2011年「月刊ニュータイプ」に連載され、redjuiceによるイラストとともに人気を博した、長谷敏司の小説を原作とするTVアニメ『BEATLESS』。人間を凌駕する能力を備えた人間型ロボット“hIE”と共存する100年後の未来を舞台に、「ヒト」と「モノ」とのあらたな関係を描く「ボーイ・ミーツ・ガール」ストーリー。『機動戦士ガンダム00』『楽園追放 -Expelled From Paradise-』の水島精二が監督を務め、NARASAKIとkzが劇伴を手がけている。
今期の話題作『BEATLESS』のOPテーマはGARNiDELiAが担当。新曲「Error」は、明るいポップに振り切った前シングル曲「アイコトバ」から一転、クールなエレクトロ・サウンドを展開している。
力強いビートでマシーナリーなイメージを打ち出したダンサブルなナンバー。自身が信じることを貫くというテーマは、GARNiDELiAのこれまでの曲にも通じるもので、その毅然とした姿勢は変わらない。もちろん葛藤はある。時折入るひしゃげたエフェクトや、2番目の変則的なビートはその心情だけでなく、外界との軋轢も表しているようだ。だが自分を偽らずに生きることが何よりも大切だとメイリアは歌う。“何を気にして 何が怖くて 自分のことまでごまかして生きているの”。ブレスとともに「ヒューマニティー」を強調した、絞り出すような歌声が胸に響く。作品の世界観を反映し、主人公の気持ちを代弁しつつ、歌詞からはまた私たちへのメッセージが強く伝わってくる。
ハイレゾは、アシッドベースのうねりや、TR-808を思わせるハンドクラップのキレ、またTR-909のような芯のあるキックなど、その特徴をアピールするような音の鮮やかさ。空間に投影されるように広がり、さっと消えるシンセの存在感もいい。ボーカルはきりっとした輪郭で、確たる想いを示す言葉を押し出す力強さを感じる。
こちらもEDMによるアプローチを取り入れた楽曲で、今回はtokuが作詞も手がけている。繰り返されるピアノのフレーズがイメージの中心となっており、エッジの効いたアレンジを効かせながらも、楽曲全体にセンチメンタルな雰囲気が漂う。クールなサウンドに「パッション」を込めたのが「Error」だとしたら、「anymore」は「エモーション」だろうか。繊細な要素と音の刺激を絶妙に織り交ぜた曲となっている。曲の展開が進むにつれてビートのパターンが変化し、ビートが独走するような後半のパートは音の抜けも良く、この部分もハイレゾの聴きどころだ。
『BEATLESS』の世界に通じるクラブサウンドとなった「Error」「anymore」から雰囲気がガラリと変わり、明るいポップスのサウンドが広がる。アコースティックギターやピアノなどの生楽器を中心に、ホーン・セクションも交え、厚みのあるアンサンブルを形成。一体感のある演奏や、伸びやかなボーカル、またそれを支えるコーラスの節回しからは、ゴスペルのような温かい雰囲気が感じられる。バースデーソングということもあり(リリース日の1月31日はメイリアの誕生日)、みんなの合唱を誘うような親しみやすさがある。恋人、友人、家族など、どんな人たちも優しく包み込んでくれる、大きな「Love」が詰まったピースフルなナンバーとなった。
GARNiDELiA
Error
Sony Music Labels Inc.
2018.01.31FLAC 48kHz/24bit
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1.Error
作詞:メイリア 作曲:toku 編曲:GARNiDELiA
2.anymore
作詞・作曲:toku 編曲:GARNiDELiA
3.君が生まれた日
作詞:メイリア 作曲:toku 編曲:GARNiDELiA
4.Error instrumental
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