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2021.11.02

【ライブレポート】待ちに待った3年ぶりの野音公演!ゲストも多数登場したCHiCO with HoneyWorksの “LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks summer hall tour 2021 SEVEN PiECES 秋の陣~我武者羅~”をレポート!CHiCO+ゲスト3名からのコメントも到着♪

【ライブレポート】待ちに待った3年ぶりの野音公演!ゲストも多数登場したCHiCO with HoneyWorksの “LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks summer hall tour 2021 SEVEN PiECES 秋の陣~我武者羅~”をレポート!CHiCO+ゲスト3名からのコメントも到着♪

2021年10月16日、東京・日比谷野外大音楽堂にて、今年のCHiCO with HoneyWorksのワンマンライブを締め括る“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks summer hall tour 2021 SEVEN PiECES 秋の陣~我武者羅~”が開催された。

初のホールライブを行って以来、毎年ライブを続けている東京・中野サンプラザがチコハニの聖地だとすれば、多彩なゲストを招いた賑やかなステージを繰り広げる東京・日比谷野外大音楽堂でのワンマンは、チコハニとファンがファニーでハッピーな気持ちを持ち寄って作り上げる“お祭り”だ。

2017年真夏の“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks 真夏の2ndライブハウス・ツアー「i LiVE you」”を締め括った“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks 真夏の2ndライブハウスツアー 「 i LiVE you 」 ツアー・ファイナル!真夏の野外スペシャルライブ!「ナツのシナリオ」”から始まり、翌2018年の“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks first hall tour 2018「smile i round」~”では夏休み最終週に“「smile i round」~夏色に咲け~」”を開催。これまで、halca、sana、Gero、湯毛(ゲーム実況者わくわくバンド)、Gom(HoneyWorks)など、チコハニに縁の深い豪華なメンバーとともに楽しいステージを届けてきた。そんな日比谷野音でのお祭りライブが、いつもの夏祭りから、秋祭りへと装いを変え、待ちに待った想いをのせて3年ぶりに行われた。

「ありがとう野音!3年ぶりの野音、楽しんでいきましょう!」

前日から雨模様が心配されていた10月16日当日。夕方、灰色の雲に覆われていた東京・日比谷公園の一角には、久しぶりの野外ワンマンにワクワクを隠せない、たくさんのチコハニファンが集まっている。続々と会場に吸い込まれていくみんなに、チコハニ野音ライブ恒例のオリジナルうちわがプレゼントされているのも、久しぶりに見る光景だ。うちわの柄は、紺色の夜空に浮かぶ月の真ん中にCHiCOのシルエットが描かれたもの。開演前には、そのかわいいうちわを掲げ、お揃いのライブTシャツ&タオル姿で記念写真を撮っている人たちも多い。

正面に目をやると、直前にリリースされたシングル「我武者羅」をフィーチャーした“秋の陣~我武者羅~”という“和”なライブタイトルにふさわしく、ステージの上にはおなじみのチコハニロゴの下に堂々と「我武者羅 秋の陣」の文字が置かれ、上手と下手の端には今日のゲストとチコハニバンド全メンバーの名前が一人ずつ描かれたのぼり旗が飾られている。

少しだけ明るさを残した、開演の17時半。照明の消えた会場に大きな拍手が沸き、日比谷公園の奥から途切れることなく聴こえている秋の虫の音に重なるように、うっそうと茂った森を思わせる何羽もの鳥の声が響くなか、馬のいななきと蹄の音が迫ってくる。薄暗いステージにバンドメンバーが揃い、ステージ中央の一段高くなった場所から突然、響き渡るホラ貝の音。ホラ貝を握っていたのは、和テイスト衣装に身を包んでスポットライトを浴びたCHiCOだ。「出陣じゃー!!」のCHiCOの雄叫びにさらに大きな拍手が沸く。バンドの音が鳴り渡り、美しい琴の音から「ヒカリ証明論」がスタート。真っ赤なライトを浴びて、秋の陣の合戦の火蓋が切って落とされた!

「ありがとう野音!3年ぶりの野音、楽しんでいきましょう!」ハードなシャウトから「醜い生き物」「アイのシナリオ」と、オープニングブロックはバンド感溢れるロックチューンが続く。CHiCOもときに頭を振り回し、拳を振り上げ、客席の奥まで届くように大きく手を振る。チコハニバンドの熱量の高い演奏が、会場のボルテージを引き上げていくのがわかる。

「皆さん声は出せませんが、心の中で、もしくは手拍子で応えてください、こんばんはー!」精一杯の拍手の音に「うわぁ、いいですねー!」と笑うCHiCOは、「みんな……雨降ってないぞー!」と自慢げだ。3年ぶりの野音ライブをバンドとともに喜び、「チコハニの野音といえばスペシャルなゲストを迎えてのどんちゃん騒ぎのライブです」と言って、さっそく最初のゲスト、halcaを呼び込む。「はーい、おじゃましまーす!!」とショートパンツと和柄のプリーツ生地を融合させた衣装を着てステージに駆け込んで来たhalcaに、「めっちゃいいね~」と声を掛けるCHiCO。二人の仲良しなやりとりに、バンドから「ヘラヘラするな!(笑)」という声が飛ぶのも、気心が知れた仲間だからこそだ。ここから2曲、CHiCO×halca=チコハルがキュートな振付をしながらのコラボナンバーが続く。1曲目はチコハニの人気曲「ロデオ」、そして2曲目はhalcaの魔方陣を書き記す振付もかわいい人気曲「時としてバイオレンス」。どちらもノリノリのアッパーチューンだ。「時としてバイオレンス」では、二人が手を繋ぎながらステージを駆け回っていたのも印象的。歌い終えて「楽しいね~!」「嬉しい~!」と仲良く顔を見合わせる姿も、とても微笑ましかった。

