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INTERVIEW

2021.05.21

EXiNAというコンテンツをさらに成長させたい。TVアニメ『BLUE REFLECTION RAY/澪』OP テーマ「DiViNE」担当、EXiNAインタビュー

EXiNAというコンテンツをさらに成長させたい。TVアニメ『BLUE REFLECTION RAY/澪』OP テーマ「DiViNE」担当、EXiNAインタビュー

EXiNAからニューシングル「DiViNE」が届けられた。TVアニメ『BLUE REFLECTION RAY/澪』のオープニング主題歌に起用された表題曲「DiViNE」 は、ヘビィなバンドサウンドと、少女が抱えるシリアスな心象風景がぶつかり合うロックナンバー。濃密な感情と快楽的なフロウを同時に感じさせるボーカルからも、彼女の著しい進化を感じ取ってもらえるはずだ。「EXiNAというコンテンツをさらに成長させたい」という彼女に、「DiViNE」の制作と現在のモードについて語ってもらった。

――ニューシングル「DiViNE」は、TVアニメ「BLUE REFLECTION RAY/澪」のオープニング主題歌。制作に際しては、どんなイメージがあったんですか?

EXiNA 主題歌のお話をいただいてから制作をスタートさせたんですが、アニメの舞台が学園で、魔法を使ったり、かわいい衣装を着たシーンもある、いわゆる“魔法少女モノ”で。その情報だけだと「爽やかな感じなのかな」と思われるかもしれないけど、作品のテイストとしてはかわいいだけではなくて、ダークな部分もかなりあるんですよ。そのことを踏まえて、私が主題歌を歌うのであれば、ダークなところを前面に押し出したいなと。これまでにも重めのサウンドの曲はありましたけど、作曲と編曲をしていただいた篤志さんへ、さらにヘビィな曲にしたいとお願いして、作っていただきました。

――めちゃくちゃヘビィだし、同時にしなやかさもあって。特にドラムの音が素晴らしいなと。

EXiNA そうですね。ワルツのリズムなので、ドラムのスネアが軸になっていて。聴いていて気持ちいいなと思える仕上がりになりましたね。

――歌詞に関しても、作品のダークな側面を意識していたんですか?

EXiNA それもあるんですが、一番意識していたのは、少女の儚さですね。サウンドはディープでダークなんだけど、歌詞は儚げというバランスにしたくて。少女の強い意思も入れつつ、基本的には、今にも消えてしまいそうな儚いイメージだったり、それに伴うストーリーを盛り込みました。

――「“少女”の二文字にかけた強い呪い解けるまで」という歌詞もありますね。

EXiNA 世間が抱いている“少女”のイメージと、実際の女の子たちにはかなりギャップがあるし、私も元・少女として、そのことを歌詞にしたいなと思って。岸田メルさんが手がけているキャラクターデザインの印象もあるんですが、儚げで美しい少女が秘めている複雑で暗い部分というか……。実際、私が高校生のときもそうだったんです。おそらく周りの人には「青春だね!」「毎日楽しそうだね!」という印象をもたれていたと思うんですよ。そういう部分もたしかにあったけど、辛い思いもたくさんしたし、けっこうドロドロしたものも抱えていたので。いま振り返ってみると、世間の“少女”に対するイメージって、“呪い”に例えられるんじゃないかなって。

――当時、心のなかに抱えていた暗い部分は、音楽で解消していたんですか?

EXiNA 私はそうでしたね。その頃から曲を書いていたし、たとえば失恋したときも、そのときの気持ちをノートに書きなぐって、メロディを付けて歌ったり。今となっては「中学、高校の頃の恋愛なんて」って思うけど(笑)、そのときは世界が終わるような出来事だったので。

――きつい体験を創作に結びつけていたんですね。

EXiNA そうやって曲を作っているアーティストへの憧れもあったんです。よくインタビューも読んでいたし、つらい経験が礎になっているという発言を読んで、「私もそういう人間になりたい」って。

――なるほど。「DiViNE」の歌詞でいえば、「”希望”の二文字が秘めた暗い魔力気付いてる」も印象的でした。

EXiNA どんなことにも二面性がありますからね。一見、明るいものでも、その裏には必ず影があって。“希望”も、決して楽しいばかりじゃないと思うんです。「そんなに前ばっかり向いてられないよ!」ということもあるんだけど(笑)、魔力に吸い寄せられるように希望を持とうとしてしまう。そこにエモさを感じるんですよ。

――多様な感情を描いた歌詞と、表情豊かなボーカルのバランスも素晴らしいと思います。

EXiNA ありがとうございます。歌のレコーディングはかなり難航したんですけどね、じつは。ボーカリストとして、かなりチャレンジした曲でもあって。私、歌オタクというか発声オタクみたいなところがあって(笑)、声の出し方を研究するのが大好きで。この曲では、いままで曲の一部でしか使っていなかった発声を前面に出して使ってるんです。なので「今までの歌い方と違うな」という印象を抱く方もいらっしゃるかも。

――意図して発声法をコントロールしてるんですね。

EXiNA そうですね。「感情が入ってしまって、こういう歌い方になりました」って言いたいところなんですが(笑)、そうじゃなくて、時間をかけて、いろいろ試しながらレコーディングしました。具体的に説明すると……日本語と英語って、発声がぜんぜん違うじゃないですか。腹筋の使い方、息の吐き方などの違いなんですけど、それを応用すれば、「日本語なのに洋楽みたいに聴こえる」という歌い方ができるんですよ。その発声は自分の声質にも合っているし、「DiViNE」では、そのテイストをふんだんに使ってみました。

――「DiViNE」のMVについても聞かせてください。

EXiNA 今回は私自身もかなり意見を言わせてもらって。アイデアを交わし合いながら制作できたし、これまで以上に私のエッセンスが入ったMVになりましたね。楽曲自体は「BLUE REFLECTION RAY/澪」のイメージで制作したんですが、完成した曲を聴いているうちに、なぜだかわからないんですけど、グランジ的な薄汚れた映像が浮かんできたんです。サウンドはぜんぜんグランジではないんですけど(笑)、内面で戦っている女の子だったり、ボロボロになりながら頑張ってる姿も重なって。自分のなかのイメージを監督やスタイリストさんにお伝えしたんですが、思い切って言って良かったですね。こちらの希望に対して、向こうから戻ってくるものがいちいち想像を超えてたんですよ。

――素晴らしい。アニメのオンエアも楽しみです。

EXiNA まだオープニングの映像は観てないんですが(取材は4月1日に実施)、「この部分はバトルシーンが似合いそう」とか、勝手に想像して楽しんでます(笑)。オンエアが始まったら、リアタイで観ようと思います!一人のアニメファンとしてもめちゃくちゃ楽しみですね。最初にも言わせてもらいましたけど、かわいい魔法少女モノというだけではなく、ダークで深い部分もある作品なので。元々そういう作品が好きなんですよ。ずっと大好きな『シュタインズ・ゲート』だったり、『進撃の巨人』や『BEASTARSビースターズ』もそうですけど、人間らしさが溢れ出ていて、キャラクターに感情移入できるアニメに惹かれるので。

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