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INTERVIEW

2020.10.14

極秘に進行した『ひぐらしのなく頃に 業』展開 オープニングテーマ「I believe what you said」を歌う亜咲花にインタビュー!

極秘に進行した『ひぐらしのなく頃に 業』展開 オープニングテーマ「I believe what you said」を歌う亜咲花にインタビュー!

名作『ひぐらしのなく頃に』のリバイバルと思わせて、第2話からファンに大きなサプライズを仕掛けて新たに展開する『ひぐらしのなく頃に 業』。第2話からのオープニングテーマ「I believe what you said」を歌う亜咲花にインタビューを敢行。彼女自身、原作の大ファンでリスペクトして臨んだ本作。また彼女にとっては手術からの復帰第一弾として、収録曲ごとに歴史が刻まれた形になった最新シングルについて、初のオンラインワンマンライブへの意気込みとともに話を聞いた。

ファンが「ひぐらし」らしさを感じられることを最優先に歌う

――ニューシングル「I believe what you said」は、亜咲花さんの21歳のお誕生日直後のタイミングにリリースされます。亜咲花さんは20歳の年にやりたかったこともたくさんあったかと思いますが、世界的に危機的状況になってしまって、特にお好きなライブが開催できないなど、想像されていたものとはおそらく違った状況になってしまいました。この1年間をどんな想いで過ごされましたか?

亜咲花 20歳の1年はとにかくライブをして、CDを出して亜咲花という名前を広めたいなと思っていたので、本音を言うならばちょっと悔しく、もどかしい気持ちは未だにあります。ただ、ライブでファンの皆様を危険な目に晒すわけにはいきませんので、慎重に動く必要がありました。そんな状況でも新たに「ファミ通LIVE」さんでゲーム番組のMCを担当させていただくといった、趣味が仕事に繋がったこともあり、この1年は残念なことばかりではなかったと思っています。

――この状況下でもプラスになる新たな活動が。

亜咲花 はい。私はスーパーポジティブガールなので、ちょっとお休みをいただいたり自分を見つめ直す機会だったと捉えています。それと関連して、4月には喉のポリープの手術を行いました。その前は喉の使い方に問題があるのかなと自分を責めることが多かったのですが、ポリープだと分かったことで気持ちが楽になりました。治療すれば治るものだと分かったので。

――術後の調子はいかがですか?

亜咲花 若返った気がします(笑)。地声も高くなりましたし、以前はライブでキツかった高音も、今はこんなに歌いやすいんだと感じました。低音はまだちょっと時間がかかりそうですが、プラスになることのほうが多かったです。

――さて今回の新曲「I believe what you said」は、突然の新たな展開の発表にご覧になっていた方も驚かれたと思います。ご自身では今回、主題歌を担当することについてはどのように受け止めましたか?

亜咲花 私はホラー作品が大好きで、もちろん『ひぐらしのなく頃に』も大好きな作品でした。デビュー前から観ていた作品に関われたのは、これまでアニソンを歌ってきたなかで初めてだったのでとても嬉しかったです。家族もすごく好きな作品で、その意味でも嬉しかったです。

――亜咲花さんから見た『ひぐらし』シリーズの魅力は?

亜咲花 見れば見るほど目が離せなくなっていく中毒性がある作品だなと思います。最初はとにかく謎をばらまいて、「どうなるの?」と引っ張っていったあとに、「解決編」を見たときの爽快感がスゴいんです。謎の回収をここまで丁寧に描く作品はあまりないのではと思います。スリラー好きとしてツボの恐怖の流行病などもあり、サスペンスが好きな方にもとても楽しめる作品だと思いますし、ゲームや漫画など様々な展開をされているので、今回の放送をきっかけに新たな「ひぐらし」のファンが増えるといいなと思っています。

――今回のシリーズは第1話で前作のリメイクと思わせて、この主題歌が流れる第2話から新しい展開が少しずつ始まるとのことですが、亜咲花さんは内容をご存知ですか?

亜咲花 敢えて詳細はあまり聞いておりません。せっかくならみんなと同じ目線で楽しみたいと思っているので、私も同じ気持ちで臨みました。ゲームは以前からプレイしていたので、今回の詳しいストーリーは知らなくても世界観は肌で感じて、シリーズ全体を総括するつもりで臨みました。

――曲へのアプローチはどのように?

