INTERVIEW
2019.09.16
8月28日にリリースされた、声優・山崎はるかの1stアルバム『Cʼest Parti!!』。“遊園地”をテーマにした多彩な楽曲や、それぞれの世界を最大限に活かす変幻自在な歌声が非常に魅力的な1枚に仕上がっている。今回は「リスアニ!Vol.38」ではお届けしきれなかった部分も含めて、彼女のインタビューを完全版としてお届けする。
――デビューから約1年が経ちましたが、アーティスト活動を振り返ってみていかがですか?
山崎はるか デビューから1年といっても、シングルを1枚リリースしたあとワンマンライブをやったりしたわけでもないので、正直大きく変わったことはないです。でも、自分ひとりの名義でいろんなイベントに出ることについては、最初は「いいのかな?」という感じがしていたんですけど、だんだん楽しくなってきましたね。
――初めてのイベントは、たしか昨年の“リスアニ!PARK Vol.02”ですよね。
山崎 そうなんです。あのときはリリイベ後の出演だったのもあって、ドキドキとソワソワでいっぱいで。ステージでも少し浮足立ってしまったところがあって、すごく反省しました。でもそれがあったからこそ、そのあとのイベントではそれを活かして少しは成長できたかな、と思っています。
――それらの出演イベントのなかで、特に印象に残ったものはありますか?
山崎 いっぱいあるんですけど……特に“京 Premium Live -2018-”は、気の知れた仲間が一緒に出ていたのもあって、ソロとして立つ楽しみがすごく大きくて。実際ステージに立ったときも、お客さんとの距離感も近すぎず遠すぎずだったので、みんなに届いたことをすごく感じられましたね。あと、ライブ翌日に一緒に出ていた子と、人力車に乗ったり観光をしたのも思い出です(笑)。
――そういったライブなどの活動を経て、今回の『Cʼest Parti!!』の制作にあたって歌うときの心境に変化はありましたか?
山崎 今回の制作を通じて「自分の歌って、決めなくていいんだな」って思うようになりました。「ゼンゼントモダチ」のときは自分名義の曲をどう歌っていいのかがわからなくて、「“ソロの山崎はるか”を決めなきゃいけない」と思っていたんですけど……。
――曲ごとにいろんな表情を見せていけばいいか、と思うようになった。
山崎 はい。だってせっかく声優になったんだから、それを活かしたいじゃないですか? なので今回は、自分でアルバムのコンセプトも決めさせていただいて。曲ごとのイメージに合わせて、あえてそれぞれ「別人かな?」っていうぐらい歌い方を変えてみようと思ったんです。
――おっしゃる通り、『Cʼest Parti!!』は歌声も曲のジャンルも非常に幅広いものになっていますが、テーマを“遊園地”にしたのはなぜですか?
山崎 私、テーマパークがすごく好きで。私の中での「ご褒美に行く楽しい場所なら?」みたいなところって、テーマパークや遊園地なんですよ。なのでその“楽しい場所”っていうイメージが、理由のひとつですね。それに、遊園地っていろんな顔があるじゃないですか? 小さな子が楽しめる場所から、身長制限もある大人でも怖いような乗り物に、お化け屋敷とかおいしいごはんとか……なので、「これはいいんじゃないかな?」と思ったんですよ。テーマパークに入園して、最初はかわいらしいアトラクションから攻めていって、だんだん激しいアトラクションに乗って、帰りにショーを観て……みたいに、遊園地で1日遊ぶ流れをイメージしたものになっています。
――9曲収録された新曲について、それぞれ方向性のリクエストなどもご自身でされたんでしょうか?
山崎 はい。デモ選びから参加しました。スタッフさんが数曲まで絞ってくださった候補の中から1曲を選ばせていただきました。それにプラスして「こういうのも似合うと思うよ」ということで作っていただいた曲も、入れていっています。
――『Cʼest Parti!!』は“さあ行くよ”という意味のフランス語ですが、なぜフランス語を?
山崎 これも、“フランスが好きだから”というだけなんです(笑)。直接コンセプトには結びつかないんですけど、「レッツゴー!」みたいな意味がほしかったので、とりあえずフランス語から検索したら“Cʼest Parti”が出て。語呂も良いし、イメージ的にもかわいらしくていいなと思ったんです。
――ジャケットやアーティスト写真は、今回はとてもポップでビビッドな色使いのものになっていますね。
山崎 はい。“遊園地”というアルバム全体のイメージを反映した、カラフルなものになりました。衣装のラフも自分で描かせていただいて、ジャケット撮影の打ち合わせにも参加させていただいたんです。でも、自分がやりたいことを話すのがヘタすぎて、伝えられたのはほぼほぼ「遊園地なんですー!」だけだったと思うんです。なのに撮影のときには、まるで脳内を読み取ったような素晴らしい世界が出来上がっていたんですよ!
――それはもう、理想の。
山崎 理想でしたね。背景もすごく好みで風船も浮いてたし、壁にはドーナツやいろんなものがついていて……アー写に使われてるかわいいロリポップキャンディも、わざわざ作っていただいたんですよ。あと、アメコミ風のポップをスタッフさんが持って撮影していただけたりもしたんですよね。おかげで、ぜひたくさんの人に見てもらいたいなと思えるものができました!
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