INTERVIEW
2018.03.13
アニメ、ゲーム、映画とさまざまなメディアで展開されている「Dance with Devils」。3月15日から第3弾ミュージカル「Dance with Devils~Fermata(フェルマータ)~」の上演も決定。アニメの世界観は引き継ぎながらも、今回も舞台ならではの表現が楽しめる作品になりそうだ。ミュージカルとアニメでそれぞれレムを演じ、この作品をきっかけにプライベートでも仲良くなったという神永圭佑と斉藤壮馬の対談が実現。「ダンデビ」愛が伝わる楽しいトークを繰り広げてくれた。
――本作がおふたりの出会いのきっかけだそうですが、お互いの第一印象を教えてください。
斉藤壮馬 最初に会ったのっていつだっけ……舞台を観に行ったとき?
神永圭佑 多分、舞台の後に挨拶したときですよね。
斉藤 そのときの圭佑くんの第一印象は、「顔きれ~い!」って感じでした(笑)。共演している別のコンテンツで彼が僕と同じ名前のキャラクターやっているので、一度ゆっくり話してみたいと思っていたんです。それでご挨拶したらとても気さくな方で、「これは飲めるな」と思って飲みに誘いました。
神永 僕はかわいらしい方だな、と(笑)。僕のほうが年下なんですけど。最初はご自分からはあまりお話をされない方かなと思っていたんですが、飲んだときに気さくにお話してくださって、ヘンなことも言う方なんだなと思いました。
斉藤 初めて飲んだとき、圭佑くんが諸事情で遅れてきたんです。詳しくは言えないんですけど、その理由があまりにも面白過ぎて。こんなに顔がきれいでスタイルも良いのに、けっこう面白い人だぞと思いました(笑)。
神永 僕は今は壮馬くんって男前だなと思います。何回か飲みに行ってるんですが、お金を受け取ってくれない。
斉藤 言い方が(笑)。
神永 お会計のときに僕が払おうとしても、「いや、いらない」ってごちそうしてくれるんですよ。1回も受け取ってくれないんです。そういうところがすごく男前です。
斉藤 僕が仕事でまだ食えないときに先輩方にたくさんご飯を食べさせていただいて、食べられるようになったら後輩にごちそうしてあげなさいということを言われたんだよね。でもたしかに圭佑くんが払おうとしているのに、僕が頑として受け取らないところがあるよね。まるでレムのように(笑)。
神永 「ハッ」って遮りますよね。レムみたい(笑)。
斉藤・神永 「ハッ!」(笑)。
――お互いにレムっぽいところや、逆にここは違うと感じるところがあったら教えてください。
斉藤 自分がこのキャラにどこが似てるか考えて演じたりする?
神永 うーん……。僕は自分8、キャラ2くらいで演じることが多いですね。自分がその役をやる意味も持たせたいですし、オリジナルからハミ出さないよう「2」の部分はしっかり研究してって感じなので、特にそういうことは考えないかもしれないです。
斉藤 僕は逆に自分とは切り離して考えたいというか、レムが何を知っていて、どんな感情で動いているかを大事にしたいんです。だから普段はレムと自分が似ているかどうか考えないけど、それはそれとして無責任に言うならば、レム様って天然じゃないですか。圭佑くんが似ているのはそこかな(笑)。このフェイスなのにボケる瞬間があって、そこがかわいいなと思います。
神永 (笑)。
斉藤 逆に自分にレムっぽいところはそんなにないんじゃないかな。
神永 たしかに……。失礼かもしれないですけど、あまりレムっぽさは感じないですね(笑)。だからこそ壮馬くんは演じているときと普段のスイッチの切り替えがすごいんだろうなって思います。
――「デビミュ」は今回で第3弾。どんな作品にしたいですか?
