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INTERVIEW

2019.09.16

発売後に改めて紐解く、“遊園地”の見どころ・聴きどころ! 山崎はるか『Cʼest Parti!!』リリースインタビュー

自身の“オタク心”もくすぐられつつ、作り上げていった楽曲たち

――では続いて、収録曲それぞれについて曲順通りにお聞かせください。まず「パンピーナ!」は1曲目らしく勢いがすごい曲ですし、続く「キセキ的☆スマイリュージョン」では勢いそのままに、歌声が非常にキュートに振り切られていた印象がありました。

山崎 特に「パンピーナ!」はずっと“くるくる”言っているので、ライブではみんなペンライトを回してくれるんじゃないかな? と思ってます。

――ペンライトか、タオル?

山崎 あ、タオルはご遠慮いただければ……というのも私、ハウスダストがひどくてくしゃみ止まらなくなっちゃうんで、首にかけたままにしていただいて(笑)。ぜひペンライトを回していただければ、ありがたいですね。

――そういった光景を想像しながら、歌っていったところも?

山崎 ありますね。メロディ自体は結構低めなんですけど、めちゃめちゃノリよく楽しみながら歌っていきました。あと、「キセキ的☆スマイリュージョン」は2等身ぐらいの5歳の子、みたいなイメージで歌ったので、自分自身からはいちばんキャラクターが離れた曲になっていて。こういうふうに、曲ごとに主人公のイメージみたいなものも持ちながら、どの曲も歌っていきました。

――そしてここで、アトラクションをストレートに想像させる「Dark Sweet Nightmare」がきます。これは、ちょっとかわいい感じのホラーハウスといいますか。

山崎 おっしゃる通り、お化け屋敷の曲なんですけど、すごく怖いわけじゃなくて。どちらかというと子供も楽しめるような、ダークで不思議な雰囲気のお化け屋敷……っていうイメージです。“アン・ドゥ・トロワ”と言えない問題があって。逆に「ここしかフランス入ってないやんけ!」って思うんですけど(笑)、普通に“アン・ドゥ・トロワ”で歌うか、ネイティブの感じで“アン・ドゥ・トゥォーワ”って歌うかを話し合ったりして……結局どっちもあんま言えなくて、“アン・ドゥ・トァー”みたいになっちゃいました(笑)。

――メロディに乗せると、特に“トロワ”が難しいんですね。

山崎 そうなんです。でもエンドウ.さんの作ってくれた音の世界観が、すごく好きで! 館の扉がギーって開く音から始まるところから「わかるー! そういうの好きー!」ってなったんです。歌詞や音源にちょっと中二病っぽさもあるし、夢でしか見れないような世界観が広がっていたので、オタク心を思いっきりくすぐられましたね。

――そしてハイスピードな「ChuChuパフェ☆SP」は、歌詞をKOTOKOさんが書かれた電波曲です。以前、電波曲を歌いたいとおっしゃっていましたよね。

山崎 はい。電波曲ってやっぱりオタク心的には好きになっちゃうので、今回アルバムに入れられてうれしいです。しかも、電波曲の神様に書いてもらっちゃった……ふふふ(笑)。

――この曲は、遊園地の中のどのポジションに?

山崎 この曲は“パフェ”なので売店ですね。実は、事前にKOTOKOさんから「好きなフルーツとか好きなお菓子をできるだけ教えてほしい」というLINEが届いて。それで歌詞を見たら、そこで挙げたものが全部入っていたんですよ!

――作詞のための探りが。

山崎 そうなんです。フルーツはもちろん、「私はフルーツより生クリームが好きなんです」って返信したら“生クリームの海でお散歩しよう”っていうフレーズが入ってたり……あと、すごいピンポイントに「ウエハース、好き?」って聞かれたんですけど(笑)、ちょっと苦手ですと返したら“ウエハースの壁突破して”って、敵になってました(笑)。

――歌声もすごく楽しそうでしたし、ライブ等でのファンの方の反響もすごそうですね。

山崎 この曲はもう完全に、みんなの力が必要な曲だなと思ってます。今回はライブを意識した曲が多いんですけど、この曲もそのうちのひとつですね。

――そして「僕ら、駆け行く空へ」の新録バージョンを挟んでからは、スタイリッシュな楽曲が続きます。まずダンサブルなデジタルチューン「Supersonic Mighty Dream」ですが、この曲をシャープにかっこよく歌うために、特に意識したことはありましたか?

