INTERVIEW
2017.12.22
フジムラトヲル、石川智久、松井洋平からなるテクノユニット、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND。『ウィッチクラフトワークス』『トリニティセブン』『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』『魔法陣グルグル』など、数々のアニメ作品に劇伴や主題歌、キャラソン等の楽曲を提供し、近年、アニソン・シーンにて大きな活躍を見せている。大ヒットを記録したTVアニメ『おそ松さん』のEDテーマ「SIX SAME FACES ~今夜は最高!!!!!!~」の作詞・作曲・編曲を手がけたことでも知られている。
そんな彼らの連載『TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのPulse Craft Information』は、《お気に入り》《影響》など、彼らが受けた様々なインプットをアウトプット=《報告》するという内容だ。TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDはどのような活動をしているのか?メンバーは一体どんな人物なのか?……魅力的な楽曲を次々と生み出している彼らの実態が今明らかになる!?
アニソン・シーンの最先端で活躍している彼らの初となる連載。
第13回は、12月27日にリリースされるTVアニメ『魔法陣グルグル』オリジナルサウンドトラック「Grugruppo Musicale」と、TECHNOBOYSのニュー・シングル「Magical Circle」に収録されているTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.上坂すみれ「ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット」のお話をどうぞ!
■『TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのPulse Craft Information』前回の連載はこちら
■『TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのPulse Craft Information』これまでの連載はこちら
いやぁ、もう2017年も終わってしまいますね。
先日、今年リリースした作品を振り返る機会があったのですが、「あの曲、今年だったっけ?」と思うこと多数、いろいろ記憶が追いつかなくなってきた、フジムラトヲルでございます。
さてさて、あれやこれやとございました2017年を締めるのにふさわしいアルバムが、12月27日(水)にリリースされます。TVアニメ『魔法陣グルグル』オリジナルサウンドトラック「Grugruppo Musicale(グルグルッポ・ムジカーレ)」でございます。
TVアニメ『魔法陣グルグル』オリジナルサウンドトラック「Grugruppo Musicale」
アルバムタイトルに既視感がある???それは、気のせいですよ。きっと、気・の・せ・い。
今年の初めから楽曲制作を始め、すべてのマスタリングが終わったのが12月。
まさに1年がかりで作り上げたサウンドトラックです。
ブラスやストリングス、パーカッションなどの生楽器以外は、ほぼほぼアナログシンセで構成されており、近年の音楽界において大変稀に見る作品になっております。
リズムマシンも合わせると、40台を超える実機を投入。しかも、2枚組84曲入り。
もう、パンパンに詰められるだけ詰めました、お買い得タイムセール状態でございますよ。
帰省・行楽のお供に、年末年始のゆるりとしたひとときのお供に、ぜひ1枚、よろしくお願い申し上げます。もちろん、ハイレゾもあるでよ。
そんなこんなで、今月のTECHNOBOYSハイレゾ情報は、先月ご紹介しました「Magical Circle」のカップリング曲「ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット」(feat.上坂すみれ)。
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.中川翔子
「Magical Circle」のレビューはこちら
上坂さんとTECHNOBOYSがタッグを組むのは、「恋する図形(cubic futurismo)」「リバーサイド・ラヴァーズ(奈落の恋)」に続き、この曲で3度目ですが、前2曲はハイレゾ未配信なので、やっと念願叶いました。
この曲は、TVアニメ『ダーティペア』OP主題歌で、オリジナルは中原めいこさん。
上坂さんサイドから、この曲をカバーしたいと聞いたときは、「何故今なんだ?」「どうしてこんな昔のアニメの曲を知っているんだ??」「ロシアンだからか???」と「?」が果てしなく頭の中を駆け巡りました。
※試聴動画には上坂すみれとTECHNOBOYSのコントも収録
原曲のギターやブラスをフィーチャリングしたアレンジに対して、TECHNOBOYSは無論、テクノでアプローチ。
少しクラシカルなシンセの音色と上坂さんの歌声はよく合うんです。
ハイレゾ版では、その歌声と、曲の肝となるリズムトラックを存分に味わう事ができます。
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.中川翔子
Magical Circle
Lantis
2017.11.15FLAC・WAV 96kHz/24bit、WAV 96kHz/32bit
ハイレゾの購入はこちら
©衛藤ヒロユキ/SQUARE ENIX・「魔法陣グルグル」製作委員会
※「Magical Circle」について詳しく話を聞いた、TECHNOBOYSと中川翔子のインタビューはこちら
TECHNOBOYSのメンバーが自分のお気に入りを紹介する〈Favorite Pulse〉。
今月は松井洋平が担当です。
お気に入りというかここ最近意識しだしたのがスパイスやハーブ。
最近、機材の導入路線がシンセサイザーから周辺機器に移ってきたのですが、96k対応のエフェクターがまだまだ少ないというという現状。
それはそれとして、音につけるエフェクトって、料理でいうスパイスみたいなものだなと。
ときどき厨房に立つんですが、別に料理が得意というわけでもないのに、絶対に凝ったものを作りたくなるので、そのたびにスパイスやハーブとの出会いがあります。
パパイヤサラダにフェンネルシードやスイカのスープにクミンパウダー。
それぞれの味を一度認識すると、ご飯食べに行くのも楽しくなってしまいます。
時々、街でググッとくるコード進行を聴いてメンバーと顔を見合わす時のような気分です。
小学校の時には全否定してた味覚の世界が広がっていく……実際、大航海時代の一端はスパイスの交易。胡椒は金か銀と同価値だったとか。
関係ないけど、ピンクペッパーって胡椒とは別種だったんですね。
スパイスもエフェクターも、それなしでは料理も音楽も絶対成り立たない。
でも種類が豊富でその効果も様々、もっといろいろスパイスにはまっていこうと思います。
スパイスはその香りや効能以外に、歴史もめちゃ面白いです。
こんな本も出ております、興味のある方は是非。
TECHNOBOYSのメンバーが影響を受けた音楽からハイレゾリリースされている作品をご紹介。
今回、フジムラトヲルがオススメするのは、細野晴臣・鈴木 茂・山下達郎 『PACIFIC』(1978年)。
『PACIFIC』music by 細野 晴臣、鈴木 茂、山下 達郎(1978年)
提供:ソニー・ミュージックダイレクト
このアルバムには、後にYMOのデビューアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』にも収録される「コズミック・サーフィン」も入っております。
アナログシンセ主体の曲をハイレゾで聴く事ができるのは、TECHNOBOYS以外には中々見つける事ができないので、貴重な音源ですね。
このアルバム自体は、細野晴臣・鈴木 茂・山下達郎、三氏の「アイランド・ミュージック」をコンセプトにした企画盤なのですが、それぞれが自由に作っている感があり、曲の冒頭部分を聴けば、誰が作ったか一瞬でわかってしまうほどです。
ハイレゾ版は、96kHz/24bit。
音の印象としましては、レコードは「少し湿気の混じった夏」、ハイレゾは「カラッと乾燥した夏」といった感じ。
寒い冬に、気持ちだけでも暑い夏のひとときを思い起こさせてくれる曲を聴くのもよいのではないでしょうか。
では次回の『TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのPulse Craft Information』もお楽しみに!
music by 細野 晴臣、鈴木 茂、山下 達郎
PACIFIC
Sony Music Direct(Japan)Inc.
2014.10.01FLAC 96kHz/24bit
ハイレゾの購入はこちら
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■『TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのPulse Craft Information』これまでの連載はこちら
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
トラックメーカー・フジムラトヲル(Ba/Syn/Vo)、
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