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INTERVIEW

2021.07.18

ASCA、「魔法科」シリーズへの想いを語る。配信楽曲「命ノ証」リリースインタビュー!

ASCA、「魔法科」シリーズへの想いを語る。配信楽曲「命ノ証」リリースインタビュー!

佐島 勤のライトノベル「魔法科高校の劣等生」を中心に、数々のメディアミックス展開やスピンオフ作品で人気を集める「魔法科」シリーズ。今年7月に10周年を迎え、TVアニメ『魔法科高校の優等生』の放送などでさらなる盛り上がりを見せるなか、シリーズ10周年記念ソング「命ノ証」が配信リリースされた。歌うのは、TVアニメ『魔法科高校の劣等生 来訪者編』のOPテーマ「Howling」で知られるASCA。この先も広がり続けるであろう「魔法科」シリーズの未来を暗示するような、明るく開放感に満ちた本楽曲のこだわりについて、ASCAに話を聞いた。

司波兄妹と「魔法科」シリーズへの想いを形にした「命ノ証」

――ASCAさんの新曲「命ノ証」は、「魔法科」シリーズの10周年を記念して作られた爽快なアップチューン。お話をいただいたときの率直な感想はいかがでしたか?

ASCA 最初は驚きました。「魔法科」シリーズは同じレーベル(SACRA MUSIC)の先輩たちがテーマ曲を歌ってきた作品ですし、10周年の曲を歌わせていただくことに責任を感じて、「本当に私でいいんですか?」という気持ちでした。ただ、「Howling」もたくさんの人に聴いてもらうことができて、コロナ禍のなかでも「こういう時代だからこそ叫ぼう!」っていう想いを込めた、みんなだけでなく自分のことも鼓舞するような大事な楽曲になったので、大きな意味を感じました。

――その「Howling」と同じく、今回の「命ノ証」はSakuさんが作編曲を担当、歌詞はASCAさんとSakuさんの共作ですが、10周年楽曲を作るにあたってアニメサイドからはどんな要望がありましたか?

ASCA 結構細かくいただいたんですけど、その中でも私は主人公の二人、(司波)達也と深雪兄妹のどんな困難も圧倒的な力で打ち破っていく冷静さと、カタルシス感の二点を意識して作詞しました。私はすぐに熱くなってしまうので、「このワードだとちょっと暑苦しいな」とか、書いては消してを繰り返して。

――ハハハ(笑)。特に達也は、何でも涼しい顔でこなしてしまう余裕のあるところが魅力のキャラクターですものね。

ASCA いつでも世界をひっくり返せる感じがありますよね。あとは“二人の正義”という部分に着目しました。達也と深雪のお互いを守りたい愛の強さが常識をも凌駕してしまうところが、私には憧れなんですよね。お互いだけがいればいい、みたいな。だから“二人だけの世界”を感じられるワードはたくさん散りばめました。

――カタルシスはどんな部分で表現しましたか?

ASCA サビ前にある“宿る光今放て”という歌詞ですね。周りがどうこうではなく、自分が信じたときに、自分の意思で進んでいくっていう。ここは自分を開放するイメージが出せたと思います。

――確かにこの曲には自分自身を解き放つイメージ、自由を希求する気持ちも表現されていますね。

ASCA “自由”もキーワードの1つにありました。『魔法科』は、ずっと束縛されて生きてきた達也と深雪が、二人の正義で常識を覆して自由を掴む話でもあると思うので。2番の歌詞にそういうワードが入ってますね。“自由への鐘”とか。

――そういった抑圧からの解放、あるいは現状打破といったテーマは、ASCAさんがこれまでの楽曲で表現してきたことでもありますよね。

ASCA デビュー前からずっと「このままじゃいけない」っていう気持ちがあるので。歌やステージ上での立ち振る舞いもそうですし、こういうインタビューで話す言葉だったり、ASCAとして何を伝えていけば、応援してくださっている方にいい影響を及ぼせるのか、というのはずっと考えています。常に自分を更新していきたいんですよね。

――デビューから現在に至るまで、自分を更新し続けてきた実感はありますか?

ASCA 自分一人で超えてきたっていう感覚はあまりなくて。やっぱり皆さんからいただく言葉や、ライブで浴びた歓声、ASCAとして歩いてきたなかで外からいただいたもので、今の私はできていると思います。でも、コロナ渦で外からもらえるものが圧倒的に減ってからは、自分の中から自信を得る方法も習得するようになって。例えば体を鍛えているのも、歌をちゃんと届けるためにやっていることで、それによってステージに上がるときの不安が減ったんですよ。

――フィジカルを鍛えることで自分に自信がついたと。

ASCA 今までは外からの情報や評価に左右されがちだったんです。「良い・悪い」で一喜一憂しちゃうみたいな。でも、自分さえ「自分はちゃんとやった」と納得していれば、他人にどう言われようがいいやっていうところに、徐々に辿り着けています。

――なるほど。ちゃんと自分の芯、「命ノ証」の歌詞で例えると、自分の“正義”ができてきたわけですね。

ASCA そうですね。この曲の歌詞を書いたのが今年のお正月頃で、自分の中の“正義”みたいなものの形が見えてきたのが「Howling」だったので、その意味でも『魔法科』に出会えて良かったなと思っています。多分「Howling」はタイアップをいただけていなかったら書けなかった曲なので。

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