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INTERVIEW

2018.08.08

初コラボの裏側に迫る!「最悪な日でもあなたが好き。」リリース記念、芹澤 優×Gom(HoneyWorks)スペシャル対談!

現在放送中のTVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』のEDテーマに起用されている、芹澤 優の1stシングル「最悪な日でもあなたが好き。」。先日のリリース直後から、配信等数々のランキングで上位を獲得し、大好評を博している。そんななかリスアニ!WEBでは、芹澤へのソロインタビューに続き、芹澤とプロデュースを手がけたHoneyWorksのコンポーザー・Gomとの対談を敢行。制作の裏側についてはもちろん、ラジオ番組での共演など過去からの関係性や、今後についてなど幅広く話を聞いた。

芹澤のたくさんの“願い”をかなえた、表題曲ができるまで

――おふたりは、今回の制作の前に接点はあったんですか?

芹澤芹澤 優 本当にいちばん最初にあったのは、2年ぐらい前のラジオ番組『ミュ~コミ+プラス』だったと思います。

――だいぶ前のことですけど、そのときのことって覚えてますか?

Gom 事細かには覚えてないですけど、(ニッポン放送)吉田(尚記)アナにも負けず、バッシバシに素晴らしいトークを繰り広げてらっしゃったのが、とにかく印象的でした。

芹澤 私は、「あ、おっきいな」って思って(笑)HoneyWorksさんの曲って、繊細でピュアな曲じゃないですか?だから結構身長が高くて、声も低めだったのでびっくりしました。でも番組中ではすごく「かわいい」みたいに言ってくれて、「優しいな♪」って思いましたね。

Gom そうですね。最初は本当に“アイドル”っていう感じで、キラキラしているイメージ、でした。

芹澤 「でした」(笑)。

――ということは、その印象はのちに変わった?

芹澤 お互いに仲のいい共通の友達が多いのでごはんをご一緒する機会があったんですけど、そのとき結構はしゃいでまして(笑)。

Gom そうだよね。結構共通の知人がいるので、だいぶざっくばらんに(笑)。

芹澤 ピュアだけじゃないリアルな芹澤さんを見られてしまったかな、という感じです(笑)。Gomさんも、みんなでボードゲームとかをするときに結構ふざけて笑いを取ってくださるので、面白い人っていうイメージが強くなりました。

Gom でも、実際に歌っているところを見て「歌上手いなぁ……」と思いましたし、話しているうちにプロ根性というか、意識の高さを感じまして。声優としてもすごいですし、そういった意識のところとかも含めてどんどん「すごい人なんだなぁ」って思うようになっていきました。その後に「曲書かせてくださいね」みたいな話をしたことがあったんですけど、それが結構前だったので、こうやって実現したことがすごくうれしいです。

芹澤 そうなんですよ、言ってくださったんです!でもその気持ちはすごくうれしかったけど、「HoneyWorksさんなんて大大大人気クリエイターだから、私なんか書いていただけないよなぁ……」って思っていました。だけど、1stシングルって、私にとって絶対めちゃくちゃ大事な存在になるものだと考えていたのと、初めてのアニメタイアップということもあったので、「奇跡起きないかな?」と思ってお願いしたら、起きちゃったんですよ。

Gom でもまさか1stシングルで来るとは思わなかったので、結構プレッシャーはありましたね。i☆RisのCDとかソロの曲を聴いて、「これは、いい曲を書かないとファンに殺されるな」と思って、頑張りました(笑)。

芹澤 それで私、楽曲のリクエストで「こういう曲がいいです」みたいなのをすごく大量に送っちゃったんですよ。それだけすごくワガママ言いまくったのに、見事にほぼ全部かなえてくださって、「あ……やっぱ天才だな」って思いました。

――ちなみに楽曲への要望って、どのような感じだったんですか?