亜咲花 作品のファンの方が純粋に「ひぐらし」っぽい曲だなと思ってもらえることを最優先にしてアプローチしていきました。ここで私が自分の歌いたいように歌う、たとえば全部英語とかだったら、それは「ひぐらし」の世界観ではないわけです。自分の気持ち良い歌い方を押し殺して歌った感じですね。ジメっと、キメキメで歌う感じ。それがちょっとでも崩れてしまうと亜咲花節が出てきてしまうので、とにかく笑みを殺して、戦いに行くぞ、生き残るぞという強い感情を持ちながら歌いました。

――志倉千代丸さんによる歌詞と曲はどのように受け取りましたか?

亜咲花 志倉さんの曲はいつも本当の正解が分からないままで、今こうして話してる間も分からないんですよ。この曲に限らず、志倉さんの曲は歌詞とメロだけをいただいて、あとは自分で解釈しなさいというスタイルなので、アーティストとしての解釈の仕方とかを試されている感じです。なので、とにかくひたすら歌詞を読んで意図を解釈する必要があるので、時間がものすごくかかりました。そのぶん、レコーディングは自分の中で決めた状態で挑むのでスムーズでした。

――その歌詞の読み取りはどのように?

亜咲花 本当に難しくて。これは感情移入する歌ではないと思うんです。私が歌わせていただいた志倉さんの曲すべてに対して言えるのですが、曲の個性が強いからこそ、私が感情を込めてしまうと曲がうるさくなってしまうんですよね。そうすると聴く人は一度で、もうお腹いっぱいの状態になって二度目がなくなってしまう。そうはなってほしくないので、自分の要素を”引き算”していくようにしました。なので、あまり深く考え込まない方がうまくレコーディングできるんです。「この世の果てで恋を唄う少女」(『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』オープニングテーマ)のような、”無”を意識して今回もレコーディングしています。

――その”引き算”をご自身で身につけたのはいつ頃から?

亜咲花 デビュー曲が志倉さんの作曲だったので、もうそのときからですね。レコーディングでは「もっと被害者意識を出せ」とか、「演技をしろ」とか、厳しく鍛えられました。自分の個性の出し方とかアニソンの歌い方がわからなかったので、そこで指導していただいて、「YU-NO」くらいから自分で消化できるようになった感じですね。だからこそ、今は解釈を任せてもらえているのかなと思っています。あの曲がなかったら、もう少しパワフルに歌っていたかもしれませんね。

――そうしたステップの踏ませ方もアーティストプロデュースなんですね。

亜咲花 これで志倉さんの曲は6曲目。歌っていく回数が増えていくにつれて、向き合い方が分かってきた感じですね。あと、今回のレコーディングではデモの段階からキーを3つ下げていただきました。その方が私の声の特徴も出せるし、「ひぐらし」っぽいと納得できる曲にしたかったので。

――その3つ下げはインスピレーション?

亜咲花 そうですね。これは手術前にレコーディングをしたので、ハスキーでちょっと低音が効いている声の状態で、それを生かすにはやっぱりそのキーだなとピンと来たんです。スマホのアプリでキーを変えられる機能があるので、CDのインスト音源で試していただくと、私の感覚が伝わるかなと思います。

――ミュージックビデオは廃工場でのロケだったとか。

亜咲花 はい。廃墟に行くのが初めてで、ホラー好きとしてはワクワクでした(笑)。窓の割れ方とか落書きとか、もうガチですからDVDのメイキング映像もぜひ見ていただきたいです。

――被写体としてはどんなところ意識されましたか?

亜咲花 白と黒の衣装を着た2人の亜咲花がいるのですが、別の世界線にいるかのように使い分ける必要がありました。白は儚い感じでリップや表情も作っていて、黒では表情がすごく強張っているというか、怒っているのに近くて、その2人が対面して目を合わせて歌うシーンがあるので、表情の違いを見ていただきたいなと思います。衣装の形は同じなのですが、雰囲気やアクセサリーは違っているので、そこにも注目していただければと思います。

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