メジャー・デビューから2年弱。アイドルグループ・妄想キャリブレーションがメジャー初アルバム『妄想道中膝栗氣 ~moso traveling~』を、満を持してリリースする。昨年3月、「激ヤバ∞ボッカーン!!」で念願の初アニメタイアップを獲得。続く春クールには『冴えない彼女の育てかた♭』のEDテーマ「桜色ダイアリー」をリリースし、アニソンとの距離をぐんぐん縮めていった彼女たちの、このアルバムへ込めた想いに迫るロングインタビューをお届けする。
“旅”を続ける5人が、去年世界で感じたものとは?
――今回のアルバムがメジャーとしては1stアルバムになりますが、制作が決まったのはいつ頃だったのでしょう?
胡桃沢まひる 11月の27日?
桜野羽咲 うん。まひるの誕生日に聞きました。シンガポールにいるときだったんですけど。
――なるほど。バースデープレゼントのような形に。
胡桃沢 そうですね。本当にいいものをいただいちゃいました。えへへへ(笑)。
――その段階で、今回収録の新曲でライブでは歌っていたけど、音源化されてなかった曲はありました?
桜野 ストックはあったんですけど、ライブでやってた曲は1曲もありませんでした。
――そんな新曲満載の1枚ですが、今回のアー写やジャケ写は、アルバムタイトル通り世界を旅するイメージのものになっています。
桜野 「各国を一人ひとりが旅しているのを体現できたらいいね」っていう案をいただいて、いつもスタイリングしてくださってる方にひとりずつどんな旅がいいのかを当てはめてもらいました。
胡桃沢 最初はみんなでジャンルを5つ出して、「どれが誰に当てはまるか?」っていうのをメンバーとスタイリストさんで話し合ってたんですけど、“やりたいもの”ってなるとなかなか決まらなくて。最終的に、意外性もありつつしっくりくる、というものになりました。
星野にぁ 私はしっくりきましたね……!私はバックパッカーのイメージなんですけど、「このまんま現場入りしました」ぐらいで。
桜野 うん。にぁちゃんは「逆に誰ができたんだろう」レベルだと思う。
水城夢子 でもまひるとにぁ以外は、ギャップがあるかな?
星野 たしかに。羽咲なんてサファリルックだけど、絶対アウトドアじゃないしね。
桜野 羽咲ね(笑)。絶対サファリにいないと思う(笑)。で、夢子がシティガールってテーマだから……L.A.だっけ?
水城 ううん。パリジェンヌ。
桜野 全然違った(笑)。
水城 ツンツンのヒールでね。
星野 すっごいよねこのヒール。
桜野 仕事できそうな感じ。
雨宮伊織 それで、メンバー間での裏設定は“荒地の魔女”なんです。あと私が、裏設定だと“後悔ばっかりの人生をやり直すために、1960年台にタイムスリップしたカメラ女子”で……。
胡桃沢 まひるはリゾートにいる女の人イメージなんですけど、“調子に乗って仮想通貨を意識高く買ったものの、最終的には大敗する女”っていう勝手な裏設定があります(笑)。
桜野 長いタイトルだなぁ(笑)。
――そのビジュアルともつながるのが、ワールドツアーのドキュメンタリーが収録された、初回盤付属のDVDです。
星野 YouTubeにも断片的には上がってるんですけど、今回は、そこにも出ていない未公開映像がたっぷり入った、合計1時間ぐらいのボリューミーなものになっているので、ぜひゲットしてください!素の私たちがいっぱいなので、ホントくだらないんですけど(笑)。
雨宮 でも、「妄キャリってこういう感じなんだ」って知ってもらえる、いちばん手っ取り早い映像だと思います。
――ちなみにワールドツアーを回られたなかで、特に印象深かった場所を挙げるなら?
水城 やっぱりいちばん最近行った、シンガポールの思い出ですね。日本は冬だったので、温かい地に行けて心まで温まりました。
胡桃沢 まひるも、誕生日を祝ってもらったのでシンガポールは本当に思い出深いです。誕生日前日にライブをして、帰る日が誕生日当日だったんですけど、空港まで現地のファンの方がお見送りに来てくれて。
胡桃沢 そう。朝の6時半とかなんですよ!
星野 それより前から待ってくれてたってことだもんね。
胡桃沢 しかも日本語で「ハッピーバースデー まひる」っていうプレートを掲げてくれてたりとかして……すごく温かい経験を、このアイドルっていうお仕事だからこそできたなぁって思えて、感慨深かったです。
星野 リスアニ!さん的に言えば、やっぱロンドンだと思うんですよ。『Fate』シリーズの……。
桜野 ヤバかったね。
星野 ね!ビッグ・ベン。協会の総本部を見に行って。これは結構アツかったです。だって普段、ロンドンなんて行けないので。
桜野 47都道府県でも聖地巡礼はできますけど、それ以上に感動がすごかったです。でもライブの盛り上がり方も、全然日本と違ったから、そういう意味でも印象がすごくあって。
雨宮 いやぁ、これが日本文化への熱量がすごくて。ライブさせていただいた“HYPER JAPAN”っていうイベントには、アニメのコスプレをした方がいっぱいいたんですよ。
星野 そう。もう『小林さんちのメイドラゴン』のコスプレしてる人がいたりして、反応が速いんです!
桜野 っていうのもあれば、「え、なんでこんなの知ってくれてるの!?」みたいな……たとえば『東京ミュウミュウ』のコスプレしてる人もいて。
――懐かしい!
桜野 しかもそれに私たちが日本語で反応すると、その単語だけは知ってくれてるのか理解してくれて、「そうなのー!」みたいな感じで「イエース!」って感じになってくださるのが、めちゃめちゃうれしかったです。DVDではそういう熱気も感じてもらえたらうれしいです!
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