声優アーティスト・大橋彩香が、12月22日にアコースティックミニアルバム『Lumière』をリリース。本作は、これまで自身のワンマンライブでアコースティックコーナーを設けるなどの取り組みを行なってきた彼女が、「光」をテーマに制作したアルバム。既存曲6曲をアコースティックアレンジしたセルフカバーと新曲「Esprit De Lumière」の計7曲を収録した。本稿では音楽の幅をさらに広げた今年1年の振り返りとともに、このアルバムについて直撃。すると本作と大橋自身のマイブームが、偶然にも重なったとの事実も明らかに……?
――この1年は、今まで以上に幅広いことに取り組まれた年になったように思うのですが。
大橋彩香 そうですね。アーティスト活動だけでも、結構いろいろやらせていただいたと思っていて。昨年末のアルバム『WINGS』もありましたし、1月にシングルを出して、5月にワンマンをやって。あと、8月には“HASSY”としての配信シングルを出して……そしてこの『Lumière』まで、「本当に、いろいろやったなぁ……」と感じる1年でしたね(笑)。それに、この1年で「歌がうまくなったね」と言われることもすごく多くなりました。最近だと11月の“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! Celebration Land”のライブのあとに、「こんなに歌うまかったっけ?」みたいな感想をたくさん見つけて。
――それは、ワンマンライブ前にお話をお聞きした、ボイトレに通い始めた成果が出ているからなんでしょうかね?
大橋 あるかもしれないです。『シンデレラガールズ』の音まわりの方からも「基盤がすごくしっかりして、前に聴いたときと全然違う」と言ってもらえて、「キャラソンにも変化が出たんだなぁ」って力になっているのを実感しました。本当に些細な、隔週30分のボイトレなんですけど……。
――隔週30分だけなんですか!?
大橋 はい。なんならスケジュール的に、月イチになっちゃうときもあるし。でも先生からかけてもらうちょっとした言葉を意識するだけでも、すごく変化を実感するんですよね。しかも発声って歌だけじゃなくて、セリフを言うような部分にも関わってくるので、両方に還元できるように今後もボイトレは頑張っていきたいです。
――その他、今年はファンクラブイベントも初開催されました。
大橋 毎年やらせていただいているバースデーイベントよりも小さめの会場で、すごくゆったりしたなかでやらせていただきました。……あ、「#HASHTAG ME」の初披露だけは緊張しましたけど(笑)、でもそれ以外はのんびりお話したり、カラオケに行っている体で自分の好きな曲をアコースティックでカバーしてみたり。「BIG BRIDGE FAMILY」という名前のファンクラブということで、ファンの皆さんは“家族”なので、安心して自由に楽しませていただきました。
――アコースティックのカバーはバースデーイベントでもやられていましたし、今年後半の活動はだいぶアコースティックに寄っていたのでは?
大橋 そうですね。それはたぶん、私がアコースティックにハマったからだと思います(笑)。
――あ、ブーム来てましたか(笑)。
大橋 はい。もう、ハマったことをすーぐやりたがるタイプなので。ちょっと前まではEDM系ばかり聴いていたのに、急にシンガー・ソングライターさんの曲とか、バンドっぽい爽やかな曲をよく聴くようになったんです。しかもアコギも買いまして。
――おー!
大橋 その流れで、ファンクラブイベントでも「アコースティックでカバーやりたい!」と言ってカバーを披露して……その頃にはもう『Lumière』は動いていたので、タイミングがすごくよかったんですよね。
――アルバムの制作自体は、そのブームが来る前から始まっていたんですね。
大橋 そうなんです。話自体は昨年から上がっていたので。でもワンマンライブが終わって、今年5~6月ぐらいから明確に制作が動き始めた頃には、ちょうどいい感じにアコースティックにハマっていました。
――ハマるきっかけは何だったんですか?
大橋 なんだろう……?たぶん優里さんの曲をよく聴くので、まずそれで「アコースティックかっこいいな」となったのが最初だったと思います。それでそのあと、大森靖子さんにハマっている友達にBillboard Live TOKYOでの弾き語りライブに連れて行ってもらって。そこで「アコギかっこいい!」となって……そのお二方が、完全にスイッチでしたね。
――二段階あったんですね。
大橋 そうなんですよ。アコギを買ったのは、大森さんのライブに行ってからなので(笑)。あと「ビルボードでワンマンライブしたい!」とも思いましたね。最後にはカーテンが開いて夜景が見えたのもすごくオシャレでしたし、キャパも少なめだから距離も近くて……ドリンクを飲みながら観るようなちょっとオトナな感じだったので、「ビルボード、すごぃ……」ってなりました。
――それぐらいスイッチが入ったとなると、制作のなかでのこだわりも増していったのでは?
大橋 はい。非常にモチベーション高く作らせていただいて。今回『Lumière』というタイトルで“光”をコンセプトに掲げて、私の楽曲の中から明るく元気なものを6曲セレクトしてアコースティックアレンジしました。新曲1曲と合わせて、7曲収録させていただいてます。
――楽曲選定は、どのように行なわれたのですか?
大橋 最初の打ち合わせのときに、チームで候補曲を出していったら膨大な量になりまして(笑)。それで「じゃあ、ミニアルバム2枚出しましょう」と、2枚出すことに決まったんです。それで「2枚出すなら対にできたらいいよね」となりまして、最近かっこいい曲も増えてきたので「明るい曲とクールめな曲で、『光』と『影』はどうですか?」と提案したら、「『影』はちょっと暗いかも」となって。それで「光」と「星」になって、それぞれフランス語で『Lumière』と、来年春リリース予定の『Étoile』というタイトルになったんです。
――ということは、今回は既存曲の中から明るいイメージの曲を選ばれた。
大橋 そうです。今までワンマンライブでやった曲もありますけど、なるべく音源化していなかったり、アコースティックアレンジしたことのないことを優先して選んでいきました。
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