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2022.05.13

【2022年冬アニメOP・ED】 リスアニ!主題歌レビュー

【2022年冬アニメOP・ED】 リスアニ!主題歌レビュー

リスアニ!本誌で好評だったOP・EDレビューをリスアニ!WEBにて実施!2022年冬アニメ主題歌のレビューを随時掲載していきますので、ぜひチェックしてください♪

※一部掲載のない作品もございます
(最終更新日:2022年5月13日)

明日ちゃんのセーラー服

●OP「はじまりのセツナ」蠟梅学園中等部1年3組
作詞・作曲・編曲:杉山勝彦
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●ED「Baton」明日小路(CV:村上まなつ)
作詞・作曲・編曲: 中野領太(agehasprings Party)
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中学生の青春を、目が奪われるほどの美麗な映像で描いた話題作。今作の主題歌はすべて、「作中のアイドル・福元 幹(CV:斉藤朱夏)の楽曲を、主人公の明日小路たちがカバーする」という珍しいアプローチで歌われている。

蠟梅学園中等部1年3組の16人が歌うOPテーマは、10代の眩しさを切り取ったような疾走感溢れる1曲。明日小路との出会いをきっかけに動き出す感情の機微が、瑞々しい歌声とともに爽やかに描かれている。クラスメートたちにとって小路との出会いは、目を惹かれずにはいられない。

そんな心の揺れ動きを表現したOPテーマとは対照的に、心に沁みわたるような歌声が印象的な楽曲が、小路がソロで歌うEDテーマの「Baton」。楽しかった今日の出来事を思い返しているのか、彼女の歌声はとても幸せそう。聴いている私たちの顔もほころんでしまうに違いない。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『明日ちゃんのセーラー服』公式サイト

©博/集英社・「明日ちゃんのセーラー服」製作委員会

ありふれた職業で世界最強2nd season

●OP「Daylight」MindaRyn
作詞:Joelle 作曲:SACHIKO 編曲:小山 寿

●ED「外道讃歌」FantasticYouth
作詞:Onyu 作曲・編曲:LowFat

異世界へと召喚されたいじめられっ子の南雲ハジメが、旅の途中で出会った仲間ともに錬成師として成長する姿を描いたTVアニメ『ありふれた職業で世界最強』。“2nd season”ではハジメの率いるパーティーが迷宮に向かい、魔族たちとのバトルが繰り広げられる。

OP「Daylight」は、アニソンカバー動画で瞬く間にブレイクを果たしたタイ出身のシンガー・MindaRynによるロックナンバー。鋭利なバンドサウンド、エモーショナルな旋律を完璧に歌いこなし、視聴者を圧倒的なカタルシスへと導いてくれる。日の光を希望に見立てた歌詞も素晴らしい。

ED「外道讃歌」は、Onyu、LowFatによるユニット・FantasticYouthが担当。美しいピアノと切ないメロディとともに、闘争心を胸の奥に秘めながら生きる姿を描き出している。
(TEXT BY 森 朋之)

TVアニメ『ありふれた職業で世界最強』公式サイト

© Ryo Shirakome, OVERLAP/ARIFURETA Project

『ヴァニタスの手記』2クール目

・OP「Your Name」Little Glee Monster
作詞:KOUDAI IWATSUBO 作曲・編曲:KOUDAI IWATSUBO, Kuwagata Fukino
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・ED「salvation」モノンクル
作詞・作曲:吉田沙良・角田隆太 編曲:冨田恵一
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19世紀のパリを舞台に、吸血鬼(ルビ:ヴァンピール)たちと「ヴァニタスの書」を受け継ぎ、吸血鬼を救おうとする主人公・ヴァニタスを軸に展開される本作。

美しい作画と緻密に構成された音響でも評価されている本作のOPは、Little Glee Monsterのニューシングル「Your Name」。シックな手触りのメロディ、洗練されたハーモニーとともに、“愛することは名前を呼ぶこと”という文学的な表現をたたえた歌を響かせている。エフェクトされたボーカルのアレンジも新鮮だ。

ED「salvation」は、吉田沙良と角田隆太のユニット・モノンクルの楽曲。現在進行形のソウル、ジャズを自然に反映させた旋律、“救済”をテーマにした深みのある歌詞が融合している。
(TEXT BY 森 朋之)

TVアニメ『ヴァニタスの手記』公式サイト

©望月淳/スクウェア・エニックス・「ヴァニタスの手記」製作委員会

怪人開発部の黒井津さん

●OP「Special Force」AXXX1S
作詞・作曲・編曲:天才凡人

●ED(応援Ver.)「曖昧あいでんてぃてぃ」メイビーME
作詞・作曲・編曲:大塚剛毅

●ED(ヒーローVer.)「Destiny」メイビーME
作詞・作曲:RYOKO、菊池 諒 編曲:RYOKO、豊田 健

「COMICメテオ」にて連載中の人気WEBコミックをTVアニメ化。悪の組織で“怪人”を開発する主人公の奮闘が描かれる。

OPを歌うAXXX1Sは8人組メンズアイドルグループ。清々しいほどにストレートな応援ソングで、聴いているとお仕事への意欲が湧いてきそう。まさに主人公の黒井津さんへの応援歌。ああ、これでお仕事が怪人開発でさえなければまっとうなOPなのに……(笑)。

