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INTERVIEW

2018.09.05

TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』EDテーマも担当!牧瀬紅莉栖役・今井麻美インタビュー

TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』EDテーマも担当!牧瀬紅莉栖役・今井麻美インタビュー

放送中のTVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ」に牧瀬紅莉栖役で出演中の今井麻美。今作の後期EDテーマ「World-Line」も担当している彼女に、アニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』と「World-Line」の関係性などを含め、シングルに収録した楽曲について、熱く語ってもらった。

――現在放送中のTVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』では、後期EDテーマとなる「World-Line」も担当していますね。

今井麻美 まさか私が、大事な作品の後期を彩るEDテーマを歌うことになるとは思ってもいませんでした。最初にお話をいただいたときには、一瞬「私が歌っても大丈夫かな?」「この作品を好きな方々が受け入れてくれるかな?」と不安にもなりましたけど、さすが志倉(千代丸)さん、物語の世界観にぴったりの楽曲を作ってくださいました。

――「World-Line」は、物語がクライマックスへ向かうに当たっての展開を、いろいろ示唆している楽曲になっていますよね。

今井 作品の世界観へ寄り添っているのはもちろんなんですけど。これは、「World-Line」を作る前に志倉さんが私におっしゃってくださったことなんですけど、「いわゆるEDテーマではなく、今井麻美が歌う以上、ちょっとアップテンポな感じにしたいんだ」という想いを耳にしていました。『シュタインズ・ゲート ゼロ』って、物語が後半へ進むにしたがい、ストーリーの展開も、登場する人物たちの心模様もいろいろ苦しさを増していくじゃないですか。そんな展開が続いていくからこそ、「なるほど、志倉さんは歌で心を癒すのではなく、キャストたちはもちろん、観ている人たちの気持ちも鼓舞しようと、こういうアップテンポな楽曲を持ってきたんだ」ということが理解できました。とくに後期では続きが気になる終わり方をする話数も多くて、そこで「World-Line」が流れると、よりスリリングな気持ちに拍車がかかるなって。

――テンション高く緊張感を持った曲調だけに、最初はオープニング的だなぁと感じていましたけど、言われたように、次週へ気持ちを繋ぐうえでは、不安を抱きながらも期待が高まる楽曲ですね。

今井 毎回物語の終わりで平和を迎えていたら、「World-Line」はちょっと合わないですからね(笑)。むしろ、「また何かが起きそう」という、次への期待へいいスパイスになっているなと感じています。

――「World-Line」は、まさしく『シュタインズ・ゲート ゼロ』の世界観にピッタリ寄り添った楽曲ですが、今井さんが作詞を担当して、シングルの3曲目に収録されたBlue Feather」も、牧瀬紅莉栖の曲に感じました。戻せない過去を受け止めながらも、今を生きるしかないと自分自身の気持ちを奮い立たせ、そのうえで、自分なりの意志を持って前へ進もうとしていく姿が、岡部(倫太郎)たちの住む世界とは異なる世界で生きる牧瀬紅莉栖なりの意志を投影したようで。

今井 「Blue Feather」でテーマに据えたのは「人の心の痛み」でした。いただいた楽曲を聴いたときに「きれいだけど痛みを覚える曲」という印象を受けた影響もあったのかもしれませんし、もちろん『シュタインズ・ゲート ゼロ』からインスパイアを得た面もありました。でも、それ以上に大きかったのが、「Blue Feather」の歌詞制作を始めていた当時の社会的なこと。それが大きく反映もしていきました。

――詳しく教えてください。

今井 最初は、「World-Line」が上がってから、カップリングに収録する2曲の方向性を決めようと思っていたんですね。それもあって、私や担当プロデューサーは、志倉さんからEDテーマが上がってくるのをまずは待とうと決めていたんです。ところが、待てど暮らせど……ではないですが(笑)、志倉さん自身が強くこだわりを持って制作していたこともあったのか、なかなか上がってこなかったんですね。これは、私や志倉さんのTwitterを見てる方なら知っている話ですけど、最初、とある水曜日にEDテーマの歌入れを予定していたんですね。でも、悪いと思ったんでしょうね。私に直接連絡ではなく、レコーディングを行う日の朝、志倉さんのTwitter上に「今井ごめん、今日はまだ火曜日だ。明日(歌入れ)が飛ぶことはわかってるよ」という書き込みが上がってたんです。それを読んだ私は、「もう水曜日じゃ」と心の中で突っ込みを入れながらも、「早く(曲を)書いてくださいね」と返信をしたんですけど、そのやりとりを、みんなも見ていたという(笑)。そういう遅れもあったことから、カップリングに関しても「制作を同時に進めよう」という話になったわけなんです。

