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2019.09.12

全国公演中!MANKAI STAGE『A3!』~SUMMER 2019~ ゲネプロレポート

全国公演中!MANKAI STAGE『A3!』~SUMMER 2019~ ゲネプロレポート

今やアプリゲームは数あれど、非常に人気の高いコンテンツである、イケメン役者育成ゲーム『A3!』の舞台・MANKAI STAGE『A3!』の夏組単独公演が上演中。今も全国各地で公演を続ける彼ら。進化していく舞台。その囲み会見とゲネプロの様子をレポートする。

記者会見場に姿を現したのは夏組キャスト5人と斑鳩三角の弟である斑鳩 円役 宇佐卓真の合計6人。

夏組はSPRING & SUMMER 2018公演以来の集結ということもあり、
「SPRING & SUMMER 2018公演が終わってからAUTUMN & WINTER 2019公演があって、春組単独公演が決まり、夏組単独公演が発表されてから今日に至るまで本当に楽しみで仕方なかったですし、いざ初日を前にして、多少の緊張と、それを超えるワクワクと楽しみと、それを超えられる絆を感じている最中です。M1と呼んでいる楽曲に“物語はバトンを繋ぐ”という歌詞があるんですが、その通りに、春組単独公演からバトンを繋いで、僕たちも1シーン1シーン、1セリフ1セリフでしっかり秋組単独公演にバトンを繋げるように役目を全うしようと思っていますので、何卒応援して頂ければ幸いです」(皇 天馬役 陳内 将)
「長いようであっという間だった稽古を終えて、暗いトンネルをみんなで、5人で手を繋いぎながら光が見えて来る方向に一歩ずつ慎重にやっと抜けてきたな、ということを初日を前に感じております。幸くんらしく、強く強く佇んで、夏組として沢山支えてもらうところは支えてもらって、最後まで仲間を信じぬいて走り抜けたいと思います」(瑠璃川 幸役 宮崎 湧)
「SPRING & SUMMER 2018公演から約1年が経って、こうして夏組のみんなとお芝居が出来ることを心から嬉しく思っています。沢山の人に、夏組の絆を見せられたらなと思っています」(向坂 椋役 野口 準)
「夏組単独公演が決まってからずっとみんなで“早くやりたいね”って待ち焦がれた日々だったので、初日が来るという実感が本当になくて。“明日、初日が来ますように”って眠ったんですけど、いざ当日になって、さっきリーダーも言っていましたが、緊張と不安と楽しみと、色んな気持ちが入り乱れていますが、誰も見た事のない夏組単独公演になるんじゃないかと思っていますので、ぜひぜひ楽しんで頂けたら、と思っております」(斑鳩三角役 本田礼生)
「いよいよ初日なんですけれども、この夏組を前回からやってきて改めて思ったのは、この『A3!』のメンバーのように、本人たちも人間的に不器用な人たちが集まって5人で夏組をやっているなって、改めて感じた稽古期間でした。でもその不器用さがうまくハマったときに、多分、どこの組にも負けない、本当に夏のカンカン照りのようなパワーを発揮できる組だな、と改めて思えたので、それを舞台上で爆発させたいと思います」(三好一成役 赤澤 燈)
そして今回、初登場となる三角の弟・円を演じる宇佐卓真もこう話す。
「僕だけ、MANKAIカンパニーのみなさんが知り合い同士の中にぽんと入ったので、最初は不安なことも多くて。でも役どころ的にはひとりでぽつんとしていてもいいのかなと思っていたんですけど、稽古をするたびにみなさんが本当に優しくて面白くて、楽しい稽古現場になっていて。劇場入りしてからもすごく楽しかったんですが、今日が初日。あとは全56公演を突っ走っていくだけだと思います。でも(終わる頃には)すごく寂しくなちゃうだろうなと思ってしまっています。最後までみなさんと一緒に頑張っていけたらいいなと思います」

稽古期間で印象的だったことは「暑かったこと」と口を揃えるキャストたち。稽古期間の最初のうちはやや涼しかったこともあり、夏組の雰囲気をまだ出しきれない中お芝居をしていたものの暑さが本番になってくるにつれて夏組の空気感を取り戻していったのだとか。暑さと共に熱が蘇ったというのは夏組らしい。

『A3!』と言えばやはり音楽。記者会見ではリスアニ!からもひとつ、質問を投げた。「夏組単独公演の歌の特徴は?」と。すると夏組のメンバーたちは全員でわいわいと会話を始める。
「チームごとに伝えたい色が違っているところですね。夏組は絆だったり、騒がしさだったりが音楽ですごく推されているんじゃないかなと思います」(本田)
「夏って騒がしいし、ぶわぁ!ってイメージもあるけど、楽曲的には切ない部分もあって。夏の儚い部分も感じられると思います」(赤澤)