アイドルグループのメイビーMEが歌うEDは、“応援Ver.”と“ヒーローVer.”の2曲。キュートな応援ソングの「曖昧あいでんてぃてぃ」と、正統派ヒーローソングの「Destiny」という対照的な2曲を歌い分けている。
(TEXT BY 金子光晴)

TVアニメ『怪人開発部の黒井津さん』公式サイト

Ⓒ水崎弘明・COMICメテオ/「怪人開発部の黒井津さん」製作委員会

からかい上手の高木さん3

●OP「まっすぐ」大原ゆい子
作詞・作曲:大原ゆい子 編曲:吉田 穣

1話EDテーマ「夢で逢えたら」高木さん(CV:高橋李依)
※第1話のみ(以降、高木さんの歌うカバー曲が各話によって変化)
作詞・作曲:大瀧詠一 編曲:久下真音

夏祭りに出かけた西片と高木さんは縁日の雑踏ではぐれるも、夜空の花火が光を溢すなか、ようやく互いを見つけ合う。西片が高木さんの手をとる。またはぐれてしまわないように、そんな言い訳をしながら。それは2人の距離がゼロセンチメートルになった瞬間……。

2年半ぶりの第3期『高木さん』は、そんな第2期最終話を受けて始まった。あの夏祭りでの思い出は夢?現実?と視聴者をからかう展開だが、EDの「夢で逢えたら」のカバーに辿り着くと、夢で逢うほどに募る想いを歌った歌詞に、2人の道が確実に進んでいることが示される。

一方、第3期OPの真価は最終話後に浮き上がるだろう。前述のように第2期OP「ゼロセンチメートル」も2期最終話の視聴後に結実した(加えて2期最終話のED、Chara「やさしい気持ち」のカバーとも結びついた)。腕利きのテーマソングクリエイターとなった大原がいかなる恋路を描いたのか、アニメと主題歌が渾然一体にあるアニメ『高木さん』の到達点が待ち遠しい。
(TEXT BY 清水耕司/セブンデイズウォー)

TVアニメ『からかい上手の高木さん3』公式サイト

© S.Y,S/TKG 2022

CUE!

●OP「スタートライン」AiRBLUE
作詞・作曲:shilo 編曲:宝野聡史
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●ED「はじまりの鐘の音が鳴り響く空」AiRBLUE
作詞・作曲・編曲:伊藤 賢
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次世代声優育成ゲーム「CUE!」のTVアニメ化で、OP/EDを歌うAiRBLUE(エールブルー)は本作に出演する16名の新人声優によるユニットである。

16名のメンバーは“Flower”“Bird”“Wind”“Moon”の4つのユニットに分かれている。OP「スタートライン」ではその“花鳥風月”が歌詞に入っていて、ちゃんとそれぞれのメンバーに歌詞が割り振られているのがエモい。声優をテーマにした作品だけに、“声”がみんなに強さをくれるという歌詞になっていて、16人が声を合わせるイントロ、アウトロの力強さはこの作品を象徴するものといえるだろう。

EDもまた夢の始まりを歌ったエモーショナルな楽曲で、2番は特に声で生命を吹き込む声優らしい歌詞になっている。
(TEXT BY 金子光晴)

TVアニメ『CUE!』公式サイト

©CUE! Animation Project

賢者の弟子を名乗る賢者

●OP「Ready Set Go!!」亜咲花
作詞:亜咲花 作曲:久下真音、金子麻友美 編曲:久下真音
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●ED「Ambitious」エラバレシ
作詞:葉月みこ 作曲:志倉千代丸 編曲:Armin Van Tamzalian
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略称が「わしかわ(いい)」というだけあって、OP、EDとも明るさ全開のサウンド。ワクワクが溢れる異世界冒険譚にピッタリである。

OPは亜咲花自身が作詞を担当。アニソンシンガーとして着実にステップを踏んでいる。タイトルが「Ready Set Go!!」なだけあり、引き絞られた弓のようなスタート待ちの高揚感がロックサウンドに乗って撃ち出される。

エラバレシは全員がAKIHABARAバックステージpassに所属しており、純情のアフィリアなどと同じライトでポップなアイドルソングという路線を継承している。作曲は志倉千代丸。ゴリゴリなロックが得意な印象の一方で、こういう軽めの曲も上手い。
(TEXT BY 田中尚道)

TVアニメ『賢者の弟子を名乗る賢者』公式サイト

©2021 りゅうせんひろつぐ・藤ちょこ/マイクロマガジン社/わしかわいい製作委員会

『現実主義勇者の王国再建記』第二部

●OP「REAL-EYES」水瀬いのり
作詞:RUCCA 作曲・編曲:藤間 仁(Elements Garden)
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●ED「LIGHTS」愛美
作詞:愛美 作曲:佐藤 樹、Kon-K 編曲:Kon-K ストリングス編曲:岸田勇気
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国王、ソーマ・カズヤの王国再建のステップは、内政から外政にシフトしさらに複雑に。そんな一筋縄ではいかない彼らの物語を、第一部から引き続き2組の声優アーティストが彩っている。