山崎 とにかくスピード感を大事にする、ということですね。この曲のモチーフになっているのはジェットコースターなんですけど、それが“とにかく速い”が売りというイメージだったので。

――サビにはコールが上がるポイントもあるので、ライブでの盛り上げ方などいろいろ考えられていたり?

山崎 いや、私も頑張ろうと思ってはいるんですが、この曲もみんな頼みのところもあると思います……(笑)。なのでぜひアルバムを聴いて、「へーい!」って声の入るところを覚えていただけたらうれしいです!

――続く「Dragon Dance」もダンサブルなナンバーですが、低めのキーのわりにサビでの歌声に力強さを感じました。

山崎 この曲も同じくイメージはジェットコースターなんですが、こちらは速さよりも高さとか怖さを意識したものなので、そういうイメージで歌いました。実は、キーが少し低めのほうが歌いやすいというのもあって、力強さを感じていただけたんでしょうか?

――この曲はさらにバンドサウンドも強めなので、ライブ映えしそうな気がしますね。

山崎 そうですね。バンドメンバーさんと一緒に楽しむようなイメージで、ライブでは歌えればと思っています!

初めての作詞で、彼女が紡いだふたつの“感謝”

――そして「ゼンゼントモダチ」を挟んでの「ヒヤシンス」は、ご自身が初めて作詞を手がけられたバラードです。

山崎 最初にバラードの歌詞を書くことから決まったんですけど、「バラードだったら、やっぱりただ“楽しい!”とかじゃなくて、想いが強いほうがいいな」って思いまして。やっぱり初めてなので、“感謝”を伝えたいなと思ったんですよ。今まで、握手会やリリイベで直接感謝を伝えられた人もいたけど、それって人数が限られていたじゃないですか? でも、アルバムなら誰でも手に取ることができるので、みんなに平等に伝えられるなと思ったんです。ただ、ファンの方への感謝だけじゃなく、今回はそこに親への感謝を含めまして。「親にもらった愛でここまで来れた私がいて、そのもらった愛に私の愛も含めて、みんなに返すね」という気持ちを込めました。それは表立ってはあまり言ってなかったんですけど、きっと歌詞を読んだらみんなわかってくれると思います。

――初作詞、挑戦してみていかがでしたか?

山崎 難しかったです。作文とは違うから、Aメロ・Bメロ・サビと決まっていて、しかもそれを1番と2番で、Aメロ同士とかサビ同士で対応させなきゃいけないじゃないですか? そのうえで、自分の想いも乗せなきゃいけないし。でもメロディの数がそんなに多くない曲なので、「入れたい言葉が入んない!」ってなっちゃって。曲に合わせて絞っていきました。

――ご自身で書かれた歌詞を歌われるとき、そのほかの曲となにか感覚の違うところはありましたか?

山崎 それが、意外と普通で。完成するまでは誰にも見せたくなくて、試しに歌うのも恥ずかしかったんですけど、歌詞にOKが出たら自分の手を離れた感じがしたんですよ。だから、歌うときもあまり「自分が作詞したから」っていう気負いはありませんでした。逆にオタクとしては、どなたが歌詞を書いてくれたかっていうのを見ちゃいがちなんですよね。今回の作家さんだと、KOTOKOさんにこだまさおりさん、TRUEさんなど早々たる方々じゃないですか? それを見て、「あの方が、私に対して書いてくれたんだ!」っていうドキドキ感のほうが強かったです。

――そこから「金曜日のBambi」を挟んで、「キャラメル」へと続きます。

山崎 この曲は、イルミネーションで彩られた夜の遊園地をゆっくり歩いているイメージの曲なので、歌うときには楽しいことのちょっぴりの切なさもイメージしていきました。

――特にこだわられたことはありますか?

山崎 私、サビの“楽しい時間は キミのせい”っていうフレーズがすごく好きなんですよ。なので歌うときにはライブに来てくれるみんなのことを思い浮かべて、「みんなのせいで楽しいんだよ、もう……!」みたいな気持ちで歌ったといいますか……そういう楽しい時間を頭の中に置きながら、歌っていきました。

――そしてラストを飾るのが、ブラスの利いたアッパーチューン「おいで Brand-new World!」です。

山崎 この曲は「ラストっぽくしてください」とお願いして作っていただいた曲の中から、特にオーラスっぽさを感じて選んだ曲です。ブラスからも“大団円!”っていう感じがして、いいですよね。

――歌詞のメッセージ的にも歌声的にも、さらに先へと引っ張っていってくれる感があるので、アルバムの最後にファンの方々が“この先”を感じられるのも素敵なことだと思います。

山崎 ありがたいです。アルバム最後の曲とはいえ、おっしゃったような意味も込めた曲なので、たくさんの方にそれが伝わったらうれしいです。

――さて、このアルバムを引っ提げたツアーやイベントが10月にございます。どんなことをやりたいと思われていますか?

