2020年8月に1st EP「ハミダシモノ」で待望のメジャーデビューを果たし、アーティストとして独自のカラーを打ち出して話題をさらった楠木ともりが、それに続く2nd EP「Forced Shutdown」を完成させた。今作では全4曲の作詞・作曲を自ら手がけており(「アカトキ」の作詞は鳴海夏音との共作)、シンガーソングライターとしての存在感をさらに強めた作品になっている。4曲それぞれに鮮烈な表現が込められた本作を通じて、彼女が届けたい想いとは?
――まずは今年2月に行われた“リスアニ!LIVE 2021”の感想をお聞かせください。今回が初めての出演でしたが、いかがでしたか?
楠木ともり メジャーデビュー後、初めてお客さんの前で歌う機会だったので、すごく楽しみにしていたのと同時に「聴いてくれるかな?」という不安もあったんですけど、ステージに上がったら、皆さん音楽を楽しもうという気持ちに溢れていて。私も楽しくて、気持ち良くて、もう1度歌いたくなりました。
――アグレッシブな「ハミダシモノ」や変拍子が印象的な「ロマンロン」など、曲調的にはバラエティに富んだセットリストで、楽曲ごとにペンライトの色を指定するなどして一体感を作り上げていましたね。
楠木 今回は初めて私の楽曲を聴く方にも楽しんでいただけるように、皆さんが一緒にペンライトを振ったり、クラップができそうな楽曲を選んでセットリストを組みました。普段の私のライブでは、演出の都合上、ペンライトは使わないように皆さんにお願いしているので、当日に急遽、色を指定することにしたのですが、ライブ後に皆さんの感想をお聞きすると「色を言われた段階で何の曲を歌うのかわかった」という方もいたので、イメージの統一ができていたことがわかり嬉しかったです。
――楠木さんは昨年8月に「ハミダシモノ」でメジャーデビューされたわけですが、改めてその反響をどのように受け止めましたか?
楠木 インディーズのときから私のライブを観てくださってる方からは、かっこいい楽曲という反応をいただけた一方で、普段、キャラクターを演じている私を見てくださっている方からは、「えっ!こんなに激しい楽曲を歌うの?」という反応もあって。「やっぱり」という人と「意外」という人で二分されていたのが興味深かったです。
――そういったユーザーからの反応も大きかったですが、「ハミダシモノ」は“令和2年アニソン大賞”の新人賞にも選出されましたね。
楠木 そうなんです! 私、家で偶然にも(ノミネート発表特番の)配信を観ていたんです。そしたら新人賞で自分の名前が突然出てきて! 驚きのあまり泣いてしまいました(笑)。歌詞に“ハミダシモノの声よ響け!”とあるのですが、たくさんのところに響いて、届いて、聴いていただけたことが嬉しかったです。
――また、デビューEPに収録された楠木さん作詞・作曲の「ロマンロン」も、UNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんが運営に関わる“アニソン派!楽曲アワード2020”にノミネートされました。
楠木 本当に嬉しかったです……! 私は曲作りの勉強をしたことがあるわけではないので、皆さんからリアクションをいただけたことは自信に繋がりましたし、また曲を書きたいなと思うことができました。
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