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INTERVIEW

2021.02.11

まったく違うふたつの表題曲で提示した、8人の二面性と進化。DIALOGUE+ 2ndシングル「人生イージー?」&3rdシングル「あやふわアスタリスク」インタビュー

“あやふわ”だけど芯も一体感もある、新境地をみせた3rdシングル

――一方3rdシングル「あやふわアスタリスク」は、色合いのガラッと変わったサウンドになりました。

稗田 『弱キャラ友崎くん』という作品は友崎の変化や成長がメインになってはくるんですけど、私が『友崎くん』で演じている泉 優鈴ちゃんを含めたほかのキャラクターも、それぞれ何か悩みや「変わりたい」という想いを持っていて、葛藤しながら進んでいく物語なんです。この曲は、そこにすごく合っていて。エンディングになるとレコーディング後に知ってから、歌詞と優鈴を重ねることが多くなりました。あと、曲調としてはアニソンとしても普通のポップスとしてもすごく不思議な、なかなか出会うことのない曲構成ですよね。フュージョン系とかジャズっぽさもあって。1サビ後の間奏部分でガラリと曲調が変わるときのバックのサウンドをはじめ、とても心地いい楽曲なんですよ。

鷹村 それにこの曲、音だけじゃなくて歌詞もいい意味で掴み所のない“あやふわ”なもので。こういうシックでふわふわした曲はDIALOGUE+としては初めての挑戦ですし、自分自身も普段こういう曲はあまり聴かないので、「どんな感じで歌えばいいんだろう?」という悩みや不安もあったんですよ。でも8人で歌った音源を聴いたときに、1人ずつだとあやふわだった歌声が、全部揃った瞬間に歯車が噛み合ったような感じがして。だからふわふわした曲ではあるんですけど、しっかり芯のある曲のようにも思います。

緒方 私も最初、リズムとか雰囲気が一気に変わる部分が何ヵ所もある、印象のコロコロ変わる曲だなぁと感じて。まさに私のソロの、1-Bメロの“夢見ることも簡単じゃない”とDメロの“笑った 迷った 泣いた わかった”は雰囲気がガラッと変わる部分なので相談しながら歌っていったんですけど、田淵さんからは「曲の雰囲気に合わせながら、『緒方きたー!』ってみんなに思わせる感じで歌って」とも言われまして(笑)。雰囲気の中に私を溶け込ませることを意識しながら、歌わせてもらいました。

宮原 私、この曲は「人生イージー?」よりも自分の雰囲気にすごく合わせやすくて、歌っていて気持ちよかった印象が強いです。ただ、ラスサビのラップには苦戦しまして……。

飯塚 魂のラップね。

宮原 今はみんなからこういうふうに言ってもらえるんですけど、レコーディングのときはそこで、本当に苦戦して。一瞬、担当変更の話も出たぐらいだったんですよ。一回自分でも厳しいかもしれないと思いかけたんですけど、この曲で私が一番存在感を出せる場所はここだと感じたので、「どうしてもやりたい!」と何度もテイクを重ねてどうにか完成したパートなんです。それがあったからこそ、自分の中でイメージが明確にできて、今ではライブですごく自信をもってできるパートになりました。

緒方 そんなことがあったなんて、全然知らなかった……。

――ライブを拝見していても、そういう経緯は全然感じませんでした。

宮原 ほんとですか!?じゃあ、成長できたのかな?

守屋 それに、今回はみんながたくさんハモリもメインもやっているので、「みんなで歌ってる」という感覚が強いんですよね。

内山 うん。Dメロではさっぴ(=宮原)が私ときょんちゃんのソロにハモってくれているんですけど、実は私ファルセットが苦手なので、最初はそこを地声で出そうと練習していたんです。でも地声だとみんなと雰囲気が合わなさそうに感じたので、自分で「ファルセットでいこう」と決めて練習を重ねて、レコーディング前に田淵さんに聴いていただいたら、「それでいきましょう!」って即答していただけたんです!

