INTERVIEW
2017.05.24
───リスレゾでの取材ということでお伺いしたいのですが、普段ハイレゾ音源で音楽を聴くことはありますか?
小島 僕は制作などでアーティストさんからいただく音源が基本ハイレゾなので、よく聴きますね。
───専用の再生機器をお持ちですか?
小島 制作用のオーディオ・インターフェイスだけで、オーディオ用の機器は持ってないですね。
───では、プライベートではあまりお聴きにならないんですね。
小島 ハイレゾ音源を購入したことは数回しかないですね。そのときはお試し音源を聴いたり、1曲買ってみて違いを比べてみたりしました。個人的には、音の違いというよりも制作者がOKを出した環境や空気感により近い状態で聴けることがハイレゾの魅力だと思います。アーティストがどこをOKとしたのかを味わえるのは大きいと思いますね。
───そこは作曲家ならではの意見ですね。小島さんはこれまでにDAOKO、吉澤嘉代子、夢みるアドレセンスなど、さまざまなアーティストに楽曲を提供されています。
小島 もともと作家になりたくて音楽を始めたところがあるんです。なので、ORESAMAと並行して作家仕事も全力でやっています。
───他にどのような方とお仕事をされてますか?
小島 多保(孝一)さん※と一緒にやらせていただくことが多くて、去年は4~5曲でご一緒しました。家入レオさんや指田フミヤさん、それにハッカドロップスさんというレトロな感じの人たちの曲でもご一緒させていただいて。そこでは多保さんが歌謡曲をベースにした曲を作って、僕がエレクトロの要素を乗せていきました。そういったユニークなこともやっています。
※多保孝一 元Superflyのメンバーとして知られる作曲家/プロデューサー。Superfly「愛をこめて花束を」、chay「あなたに恋をしてみました」などのヒット曲を手がけ、6月にリリースされるJUNNAのデビュー・ミニ・アルバム『Vai! Ya! Vai!』にも「Shooting Star」を提供。
───これまで手がけられたなかで、印象的なお仕事はありますか?
小島 DAOKOさん※の「かけてあげる」ですね。それが作家としてのほぼ最初の仕事で、DAOKOさんのようなラップの要素が入ったボーカリストに曲を書くのも初めてだったので。自分が普段やっているのとは違う音楽を作って、普段とは違う人に歌ってもらう経験をしたことで、自分の視野がバーッと開いた瞬間があったんです。そこから、もっといろんな曲を作ってみたいとか、いろんなアーティストに歌ってもらいたいという感情が強くなって。作家活動を頑張っていこうと思ったきっかけになりましたし、初めてにしては自分のやりたい要素も入れることができたので、大切な曲です。
※DAOKO 2012年に当時女子高生でデビューした女性ラッパー/シンガー。小島は上述の「かけてあげる」を皮切りに、シングル曲「ShibuyaK」「さみしいかみさま」「BANG!」など多数の楽曲を提供している。
───なるほど。今年6月にリリースされるSHE IS SUMMER※の新作『Swimming in the Love E.P.』にも、収録曲「出会ってから付き合うまでのあの感じ」のアレンジで参加されていますが、こちらはどんな楽曲に仕上がっていますか?
※SHE IS SUMMER 女性シンガーのMICOによるソロ・プロジェクト。新作『Swimming in the Love E.P.』には、花澤香菜らへの楽曲提供でも知られる奥田健介(ノーナ・リーヴス)なども参加。
小島 ディスコです(笑)。最近はORESAMAでの活動を知って「ディスコにしてほしい」という依頼をいただけるようになって。ORESAMAをやってる甲斐がありますし、自分のやってることは間違ってなかったと思えて、すごくうれしいです。
───ORESAMAでの活動が作家仕事に繋がり、そこでのワークスがORESAMAの楽曲にもフィードバックされているわけですね。
小島 そこは本当に通じてきています。いろいろな仕事をすることで、ORESAMAの楽曲もすごくパワーアップしましたし、これからはぽんちゃんもボーカリストとして外に出て行くことがあると思うので。そういった積み重ねでORESAMAの音楽が強くなっていくのがベストな状況ですし、これからも積極的に活動していきたいと思います。
───ぽんさんも、今年はONE III NOTES(ワンサードノーツ)にボーカリストとして参加して、ORESAMA外での仕事を経験されました。こちらはどういった経緯で参加されたのですか?
ONE Ⅲ NOTES「Shadow and Truth」のレビューはこちら
ぽん 先方からお誘いいただいたんです。最近では曲ごとにいろんな歌い方があっていいと思うようになってきたので、挑戦させていただきました。
───そこで得た経験がORESAMAにもたらしたものはありますか?
ぽん ORESAMAの存在を多くの人に知ってもらえたというのもありますし、ORESAMAの曲とは全然違う歌い方ができたので、私自身の表現の幅もすごく広がったと思います。8月に行われる『ACCA13区監察課』のイベントでライブをやらせていただくことにもなって。ステージで歌えるとは思ってなかったので、いまからすごく楽しみです。
───僕もあの曲はカッコいいなと思いながら聴いてましたが、公式発表されるまで、ぽんさんが歌っているとは全然気づかなったぐらい、普段よりもクールな雰囲気の歌い方でしたね。
ぽん 私の周りでも誰も気付かなかったんですけど、高校時代の同級生でひとりだけ、「あれ、ぽんの声だよね」って連絡してきた子がいて、ビックリしました!
───今後もORESAMA以外で歌える機会があれば挑戦したいですか?
ぽん お話があればぜひやりたいですし、小島くんも言ってるように、そこで得た経験を持ち寄って、よりパワーアップしたORESAMAになれたらうれしいですね。〈END〉
●ORESAMA『ワンダードライブ』のレビューはこちら
ORESAMA
渋谷から発信する2人組ユニット。ラブコメやディスコといった”バブル”カルチャーを「憧れ」として取り込み、80s’Discoをエレクトロやファンクミュージックでリメイクしたミュージックを体現!その新感覚はイラストレーター「うとまる」氏のアートワークやミュージックビデオと相乗効果を生んで新世代ユーザーの心を捉えている。2017年5月24日にTVアニメ『アリスと蔵六』のオープニングテーマとなるシングル「ワンダードライブ」をリリース。
●ORESAMA Official Website
●TVアニメ『アリスと蔵六』公式サイト
©今井哲也/徳間書店・「アリスと蔵六」製作委員会
ORESAMA
ワンダードライブ
Lantis
2017.05.24FLAC・WAV 96kHz/24bit、WAV 96kHz/32bit
ハイレゾの購入はこちら
©今井哲也/徳間書店・「アリスと蔵六」製作委員会
1.ワンダードライブ
作詞:ぽん 作曲・編曲:小島英也
2.「ねぇ、神様?」
作詞:ぽん 作曲・編曲:小島英也
3.SWEET ROOM
作詞:ぽん 作曲・編曲:小島英也
4.ワンダードライブ-Instrumental-
5.「ねぇ、神様?」-Instrumental-
6.SWEET ROOM-Instrumental-
SHARE