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2022.02.28

【スペシャル企画】Princess Letter(s)! フロムアイドル 聖花祭編特別連載 ~~第5回目:「聖花祭」オフィシャルレポート まとめ編!

【スペシャル企画】Princess Letter(s)! フロムアイドル 聖花祭編特別連載 ~~第5回目:「聖花祭」オフィシャルレポート まとめ編!

高橋李依、楠木ともり、芹澤 優が演じるアイドルキャラクターたちと、実際に手紙のやりとりができる話題のキャラクターコンテンツ「Princess Letter(s)! フロムアイドル」(以下、「プリレタ」)。リスアニ!WEBでは、声優×ポエトリーリーディング楽曲という新鮮な試みを含め音楽面でも見逃せない本作を全5回にわたって特集。そのラストを飾る第5弾では、先日クライマックスを迎えた物語の第1章「聖花祭編」と今後の展開にフォーカスを当てて、その魅力に迫る!

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“ポエトリードラマ”と楽曲による新感覚の物語体験!「聖花祭編」

全寮制のアイドル養成学校「私立常和歌(ときわか)学園」に通う3人のアイドルの卵たち、雁矢よしの(CV:高橋李依)、水茎あやめ(CV:楠木ともり)、金魚鉢たより(CV:芹澤 優)の物語を描く「Princess Letter(s)! フロムアイドル」。彼女たちはそれぞれ過去のとある出来事がきっかけでアイドルを目指すようになり、各々が自分だけの“理想のアイドル”像を抱いて学園にやってきた。その入学するまでの背景の部分については、各自のポエトリーリーディング楽曲(「雁矢よしのの話」「金魚鉢たよりの話」「水茎あやめの話」)と、公式サイトに公開されている“ポエトリーノベル”(掌編小説)などを通じて表現されてきたわけだが、彼女たちの物語の第1章にあたる「聖花祭編」は、「プリレタ」ならではの新たなコンテンツ“ポエトリードラマ”を中心に展開されて話題を呼んでいる。

“ポエトリードラマ”とは、ドラマCDや朗読劇などとはまた違った感覚で物語を楽しむことができる新感覚の映像作品。アイドルたちの心の中の声を映し出したかのようなポエトリーリーディングを軸に、キャラクターたちによるドラマパートや楽曲のMVを掛け合わせた構成になっており、「プリレタ」の世界観と彼女たちの心象風景により深く入り込むことができる仕組みだ。

「聖花祭編」の“ポエトリードラマ”は、「プリレタ」のYouTube公式チャンネルにて全6話が順次公開。学園で偶然知り合った、よしの、あやめ、たよりの3人が、新入生向けのアイドルコンテスト“フレッシャーズフェスティバル”にユニットとして出演し、学園で最も由緒あるステージ「聖花祭」への出場権を獲得したところから、物語はスタートする(その前段階として「聖花祭準備ラジオ」も配信された)。

「聖花祭」で優勝した者は“伝説のアイドル”になれるという言い伝えがあるが、ソロで各々のパフォーマンスを競い合うコンテストのため、3人はともにアイドルを目指す友人であると同時にライバルであるという現実を突きつけられてしまう。だが、例え競争相手の立場になったとしても、彼女たちの友情は揺るぎないものであること、そしてそれぞれの“夢にかける想いの強さ”が伝わってくるのが、第1話「冬・来たりなば」と第2話「三人だけの前夜祭」だ。3人のほのぼのとした日常と“手紙”に対する気持ちが伝わる前者、「聖花祭」本番を前日に控えるなか共に休日を過ごす3人の通じ合う心を感動的に描いた後者。ここにあるのは愛すべき関係性にある3人の姿だ。

そんな彼女たちが、どんな想いで「聖花祭」のステージに立ったのか。第3話から第5話では、よしの、あやめ、たより、それぞれの心情にフォーカスが当てられる。第3話「空っぽあたし色」は雁矢よしのの物語。レッスンの合い間のふとした瞬間、感情が希薄だった“過去の自分”の空虚な感覚を思い出してしまうよしの。だが、自分に“笑顔”を与えてくれた、かつての文通相手との交流を思い出し、久しぶりに“手紙”を書くことで、改めて自分がアイドルを目指すようになった理由、“誰かを笑顔にしたい”という夢を見つめ直す。その自分の中だけに秘めた想い、よしのの“小さな秘密”をTAKU INOUEが煌びやかなエレクトロハウスで具現化したのが、彼女のソロ楽曲「リトル・シークレット」。第3話の終盤、よしのが「聖花祭」のステージに上がった流れで、同曲のMVがフルで展開される演出には込み上げてくるものがある。

金魚鉢たよりがアイドルになるまでの不思議な巡り合わせと、その想いの強さを描いたのが第4話「ガードレールラブ」。彼女は大好物のたい焼きを道端でガードレールに腰掛けて食べていたところ、アイドル事務所にスカウトされて活動を始めたという個性的な経歴の持ち主。だが、そのマネージャーはいつの間にか事務所を去り、それきり音信不通となってしまった。アイドルとしての“自分らしさ”を教えてくれたその人といつかまた再会するために。自分の“シアワセ”をたくさんの人にお裾分けするために。彼女が「聖花祭」で披露したソロ楽曲「ハジメテタヨリ☆」は、まさにその誰かに“シアワセ”を届けたい想いと天性のハッピーフィーリングが融合したハイテンションな電波ソングとなっており(楽曲提供したのはかめりあ)、第4話はたよりらしい天真爛漫な内容となっていた。

第5話「あなた向きのアイドル」でフィーチャーされるのは、水茎あやめの想い。子供の頃にビデオテープで繰り返し観たアイドルの映像に憧れるも、感情を表に出すことが苦手なため、一度はアイドルになることを諦めた彼女。だが、自分のことを「あなたは私のアイドルでした」と手紙で伝えてくれた少女の言葉を胸に、自分なりのアイドルを目指す。アイドルに向いていない自分、その不安を乗り越えて、彼女が「聖花祭」のステージで歌ったのが、Tomgggが作編曲、やぎぬまかなが作詞を手がけたメルヘンチックなフューチャーポップ「よあけのあやめ」。ブレスを多めに含んだ、ウィスパー風だが芯のあるボーカルアプローチからは、あやめの繊細にして意志の強い一面を感じ取ることができるし、詩情に溢れた歌詞も素晴らしく、まさに彼女ならではのアイドル像を確立した曲と言えるだろう。

次ページ:理想のアイドルになるために――新章「きらめきの開花前線(ファーストステップ)」編3月よりスタート!

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