Oji(g)のホイッスルに合わせて手拍子を響かせたポップな「冒険のVLOG」を挟んで、2人目のゲストコーナーへ。「(ステージに)入ってもらいますか」とCHiCOが言うと、バンドメンバーから「誰が来るのかな……」「焼き肉食べたいな……」「たぶんかわいい時計してる人だよな……」と口々にいじる声が挙がった。ジョークに満ちた空気に、ステージ脇から「ちょっと、ちょっとちょっと!」と割り込んできたのは、3年前にもゲスト出演し、チコハニメンバーとは長い付き合いでもあるゲーム実況者わくわくバンドのギターボーカル・湯毛だ。この辺りから、天気はサワサワとした小雨模様に。だが、そんな雨を吹き飛ばすかのように、CHiCOと湯毛が歌い出したのは、ジャジーな「平成バブル」。意外な選曲に「おお~」と挙がる歓声のなか、CHiCOと湯毛がムーディなデュエットを聴かせる。そしてもう1曲、チコハニと湯毛のバンドの共通点といえば、TVアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』の主題歌を担当していること!湯毛は「ほかの人が演奏してくれるのは新鮮」と言いながら、ゲーム実況者わくわくバンドの「デンシンタマシイ」をCHiCOと二人で痛快に歌う。

愉快な湯毛とのステージを終え、初お披露目されたのは、発売直後のシングル「我武者羅」のカップリングナンバー「大人になったね」。牧歌的なリズムと華やかなブラスサウンドで紡がれる友情物語を、軽やかな歌声で響かせる。「この楽曲を聴いて、デビュー当時から私を見守ってくれていた人たちが、CHiCOちゃん大人になったね~と言ってくれるようになりました」と語るCHiCOの表情が優しい。そして緑に囲まれた野音にぴったりのバラード「鬼ノ森」をしっとりと歌い上げる。雨に濡れる日比谷の森に、CHiCOの雄大な歌声が静かに吸い込まれていった。

今日のライブ後の模様も配信されるという、10月からインターネットラジオアプリ“AuDee”で始まった「CHiCO*DIG!STATION」のお知らせを挟んで、3組目のゲストがステージへ。真っ赤なシャツを翻して「よろしくお願いしまーす!」と爽やかに登場したのは、BURNOUT SYNDROMESのギターボーカル・熊谷和海だ。BURNOUT SYNDROMESとチコハニは、TVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クールのOP/ED主題歌をともに担当。「週刊少年ジャンプ」誌上や「リスアニ!」本誌のチコハニ連載「教えてセンパイ!」でも対談を行った仲で、それをきっかけにBURNOUT SYNDROMESが今年リリースしたアルバム『TOKYO』では、「逢いたい逢えない feat.CHiCO」という楽曲でCHiCOとのデュエットが実現した。

様々なロックフェスに出演し、バンドマンとしては10年以上のキャリアを持つ熊谷だが、ほかのアーティストのワンマンにゲストとして出るのはこれが初めて。「とても嬉しいです!」と笑顔を見せる。そして二人は「逢いたい逢えない feat.CHiCO」の制作を振り返り、熊谷からはレコーディング当日、CHiCOが緊張のあまり朝ご飯を食べ損ねていたため、スタジオに入るなりいきなりご飯を食べ出したというエピソードも飛び出した。「あいにくいま雨が降ってるんですが、雪交じりの小雨を想像しながら聴いてもらえたら」と熊谷が紹介して始まったのは、ライブでは初めて披露されるバラードソング「逢いたい逢えない feat.CHiCO」だ。艶と深みのあるスケールの大きな熊谷の芯の強い歌声と、CHiCOの柔らかく優しい歌声が絡み合う美しいコーラスワークが、互いを想い合いながらも会うことが叶わない男女の気持ちを、どこまでも切なく彩った。

熊谷のゲストタイムはまだまだ続く。「我々にはなんといっても、アニメの共通点がありますよね!あの楽曲を一緒に歌っていこうと思いますよ!」というCHiCOの言葉が拍手を呼び、「雨なんかに負けんなよ!」と放たれたのは、熊谷が歌詞中に“我武者羅”の言葉を添えた「決戦スピリット」と、BURNOUT SYNDROMESのヒットチューン「PHOENIX」だ!CHiCOのボーカルに熊谷が伸びやかなハーモニーを重ねる、思いがけない『ハイキュー!! TO THE TOP』の嬉しい主題歌コラボに、オーディエンスはペンライトと拳を夢中で振り上げる。颯爽とステージを去っていった熊谷の後ろ姿に、「フェスみたいだったなー!」とCHiCOは興奮した声を挙げていた。

次ページ:「まだいけますか?雨を味方にしてブチ上がっていきましょう!」

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