人気女性声優8名による新感覚フェス“EJ My Girl Festival 2021”が、2021年6月19日(土)・20日(日)の2日間、千葉・舞浜アンフィシアターにて開催された。ライブパフォーマンスはもちろん、朗読劇、トークで声優としての魅力に迫るというコンセプト。配信なしの有観客イベントということもあり、“素顔”の彼女たちの魅力を堪能できるフェスとなった。
今回のフェスは、創刊5周年を迎えたビジュアルブック「My Girl」と、昨年新たに立ち上がったアニソンフェス“EJ ANIME MUSIC FESTIVAL”とのコラボレーションライブイベント。出演は19日のDay1が伊藤美来、斉藤朱夏、芹澤 優、東山奈央。20日のDAY2が内田真礼、大橋彩香、富田美憂、南條愛乃。そして両日のMCを天津・向が務めた。
DAY1のトップバッターは東山奈央。今回は特に盛り上がれる曲を持ってきたということで、「イマココ」「灯火のまにまに」「グー」を披露。そして、声を出さなくても盛り上がれるようにと振付の練習を行い、自身が作詞・作曲を手がけた「群青インフィニティ」で会場をヒートアップさせた。
歌のあとはMCの向とのトークコーナーが行われた。「MyGirl」のコンセプトが「女性声優たちの“素顔”に迫る」ということで、トークのテーマは“素顔”について。東山は元々人見知りだけど、普通の自分が声優・歌手としていかにエンタメできるかという“人生の旅”に出ていると“素顔”の自分について明かした。
2番手で登場したのは斉藤朱夏で、なんと有観客のフェスへの出演は初めてだという。まずはデビュー曲の「パパパ」を披露し、会場は朱色のペンライトの光に包まれた。さらに「Your Way My Way」「しゅしゅしゅ」「セカイノハテ」を歌唱し、ステージを走り回るパワフルなステージで観客を魅了。
トークコーナーでは、自らの素顔を“てきとーな人”だという斉藤。友達と買い物に行っても、気になるものを見つけるとすぐ不意にいなくなってしまう自由人なのだという。また、写真映りが悪く、いつも撮影ではおしゃべりしながら撮っているので自然な表情ができるようになったという秘話も語られた。
そして、続いたのは本日の出演者4人による朗読劇「memento」。まず、事前に配役が発表された。
雨谷映月(あまたに・はづき/人間関係に疲れた会社員):東山奈央
天使:芹澤 優
死神:伊藤美来
小金井繭(こがねい・まゆ/ピザ屋の配達員):斉藤朱夏
“天使:芹澤 優”“死神:伊藤美来”と発表されたところで会場からは声を押し殺した笑いが……。
《事故で仮死状態になってしまった映月のもとに、早く死者のノルマを達成したい天使とマジメな死神がやってきて口論に。そこへピザを届けに来た繭が登場。実は彼女は占い師で、そのアドバイスによって映月は人と言葉を交わすことの大切さを思い出し、生きることを選択する――》
この朗読劇はTRUEの楽曲「memento」をモチーフにしたオリジナルストーリー(脚本は小玉励)。劇中で天使役を演じる芹澤は「芹澤 優ちゃんそっくりの天使」とアドリブで自己紹介して笑いをとっていた。“小悪魔のような天使”の芹澤 優と、“天使のような死神”の伊藤美来という配役の妙になっていたわけだ。なお、伊藤と斉藤は初のオリジナル朗読劇ということで、そういう意味でも貴重な機会を見届けることができた。
朗読劇の後は再びライブパートへ。なんと、ソロでの有観客ライブは昨年のタイでの公演以来という芹澤 優が登場! まずはTVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω』OPテーマの「EVERYBODY! EVERYBODY!」を披露すると、同EDテーマの「YOU YOU YOU」や「デビきゅー」「最悪な日でもあなたが好き。」を汗だくになるほどの全力パフォーマンスで披露し、会場を大いに盛り上げた。
トークコーナーでは“素”になることを知らない、いつもスイッチが入っていると自らの“素顔”を語る。また、「元気の源は?」という質問に対しては、「猫ちゃんのために生きている。あ、今のナシ! 元気の源はファンの皆さんです」とファンの心を掴む。
そしてDAY1のトリを飾ったのは、“みっくダンサーズ”とともに登場した伊藤美来。フェスでのトリは初めてで緊張しているという彼女だったが、「Shocking Blue」からスタートすると、「all yours」、芹澤 優と共演していた作品ということでTVアニメ『上野さんは不器用』OPテーマの「閃きハートビート」を披露。そして最新シングル「No.6」で締め括った。
トークコーナーが始まると、向は「舞浜に天使が舞い降りました!」と伊藤を紹介。そんな“声優界の大天使”こと伊藤の素顔は、「寝ることが好きで、いつもだらーんとしている」という。「最近あった衝撃の出来事は? なければ好きな食べ物を教えてください」という質問には「お寿司」と即答していた。
さて、ソロコーナーのあとはサプライズでカバー曲コーナー“My Choice”が行われ、会場は大熱狂! まずは「『涼宮ハルヒ』が原点」という芹澤が平野 綾の「Super Driver」(TVアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』OPテーマ)を披露。斉藤はコロナ禍の時期に背中を押された曲だというサンボマスターの「できっこないを やらなくちゃ」、伊藤はソロコーナーでも歌った園田健太郎楽曲繋がりということでMachicoの「fantastic dreamer」。最後は東山が「この曲のメッセージが多くの人に響き合いますように」という願いを込め、坂本真綾の「プラチナ」を歌唱した。
そして、フェスの最後は4人全員で、「おかえり」(TVアニメ『のんのんびより りぴーと』EDテーマ)を披露。これは本フェスが“温かくて居心地のいい場所”であり続けるようにという願いが込められた選曲だという。4人の人柄もあって舞浜アンフィシアターは温かい空気に包まれ、幸せな気持ちと共にDAY1は幕を閉じた。
SHARE