飯塚 そうだったんだ……。

内山 実際、歌う前にDメロでのみんなの歌声を聴いたら、自分でも「こっちでよかった!」って感じられて……私はなかなか自分から「これだ!」と一歩を踏み出せないタイプなんですけど、この曲は初めて「これでいこう!」と思ったものが通ったので、それも嬉しかったですね。

――この曲でもMVを制作されましたが、こちらは美しさ際立つもので。

内山 ……これ、めちゃめちゃいいMVじゃないですか!?

村上 ちょうど今、私も同じ事を思ってた(笑)。

内山 最初はみんな笑顔じゃなくて、心の迷路のような場所に迷い込んでしまったかのような雰囲気なんです。円になっているときも、一緒にいるのにみんな真っ直ぐ前を見て誰とも目を合わせないんですよ。でもラスサビではみんなパッと目を開いて……。

守屋 わかる!

内山 視線は交わさないんですけど、笑顔になった瞬間にこの8人でいることの存在感の強さを感じて、「めちゃめちゃいい!」と思って……MVの監督をしてくださった安井塑宇さんを褒め称えたいぐらい、好きなんです(笑)。

守屋 あと、シルエットになっている部分もあったり、魅せ方とかダンスの形にもすごくこだわりまして。

飯塚 プロジェクションマッピングのシーンも、背景だけじゃなくてメンバーにも投射してたから、近未来感もあったしあの世界の中にいるみたいに見えるんだよね。

守屋 うん。撮影中はどういうふうにMVにするのかの想像は全然つかなかったんですけど、完成したものがすごくて。安井さんありがとう……。

――ダンス自体も、非常に繊細なもので。

稗田 しかもMVだとカメラの画角との兼ね合いで、普段のライブと微妙にバミリも違っていたので、その調整も難しかったんですよね。あと私、バックが自分のイメージカラーになっているイメージショットの部分がすごく好きなんですけど、そこをみんながそれぞれ撮っているときに、待機しながら「この子だったらこういう手振りとかしそう」みたいなのを予想して……。

村上 「メンバー次何やるか選手権」ね(笑)。

飯塚 すごい楽しかった(笑)。当たるとすごく盛り上がるんですよ。

鷹村 やってる本人は「何騒いでんの!?」みたいな気持ちになるのにね(笑)。

宮原 もう、笑いそうになっちゃう(笑)。

――そしてカップリング曲「花咲く僕らのアンサーを」は、先日披露されていなかった新曲です。

飯塚 この曲、1-Bメロの“完璧じゃないからこそ、伸びしろがあるッ!(名言)”のうち「(名言)」は、歌詞には書いてあっても実際には歌っていないんです。それがすごくかわいいし、歌詞のメッセージ自体も「たしかに!」って思うんですよ。

鷹村 大サビの“僕らなりの選び続けてきたアンサー”っていうフレーズの“選び続けてきた”の部分も、歌詞通りじゃなくてそれぞれが今年の目標を叫んでいて。

内山 しかも私たち自身も、それぞれが何を言ってるのか知らないんです。音源を聴いても、8人も重なってるのでわからなくて(笑)。

鷹村 なので音源で聴いてくださる皆さんは、誰が何を言っているかぜひ解析をしていただいて……(笑)。

緒方 私、「“目標”だ!善は急げ」のまなつの歌い方からすごく元気をもらえる。ここはオーディションだったんですけど、いちばん元気に歌ったまなつが選ばれたんですよね。

村上 あはは、ありがとう(笑)。そう言ってもらえて、よかったです実はこの曲、レコーディング順が最後だったので、歌う前にみんなの歌声の入ったラフミックス音源を聴いたんです。そしたら2-Aで佑奈さんが“あざといは武器? それだけじゃ無理。。”っていう部分を、すごいあざとく歌っていて!