ヒロインのリーシア・エルフリーデンを演じる水瀬いのりが歌うOPは、優しくも力強い歌声が響く1曲に。第一部OP「HELLO HORIZON」がまだ見ぬ世界に対する希望を描いていたのに対し、今回の「REAL-EYES」は未来を切り拓くソーマと、その想いを共にする仲間たちの強い決意を歌っているように感じる。“真の眼(REAL-EYES)をもって未来を実現していく(REALIZE)”というダブルミーニングとなった曲名も、王国再建ファンタジーに相応しい。

第一部EDからガラリと変わってシリアスなナンバーとなったのが、愛美の歌う「LIGHTS」。直面した選択の数々、それによって得られた未来と失ってしまった過去に想いを馳せながら感情を込めて歌う様は、作品の世界観に寄り添っているのはもちろん、私たちが直面する不安定な現実社会とも重なるはずだ。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『現実主義勇者の王国再建記』公式サイト

© どぜう丸・オーバーラップ/現国製作委員会

幻想三國誌 -天元霊心記-

●OP「ENISHI」Machico
作詞:ミズノゲンキ 作曲・編曲:睦月周平
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●ED「嘘」LACCO TOWER
作詞:松川ケイスケ 作曲・編曲:LACCO TOWER
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「三国志」の世界にファンタジー要素を融合させた台湾発の人気RPGをTVアニメ化。

声優・アーティスト活動で最近著しい活躍を見せるMachicoがOPを担当。元気な歌声のイメージが強いが、今回のOPはバラードで表現力の高さを改めて感じさせる。激動の時代に翻弄されつつも、強い縁を信じる登場人物の心情を歌い上げている。この壮大なバラードをEDではなくOPに持ってきたことで独特の雰囲気も生み出している。

EDは結成20周年を迎えたロックバンド・LACCO TOWERが担当。戦いの悲壮さを込めながらも青春の熱さを感じさせるナンバーとなっている。
(TEXT BY 金子光晴)

TVアニメ『幻想三國誌』公式サイト

©︎2021 USERJOY Technology CO.,LTD./「幻想三國誌」製作委員会

殺し愛

●OP「Midnight Dancer」増田俊樹
作詞・作曲:田代智一 編曲:伊藤 翼
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●ED「マコトピリオド」小林愛香
作詞・作曲・編曲:Q-MHz
配信リンクはこちら

賞金稼ぎの仕事場で出会った男女の奇妙な関係を描くスリリングな「殺し屋×殺し屋」サスペンス。

OP「Midnight Dancer」は声優・増田俊樹による初のアニメタイアップ曲。日本語的ではない独特のリズムで難易度の高い歌をクールに歌い切っており、スタイリッシュな映像にもマッチしたOPとなっている。インストでも成立しそうなぐらい華麗なサウンドも聴きごたえがある。

EDは声優・歌手として活動する小林愛香によるバラード「マコトピリオド」。ヒロインのシャトー・ダンクワースの過去と重ね合わせるようなEDで、謎めいた彼女に寄り添うような優しいボーカルが印象的だ。
(TEXT BY 金子光晴)

TVアニメ『殺し愛』公式サイト

©2022 Fe/KADOKAWA/殺し愛製作委員会

最遊記RELOAD -ZEROIN-

●OP「カミモホトケモ」GRANRODEO
作詞:谷山紀章 作曲・編曲:飯塚昌明
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●ED「流転」仲村宗悟
作詞・作曲:仲村宗悟 編曲:村山☆潤
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『最遊記』シリーズ最新作の主題歌を務めるのは、GRANRODEOと仲村宗悟。男の魅力全開のこの2組のキャスティング、非の打ちどころなし。

OPのイントロのコード進行はゴダイゴの「モンキー・マジック」や、FENCE OF DEFENSEの「時の河」と同一モチーフであり、日本人が思う中華のイメージ。そこから始まるGRANRODEOなアウトロー感。坊さんのくせに神も仏もありゃしない三蔵らしいロックサウンドである。

過酷な旅の最中、三蔵にふと訪れる静寂。仲村宗悟のバラードが描くスローで流れる世界の像は、走馬灯のようでもある。三蔵と煙と言えば、タバコか銃。休息と緊張を象徴するアイテムなわけだが、彼が見た“揺蕩う煙”は、マルボロなのか、硝煙なのか?
(TEXT BY 田中尚道)

TVアニメ『最遊記RELOAD』公式サイト

© 峰倉かずや・一迅社/最遊記RE PROJECT

佐々木と宮野

●OP「瞬き」ミラクルチンパンジー
作詞:大西洋平 作曲:ZENTA 編曲:ミラクルチンパンジー
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●ED「いちごサンセット」佐々木秀鳴(CV:白井悠介)、宮野由美(CV:斉藤壮馬)
作詞:森 由里子 作曲・編曲:田中ひなの
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幕開けを飾るミラクルチンパンジーは、大西洋平(vo)· ZENTA(g)· 二村 学(b) · Gakushi(key)· 白川玄大(ds)からなる実力派のクリエイター集団。メジャーデビュー曲でもある「瞬き」は、春の風のようなフレッシュで爽やかな印象を与えるものとなった。イントロのアルペジオ、キャッチーなサビ、ラストに向かうまでの温かな多幸感。“人を好きになる”尊さに満ち溢れている。

