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INTERVIEW

2019.10.25

TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』EDテーマを担当!ロザリーナ配信シングル「百億光年」リリースインタビュー

TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』EDテーマを担当!ロザリーナ配信シングル「百億光年」リリースインタビュー

TVアニメ『妖怪アパートの幽雅な日常』第1期OPテーマ「Good Night Mare」&第2期EDテーマ「音色」、TVアニメ『からくりサーカス』の第1クールEDテーマ「マリオネット」&第3クールOPテーマ「Over me」と、デビュー以降いくつものアニメ主題歌を手がけてきたロザリーナ。10月17日に配信リリースされる「百億光年」は、スタートしたばかりのTVアニメ『歌舞伎町シャーロック』のEDテーマとして放送中。彼女がどんな想いを胸に「百億光年」を作りあげたのか、話を聞いた。

――ロザリーナさんは、自分のスタイルを主張した楽曲に加え、いくつものアニメ主題歌も歌っています。アニソン楽曲を作るにあたり、どんなことを心がけているのか教えてください。

ロザリーナ いつも考えているのが、「作品の持つ世界観と自分の感じたイメージが一致するといいな」ということ。そこを意識して作るのですが、難しさも感じるときもあります。特にアニメのテーマ曲の場合、これまで作ってきた曲調も様々で、常に作品の世界観を重要視してきたので、いつものロザリーナでありながらも100%というわけではなく、互いに融合しあった形でもあるんです。それこそ、アニメを制作する側の方が大事にされていることを伺って、その部分をなるべく歌にも取り入れたいと思いながら制作をしていて。その結果として、普段だったら使わない言葉づかいをして表現していくこともあるので、そこにアニメ作品と一緒に制作をしていく面白さも感じています。

――表現の幅を描き出せる手腕を持っているところも、ロザリーナさんの魅力なんでしょうね。

ロザリーナ 元々雑食なんです(笑)。「こういうジャンルが好き」「このジャンルでなきゃ」というのがないので、いつもその都度自分の中で「これは!!」と思った感覚や刺激を大事にしながら楽曲を作っていくので、気がついたらいろんな表現の幅が生まれていて。自分でも「幅広いなぁ」と素直に思います(笑)。

――それだけ好奇心旺盛ということですね。

ロザリーナ そうですね。別の言い方をするなら、飽きっぽい性格(笑)。昔からいつもそうなんですが、熱しやすく冷めやすいんです(笑)。

――だけど、興味感心を抱いたことへすぐに飛び込んでいく、その積極性こそが素敵だなと思います。

ロザリーナ ありがとうございます。音楽面でもそうやって表情を広げてきた楽しさもあります。ワンマン公演のセットリストを組むとき、たまに「この幅広さをどうやってひとつの流れに組み込もう?」と悩むこともあります(笑)。

――今は、幅広く表現していくことを楽しんでいるのでしょうか。

ロザリーナ そうですね。わたしは常日頃楽曲制作を続けているんですけど、今、作っている楽曲に「こういうスタイルが自分には合うんじゃないかな」と手応えも感じていて。特にリリースが決まっているわけではないですが、いずれそういう表情も皆さんへ届けられたらなと思っているので、そこは楽しみに待っていてください。

――現在放送中のTVアニメ『歌舞伎町シャーロック』のEDテーマとして流れている「百億光年」はバラードナンバーです。揺れる感情のままに響いていく歌声に、強く心を揺さぶられました。

ロザリーナ メロディもすごく抑揚がありますからね。「百億光年」では特に、言葉や感情の起伏など細かいところを注視しながら歌っています。そこは、以前とは変わったところです。今振り返ると、以前は自分の感覚のままに歌うことが多かったんです。それが、無意識のうちに自分のクセや特色となる歌い方を形作っていたんですけど、当時はそれが良かったんだと思います。じゃあ今は……というと、今では昔の自分とまったく同じような歌い方はできないので、そこは自分でも自然と変化してきたことなんだなと受け止めていますし、私自身はその変化を楽しみながら楽曲制作を楽しんでいます。

――今のロザリーナさんって、どういう表現者だと自分では受け止めていますか?