そんなイメージと共に劇中で聴かせる楽曲も注目したい。本作では夏組第二回公演『にぼしを巡る冒険』、そして第三回公演『抜錨!スカイ海賊団』の2作品を上演するまでの物語を見せていく。そんな彼らの日常の景色。劇団の寮に集っていた脚本担当の春組・皆木 綴(前川優希)は天馬と共に、夏組らしさを出しつつ旗揚げ公演とは違った魅力とインパクトを出すべくアイディアを出し合っていた。「今回も主役をやるのか?」と訊ねる綴るに「今回は脇役をやりたい」と答える天馬の発言に驚く綴と居合わせた春組リーダー・佐久間咲也(横田龍儀)。しかし天馬は「夏組は俺だけの組じゃない。ほかのメンバーにも成長してもらわなきゃ」と余裕の発言。旗揚げ公演を成功させ、その後も秋組や冬組を受け入れた先輩となって、天馬自身ぐっと成長をしたのだ、と感じ入る春組のふたりだった。そんな天馬に監督は「周りを活かす」というヒントを与える。騒がしい夏組メンバーも登場して、快活に幕を開けた夏組の単独公演。綴が書き上げたのは、宛て書きではない状態の脚本。今回は猫たちの物語を描いたと言う。主演のシロには幸、準主演のクロは一成が務めることに。初めての座長を完璧にこなしたい、とムキになる幸は衣裳も完璧にしたい、と肩に力が入ってしまって、空回りし始める。そんな幸を見た一成はいつもの明るさを見せながらも実は幸になにかできないかとひとり、考え込んでしまうのだった。

ある日の夏組。メンバー全員で紙飛行機を飛ばす勝負をしているところにやってきた咲也に、楽し気な様子を見せる彼らの会話に、不意に出て来たのは夏組第三回公演の話。どんなものになるのかな、などと話をしているとき、綴が気づいたのは彼らが紙飛行機を追っている紙に書かれた文字。支配人から貰った古い紙、というそれは古い台本だった。そこにあった話を元にして綴が書きあげたのは『抜錨!スカイ海賊団』。海賊モノのストーリーだった。初代夏組も上演したという海賊モノ。初代の座付き作家が三角の祖父である八角氏であることが判明して驚くMANKAIカンパニーのメンバーたち。そして急に三角が言い出す。「俺、主演やってもいい?」と。祖父もやっていた作品でぜひやりたい、と言う。さらに準主演には椋が抜擢される。自信がない、という椋だったが、夏組のみならずカンパニー全員で支える、と士気も高い。「八角さんってどんな人だったんだ?」と天馬に聞かれた三角は、突然、祖父の顔が思い出せなくなってしまった。そのせいで三角が芝居に集中できず、準主演の椋も初めての大役で緊張が収まらず、稽古が進まない。そんな様子に檄を飛ばす天馬。心配する仲間たちに三角は言う。「なんだかもやもやする」と。祖父の言葉を思い出そうとするけれど、大事なところが掴めない。そんな三角のために夏組のメンバーは立ちあがる!

ひとつの舞台を成功させるために、いつも一丸となって壁にぶつかり、乗り越えてきた5人の結束の強さ。そして育んできた絆の固さ。彼らの物語に胸が熱くなる。会見でも垣間見せた5人の互いを信頼する関係性も、交わす視線からさえも伝わってくる。ゲネプロを経て、東京公演を経た今、この舞台がさらに強い絆を結んでいっているであろうキャストによって高みへと運ばれているはず。千秋楽まで見逃せない!ぜひこの機会にエーステの、MANKAIカンパニーの、そして夏組の想いを受け取って欲しい。

Text By えびさわなち


●公演情報
「MANKAI STEGE『A3!』~SUMMER 2019」
TOKYO 8月8日(木)~8月18日(日)品川プリンスホテル ステラボール
HYOGO 8月23日(金)~9月1日(日)AiiA 2.5 Theater Kobe
AICHI 9月6日(金)~9月8日(日)名古屋市公会堂
NIIGATA 9月13日(金)~9月15日(日)長岡市立劇場 大ホール
TOKYO 9月19日(木)~9月29日(日)品川プリンスホテル ステラボール

【スタッフ】
原作:イケメン役者育成ゲーム『A3!(エースリー)』
演出:松崎史也
脚本:亀田真二郎(東京パチプロデュース)
音楽:Yu(vague)
振付:梅棒

協力:一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会
協賛:ファミリーマート
主催:MANKAI STAGE『A3!』製作委員会
(ネルケプランニング、ポニーキャニオン、リベル・エンタテインメント)

【キャスト】
皇 天馬:陳内 将
瑠璃川 幸:宮崎 湧
向坂 椋:野口 準
斑鳩三角:本田礼生
三好一成:赤澤 燈

佐久間咲也:横田龍儀
皆木 綴:前川優希
兵頭十座:中村太郎

斑鳩 円:宇佐卓真
鹿島雄三:滝口幸広
飛鳥晴翔:伊崎龍次郎

神木坂レニ:河合龍之介

© Liber Entertainment Inc. All Rights Reserved.© MANKAI STAGE『A3!』製作委員会 2019

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