EDを飾る「いちごサンセット」は、メインキャラクターである佐々木秀鳴(CV:白井悠介)と宮野由美(CV:斉藤壮馬)によるキャラクターソング。ハートフルな掛け合いに幸せそうな“ささみゃー”の姿を想像して思わず顔がほころんでしまう。手がけているのは「THE IDOLM@STER」の楽曲などでもお馴染みの森 由里子と、伊藤美来「傘の中でキスして」の編曲を手がけた田中ひなの。いちご色のED映像もかわいらしい。
(TEXT BY 逆井マリ)

TVアニメ『佐々木と宮野』公式サイト

©2022 春園ショウ/KADOKAWA/「佐々木と宮野」製作委員会

錆色のアーマ-黎明-

●OP「Faith」孫一(CV:佐藤大樹)、織田三郎信長(CV:増田俊樹)、ルシオ(CV:佐藤流司)
作詞:PA-NON 作曲・編曲:Mao Yamamoto
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●ED「Tie and Tie」FANTASTICS from EXILE TRIBE
作詞:小竹正人 作曲:Daniel Kim、Jiyeon Park、Koji Yamaoka
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舞台が先に公開され、その後アニメ化した前代未聞の“逆2.5次元”プロジェクト「錆色のアーマ」。戦国の世に集いし男たちの信念と正義を貫いた物語である。

OP「Faith」を飾るのは孫一(CV:佐藤大樹)、織田三郎信長(CV:増田俊樹)、ルシオ(CV:佐藤流司)。3人のユニゾンで繰り広げられるメタルリフありラップありの高速ロックチューンである。“高らかに生き様をいま見せつけろ”と歌う様は、キャラクターに寄り添ったものではあるものの、役者3人の心にある揺るぎない決意や誇りも感じさせる。

物語を結ぶのはFANTASTICS from EXILE TRIBEによる「Tie and Tie」。2019年公開の舞台『「錆色のアーマ」 -繋ぐ-』の主題歌でもある。“繋ぐ”をテーマに描かれたバラードで、切なくシリアスに、ときに祈るように紡がれていく。コロナ禍である今を生きている明日の私たちを照らす光にもなるはずだ。
(TEXT BY 逆井マリ)

TVアニメ『錆色のアーマ』公式サイト

©「錆色のアーマ」プロジェクト / ©アニメ「錆色のアーマ」製作委員会

時光代理人 -LINK CLICK-

●OP「Dive Back In Time」bicaso feat. Gen Kakon(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
歌唱:Gen Kakon 作詞・作曲:魚麦扣 編曲:Carlos K.
原曲歌唱・編曲:白鯊JAWS 音楽出版社:上海寛娯数碼科技有限公司
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●ED「OverThink」bicaso feat. EAERAN(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
歌唱:EAERAN 作詞・作曲:飯卡
日本語訳詞:SHiNNOSUKE (ROOKiEZ is PUNK’D, SINOBROWN)、EAERAN
編曲:Carlos K. 原曲:飯卡 音楽出版社:上海寛娯数碼科技有限公司
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タイムリープ、サスペンス、人間ドラマを融合させたストーリー、エキゾチックな作画と世界観によって、瞬く間に世界を席巻した中国アニメ『時光代理人 -LINK CLICK-』の日本語吹き替え版がついにスタート。楽曲はいずれも、日中アーティスト・クリエイター発掘・育成プロジェクト・bicasoが制作。

OP「Dive Back In Time」は、ネオソウル、シティポップの流れを感じさせる洗練されたサウンド、心地良いフロウと切ない情感を共存させたボーカルが印象的なナンバー。

そしてED「OverThink」は緻密に構築されたトラックのなかで、メロウなラップと“この苦悩は空騒ぎだとわかってる”というラインが共鳴するヒップホップ。2曲を通し、中国系クリエイターのレベルの高さを実感してもらえるはずだ。
(TEXT BY 森 朋之)

TVアニメ『時光代理人 -LINK CLICK-』公式サイト

©bilibili/BeDream

失格紋の最強賢者

●OP「Leap of faith」fripSide
作詞・作曲:八木沼悟志 編曲:八木沼悟志、齋藤真也

●ED「Day of Bright Sunshine」中島由貴
作詞:陽茉莉-himari- 作曲・編曲:櫻澤ヒカル

fripSideと中島由貴。対照的な組み合わせでありながら相補的であり、作品を立体的に浮かび上がらせる。

第2期fripSideの最後を飾る楽曲。アニメやゲームに寄り添うというスタンスを最後まで貫いて、作品のテーマを余すことなく歌詞に盛り込んでいる。アレンジも八木沼悟志に加えて常連ともいうべき齋藤真也が参加しており、彼らの集大成といえるだろう。

タイトルが「Day of Bright Sunshine」ということで、陰の要素ナシ。明るく開放的なメロディを歌うのは中島由貴。無邪気かつコケティッシュな歌声は多幸感に溢れ、終わりの余韻とともに甘く胸に響く。
(TEXT BY 田中尚道)