ロザリーナ どうだろう?昨年4月にメジャーデビューさせていただいて以降、ありがたいことにたくさんの人たちに支えられて活動しています。そのぶん、いろんな意見もあれば、自分のいつもの表現とは異なるアプローチもするなど、そこでの試行錯誤もありました。そういう経験を重ね、いろいろ自分の中で消化し、乗り越えられているのが今のロザリーナだと思っています。

――表現していくうえで、自分の欲求ばかりで形にできるものではないのもわかります。

ロザリーナ それが嫌ということではなく、ひとつの作品を作るうえで、しかもそこに企業やアニメ作品などとの関わりが生まれると、皆さん「こうしたい」という想いがあるわけじゃないですか。わたしは、みんなの想いを飲み込んで形にしたい。ただ、そういうことに慣れていない頃は、それを完成させるまでの工程で頭がいっぱいになってたというか……。だからこそ、みんなが納得する楽曲が出来たときは、いつも「やったー!!」という気持ちになっています。

――ロザリーナさんは、これまでにいくつものアニメ主題歌を手がけていますが、いろんな反響も返ってきていますか?

ロザリーナ うれしい言葉はいっぱいもらっています。アニメのテーマ曲として相応しいと作品ファンの方々に受け入れてもらえたときほどすごくうれしくなります。しかもその曲調が、普段の自分とは異なる表情だったりすると、その喜びは大きいです。そういう曲を作ったときほど、わたしの中にも新しい発見や手応えもありますしね。

――その反響をいただけたときは、素直にうれしさを感じますよね。

ロザリーナ ありますね。特にアニメ主題歌を手がけるときは、自分なりにアニメ作品にも寄り添いながら、「これしかない」という想いを突き詰めたうえで作っていくので、その楽曲を受け入れてもらえたときは本当にうれしいです。

――『歌舞伎町シャーロック』のEDテーマとして流れている「百億光年」、この楽曲が誕生するまでの背景も教えてください。

ロザリーナ 『歌舞伎町シャーロック』は原作のないオリジナルアニメ作品なんです。だから、いただいたアニメ作品の資料の数々を読み漁ったんですけど、1コーラス目までの部分は、以前からあった楽曲なんです。『歌舞伎町シャーロック』は、いろんな悩みを抱えた事件を解決していく物語で、「百億光年」にも、その当時のわたしの悩みを書いていて。この曲を聴いた吉村監督が、「この歌は、『歌舞伎町シャーロック』という作品が持っている”救い”の部分にぴったりだ」と言ってくださって。2番以降に関しても、1番の歌詞に書いた当時の自分のことを「じゃあ、今の自分ならどう思うのか」という視線で書いていきました。

――そんな背景があったんですね。「救い」という言葉に関しては、どんな印象でした?

ロザリーナ 自分自身は「救い」という印象を持っていなかったのが正直な気持ちなんです。ただ、曲を聴いてそう感じ、この楽曲にそれを求めてくれるのであれば、「百億光年」を聴いた人たちにとっての「救い」になれるのなら、そんなうれしいことはないですね。

――元々、歌は聴いた人の心情に重なることでいろんな解釈が生まれていくものですからね。

ロザリーナ そうなんですよね。以前にもわたし、自分ではネガティブなことを書いてしまったなぁと思いながら形にした楽曲があったんですけど。でも、それを聴いた人たちからは「この想いに触れていると元気が出ます」と言われたことがあって。そこが歌を解釈していく面白さだなとわたしも感じています。

――ロザリーナさんは、『歌舞伎町シャーロック』という作品にどんな印象を持っていますか?

ロザリーナ (取材の時点では)わたしもまだ本編は見れてないので、PVだけの印象になりますけど、とてもきれいな映像ですよね。好きな絵のタイプだし、物語の展開にも好奇心を覚えています。

――ちなみに歌舞伎町へ行くことは……?

