REPORT
2019.04.01
快進撃を続けるCHiCO with HoneyWorks(以下、チコハニ)が、去る3月16日(土)、17日(日)の2日間、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナにて、初のアリーナワンマン2daysライブ<LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks First Arena Live “HELLO! ARENA!! –sweet & bitter CHiCOLATE”>を行い、約12000人を動員。キャリア史上最大級のステージを大成功させた。この2日間、CHiCOが掲げた1日ごとのテーマは「かわいいチコハニ」と「かっこいいチコハニ」。そこには、今年8月ついにデビュー5周年イヤーに突入するチコハニがずっとクリエイトし続けてきた、“ファンと一緒に作るライブ”の集大成とアーティストとしてのポテンシャルの高さ、次のステップへの可能性がたっぷりと詰め込まれていた。幸せな甘さとほんのりした苦み、味の違うチョコのおいしさが口いっぱいに広がった2日間のステージを、改めて振り返る――。
■DAY 1“HELLO! ARENA!! sweet CHiCOLATE”
3月16日(土)のステージは、ライブのサブタイトル“sweet & bitter CHiCOLATE”の“sweet=かわいいチコハニ”がテーマだ。チョコレートとCHiCOLATEを掛けたライブタイトルだけでなく、グッズのデザインや色合いにもチョコレート感がフィーチャーされている。武蔵野の森総合スポーツプラザのメインゲート前では、友達連れの若いファンたちが、ライブグッズのマフラータオルを広げて記念の自撮りをしている姿も。中に入ると、広い客席が続々と埋まっていく。ふと会場BGMに耳を向けると、Perfumeの「チョコレイト・ディスコ」などチョコレートを思わせる楽曲も流れてきて、クスッとさせられる。
そしてチコハニライブでは初めて見る光景もそこにはあった。ステージから続くランウェイの先には、センターステージが。今まで、日比谷野外大音楽堂ライブで客席の一部をセンターステージとして使ったことはあったが、ランウェイ+ステージという舞台装置は、チコハニ初だ。そのセンターステージを取り囲むアリーナフロアから目を上げると、4階席の上のほうまでびっしりと人で埋まっている。2016年1月、東京・渋谷WWWで行われた1stライブからわずか3年で、チコハニがこんなに大きな会場を埋める存在になったことにグッときていたら、聞きなじみのあるCHiCOの生のおしゃべりが、スピーカーから流れてきた。「今日は、“かわいい”を詰め込んだ1日です。初めてのアリーナ、みんな楽しむ準備はできてますか?」の声に、オーディエンスがペンライトを振りながら歓声で応えた。
初のアリーナライブ、オープニングを飾ったのは、「リスアニ!Vol.36」のインタビューでもCHiCOが大好きな1曲に挙げていた「color」。「color」の歌詞にある「Hello!」のフレーズを、全員が声が合わせて叫ぶ。“HELLO! ARENA!!”のタイトルにふさわしい幕開けだ。しかもこの曲は、昨年秋、2018年を締めくくった中野サンプラザ公演“FALL × HALL -live at nakano”のアンコールラストを飾った曲でもある。2019年のワンマンライブの幕開けが、この曲から始まったのも象徴的だ。CHiCOとバンドメンバーの衣装が、キュートなチェック柄をおそろいのモチーフにしているのも初めての試み。初アリーナは、様々なところに「ハロー!」と挨拶したくなる“はじめまして”が盛り込まれているのが、よくわかる。
「ハートの主張」「ラズベリー*モンスター」とスピーディな曲が続き、客席を見回して「アリーナ、すごい!」と驚きながら、CHiCOが改めて挨拶を告げる。丸1年前に初めてギター演奏を披露した日本武道館公演以上に緊張しているというCHiCOは、「アリーナも初挑戦のものをご用意してます!」と言いながら、「シュウマツWorker」へ。リズムにノリながら、ダンサーを従えてセンターステージへ颯爽と歩いていったCHiCOの今回の初挑戦は、なんとダンス!軽快なステップにオーディエンスから大声援が沸く。ポーズを決めて歌い終わったCHiCOは、今までの緊張を解き放つように「Hoooo!」と大きな声を挙げ、「めっちゃ練習したの!」と笑顔になる。
