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2018.01.09

変化と結実の一年を締めくくる、楽しくあたたかな空間。「アイドルマスター ミリオンライブ! THE@TER GENERATION 02&M@STER SPARKLE 04」合同リリースイベントレポート

変化と結実の一年を締めくくる、楽しくあたたかな空間。「アイドルマスター ミリオンライブ! THE@TER GENERATION 02&M@STER SPARKLE 04」合同リリースイベントレポート

「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」の音楽CD「THE IDOLM@STER MILLION THE@TER GENERATION 02 フェアリースターズ」「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 04」合同リリースイベントが2017年12月29日、首都圏近郊で行なわれた。

イベントには「THE IDOLM@STER MILLION THE@TER GENERATION 02 フェアリースターズ」組よりジュリア役の愛美、所 恵美役の藤井ゆきよが出演。「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 04」組から.野々原 茜役の小笠原早紀、矢吹可奈役の木戸衣吹、ロコ役の中村温姫が出演した。

「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」発の属性ユニット・フェアリースターズについてのトークでは、藤井が「ジュリア(愛美)はバランサーだけど、私は青い人たちの中にポンと置かれて」と、蒼いイメージが強い歌姫たちの中に入った自身の立場を表現した。軽い感じのトークではあったが、藤井が愛美を“バランサー”として捉えているのは興味深い。

「M@STER SPARKLE」シリーズは待望の各人ソロ3曲目(新メンバーを除く)を収録したCDとあって、「M@STER SPARKLE 04」組からはそれぞれの新ソロ曲について語られた。

小笠原は「『AIKANE?』は茜ちゃんそのものの曲なんですけど、振付の先生が茜ちゃんの今までのカードを見て、ダンスにその要素を取り入れてくれたんです」と、曲だけでなく振付もスペシャルであることをアピール。中村は「ART NEEDS HEART BEATS」について、ロコが協調性を持って、みんなと一緒に歌う楽曲であることを語っていた。木戸は「あめにうたおう♪」の最後に大きく手を振る振付のところでは、客席も手を振りながら一緒に歌ってほしいと要望。「可奈ちゃんならではの曲になってるので楽しみにしてください!」と自信ありげだった。愛美は「M@STER SPARKLE」シリーズの新曲を既に録り終えているそうで、「もうエモエモ~! って曲です!」と気になる予告をしていた。

「アウトオブシアターデイズ」のコーナーは“「どこで」「○○をしながら」「誰が」こんな一言”のお題をボックスから引いて、シアターの外でのアイドルたちの様子を想像するお題トーク。「ファミレスで」「ギターを弾きながら」「ロコが一言」といった具合だ。この最初のお題で中村が「ファミレスマスター恵美!」といきなり藤井を巻きこんだことにより、夜の部のこのコーナーは一言台詞というより周りを巻きこんだ寸劇コーナーの様相を呈したのだった。

大喜利方面で存在感を見せたのは、「『HEART BEATS』ですね!」と自身の新曲のタイトルになぞらえた一言でオチをつけた中村や、宇宙というお題を、2016年の伝説のエイプリルフール企画「茜ちゃんメーカー」のブラックホールネタにつなげた小笠原。お題でものまねを無茶振りされた愛美は、得意とする某有名アーティストの悩み相談の真似で乗り切った。最後まできっちりやりきる姿勢が素晴らしい。

機転を見せたのが木戸で、女子会の恋バナという展開から「私が好きなのはいつも見守ってくれるプロデューサーさんです!」と、キュンキュン台詞で会場を沸かせた。たしかに大喜利で笑わせなければいけないとは一言も言われていなかった。最後は藤井が5人全員がスキー場で雪崩にまきこまれる物語を展開したのち、「……という、夢を見たんだ」と、アイマスPならなじみのある?フレーズのオチをつけたのだった。

今回のイベントは2017年ラストのミリオンイベントということで、2017年を振り返るトークも行なわれた。アニサマ出演あり、台北ライブあり、2度の武道館あり、新メンバー参加ありと本当に充実していた2017年だったが、最近の出来事を聞かれた出演者からは、愛美が藤井たちに誕生日を祝ってもらったり、中村が小笠原たちに鍋を振る舞ったりのエピソードが続々。キャスト陣がプライベートでも仲が良くなっている様子が伝わってくるトークだった。「ミリオンライブ!」最年少だった木戸もついに20歳ということで、一緒にお酒を飲みたい、中村の家にみんなで鍋をしに行こう、といった話題でも盛り上がっていた。