――そんな経緯があったんですね。

今井 そうなんです(笑)。カップリングの選曲に関しては、これまでのシングル作品にも、表題曲とは色の異なる楽曲を収録することをやってきた経験はありました。まして今回『シュタインズ・ゲート ゼロ』のエンディング曲ということで、これまで以上に作品を手に取ってくださる方々が増えると思ったので、「今井麻美はいろんな表情の楽曲を歌ってるんだね」というのを知ってもらういいチャンスだという想いのもと、あえて幅広い表情の楽曲を持ってきました。そのうえで選んだ1曲が「Blue Feather」だったんです。この曲は、 先にも触れたように、歌詞を書くうえで『シュタインズ・ゲート ゼロ』の世界観や登場人物たちへの想いも意識していたとは思います。同時に、この歌詞を書き始めた時期に起きていたのが、西日本で起きた大規模な水害でした。あのときの水害に見舞われた人たちや町並みをテレビ越しに観ていたときに、「水害が起きる前のときに戻れればいいけど、でも、それは不可能なこと。やっぱり、今をしっかり生きるしかないんだなぁ」と感じたし、「そのためにも、自分自身でしっかり前を向いていくために気持ちの判断を下さなきゃいけないんだろうなぁ」とも思いました。その気持ちって、時を繰り返しながらも、今をしっかり生きながら、未来のために間違えないような判断を下さなきゃいけない『シュタインズ・ゲート』シリーズの世界観とも想いが重なったんですね。そこから一気に歌詞を書き上げました。同じく、『シュタインズ・ゲート ゼロ』が人の生き死にをテーマにしていて、そこで感じ続けてきた想いが身に沁みていたこともあり、あの自然災害を目にしたことで、一気にこの想いが自分の内側から沸き上がってきたのかなとも、自分なりには受け止めています。

――「Blue Feather」の歌詞は、そういう深い想いもあったうえで生まれた内容なんですね。

今井 もちろん、先におっしゃられたように、戻せない過去を受け止めながらも、今を生きるしかないと自分の気持ちを奮い立たせていく姿は、β世界線に生きる(阿万音)鈴羽にも、ダル(橋田 至)にも、一度心を閉ざしながらも、そこから立ち直ろうとしたオカリン(岡部倫太郎)にも共通する想い。だけど、別の世界(α世界線)で生きる紅莉栖だけは、自分よりも、異なる世界で必死に生きようとしているラボメンの仲間たちのことを大切に思っているんですね。一度オカリンが、紅莉栖の生きている世界へ飛んでしまったとき、オカリンのことが好きだし、本当は一緒にいたい気持ちがありながらも、元の世界へ送り返す決意を紅莉栖が持てたのも、相手のことを何よりも強く想う気持ちがあったからこそ。そんな紅莉栖の気持ちは、CDに収録した「牧瀬紅莉栖モノローグ『星芒のアリア』」を聴いていただけたら伝わると思います。

――「牧瀬紅莉栖モノローグ『星芒のアリア』」を聴いたうえで、そのままリピートして「World-Line」に戻ると、紅莉栖の想いを受けての物語が始まるような感覚になりますね。たしかにそういう聴き方も似合う流れですよね。

今井 あー、その言葉はうれしいです。

――「World-Line」が、より深く『シュタインズ・ゲート ゼロ』の物語世界へ浸るための鍵を握る楽曲であるなら、「Blue Feather」は、『シュタインズ・ゲート ゼロ』の世界観へ寄り添いつつも、作品のことを知らなくとも、気持ちを前へ突き動かす楽曲として胸に強く届く歌にもなっています。このふたつの表情を持ってきたところが素敵だなぁと感じました。

今井 「あるべき姿」とか「なりたい未来」とか「あって欲しい未来」など、おかりんはそこへ辿り着こうと頑張っていく。だけど、一瞬でも心が折れたら、未来は絶対手に入ることはない。どんなに過去や未来を変えようと思っても、結局は、今を頑張らなかったら、すべてはそこで終わってしまう。その想いこそ、私が『シュタインズ・ゲート ゼロ』を通して感じたテーマだったなと、今改めて思いますね。