“sweet”の日にふさわしい「キララ」「恋色に咲け」を終えたところで、ステージはチコハニライブ恒例のバンドセッションへ。ボーカルナンバーと一気に雰囲気を変え、ハードロックやジャズなど、多彩なジャンルの音楽を詰め込んだインストゥルメンタルで客席を盛り上げた。
バンドセッション中に着替えを終えたCHiCOが再び登場すると、手にしていた真っ赤なタンバリンを振りながら、ダンサーたちのコミカルなマイム芝居を交えた「ツインズ」をキュートに歌う。いつもはMCで話す内容を事前に考えてきているCHiCOが、「今日は何も考えてないです!ラジオをやっても、おしゃべりのスキルが上がらない(笑)」と突然告白を始めるとバンドメンバーが明るくツッコミ、笑いを起こす。そんなほのぼのムードもチコハニライブの楽しみだ。ここからはバラードが続く恒例の“チコバラ”コーナー。「皆さんも座ってゆったりと聞いてください」とオーディエンスに伝え、アリーナ一面のペンライトの光の中で、「ツノルキモチ」「雪のワルツ」を熱唱。そのままセンターステージに歩みを進めるCHiCO。会場の今年卒業式を迎えた人にもおめでとうを伝えながら、思い出深い実写MVをバックに、この季節だからこそのメッセージに溢れた「贈り歌」を、1人1人に語りかけるように歌い上げた。
続いてCHiCOからは、「皆さーん、かわいくなる準備はできてますか?かわいくなっていこうぜ!」の声が飛ぶ。この日のライブコンセプト=“かわいいチコハニ”を代表するキュートなナンバー「可愛くなりたい」と、振り付けが楽しい「サイダー」へ。スイーティな歌声が笑顔を誘う。CHiCOが2度目の着替えタイムに去ったステージでは、チコハニナンバーのアレンジ曲をバックにダンサーチームが見ごたえのあるハードなダンスジャムを繰り広げた。
真っ赤なデニムジャケットに着替え「後半戦も盛り上がっていくぞー!」と叫ぶCHiCO。コール&レスポンスと全員の合唱を交えた「アイのシナリオ」で一気にスピードを上げ、愛らしい「カヌレ」や「ミスター・ダーリン」を挟んで「プライド革命」まで、広いステージをアクティブに、ハイテンションにCHiCOとバンドが駆け抜けていく。「世界は恋に落ちている」のイントロでは、キレイなピアノをバックに「甘くてかわいい曲もあれば、かっこいい曲もあるのがチコハニの魅力だと思うんです。今回は、いろんなことに挑戦しました。ひとつめはダンス、ふたつめはバンドの着替え。アリーナにもうひとつステージを作ってもらったり。そして、みんながカラダ中で楽しんでくれていることが、よく見えました。ものすごい不安と緊張のなか、いっぱい練習してきて良かったです、ありがとうございました!」と語りかけ、「プライド革命」前のMCでは、お客さんの動きや反応が静かだった1stライブの頃を振り返り、チコハニとファンがライブでの楽しみ方を覚え、一緒に成長してきたことがうれしい!と、感謝の気持ちを述べた。
アンコールでは、チコハニ史上最大規模、大阪グランキューブ2daysと中野サンプラザ4daysを含む10都市15公演の夏の全国ホールツアーの日程を発表し、「みんな大好きだー!」と想いを伝えたCHiCO。思いきりタオルを振り回した「今日もサクラ舞う暁に」を歌い終えたあとも、会場の全員ともう一度コール&レスポンスして、名残を惜しんでいた。
LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks First Arena Live “HELLO! ARENA!! –sweet & bitter CHiCOLATE
<sweet CHiCOLATE セットリスト>
01. color
02. ハートの主張
03. ラズベリー*モンスター
04. シュウマツWorker
05. キララ
06. 恋色に咲け
07. ツインズ
08. ツノルキモチ
09. 雪のワルツ
10. 贈り歌
11. 可愛くなりたい
12. サイダー
13. アイのシナリオ
14. カヌレ
15. ミスター・ダーリン
16. ラブホイッスル
17. ヒカリ証明論
18. 世界は恋に落ちている
19. ホーリーフラッグ
20. プライド革命
―ENCORE―
EN01. 私、アイドル宣言
EN02. 金曜日のおはよう –another story-
EN03. 今日もサクラ舞う暁に
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