TVアニメ『失格紋の最強賢者』公式サイト

©進行諸島・SBクリエイティブ/「失格紋の最強賢者」製作委員会

終末のハーレム

●OP「JUST DO IT」H-el-ical//
作詞:Hikaru// 作曲・編曲:加藤裕介

●ED「ENDiNG MiRAGE」EXiNA
作詞:西沢幸奏 作曲・編曲:daiki kasho

5人だけ生き残った男性と50億の女性という超ハーレム世界を描いた刺激的な“近未来エロティックサスペンス”。

OPを担当するH-el-ical//はKalafinaの元メンバーであるHikaruによるソロプロジェクトで、作詞も行っている。作品の発端となっている主人公の水原怜人の“約束”を軸に、色っぽさも感じられる。王道のサウンドと圧倒的な歌声によって、これはただのお色気作品ではないというかっこよさを醸し出している。

EDは西沢幸奏のソロプロジェクト・EXiNAが担当。ゲーム「グランツーリスモ」などの音楽を手がけたdaiki kashoがサウンドプロデュースを行っている。重厚なギターサウンドが印象的だが、歌詞の内容は失恋ソング。ハーレムものである本作で女性キャラクターの失恋に着目するという発想にハッとさせられた。ちなみに、タイトルの「ENDiNG MiRAGE」はヒロインの周防美来(みら)とかかっているという。
(TEXT BY 金子光晴)

TVアニメ『終末のハーレム』公式サイト

©LINK・宵野コタロー/集英社・終末のハーレム製作委員会

『進撃の巨人』The Final Season Part2

●OP「The Rumbling」SiM
作詞:MAH 作曲・編曲:SiM
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●ED「悪魔の子」ヒグチアイ
作詞・作曲:ヒグチアイ 編曲:兼松 衆
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全世界累計発行部数1億部を突破し、文字通り“進撃”を続ける超人気作品の最終章パート2。今回初めて『進撃の巨人』に携わった2組のアーティストは、それぞれのアプローチで“救いのない物語”を表現している。

“蹂躙”“絶望”――。 SiMの歌うOPテーマ「The Rumbling」を形容するにあたって、これ以上適切な言葉はないかもしれない。捻じ伏せるような重厚感のあるサウンドと、主人公エレン・イェーガーの心の叫びともとれる激しいデスボイスは、聴く人の心を有無を言わさずに震わせる力に溢れている。孤独なエレンの覚悟を描いた歌詞にも注目だ。

ヒグチアイの歌うEDテーマは、エレンの心の内を代弁するようなドラマチックなバラードナンバー。様々な感情がごちゃ混ぜになった、訴えかけるような彼女の歌声は、私たちの心を容赦なく抉ってくることだろう。正義のために生きる裏側で、悪魔のような気持ちが渦巻くという矛盾した行為は、『進撃の巨人』の世界に寄り添っているのはもちろん、現代社会を痛烈に風刺しているようにも感じられる。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『進撃の巨人』公式サイト

©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

その着せ替え人形は恋をする

●OP「燦々デイズ」スピラ・スピカ
作詞:幹葉 作曲:寺西裕二 編曲:If I
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●ED「恋ノ行方」あかせあかり
作詞・作曲・編曲:NA.ZU.NA
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雛人形の顔を作る“頭師”を目指す男子高校生の五条新菜、そして、クラスの人気者の喜多川海夢。まったく接点がなかった2人が“コスプレの服を作る”という目的で交わり、恋が始まる――。『着せ恋』の楽曲は、アニメのコンセプトと同じく、“好き”を肯定したい!というテーマで制作されている。

スピラ・スピカによるOP「燦々デイズ」はロック&ポップなアッパーソング。好きなことに向き合い、突き進んでいく姿を幹葉(vo)が気持ち良く歌い上げている。

ED「恋ノ行方」を歌うのは、TikTokerとしても人気のあかせあかり。きゅんとする瞬間、恋が始まる一瞬を鮮やかに切り取った歌詞が1つになったポップチューンだ。
(TEXT BY 森 朋之)

TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』公式サイト

©福田晋一/SQUARE ENIX·「着せ恋」製作委員会

天才王子の赤字国家再生術

●OP「LEVEL」やなぎなぎ × THE SIXTH LIE
作詞:やなぎなぎ 作曲:Reiji(THE SIXTH LIE) 編曲:Reiji(THE SIXTH LIE)/Tsuyoshi Sato
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●ED「ヒトリとキミと」南條愛乃
作詞:rino 作曲・編曲: 橋本由香利
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弱小国家の王子・ウェインが知謀と機転で世界を驚かせる、痛快な王国繁栄譚。そんな王子と彼を支える幼馴染の補佐官・ニニムの関係を違った視点で切り取ったのが、今回紹介する2曲の主題歌だ。

OPテーマは、実力派シンガー・やなぎなぎと、ロックバンド・THE SIXTH LIEによる異色のコラボレーション。ジャンルの異なるアーティストのコラボはそれぞれの良さがぶつかり合ってしまうことも多いが、この楽曲に関しては、2組の歌声が高いレベルで重なり合い、爽やかな心地良さを生み出している。まるで、同じ目線で互いを信頼し合うウェイン王子と補佐官のニニムの関係のようだ。