――カップリングに収録したもうひとつの楽曲「アメノアトニ~Brighter Days Ahead」は、ファンクラブから生まれた曲だと聞きました。

今井 そうなんです。昨年12月にファンクラブイベントを開催したときに、ラジオ番組の公録をやったんですけど、そこで登場してくださったゲストの方のライブ演奏時のメンバーのひとりがこの楽曲を手がけてくださったんです。そのイベントのときのやりとりで、「みんな演奏だけじゃなく、曲も作れるんだったら、今度持ってきてよ。なんならわたしの作品用の公開コンペとかやる?」と話していたことが実現して。今年4月に行ったファンクラブのイベントのときに、彼らが作ってきた3曲をファンのみんなの前で披露して、その中から実際にみんなの投票で選び出したのが、この「アメノアトニ~Brighter Days Ahead」なんです。まさかそのときは、『シュタインズ・ゲート ゼロ』のエンディング曲と一緒に収録をするなんて夢にも思っていなかったんですけど、「カップリング曲をどうしようか」と曲探しをしていた時期にこの曲が浮上したので、収録することを決めました。ファンクラブのイベントに参加してくれた方たちが、この曲の収録が決まって喜んでくれたらうれしいですね。

Interview & Text By 長澤智典


●リリース情報
「World-Line」
8月29日発売

【DVD付き盤(CD+DVD)】

品番:USSW-0109
価格:¥2,400+税

<CD>
01. World-Line
02. アメノアトニ~Brighter Days Ahead~
03. Blue Feather
04. World-Line – off vocal –
05. アメノアトニ~Brighter Days Ahead~ – off vocal –
06. Blue Feather – off vocal –
07. 牧瀬紅莉栖モノローグ『星芒のアリア』 ※DVD付盤のみ

<DVD>
01. World-Line Music Video
02. World-Line Music Video Making

※初回封入特典
今井麻美プリントサイン入りジャケットイラストブロマイド

【通常盤(CD)】

品番:USSW-0110
価格:¥1,800+税

<CD>
01. World-Line
作詞・作曲:志倉千代丸 編曲:悠木真一
02. アメノアトニ~Brighter Days Ahead~
作詞・作曲・編曲:大津 惇
03. Blue Feather
作詞:今井麻美 作曲:濱田貴司 編曲:宮藤優矢
04. World-Line – off vocal –
05. アメノアトニ~Brighter Days Ahead~ – off vocal –
06. Blue Feather – off vocal –

※初回封入特典
今井麻美プリントサイン入りブロマイド3種から1枚をランダム封入。
初回特典告知兼用リバーシブルB2ポスター(描き下ろしイラスト/撮り下ろし写真(ジャケット写真))

●ライブ情報
“今井麻美 Live in Tokyo 2018”
2018年10月8日(祝・月)
恵比寿ガーデンホール
開場 16:00/開演 17:00(予定)

チケット価格:¥6,264(税込)+1Drink(¥500)
※+1Drinkは当日会場にてお支払い下さい。

主催:+Amembers
問い合わせ先:+Amembers事務局

●作品情報
TVアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』
放送中

TOKYO MX 毎週(水) 25:35~
テレビ愛知 毎週(水) 26:35~
KBS京都  毎週(水) 25:35~
サンテレビ 毎週(水) 26:00~
TVQ九州放送 毎週(水) 26:35~
AT-X 毎週(木) 23:30~
※リピート放送 (土)15:30~/(日)26:00~/(水)7:30
BS11 毎週(金) 23:00~
とちぎテレビ 毎週(水) 23:00~
AbemaTV 毎週(水)  25:00~
※放送日時は編成の都合により変更となる場合がございます。

【STAFF】
原作:志倉千代丸/MAGES.
監督:川村賢一
シリーズ構成:花田十輝
キャラクター原案:huke
キャラクターデザイン:稲吉智重
アニメーション制作::WHITE FOX

【キャスト】
岡部倫太郎:宮野真守
椎名まゆり:花澤香菜
橋田 至:関 智一
牧瀬紅莉栖:今井麻美
桐生萌郁:後藤沙緒里
漆原るか:小林ゆう
フェイリス・ニャンニャン:桃井はるこ
阿万音鈴羽:田村ゆかり
比屋定真帆:矢作紗友里
椎名かがり:藩めぐみ
阿万音由季:田村ゆかり

©2018 MAGES./KADOKAWA/未来ガジェット研究所

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