神永 第3弾の意味みたいなものも持たせないといけないですし、新しいキャラクターも登場し、内容も変わると聞いているので、「ダンデビ」ファンが期待する以上のものに持っていきたいなと思っています。それは僕個人に関してもそうですし、全体としても「このミュージカルすごいな」と思っていただける作品にしたい。僕はあまり過去の作品と比べるのが好きではないんですが、今回は比べることにこだわって、締めるところは締めて、座長として引っ張っていけるように頑張っていきたいと思っています。
斉藤 今、めっちゃ良いこと言ったね!(笑)。グッと来ました。アニメのキャスト一同よく話しているんですが、「ダンデビ」という作品は媒体が変わると多様な顔を見せてくれる作品だと思うんです。僕がアニメのレムの演者であることを抜きにしても、次はどんな「デビミュ」を見せてくれるんだろうとワクワクしますし、アニメには出ていない新キャラも出てくるので、それが物語にどう絡むのか見てみたいですね。そして……僕はレム過激派なので……。
神永 過激派(笑)。
斉藤 今回、レムがどういう形でエンディングを迎えるか、いち観客としても楽しみにしています。そして圭佑くんもおっしゃっていたように、さらにパワーアップした「デビミュ」を楽しみに、今からワクワク待ちたいなと思っています。
神永 今回もエンディングがふたつあります。
斉藤 また!?
神永 僕はちょっと聞いているんですけど、どういうエンディングになるか楽しみにしてほしいですね(笑)。
――斉藤さんはレム過激派ということですが、(立華)リツカが他のキャラクターと結ばれるエンディングを観ているときの気持ちって、どんな感じなんでしょうか?
斉藤 レムって引き際にすごく美学を感じるんですよね。内心いろいろ思っていたとしても、ここからはリンドとリツカの世界だから……という感じで引くのがとてもカッコイイと思いました。
神永 「デビミュ」も前作は結ばれない回もあって、演出家の三浦(香)さんに「リンド・エンディングでもどうしてもレムを見ちゃうんだよ。レムは引き際がカッコイイから」と言われたんです。レムだって本心は言いたいことがあるはずじゃないですか。それを無言で、そっと身を引く。そこに男のカッコ良さみたいなものを感じます。アニメの前半から考えたら、レムがこうなるとは思わないじゃないですか!?
斉藤 うん、成長したよ。
――個人的感情としてはリツカを奪われた悔しさはあります?
斉藤 悔しさというか、ありえない。僕はレムエンドしか脳が認識することを拒否しています(笑)。
斉藤 でも結局は自分の幸せよりリツカの幸せを祈っているというのが、全キャラクターに共通していることだと思うんです。
――神永さんは個人的には悔しさみたいな感情はあります?
神永 神永としてはあります(笑)。結ばれて幕が下りて欲しいというのはありますけど、そうならないで美しく見えることもお芝居だと思いますし、レムがカッコ良く見えるのなら、結ばれない形もいろいろ研究して、いちばんカッコ良く見せたいなと思います。
――おふたりがアクマのような気持ちが芽生えるときや、もしくはアクマな部分を教えてください。
神永 壮馬くん、いっぱいあるんじゃないですか?(笑)。
斉藤 僕は一度もそんな気持ちになったことはないですね(棒)。強いて言うならこういう質問をされたときですかね。
――そう言われると申し訳ない気持ちになります(笑)。
斉藤 僕は昔はすごく斜に構えた人間だったんですが、最近はアセンションしちゃったんだよね。
神永 アセンション?
斉藤 魂の次元が上昇することなんだけど。
神永 言葉が難しいな(笑)。
斉藤 苦手なことで悩むこともあったけど、そういうものを全部愛そうと思ったのね。だから今はもうそういう部分はない。……まああるけどね!
神永 あるんだ(笑)。
斉藤 圭佑くんはあまりないでしょ?
神永 あります、あります。舞台をやると、コミュニケーション力やカンパニー力が大事なので、そういうのを乱す人やできていないのにがんばらない人がいるとイラッとしますね。そうやって途中で止まってしまう人がいやなんです。そうしなければ、みんなに上に行けるのにって。
斉藤 それは……アクマじゃなくて、めちゃめちゃ男気あるヤツだよ(笑)。
神永 え、天使?
斉藤 天使というか……武士?(笑)。
Interview&Text By 佐久間裕子
●公演情報
ミュージカル「Dance with Devils~Fermata(フェルマータ)~」
3月15日(木)~25日(日)AiiA 2.5 Theater Tokyo
チケット料金:8,800円(税込/全席指定)
当日引換券販売中!
©グリモワール編纂室/デビミュ製作委員会
©グリモワール編纂室/Dance with Devils製作委員会
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