Gom HoneyWorksの曲を聴いてくださっていて、「あの曲のああいう部分」みたいなのがばーっと書いてあったんです。その中に共通していたのが、恋愛のキュンキュンするようなところとか恋の切なさだったので、それを見て「既存の芹澤さんの曲を意識するより、HoneyWorksらしさで行こう」っていう踏ん切りがついたんですよ。とてもていねいに送ってくださっていたので、すごく助かりましたね。

芹澤 でも私は、「本当に、あくまで案なんで!全然気にしないでください!」と添えてもいたので、いろいろ送ったなかのどれか1個でも採用されてたらうれしいな、ぐらいの気持ちだったんです。なのに、例えば「ため息だって出ちゃう」のあとの「はぁ……」っていうため息とか、サビ最後の英語の“Darlin’, make me happy lalala I love you.”とか、とにかく要望を全部回収してくれたので、「私、愛されてるな」って本当に思いました!もちろん絶対いい曲にして下さるとは思ってたんですけど、その期待を遥かに超えていて。最初にいただいた1コーラスの時点で「これ、すごい曲になるな」ってわかったんです。

――フルコーラスが来て、さらにそれを強く感じた。

芹澤 そうですね。1コーラスはアニメにかなり寄り添っているんですけど、2コーラス目はアイドルとしての部分にも寄り添ってくださってて。2コーラス目のAメロから芹澤 優の自我みたいなものが感じられる歌詞だったりとか、アニメでは流れない部分で私っぽい部分が詰め込まれてるのって、私の人となりをわかってくださっているGomさんだからできたことなのかなってすごく思うんです。

――Gomさんは、その芹澤さんのイメージの他にEDテーマに起用されているTVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』のイメージも取り入れなければならなかったと思うのですが、それはどういった点で反映されましたか?

Gom 元々疾走感のあるバンドサウンドにはしようとは思っていたんですけど、それだけだと交わらない部分があるのかな?と思ったので、寄り添おうと思ってストリングスをすごく壮大に入れたいなと思いまして。異世界モノなのでファンタジー感もちょっとあったほうがいいのかなと思って、そういった方向に行きましたね。

芹澤 ストリングス、i☆Risでも生ってやったことなくって。ちょっともう、ラブでした(笑)。

Gom ストリングスのチームはずっとHoneyWorksでやってくださってるアレンジャーさんと弦のチームなので、間違いない高いクオリティを出してくれる信頼はあったんですよ。だからその音を入れることで曲のグレードをちょっとでも上げられたほうが、アニメの世界観に寄り添えるかな?と思って。入れられてよかったです。

――では続いて、歌のレコーディングのときのやり取りについてもお伺いしたいのですが。

Gom さっき言ったみたいに、一緒にごはんに行ってはしゃいでたので、スタジオで最初会ったときにはちょっと気まずいじゃないけど……。

芹澤 わかります。ちょっと照れくさかったですよね(笑)。でもレコーディングが始まってからは、今までにないぐらい、Gomさんから細かくニュアンスをディレクションしていただけたりアイデアをいただけたので、それに自分が表現者として負けないようにというか、自分の中でそれを表現できるようにというのは思っていて。なのでレコーディング中は、燃えてましたね。

Gom 芹澤さんは、すごく言ったことに対して的確に表現してくれるんですよ。たとえばサビも「かわいさよりも、ここは力強くやろうか?」っていうディレクションに、最初は少し疑問に思ってるようなリアクションをしたりもするんですけど、実際やってみて聴いてみて、「あ、こっちのほうがいいですね」みたいな感じで話し合いながらできて。そうやって曲を作っていけたというのは、すごくよかったですね。

――そのディレクションを、咀嚼する力をとても感じられた。

Gom そうですね。でも、元々できるんじゃないかなとは思ってたんです。というのも、実は僕テレビアニメ『キラッとプリ☆チャン』のアフレコにも行っていたんですよ。もう“YU SERIZAWA”の(赤城)あんなさんがすごすぎて。

芹澤 あんなさん、クセが強いから(笑)。

Gom 「これだけの表現力のある人を活かせなかったら、逆にダメだな」と思って、「言うだけ言おう」っていうのは決めてたんです。それで、実際やってみたら何も問題なく、ディレクションすると本当にすぐ次のテイクでバチッとやってくれるので、録っていく途中でもテンション上がっていくというか。おかげで、すごくクリエイティブな現場になりました。

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