南條愛乃の淡く透明感のある歌声が堪能できるEDテーマは、普段はクールなニニムの乙女な気持ちを表現した、ほっこりするようなミディアムテンポの1曲。王国国歌のようなトランペットの音色で明るさと高貴さを演出しつつ、優しく穏やかで、時々寂しがりやな一面を見せる彼女の心の内が丁寧に歌われている。

(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『天才王子の赤字国家再生術』公式サイト

©鳥羽徹・SBクリエイティブ/天才王子製作委員会

東京24区

●OP「Papersky」Survive Said The Prophet
作詞: Yosh 作曲・編曲: Survive Said The Prophet

●ED「255,255,255」蒼生シュウタ(CV:榎木淳弥)、朱城ラン(CV:内田雄馬)、翠堂コウキ(CV:石川界人)
作詞・作曲・サウンドプロデュース:下村亮介(the chef cooks me)

幕開けを飾るのはロックバンド・Survive Said The Prophetのエモーショナルかつ爽やかな「Papersky」。“理想が理想となっても見えそうで見えなくなっても空を見上げいつかそこへと願っていく”という言葉は、不安な日々を送る私たちの道を照らすかのようでもある。登場人物たちが空を見上げるOP映像は何度見ても美しい。また、89秒内に入っていない、中盤からの熱い展開はライブで体感したいところだ。

蒼生シュウタ(CV:榎木淳弥)、朱城ラン(CV:内田雄馬)、翠堂コウキ(CV:石川界人)が歌うEDは一転、夜の雰囲気。都会的なラップナンバーで、作詞・作曲・サウンドプロデュースはthe chef cooks meの下村亮介が手がけている。タイトルは “RGB”(光の3原色)の白の数値を指しているのだろうか。歌詞の世界に浸ると、このタイトルになった理由に頷ける。
(TEXT BY 逆井マリ)

TVアニメ『東京24区』公式サイト

©Team24/東京24区プロジェクト

ドールズフロントライン

●OP「BAD CANDY」yukaDD(;´∀`)
作詞:Taura Stinson, sorano, Yoshiro Koike 作曲・編曲:Jin Nakamura
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●ED「HORIZON」TEAM SHACHI
作詞:岡田マリア、山森大輔 作曲:平出 悟、山森大輔 編曲:平出 悟
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第三次世界大戦終結後の荒廃した世界で戦術人形たちの戦いを描く、中国発の戦略シミュレーションゲームが原作のアニメーション。世紀末のような世界に花を添えるのは、実力確かな2組の若手アーティストだ。

圧倒的なパフォーマンス力を持つ女性シンガー・yukaDD(;´∀`) 初のアニメ主題歌は、硝煙にまみれたシリアスな戦場の雰囲気が感じられるソウルフルなナンバー。全編英詞で綴られた歌詞は一見難解だが、戦術人形から指揮官へ向けた無限の信頼と絆が、クールなレトリックを用いて表現されている。

名古屋発のラウドポップユニット・TEAM SHACHIの歌うEDテーマは、彼女たちのこれまでのイメージを覆すハードボイルドな1曲。作品の世界観を彷彿とさせる統制の取れた力強いクラップで聴く人の心を高揚させつつ、ヒップホップやK-POPといった現代のポップミュージックの要素を織り交ぜ、オリジナリティの高い楽曲へと昇華させている。抑揚を押さえた無機質なボーカルから突如挿入される台詞にハッとした人も多いことだろう。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『ドールズフロントライン』公式サイト

©SUNBORN Network Technology, Mica Team / GRIFFIN & KRYUGER

TRIBE NINE(トライブナイン)

●OP「Strike It Out」MIYAVI
作詞:MIYAVI 作曲:Jeff Miyahara 編曲:Jeff Miyahara Lenard Skolnik
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●ED「Infocus」Void_Chords feat. LIO
作詞:Konnie Aoki 作曲・編曲:高橋 諒
配信リンクはこちら

アカツキとトゥーキョーゲームスが架空の東京を描く『TRIBE NINE(トライブナイン)』。主題歌はテーマを反映して無国籍な布陣である。

“TRIBE=部族”から導き出されるプリミティブさを現代に当てはめたら、ビートが強くなるのは自明。これがまたMIYAVIのキレの良いギターとよくはまる。多彩なルーツを持つMIYAVIとJeff Miyaharaが織りなす世界観は、独自性となってどこでもない東京を彩る。

「Infocus」というタイトルから内省的な曲かと思ったが、見つめていたのは己の野生だった。OP同様リズムが強いが、心臓の鼓動を表すものなのかそう速くなくて心地良い。エレクトロななかにジャジーなフレーズがあり、マルチジャンルとなった曲もまた世界観とのリンクが強い。
(TEXT BY 田中尚道)

TVアニメ『TRIBE NINE(トライブナイン)』公式サイト

© Akatsuki Inc./トライブナイン製作委員会

ニンジャラ

●OP「メイビーベイビー」きゃりーぱみゅぱみゅ
作詞・作曲:中田ヤスタカ

●ED「ニンジャライクニンジャ」ウォルピスカーター
作詞・作曲・編曲:ナユタン星人

忍者の子孫たちによって設立された世界忍者協会「WNA」は、忍びの力を引き出す“ニンジャガム”の開発に成功。最強の忍者を探し出すため、ニンジャガムを使った競技大会を開催する――というストーリーから始まるTVアニメ『ニンジャラ』のOP「メイビーベイビー」を歌うのは、10周年を迎えたきゃりーぱみゅぱみゅ。近未来的エレクトロ、J-POPの懐かしさを感じさせるメロディ、“さらにスピードアップひかりのように 世界を変えてゆくのさ”という歌詞がきらめくアッパーなポップチューンだ。

