――「OveR」のMVは、富田さんがクールに振る舞う様々な姿のカットが繋ぎ合わされていて、すごくかっこいい映像に仕上がっていますね。
富田 まさか炎をバックに撮影する日がくるとは思わなかったです(笑)。監督やスタッフの皆さんも、アルバムやワンマンライブを経て、またひとつレベルアップした富田美憂の楽曲という認識をしてくださっていたので、MVも今までよりも強さを全面に出していただいて、炎のように今までにない演出も含め、挑戦的なものになりました。
――個人的には、口紅をはみ出して塗るシーンが印象深かったです。かっこよさと同時に大人っぽさも表現されているように感じて。
富田 あのシーンが難しかったんですよ(苦笑)。「OveR」ということで、コップに水を注いで溢れさせたり、オーバーに関連することを色々やらせていただいたなかで、口紅をオーバーに塗ってみたんです。ただ、普段リップを塗るときは鏡を見るんですけど、今回は鏡がなかったので「自分の唇はどこかな?」というところから始まり(笑)。「とにかくかっこいい化粧品のCMのつもりで、キメッツキメの顔でやってください」と言われながら、3~4テイクくらいかけて、すごくこだわって撮ったんです。他にもバラの花を燃やしたり、ドミノを倒したり、普段やらないようなことをやらせていただいたので、ちょっと背徳感がありました(笑)。
――Gジャンとミニスカートを合わせたストリート寄りの衣装もかっこよかったです。富田さんのこだわりポイントは?
富田 今までのMVでは毎回衣装らしさのある衣装を手作りで作っていただいていたんですけど、今回はあえて私服っぽいナチュラルな感じに挑戦しました。そのなかでも、ジャケットは衣装さんにリメイクしていただいたり、お腹を思い切って出してみたり(笑)。下は腿まであるロングブーツを履かせていただきました。アルバムを経ての4thシングルということで、ビジュアル面でも1つレベルアップした感じが出せたらと思いまして。
――普段もああいった格好をされることはある?
富田 Gジャンはよく着ますね。ロングブーツは去年に流行ったので思い切って1足買ったんですけど、まだ2回くらいしか履いてなくて。なので「OveR」のリリース近辺は現場に履いていくようにします!(笑)。
――富田さんが普段ファッションでこだわっていること、あるいは自分的にしっくりくるスタイルも教えてもらえますか?
富田 ファッションはすごく好きで、私は特に靴が好きなんです。だから今回のロングブーツもテンションが上がりました(笑)。そしてこれは声優さんあるあるなんですけど、イベントでは自前で衣装を用意することが多いので、例えば自分の演じているキャラクターが赤のイメージだったら赤い服、男の子のキャラクターならパンツにしてみたり。あとは、私は結構ボーイッシュなものも、女性らしい服も、両方ともよく着るので、朝起きて「うーん、今日はズボン!」とか「今日はかわいいの!」みたいに、その日の気分で決めることが多いですね。
――どちらも似合うのでいいですよね。その意味では毎回衣装を決めるのも楽しいのでは?
富田 楽しいですね。作品をリリースするたびに色んな恰好をさせていただけているので、私的には衣装もアーティスト活動をするなかでの楽しみの1つになっています。
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