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REPORT

2021.06.17

みあと紡ぐ、新しい物語のはじまり――“三月のパンタシア 5th Anniversary Live「もう一度、物語ははじまる」”レポート

エモーショナルな音楽と物語のパートが終わり、ここで初めてMCの時間となった。「はじまりの速度」をテーマにした今回のライブ。5年前に歌った曲ではあるけれども、2021年の今の状況を歌ったような曲でもあると思って、この曲をテーマにすることにしたとみあはいう。ライブも久しぶりで、作品の発表も今までのようにはできなかったこの状況下。生配信などはあったものの、ファンと触れ合う機会も減った。つまり、今回のライブは少し距離ができてしまったみあと“君”との物語といえる。そしてこの曲からもう一度、三月のパンタシアの新しい物語をスタートさせようということなのだろう。

自分の心の内を見せることや気持ちを声にするのも苦手だという彼女は、それでも一生懸命気持ちを音楽にして届けようとしてきたと打ちあけた。それができたのは、彼女の音楽を、物語を受け取ってくれたファンがいたから。「いつも隣で手をつないでいてくれたから、私はここまで歌い続けることができたよ」とファンに感謝の言葉を伝えた。

そして、「今日このライブで約束をします。今日ここからはじまる1ページを、これまでよりもさらに極彩色の物語を描くこと。そして、私が必ずあなたを今よりもっと楽しくて明るい場所に連れていきます」と力強く宣言したのだった

ライブはまだ終わりではない。まずは新曲「幸福なわがまま」を披露。ポップなメロディのかわいらしい楽曲だ。続いての「三月がずっと続けばいい」は、本来であればファンと“lalala”の合唱を楽しむ曲。だがここでも、みあは「はーい、ぜんぜん聴こえませーん」「もっと大きい声出ますよねー?」と観客を煽る。普段のライブと変わらないファンの熱気が伝わってくるようだった。

楽しい曲の後は、みあからのお知らせの時間。ここで、7月放送開始のTVアニメ『魔法科高校の優等生』OP曲「101」を三月のパンタシアが担当することが発表された。バトルアニメということで三パシ史上もっともクールで攻撃的な曲になっているという。

そして、みあが書き下ろした初の長編小説の出版が決定。タイトルは『さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた』で、7月19日(月)に幻冬舎から発売される予定だ。これまでも小説を発表してきたみあだが、初の本格的な長編小説で作家デビューとなる。海辺で暮らす高校生の群像劇とのことで、学生バンドがテーマになっているという。さらに、小説の主題歌「夜光」も制作。「さよならの切なさがにじむ夏のロックナンバー」とのことだ。「101」と「夜光」を収録した両A面シングルも発売決定している。

うれしい発表が終わり、ライブ最後の曲となったのは「ランデヴー」。今回のライブではファンによるTwitterでの実況も行われていたのだが、ここで背景にTwitterのみんなのコメントが映るという粋な演出がなされていた。大きな旗を振りながら登場したみあに、チャットやTwitterで「ららら~」の合唱で盛り上がるファン。“物語はまだまだ続いていく”という歌詞で、今回のライブは幕を閉じた。

ライブの後には、みあによるアフタートークも配信された。ストーリー性のあるライブ本編とは雰囲気が違って、素のみあのフリートークを展開。7月に新曲と小説デビューが重なることについて、「みあは最近ずっとドキドキしてるわけ。6月からこんなドキドキしてたら、7月になったら心臓爆発してるかもしれない(笑)」とお国言葉混じりで話すのがなんともキュートだった。「三パシ(※三月のパンタシアの略称)の夏、今年はめちゃめちゃ熱いのでついてきてね」というみあ。“七月のパンタシア”から目が離せない、熱い夏になりそうだ。

<セットリスト>

[ストーリー1]

1.パステルレイン
2.恋はキライだ
3.青に水底

[ストーリー2]

4.day break
5.ソーダアイス
6.青春なんていらないわ

[ストーリー3]

7.はじまりの速度
MC
8.幸福なわがまま
9.三月がずっと続けばいい
MC
10.ランデヴー

TEXT BY 金子光晴 PHOTOGRAPHY BY 則常智宏


●リリース情報
7th Single
「101 / 夜光」
7月21日発売

【初回生産限定盤(CD+DVD)】
品番:VVCL-1893~1894
価格:¥1,980(税込)

【通常盤(CD)】
品番:VVCL-1895
価格:¥1,430(税込)

【期間生産限定盤(CD+DVD)】
品番:VVCL-1896~1897
価格:¥1,870(税込)

<CD>
「101」(ヨミ:ワンオーワン)
作詞・作曲・編曲:じん
TVアニメ「魔法科高校の優等生」オープニングテーマ

「夜光」
小説「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」主題歌

※他、詳細は後日解禁

●書籍情報
小説「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」

著者:みあ(三月のパンタシア)
価格:¥1,400+税
発売:2021年7月19日
発売元:幻冬舎

<小説「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」あらすじ>
高校三年生の5月、父の仕事の都合で隣町へと引っ越してきた心音。人付き合いが苦手で言葉がつっかえやすいことから、転入先でも孤独な日々を送っていた。ある日海辺で、亡き母が大好きだった曲『やさしさに包まれたなら』をギター片手にひとりで歌っていると、突然、男性から「俺と、歌ってくれんか!」と声をかけられる。慌てて逃げだした心音の前に、翌日、制服姿で現れた彼は、強引に心音の手をとって駆けだす。連れていかれた先は、彼がギターを務めるバンドの練習場で――!? 友情、初恋、家族、夢……。”言いたくても言えない”思春期特有の甘くて切ない気持ちを瑞々しい筆致で描き切った、青春音楽グラフィティ。

関連リンク

三月のパンタシアオフィシャルサイト
http://www.phantasia.jp

TVアニメ『魔法科高校の優等生』公式サイト
https://mahouka-yuutousei.jp/

「101 / 夜光」予約はこちら
https://3pasi.lnk.to/101_yako-cd

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