ED「ニンジャライクニンジャ」は“高音出したい系男子”ウォルピスカーターのハイトーンボイスが炸裂する楽曲。スピード感に溢れたトラックと“和”要素たっぷりの音像も楽しい。
(TEXT BY 森 朋之)

TVアニメ『ニンジャラ』公式サイト

© GungHo Online Entertainment・TV Tokyo

ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜

●OP「知らなきゃ」安月名莉子
作詞:タナカ 零 作曲:ナスカ 編曲:the Third

●ED「Change」nonoc
作詞・作曲:DECO*27 編曲:Rockwell

交番勤務の女性警察官の、やけにリアルで時にシュールな日常を描いた新感覚コメディ。2組の若手アニソンシンガーの歌う主題歌は、どちらも等身大な“悩み”を表現した意欲作だ。

安月名莉子の歌うOPは、主人公・川合麻依の苦悩と憧れを見事にパッケージングしたドラマ性の高い1曲。感情を吐露するように畳みかけるAメロのポエトリーラップで川合が抱える警察職務に関しての苦悩を描き、Bメロとサビでその悩みに対して一筋の光明が差すような展開へと昇華している。息継ぎする暇もなく言葉を詰め込んだ、怒涛のラストも必聴だ。

これまでのnonocのイメージを文字通り“Change”するような明るい雰囲気を纏ったEDは、悩み・不安・諦めといった少しネガティブな感情を描いた歌詞とのギャップが印象的なナンバーに。変わる過程の真っ只中にある、不安定な心情が赤裸々に綴られた歌詞は、良い意味でとても人間味に溢れている。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』公式サイト

©泰 三子・講談社/ハコヅメ製作委員会

薔薇王の葬列

●第1クールOPテーマ「我、薔薇に淫す」古川 慎
作詞:宝野アリカ(ALI PROJECT) 作曲:酒井拓也(Arte Refact) 編曲:河合奏志(Arte Refact)
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●第1クールEDテーマ「悪夢」ZAQ
作詞・作曲:ZAQ 編曲:石川智久
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舞台は15世紀イングランド。王位を巡って争うヨーク家とランカスター家の“薔薇戦争”を背景に、男女二つの性を持って生まれたヨーク家の三男・リチャードの運命を描くTVアニメ『薔薇色の葬列』は、その美しくも妖しい世界観で高い評価を得ている。

声優・古川 慎の4thシングルとしてリリースされたOP「我、薔薇に淫す」は、宝野アリカ(ALI PROJECT)による匂い立つような官能を刻んだリリック、ドラマティックかつクラシカルな旋律が共鳴するナンバー。古川の淫靡にしてダイナミックな歌声も圧巻だ。

ED「悪夢」は、アニメ、ゲーム関連の楽曲を数多く手がけるZAQが担当。アニメの狂おしく、甘美な世界観に寄り添いながら、豊かな表現力をたたえたボーカルを響かせる。
(TEXT BY 森 朋之)

TVアニメ『薔薇王の葬列』公式サイト

©菅野文(秋田書店)/薔薇王の葬列製作委員会

範馬刃牙

●OP「Treasure Pleasure」GRANRODEO
作詞:谷山紀章 作曲・編曲:飯塚昌明

●ED「Unchained World」GENERATIONS from EXILE TRIBE
作詞:TAKANORI、ALLY 作曲・編曲:TomoLow、Daisuke Nakamura

地上最強を追い求める漢たちの戦いを描く『刃牙』シリーズも第3期『範馬刃牙』に突入。最強のブン殴り合いにも負けずとも劣らない、熱のこもった主題歌は今回も必聴だ。

アニメ『刃牙』シリーズとの3度目のタッグとなったGRANRODEOの歌うOPテーマは、これまでとは打って変わって、ファンキーなホーンセクションが耳を惹くグルーヴィーなロックナンバーに。戦うこと自体に楽しみを見出す『範馬刃牙』の世界観を反映しつつ、韻を踏んだ小気味良いリリックや、ボーカル・KISHOWの遊び心のある歌い回しは聴く人をまったく飽きさせない。

メンバー全員が『刃牙』シリーズのファンを公言するGENERATIONSが歌うEDテーマは、“ミスター・アンチェイン”ことビスケット・オリバをイメージして作られた、『刃牙』愛に溢れたクールなダンスチューン。愛を原動力にしてひたすらに強さを追い求めるオリバの姿を描いた歌詞は、美しさすら感じられるほどに真っ直ぐでひたむきだ。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『範馬刃牙』公式サイト

©板垣恵介(秋田書店)/範馬刃牙製作委員会

フットサルボーイズ!!!!!

