるさくなりました(笑)」

――今、“成長”という言葉が出ましたが、たしかにこの連載でお届けしてきたソロインタビューや、ミュージックレインの音楽ディレクター・菅原 拓さんとの対談などでも、 [playgood]シリーズを通じたhalcaさんの成長ぶりは、ご自身も周囲の方も多いに感じていらっしゃいますよね。歌だけでなく、MCなどに関しても。

halca そうだと思います。それまでMCって、とにかく伝えたいことがたくさんあるから、それをしゃべりまくろう、みたいに思っていたんです。でもそういう自分を客観的に見たら、すごく焦って空回りしているみたいに見えるんだなって気づいて(苦笑)。そうではなく、ちゃんとメリハリをつけてしゃべれるようになりたい。そういう部分も、自分一人でしゃべるラジオ番組や、[playgood]シリーズで訓練できたと思います。

――[playgood]シリーズでは、ファンの皆さんと交流する恒例企画“セトリ会議”も毎回ありましたし、ライブ以外でリアルタイムでおしゃべりする場も、たくさん経験できましたしね。

halca そうなんです。それもすごくいい経験だったと思います。昔は一言一句、話したいことを決め込んでいた時期もあったのですが、それを辞めようと思ったものの、その場で思い付いたことや日常のくだらない話だけをお届けするのは、絶対違うじゃないですか。まずセットリストがあって、その構成に応じた流れっていうのかな?次の曲に繋がるお話ができるようになるのが、私のMCの理想で。それが、[playgood]シリーズで少し近づけた手ごたえがありました。

――それは観ているほうも感じました、すごく。

halca ありがとうございます! やっぱり毎月のことなので、事前に準備をたくさんできたことが、自分の落ち着きや安心、自分自身の自信に繋がったというのは、すごく思います。ずっと私の活動を見守ってくれているスタッフさんからも[playgood]シリーズが終わったあと、「halcaが期待以上の成長を見せてくれて驚いた」という言葉もいただけて、すごく嬉しかったです。デビュー前から今までずっと、自分なりに一生懸命やってきてはいたんですけど、やっぱり意識の低さは、どこかあったと思うんです。スフィアさん、TrySailさんというミュージックレインの先輩方は、声優活動と歌手活動を続けていらっしゃって、グループとしてもお互い高めあっていらっしゃるし、オーディション同期のCHiCOちゃんもHoneyWorksさんのプロデュースの元でバンドと切磋琢磨しながら成長していっている。そんななか、私は唯一、ソロのアーティストとしてどうしたらいいのかが、正直、すごく手探りでした。

――たしかにそうなりますよね。

halca もちろん今も手探りなんですけど(苦笑)、私のサポートをしてくださっているスタッフさんも、同じだったと思うんですね。この子をどう育てたらいいのか?と、きっと思っていたはずで。そういうことも、私自身すごく感じていたので、なおさら[playgood]シリーズで「halcaもここまでできるようになりました!」というのを、絶対お見せしたかった。だから、すごく気合いが入っていたというのもあります。

――[playgood]シリーズを追うこの連載を続けていくなかでも、halcaさんがシンガー、パフォーマーとして成長していく様子がよくわかりましたし、もう1つスタッフ視点というか、作り手としての意識がすごく高まっていることを、回を重ねるごとに感じていました。

halca そう、そうなんです!今までは、なんて言うんだろう……ライブの制作についても、私なんかが口を出しちゃいけないんじゃないか?って思っていたんですよ。プロの皆さんが役割を分担してやってくれてるんだから、私の意見はジャマになるんじゃないかな?って。皆さん、私より経験豊富な年上の方ばかりなので、特にデビューしたての頃は、すべて教えてもらわなきゃいけなかったし、ダメなところを指摘してもらって直していかなきゃいけなかったんですね。だからずっと、自分は大人の皆さんに何かしてもらう立場なんだと思い込んでいたんです。でも[playgood]シリーズは、halcaが「こういうライブをしたい!」というのを叶える場所だから、アーティストとスタッフが対等な立場で、一緒にもの作りをするべき。決して、ダメな私を育ててもらう場所じゃないんだっていうことが、身に染みてわかったんです。なので今は、自分が関わる活動全体についても「あの話はどうなってますか? これはどうなってますか?」と、細かいこともしっかり聞けるようになりましたし……なんなら、すっごく口うるさくなったと思います(笑)。

――自分の音楽活動への責任感や、アーティストとしての自覚が、しっかり芽生えてますね。

halca そう思います!ほかのソロアーティストさんがどうやっているかを直接知ることができないからこそ、私からもっともっと積極的に、「ほかの方はこういうときどうしているんですか?」というようなことも質問していきたいと思いますし、halcaというアーティストが、ほかの人からどう見られているかも知りたいと思うようになりました。なので、本当に細かいことなんですけど、今までは、インタビュー記事などもスタッフさんにチェックは全部お任せしてたんですけど、この連載が始まってからは、掲載前の記事を事前に自分でもちゃんと確認させてもらえることが増えました。すると、こういう言い方をすると、言いたかったこともちゃんと伝えきれないんだなとか、もっとこういう表現ができたなとか、すごく勉強になるし、じゃあこういうことも今後できるなとか、色んなことに気づけるんですよね。そういうことも、[playgood]シリーズを経て得られたものだなと思います。

次ページ:特別な想いには、いつも素晴らしいライブで応えなければ!

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