ロザリーナ 用事がない限りは行かないです(笑)。でも歌舞伎町にはライブハウスや映画館もあるので、そういう場所へ足を運んだり、ご飯を食べに行ったりはしますね。でも、それくらいです(笑)。

――1番の歌詞は以前に作っていたとおっしゃっていましたが、当時は、どんな心境で書いたのか覚えていますか?

ロザリーナ 覚えてます。あの頃は歌手になりたいと夢見ていた時期で、本当はやることがあったのに、友達から「今、何してる?」と誘いの電話がかかってくると、つい「暇してるよ」と言っちゃってたんですね。それで、遊びに出かけたんですけど、散々遊んだ帰りの電車の中で、仕事を終えて家路に着く人たちを見たときに、「わたし、今日は何も生み出せてないや」「こんなにも頑張っている人たちが世の中にはいっぱいいるのに、わたしは遊び呆けて何をやってるんだろう」と急に考え出し、落ち込んじゃったんですよ。そんな、まわりに取り残された感覚を歌にしたのが「百億光年」なんです。

――ときにはそうなることだって、人なら当たり前にありますからね。

ロザリーナ ただ、わたしの場合はそういうことも多かったから(笑)。

――「百億光年」というタイトルもいいですね。

ロザリーナ オリオン座の真ん中には三つの星があるじゃないですか。その真ん中の1個の星は、もう消えてなくなっているらしいんですけど、今でも私たちの目に光が届いている。何億光年も光り続けたからこそ、それが今も長い時間をかけて人間の目にも届いているけど、でも、いつかは消えてしまう。そういう、すでにこの世界に存在していないのに、存在しているように輝いている星にとても興味を持ち、このタイトルを付けました。

――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

ロザリーナ 『歌舞伎町シャーロック』を観ている人たちにとって、「『歌舞伎町シャーロック』のテーマ曲と言えばロザリーナの『百億光年』だ」となってくれたらとてもうれしいです。とくにサビの部分は、聴いていて一緒に口ずさみたくなるようなワードやメロディでもあるので、ぜひ歌ってください。わたしは、自分の生み出した楽曲を誰かが歌ってくれているだけですごくうれしいんです。だからこそ「百億光年」も、そういう歌になれたらなと思っています。

Interview & Text By 長澤智典


●配信情報
TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』EDテーマ
「百億光年」

配信中
DLはこちら

シングルリリース決定!
ロザリーナ4th Single
「百億光年」
11月20日発売

【通常盤(CD)】

品番:SRCL-11330
価格:¥1,320(税込)

【期間生産限定盤(CD+DVD)】

品番:SRCL-11331~2
価格:¥1,830(税込)

<CD>
1.百億光年 ※TVアニメ「歌舞伎町シャーロック」EDテーマ
2.君がくれたmelody
3.See u again

<DVD>
1.Over me –Special Edit ver-
2.TVアニメ「歌舞伎町シャーロック」ノンクレジットED

●作品情報
TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』
TBS:毎週金曜深夜 1:55~
MBS:毎週金曜深夜 1:55~
BS-TBS:毎週土曜深夜 1:00~
AT-X:10月15日より 毎週火曜 夜8:00~ほか
※放送日時は変更になる可能性がございます。

配信情報
dアニメストア:毎週土曜昼12:00~
AbemaTV:10月15日より毎週火曜昼12:30~
ほか

【スタッフ】
監督:吉村愛
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:矢萩利幸
アニメーション制作:Production I.G

【キャスト】
シャーロック・ホームズ:小西克幸
ジョン・H・ワトソン:中村悠一
ジェームズ・モリアーティ:山下誠一郎
京極冬人:斉藤壮馬
メアリ・モーンスタン:東山奈央
ルーシー・モーンスタン:東内マリ子
ミッシェル・ベルモント:青山穣
小林寅太郎:橘龍丸
ハドソン夫人:諏訪部順一

●ライブ情報
ロザリーナワンマンライブ2020
2020年3月28日(土)【大阪】心斎橋JANUS
2020年4月10日(金)【東京】渋谷WWW

(C)歌舞伎町シャーロック製作委員会

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