緒方 そうだね(笑)。

村上 それを聴いて一瞬「その次のソロ、私どう歌えばいいんだろう!?」ってなったんですけど(笑)、田淵さんが「直前の2人が割と遊んでいるので、それをスパッと制して『いや、行くぜ我ら!』みたいな感じで」とおっしゃったので、それを目指していきました。

緒方 「前に録った人のニュアンスを引き継いで歌ってください」っていうこと、結構あるよね。「大冒険をよろしく」だと、逆に私がやったよ。まなつの次に私録ったから(笑)。

村上 8人だから、それぞれが違う方向を向いちゃいけないというのもあるんですよね。

守屋 うん。8人でいい歌を作るっていうのが、DIALOGUE+が一番頑張ってやっているところなんですよ。私も、レコーディング順がまなつの前と終盤だったので、歌声のバランスに自分の声のパターンを合わせながら録っていったんですけど、私は低い音が歌えなくて高い音が歌えたりと、声質的に若干みんなと違う部分があるんです。でも今回、「逆にそういうところを生かしてみんなに合わせて歌をきれいに締められるからいいよね」と褒めていただけて……それがすごく、嬉しかったです。

――最後に、今年DIALOGUE+として挑戦したいことをそれぞれお教えいただけますか?パフォーマンスでもそれ以外でも構わないのですが……。

飯塚 私、昔からアイドルが好きでよくライブを見るので、色々実現できたら楽しそうだなと憧れていることがあるんですけど……1つだけ挙げるなら、ゆっくりな曲から始まって、だんだん曲の速度が速くなるライブ?

緒方 大変大変(笑)。

飯塚 後半「20xxMUEの光」とか「大冒険をよろしく」みたいなすごく速い曲が来たら、どうなっちゃうんだろう?……っていつも想像しながら寝ているので(笑)、そういう面白いライブをやってみたいです。

緒方 たしかに、イベント系のライブは楽しそうだね。私、地元が広島なので、いつになるのかはわからないんですけど地元でのライブがやりたいです。今は東京に近い方が来やすい場所でしかライブをやれていないので、もちろん広島だけじゃなくて、日本全国をDIALOGUE+で回りたいです!

村上 私はですね、アコースティック系のライブもしてみたいです。以前稗田さんと飯塚さんはアコースティックで歌ってたことがあったんですけど、その映像を観て「この雰囲気も、素敵だわぁ」と思って。曲の印象も変わるでしょうし、やってみたいです。

内山 私、“DIALOGUE+ PARTY”の第2部で“全力新年会”というバラエティイベントみたいなものをしていたなかで、DIALOGUE+もバラエティとかミニゲームだけのイベントを定着させるのも楽しそうだなと思ったんですよ。だから、時期が来たらいつかお客さんも交えて……例えば、「黄色いハンカチ、貸してください!」とか。

村上 借り物競争だ!

内山 そう!そうやってお客さんも巻き込めたら、もっと面白いんじゃないかなって。

鷹村 それ、私も思った!私、今「バラエティ番組やりたいな」って言おうとしてたんですけど、番組じゃなくても大運動会みたいに。たとえば、東京ドームを貸し切って……。

飯塚 東京ドームを!?

鷹村 ジャニーズさんとかがよくやってらっしゃるみたいなの、やりたいなぁ……って(笑)。でも運動会じゃないとしても、そういうイベントを季節定番のものにしたいですね。あとパフォーマンス面だと、DIALOGUE+でもいつかオリジナルのソロとかデュエット曲を歌いたいです。自分自身もやってみたいというのもあるんですけど、どちらかというとほかのメンバーのソロやデュエットを、聴いてみたいし観てみたいほうが強いですね。

守屋 パフォーマンスでいうと、もっと磨きをかけていくという意味でもみんなで合宿をずっとやりたくて。

一同 あー!やりたーい!