山崎 MCでお客さんとたくさん話してみたり、バンドメンバーさんとお客さんと一緒に写真を撮ったり、そういう時間を含めて楽しいものにしたいです。もちろん曲を聴きに来てくださると思うんですけど、ライブって“自分だけが使っていい、お客さんと触れ合える時間”だと思いますし、自分が客だったらそういう時間も好きだなと思うので。逆に曲の面で言うと、歌詞のカッコになっている部分はぜひ歌って、ライブを一緒に作っていただけたらうれしいですね。イベントで感想の声が直接聞けるのも楽しみです。

――ご自身のラジオでも収録曲をオンエアされていると思いますが、その際の反応はツアーでの生披露になにかいい影響を与えそうですか?

山崎 もう、すでに与えていただいています! うれしい声は純粋にモチベーションになっていますし、目にしたいろんな感想を取り入れて、より歌に気持ちを入れられそうだなと思っているんですよ。なのでぜひ、ツアーを楽しみにしていてください!

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次


●リリース情報
山崎はるか 1stフルアルバム
『C’est Parti!!』
発売中


品番:GNCA-1557
価格:¥2900+税

<CD>
01. パンピーナ!
作詞:唐沢美帆 作曲 : 佐藤陽介 編曲:エンドウ.
02. キセキ的☆スマイリュージョン
作詞:おぐらあすか 作曲 : 佐高陵平 編曲:佐高陵平
03. Dark Sweet Nightmare
作詞:こだまさおり 作曲 : エンドウ. 編曲:エンドウ.
04. ChuChuパフェ☆SP
作詞:KOTOKO 作曲 : 佐藤陽介 編曲 : 佐藤陽介
05. 僕ら、駆け行く空へ(2019 HH Rebuild)
作詞:KOTOKO 作曲 : 浅野高弘 編曲 : 彦田元気
06. Supersonic Mighty Dream
作詞:こだまさおり 作曲 : 齋藤真也 編曲 : 齋藤真也
07. Dragon Dance
作詞:山本メーコ 作曲 : 彦田元気 編曲 : 彦田元気
08. ゼンゼントモダチ (TVアニメ『魔法少女サイト』エンディングテーマ)
作詞 : 山本メーコ 作曲: 佐藤陽介 編曲 : 佐藤陽介
09. ヒヤシンス
作詞 : 山崎はるか 作曲 : 佐藤陽介 編曲 : 宮崎京一(KEYTONE)generatiONmaster(KEYTONE)
10. 金曜日のBambi
作詞 : 山本メーコ 作曲 : 伊藤“三代”タカシ 編曲 : 伊藤“代”タカシ
11. キャラメル
作詞 : 山本メーコ 作曲 : Yo-Hey(KEYTONE) 編曲 : 清水”カルロス”宥人(KEYTONE)
12. おいで Brand-new World!
作詞 : 佐高陵平 作曲 : 佐高陵平 編曲 : 佐高陵平

※初回生産分特典
アルバム購入者先行ライブチケット応募券封入(シリアルコード付)
「HARUKA YAMAZAKI LIVE TOUR 2019 ~C’est Parti!!~」
10/19大阪 10/20名古屋 10/22東京
受付期間: 2019/8/28 (水) 10:00~2019/9/3 (火) 23:59

●ライブ情報
山崎はるか ワンマンライブツアー
HARUKA YAMAZAKI LIVE TOUR 2019 ~C’est Parti !!~
10月19日(土)大阪・梅田Shangri-La
開場:17時00分 開演:17時30分
10月20日(日)名古屋・Live Hall M.I.D
開場:16時30分 開演:17時00分
10月22日(火・祝)東京・TSUTAYA O-EAST
開場:17時00分 開演:18時00分

●イベント情報
10月26日(土)会場:東京都内某所
【1回目】握手会
【2回目】CDサイン会
10月27日(日)会場:福岡市内某所
【1回目】CDサイン会
【2回目】握手会

イベント応募締め切り:9月30日
応募方法ほかイベントに関する詳細はこちらのページをご確認ください。

●ラジオ情報
文化放送・超! A&G+「山崎はるかのC’est Parti !!」
放送局:文化放送・超! A&G+
https://www.agqr.jp/
放送日時:毎週月曜日 23:30-24:00(※動画付き生放送)
出演者: 山崎はるか
番組宛メールアドレス:pyon@joqr.net

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