●OP「BRAVE MAKER」佐久間貴生
作詞・作曲・編曲:R・O・N
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●ED「Pianissimo」STEREO DIVE FOUNDATION
作詞・作曲・編曲: R・O・N
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出演キャストが実際にフットサルの試合を行い、その結果がアニメやゲームに反映されるという、ほかに類を見ない新型メディアミックスプロジェクト。彼らの熱量が様々なドラマを生み出していく。

自身も声優として出演する佐久間貴生の歌うOPテーマは、かっこよさが感じられる、激しいエレクトロサウンドが特徴的なダンサブルな1曲。選手たちに檄を入れるような、強い意志を持った真っ直ぐで熱い歌詞に心が昂らない人なんていないだろう。“アドバンテージ”“インテンシティ“といったフットサル用語が歌詞に散りばめられている点からも、楽曲が作品にしっかり寄り添っていることがわかるはずだ。

作品のBGMやOPテーマのプロデュースも手がけるR・O・Nによるサウンドメイキングプロジェクト・STEREO DIVE FOUNDATIONが歌うEDテーマは、見上げた空の雲間から光が差すような、そんな情景が浮かぶ温かな楽曲だ。心の澱を浄化するような優しい歌声とピアノの音色、そして気持ちを盛り上げるようなドラマチックな展開が印象的で、日常で迷い、立ち止まってしまった人には特に歌詞のメッセージが深く深く刺さることだろう。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『フットサルボーイズ!!!!!』公式サイト

©︎フットサルボーイズ!!!!!プロジェクト

プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2

●OP「Lost Princess(TV Size Season 2 Version)」ペコリーヌ(CV:M・A・O)、コッコロ(CV:伊藤美来)、キャル(CV:立花理香)
作詞:しほり 作曲:田中公平 編曲:根岸貴幸

●ED「旅立ちの季節」ペコリーヌ(CV:M・A・O)、コッコロ(CV:伊藤美来)、キャル(CV:立花理香)
作詞・作曲・編曲:佐藤良成

アニメ『プリコネR』第2期のOPは第1期と同様。OP、EDともに型の定まった安心感で、違和感なく第2期の物語へと誘う。

第2期になり、OPの歌詞も2番になりました。『プリコネR』といえばこの曲と、作品と主題歌が不可分なのである。

作詞、作曲、編曲を手がけるハンバートハンバートの佐藤良成は、日常の切り取りが巧みな作家である。くじけたら食べて寝てやりなおすというEDの歌詞は、一般的な日常の風景なのだが、『プリコネR』に絡めてみるとなんとも【美食殿】感に溢れている。
(TEXT BY 田中尚道)

TVアニメ『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』公式サイト

© アニメ「プリンセスコネクト!Re:Dive」製作委員会

リアデイルの大地にて

●OP「Happy encount」TRUE
作詞:唐沢美帆 作曲:成本智美 (SUPA LOVE) 編曲:トミタカズキ (SUPA LOVE)
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●ED「箱庭の幸福」田所あずさ
作詞:大木貢祐 作曲・編曲:神田ジョン
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TRUE、田所あずさと聞くと『転スラ』を思い出すが、この2人、異世界ものへの親和性がとても高いのである。

牧歌的でフォルクローレな出だしから、バンと始まるTRUEの力強い歌声。彼女史上最もポップという曲に乗る歌詞は唯我独尊でありながら、出会いのワクワクと喜びを素直に歌っていて嫌味がない。開闢感のような、冒険の始まり感を表現するのにこれ以上の適材はいないだろう。

EDは“タドコロック”じゃない田所あずさというか、ロックではないしっとり系もしっかり歌い上げる実力の高さはさすが。ほのぼのとした作品の世界観ながら、設定的には結構ハードで、その狭間のメランコリックな感情の揺れが、終わりの切なさと相まって心に染みる。
(TEXT BY 田中尚道)

TVアニメ『リアデイルの大地にて』公式サイト

©2021 Ceez,てんまそ/KADOKAWA/リアデイル製作委員会

リーマンズクラブ

●OP「The Warrior」Novelbright
作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・山田海斗
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●ED「二千五百万分の一」まふまふ
作詞・作曲・編曲:まふまふ
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元・天才バドミントン選手の新人社会人と豪快おっさんコンビによる、実業団を舞台としたオリジナルバドミントンアニメ。そんな大人たちの青春を、実力派アーティストたちが得意なショットで彩っていく。

路上ライブがSNSで拡散され一気にメジャーへ昇り詰めた人気バンド・Novelbrightの歌うOPテーマは、爽やかさとかっこよさを兼ね備えたロックナンバー。サビで一気に加速する疾走感、聴く人の心を昂らせるボーカル・竹中雄大の歌声、トラウマを抱える主人公の白鳥 尊を鼓舞するかのような熱い言葉の数々など、ロックアニソンの王道とも呼ぶべき要素が満載だ。

人気歌い手・まふまふの歌うEDテーマは、「周りにいる大事な人たちと同じ時を過ごす確率」をタイトルに据えた、優しさが沁みわたるような温かな1曲。柔らかく歌われたAメロ・Bメロから、一気に高音へ跳ね上がるサビを経て、ラストはまた優しい歌声で締めるという、彼が得意とする多彩なボーカル表現が聴けるメリハリの効いた楽曲となっている。
(TEXT BY 河瀬タツヤ)

TVアニメ『リーマンズクラブ』公式サイト

©Team RMC/サンライトビバレッジ広報部

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