ライブモンスターとして、日本屈指の実力を誇るロックユニットGRANRODEOのギタリスト/コンポーザー・e-ZUKAこと飯塚昌明のプロデビュー30周年を記念したスペシャルライブイベント「飯塚昌明 ANNIVERSARY LIVE “e-XPO 2020”」が、2月1日(月)、東京・豊洲PITにて有観客&有料配信で開催された。
この日は栗林みな実、福山芳樹、美郷あきといった飯塚がGRANRODEO結成以前から楽曲提供を行い、クリエイターとして長く交流を深めてきたアーティストが集結した。飯塚がソロ名義でライブイベントを開催するのは初めての試み。GRANRODEOの相棒であるKISHOWも、飯塚が提供したキャラクターソングを歌う声優・谷山紀章として参戦。長年GRANRODEOファンを続けてきた人にとっては涙が出るほど懐かしく、最近GRANRODEOのファンになった人にとっては、今まで観たことのないレアなステージが繰り広げられた。
開演時間の19時。GRANRODEOが恒例として行っている“Gナンバリング”周年ライブのギターソロナンバーとしてもおなじみの通称「ROCK SHOW ANTHEM」が流れる中、飯塚がステージに姿を見せると、待ち焦がれたオーディエンスから一段と大きな拍手が贈られる。黒にラメをあしらったフォーマルな衣装でにこやかに登場した飯塚が、伸びやかかつ超絶な速弾きが魅力のインストゥルメンタルナンバー「Burn Your Enemies」を放ち、イベントがスタート。コロナ禍での有観客ライブということで大きな歓声こそ上げられないが、そんな制限をかき消すかのように、割れんばかりの拍手が巻き起こる。「緊張してます」と言いながら「今日は4人のアーティストの皆さんに参加してもらいました。歌姫二人と歌バカ二人です(笑)。今日は僕の作曲・編曲した曲だけなので、究極の自作自演ライブ。飯塚紅白歌合戦です。最後までよろしくお願いします!」と、持ち前のユーモアを交えて挨拶するのも実に彼らしい。
ゲストアーティストのトップバッターは、デビュー曲からの付き合いとなる歌姫・栗林みな実。栗林のアニソンアーティストとしてのアンセムでもある『君が望む永遠』の「Precious Memories」、『舞-HiME』の「Shining☆Days」という名曲の数々に、客席から鮮やかなペンライトの光が注ぐ。「みな実ちゃんがいたからこそ、GRANRODEOがあるんです」と語る飯塚に、栗林も「(声は出せないけど)皆さんの歌声はちゃんと聴こえています。飯塚さんの曲は素晴らしい」とニコニコと語る。ほのぼのとした二人のトークに心が和む。栗林ソロのラストは、こちらも栗林×飯塚の代表曲「Rumbling hearts」。さまざまなステージで共演してきた飯塚との絆を支えに、栗林の透き通った歌声が客席全てに染み入った。
続いて登場したのは、こちらもデビュー以来、飯塚の楽曲を多数、歌い続けてきた二人目の歌姫・美郷あき。飯塚が椅子に腰かけてフルアコースティックギターを奏でて届けられたのは「sad rain」だ。久しぶりに会うという二人は、美郷のデビュー当時の思い出話に花が咲く。「みな実ちゃんはポップス寄りだとすると、美郷あきちゃんはR&B。いろいろな曲が書けて嬉しかった」と飯塚が言えば、美郷も「飯塚さんは、どんな曲でも作れてすごいと思いました」と振り返る。アコースティックギターによるバラード「君が空だった」、華やかなポップロック「Confusion Lovers」で、美郷の美しい歌声に酔いしれた。
飯塚とバンドが超絶テクニックをぶつけあったハードなインストナンバー「CHASING TRUTH」を挟んで、3人目のゲストとして登場したのは、JAM Projectでの活躍でもおなじみの福山芳樹だ。福山が手にしていたのはアニメ『マクロス7』劇中に登場した“熱血バサラギター”。出てくるやいなや飯塚と激しいギターソロバトルを繰り広げた後、歌われたのは、福山がボーカルを務めた劇中バンド・Fire Bomberのナンバー、『マクロス ダイナマイト7』挿入歌の「WILD LIFE」だ。様々なギターテクを繰り出しながら、ハードな掛け合いをする二人に客席の熱気もアップ。
MCでは25年以上前、福山がアニソンデビュー前に神奈川のライブハウス界隈で交流していたという二人の歴史や、二人が関わった知られざる楽曲の裏話なども語られる。そして福山は、アニメ『BLUE SEED』で立木文彦・三松亜美が歌っていたオープニングテーマ「CARNIVAL・BABEL」を栗林みな実と熱唱。このイベントでしか聴けないレアな楽曲に、客席も大興奮だった。
スペシャルなゲストのトリを飾ったのは、やはりこの人、谷山紀章だ。谷山と飯塚の出会いは、谷山が主人公で栗林がヒロインを務めていたアニメ『君が望む永遠』のキャラクターソング。そこで谷山が作詞を、飯塚が作曲を担当したことがキッカケで二人はGRANRODEOを組むことになったという記念すべき作品だ。そんな、谷山いわく“GRANRODEOのプロトタイプ”と呼ぶべき「LAST SMILE」と「未完成のGUILTY」をこの日は、後にGRANRODEOの楽曲としてリリースされたバージョンではない、谷山紀章名義の原曲アレンジで届ける。
このブロックでは、飯塚が美郷あきに提供した「Scarlet Bomb!」とそれをGRANRODEOがセルフカバーした「シャニムニ」を合体し、デュエットした「シャニBomb! (シャニムニ・Scarlet Bomb!メドレー)」、谷山と栗林のキャラクター・デュエットソングとしてリリースされた「となりにいるから。」という2曲の超レアナンバーも披露。谷山と飯塚がユニットとしての歴史をスタートさせた記念すべきGRANRODEOのデビューシングル、「mistake」と「Go For It!」をメドレーで演奏するなど、豪華なセットリストが展開。お互いにどこか照れながら、コミカルな口調で「今の僕があるのは紀章さんのおかげ」「(飯塚とは)運命共同体です」と語り合う二人の絆の深さと強さが、このステージにもしっかりと感じられた。