守屋 成長もできるし、あと単純に楽しくお泊りもしたいから(笑)。いつ実現できるかはわからないですけど、本当の「パジャマdeパーティー」を実現させたいなぁって……一石二鳥じゃないですか?成長もできるし、仲も深まるし。ずっと「やりたいな」と思ってるんですよね。

宮原 私もずっとやりたいと思っていることがありまして……イベントDVDを出してみたいんです。

稗田 すごい好きだよね(笑)。

宮原 イベントDVDめちゃくちゃ好きなんですけど……よくないですか?

――例えば?

宮原 私がずっと言ってるのは、謎解きおつかいレース……。

守屋 出た(笑)。

稗田 1回、YouTube企画をみんなで出し合ったときにも言ってたんですよ(笑)。

宮原 いくつかのチームに分かれて、チームごとに行く場所が決められていて。そこにチームで協力して色んなところをたくさん経由して、ゴール地点に一番早く着けたペアはどれかな?……みたいなおっきなゲームを円盤化して、DIALOGUE+の思い出を1つずつ形にしてドン!ドン!ドン!って並べたいな……っていうのが、個人的な理想です(笑)。

稗田 私は、DIALOGUE+を知ってもらう機会をもっと増やしたいですね。去年は色々なフェスにも出させていただきましたけど、フェスって自分が今まで知らなかったバンドやアーティストを初めて聴いて好きになったり、「ワンマンに行くほどではないけど、ちょっと観てみたいな」という方に観ていただける機会になると思うんです。なので、例えばアニメ系なら“アニサマ”に出たいですし、アニメ系以外なら“SUMMER SONIC”とか“ROCK IN JAPAN”みたいなフェスに出て、楽曲を通じてDIALOGUE+を好きになってもらいたいんです。自分たちもほかのアーティストさんからいい刺激を受けられるはずなので、私はDIALOGUE+でフェスに、マジで、出たいです!

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次


●リリース情報
DIALOGUE+2ndシングル
「人生イージー?」
2月3日発売

【初回限定盤(CD+DVD)】

品番:PCCG.01969
価格:¥1,800+税
封入特典:フルカラーブックレット

【通常盤(CD only)】

品番:PCCG.01970
価格:¥1,273+税
特典:描きおろしアニメイラスト

<CD>
1.人生イージー?
作詞・作曲:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)
編曲:田中秀和(MONACA)
2.走れ
作詞:佐々木亮介 作曲:ZAQ 編曲:eba(F.M.F)
音楽プロデュース:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)
3.人生イージー?(TVサイズ)
4.人生イージー?(Instrumental)
5.走れ(Instrumental)

<DVD>
「人生イージー?」ミュージックビデオ・メイキング映像

DIALOGUE+3rdシングル
「あやふわアスタリスク」
2月3日発売

【初回限定盤(CD+DVD)】

品番:PCCG.01971
価格:¥1,800+税
封入特典:フルカラーブックレット

【通常盤(CD only)】

品番:PCCG.01972
価格:¥1,273+税
特典:描きおろしアニメイラスト

<CD>
1.あやふわアスタリスク
作詞・作曲:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)
編曲:広川恵一(MONACA)
2.花咲く僕らのアンサーを
作詞・作曲:瀬名航 編曲:中山真斗(F.M.F)
音楽プロデュース:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)
3.あやふわアスタリスク(TVサイズ)
4.あやふわアスタリスク(Instrumental)
5.花咲く僕らのアンサーを(Instrumental)

<DVD>
「あやふわアスタリスク」ミュージックビデオ・メイキング映像

●作品情報
TVアニメ『弱キャラ友崎くん』
2021年1月より放送中!

TOKYO MX 毎週金曜日 22:00~
※再放送 毎週火曜日 19:30~
AT-X 毎週金曜日 21:00~
※リピート放送 毎週火曜日9:00~/毎週木曜日15:00~
BS11 毎週土曜日 22:00~

※放送日時は都合により変更になる可能性がございます。

©屋久ユウキ・小学館/「弱キャラ友崎くん」製作委員会

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