2017年を締めくくり、新たなはじまりにつなげるライブコーナー

ミニライブパートのトップバッターは小笠原の「AIKANE?」。冒頭のリズミカルなちゃちゃちゃのリズムの圧倒的な熱量に、客席を乗せてぐいぐい引きこんでいく。この曲は本当に忙しい楽曲で、笑顔で全力疾走する合間合間に、演歌調にこぶしをきかせるパートがあったり、ワルツ調になったり、高らかに歌い上げたり、透き通るようなかわいさがあったり。フルマラソンというよりは、トライアスロンのような過酷さだ。そんな楽曲のフルサイズ披露を笑顔で駆け抜ける小笠原は、客席との掛け合いも全力投球。尻上がりにテンションを上げて歌いきった小笠原がニャンニャンポーズでキメると会場は大歓声で応える。よくぞここまで仕上げてきてくれたと拍手をしたくなるパフォーマンスだった。小笠原自身も会場の熱気と盛り上がりに大興奮。「こんなにみんなと楽しく盛り上がれて、最高、最高すぎて言葉が出てこない!」と感極まっていた。

中村の「ART NEEDS HEART BEATS」で感じたのは、テンポのいい楽曲に乗せた中村のパフォーマンスからロコの気持ちの高鳴りが伝わってくること。超高速の長台詞もただフレーズをつなげるのではなく、気持ちを込めていく。象徴的なのはフレーズの最後の「ロコナイズ!」を中村と会場が一緒に叫ぶくだりで、歌い終えた中村は「ロコナイズをプロデューサーさんが一緒に言ってくれるのが大事なんです!」と語り、ロコが一緒にアートを作る楽しさを知ったことを伝えていた。

「あめにうたおう♪」を歌う木戸はイントロのダンスで、腰に手を当て全身を弾ませるように、楽しさがあふれだすような動きを見せる。歌の抑揚にメリハリが効いた感じや、降り注ぐ♪をひらひらした手で表現するような動きはまるで歌のお姉さんのようだ。前の2人がちょっとテクニカルで振り幅が大きい楽曲だっただけに、木戸がステージで表現するまっすぐすぎる元気さ、かわいさ、あたたかさがなんだか眩しい。再現度の髪型だけでなく、木戸の存在そのものが可奈と重なるようだった。終盤の「みんなも歌って~!」からの合唱具合はまだ発展途上な感じで(まだ歌詞を覚えていない人も大きく元気にサイリウムを振っていた)、これからライブ楽曲として育っていくのが楽しみになった。

今の「ミリオンライブ!」が持つ地力や絆の強さを感じたのが、愛美と藤井の「FairyTaleじゃいられない」だった。今回のイベントでは、本来この曲のセンターに立つはずだったであろう田所が体調の大事を取ったことにより、イレギュラーな2人編成での披露となった。しかし、そのことによりパワーや輝きが減るのではなく、原曲の5人でなく、予定されていた3人でもなく、このふたりだからこそ見せられるステージに仕上げてきた。オープニングトークでは藤井が、恵美を静香・志保・紬とはカラーが違う存在、ジュリアをバランサーと評した。そんな2人での歌唱だけに、質の違ったパワーを持った2人の個性のぶつかりあいは、原曲の組み合わせとはかなりテイストの違う魅力にあふれたものになった。

そして2人でのステージがこの場限りのオリジナルな魅力を持っていたからこそ、よけいにグッと来たのが落ちサビ頭のソロ、本来田所=最上静香の一番の見せどころ、聴かせどころであるキラーパートだ。愛美と藤井、どちらがソロを担当するのかと思ったが、ここは2人が一緒に担当。2人が重ねた歌声は落ちサビとしてはかなり抑えめで、どちらかというとコーラスやハモりに近いように感じた。そのパートをいつかソロで初披露するのに一番ふさわしいのが誰かは言うまでもない。手つかずのソロパートをいつか、本来の担い手が響かせる日を楽しみにしたい。

ライブを締めくくるラストナンバーは「Brand New Theater!」。真ん中の立ち位置には、小笠原が立った。年の終わりのイベントが終わりを迎えようとするハイテンションもあって、最後の「Brand New Theater!」は今までに見たことがないぐらいはしゃいだ自由なものになった。「ドキドキが爆発しちゃいそう」のフレーズに合わせて、5人が大騒ぎしながら駆け回る姿はアットホームなステージならでは。その姿と会場を満たしていた楽しく幸せな空気は、最高に楽しく熱い時間がこれからも待っていることを確信させてくれるものだった。

充実した一年に対する感謝の気持ちを込めた「ありがサンキュー!」の大合唱で、イベントは幕となった。

Text By 中里キリ

「アイドルマスター ミリオンライブ! THE@TER GENERATION 02&M@STER SPARKLE 04」
合同リリースイベント
2017年12月29日(金)首都圏近郊

セットリスト
M01:AIKANE?(小笠原早紀)
M02:ART NEEDS HEART BEATS(中村温姫)
M03:あめにうたおう♪(木戸衣吹)
M04:FairyTaleじゃいられない(愛美・藤井ゆきよ)
M05:Brand New Theater!(全員)

©窪岡俊之 ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc. ©BNEI/PROJECT iM@S

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