そして最後は全員でGRANRODEOのヒットナンバー「Can Do」を熱唱。ギタリストとして、コンポーザーとしてあらゆるジャンルの楽曲を作り、演奏し、今はGRANRODEOのe-ZUKAとして世界中のファンを魅了する飯塚昌明。「飯塚昌明 ANNIVERSARY LIVE “e-XPO 2020”」は彼の楽曲の素晴らしさを改めて再認識でき、愛される人柄が滲み出た、とても心温まるライブだった。
TEXT BY 阿部美香
PHOTOGAPHY BY キセキミチコ
「飯塚昌明 ANNIVERSARY LIVE “e-XPO 2020″」
2021.2.1 (月)豊洲PIT
<セットリスト>
01.Burn Your Enemies
02.Precious Memories
03.Shining☆Days
04.Rumbling hearts
05.sad rain
06.君が空だった(Acoustic)
07.Confusion Lovers
08.CHASING TRUTH (Band inst)
09.WILD LIFE
10.CARNIVAL・BABEL
11.LAST SMILE
12.未完成のGUILTY
13.シャニBomb! (シャニムニ・Scarlet Bomb!メドレー)
14.mistake / Go For It!メドレー
15.となりにいるから。
16.Can Do
飯塚昌明 ANNIVERSARY LIVE “e-XPO 2020″2/7(日)までアーカイブ配信中!
ライブ配信スケジュール
アーカイブ期間:ライブ終了後~2/7(日)23:59まで
※ライブ配信後に再配信処理を行うためご覧いただけない時間がございます。
配信チケット販売期間:2月7日(日)21:00まで
配信チケット価格
・ロデオ組(GRANRODEO)
・モバイル会員(GRANRODEO)
・福山芳樹「福山王国」
・美郷あき「HIGHWAY STAR CLUB」
¥3,000(税込) チケットぴあ:PIA LIVE STREAM
一般発売:¥3,500(税込)
・チケットぴあ:PIA LIVE STREAM
・イープラス:Streaming+
●ライブ情報
GRANRODEO 15th ANNIVERSARY FES ROUND GR 2020
2月27日(土) OPEN 16:30 / START 17:30
2月28日(日) OPEN 16:30 / START 17:30
会場:東京ガーデンシアター
チケット料金:全席指定 ¥8,800(税込)
出演アーティスト(五十音順):
2月27日(土)公演:氣志團、BREAKERZ、ベリーグッドマン
2月28日(日)公演:OxT、西川貴教、FLOW
※GRANRODEOは両日出演いたします。
GRANRODEO LIVE TOUR 2021開催決定!
日程やチケットの詳細は後日発表いたします。
なお、本公演につきましては、政府および新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の方針、感染拡大状況等を踏まえ、今後も慎重に協議を重ねてまいります。
その結果、やむを得ず中止とさせていただく可能性がございますので、あらかじめご了承ください。
●リリース情報
2nd Mini Album
3月10日発売
【初回限定盤 (CD+BD)】
品番:LACA-35860
価格:¥3,900+税
【通常盤】
品番:LACA-15860
価格:¥2,200+税
※詳細は後日発表
<GRANRODEO プロフィール>
これまでに30枚のシングルと8枚のオリジナルアルバムをリリース。結成5周年を迎えた2010年に武道館でワンマンライブを開催。
男性声優がアーティストとして武道館でワンマンライブを開催したのはGRANRODEOのKISHOWが初。
以降、全国ホールツアーや野外公演、主催フェス開催など着々と動員を伸ばし
2013年には横浜アリーナ2Days、2014年にはさいたまスーパーアリーナ・大阪城ホールでのワンマンライブを開催。
結成10周年を迎えた2015年には、幕張メッセ国際展示場1~3ホールにて2Daysワンマンを開催。
ずば抜けたパフォーマンス力の高さは業界内からも高い支持を得ており、昨今では「SUMMER SONIC」などのフェスにも出演。
2018年には、満を辞して初の海外公演も開催。2019年には8枚目のオリジナルアルバムをリリースし、全国11箇所18公演のライブツアーを開催。
2020年8月には初のトリビュートアルバム、11月にはGRANRODEOの歴代全シングルのリードトラックと新曲の全32曲を収録した15周年記念ベスト盤を発売。2020年11月23日に結成15周年を迎え、15周年アニバーサリーイヤーの延長を発表!2021年2月には飯塚昌明をフューチャーした「e-XPO 2020」とGRANRODEO主催フェス「ROUND GR 2020」のリベンジ公演が決定。同年3月には2枚目となるコンセプトミニアルバムの発売と、全国ツアーが控えている。アニソンアーティストの枠に囚われない幅広いフィールドでの活動でファン層拡大中!
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