INTERVIEW
2017.12.25
『放課後のプレアデス』OPテーマ「Stella-rium」にてメジャー・デビューを果たした鹿乃が、2017年12月20日に2ndアルバム『アルストロメリア』をリリースする。前アルバムから約1年7ヶ月ぶりとなる本作は、豪華作曲陣によるバラエティ豊かな楽曲群と共に、彼女自身によるソングライティングのセンスも光る一枚に仕上がっている。いよいよシーンの最前線に躍り出た、新世代アニソン・アーティストの心境についてうかがった。
――12月20日に2ndアルバム『アルストロメリア』が発売となります。第2作目が完成した今のお気持ちはいかがでしょうか。
鹿乃 今回は様々な方に手伝っていただく一方で、自分が制作に関わる曲数も1stアルバムより多く、大丈夫かな、という不安がまずあって……完成して良かったな、とホッとしています。
――今回はご自身で作詞を担当された楽曲が7曲と非常に多く、一部作曲まで担当されています。「day by day」「nameless」など、すでにシングルのときから作詞にタッチした曲も多く、このアルバムに向けてソングライティングを充実させていった側面があるのでしょうか。
鹿乃 それはありました。1、2曲目まではまだよかったものの、3曲目あたりから「同じ言葉を使ってないかな?」とすごく巻き戻って考え直したりしてしまって(笑)。
――『アルストロメリア』というアルバムのタイトルの意味は?
鹿乃 いちばん最初に私が考えました。アルストロメリアというのは、花の名前です。最初は本当に単純に、アルバムタイトルに合うような言葉として響きが良い花を選んでいったんです。その中から、「こういうアルバムにしたいな」という私のイメージに合う花言葉を持つ花を探したところ、この花の「未来への憧れ」という花言葉が目に入って。そこから、この花言葉をテーマにして全体の作詞をするという大きな柱も立てました。
――ご自身での作詞と同時に、そういった部分でもアルバムの統一をはかっているんですね。
鹿乃 はい。曲名に関しても、一部のタイアップ曲以外はほぼ全曲、それを意識して花の名前を付けています。「Daisy Blue」とか「Melodic Aster*」とか。ですから、どうやって全部の曲にこのテーマを当てはめていこうか、というところも悩みましたね。言ってしまえば後付けで花の名前を持ってくるのも大変でした(笑)。
――タッグを組む作曲家さんの人数が増え、バラエティに富んだアルバムに仕上がっています。前半のMONACA田中秀和さんと後半のTom-H@ckさんで、大まかなゾーンが区切られているというか。
鹿乃 おふたりともだいぶカラーが違いますよね。ヒゲドライバーさん、やしきんさん、ゆよゆっぺさんもいて……第一線で活躍されている方たちばかりで、よく引き受けてくださったなと。本当にありがたいです。
――シーンの第一線級の方が揃い、サウンド的にもポピュラーなアニソン感を意識した、耳馴染みの良いポップなアルバムに仕上がった印象があります。
鹿乃 前作は若干サブカル寄りというか、同人時代の私のテイストを取り入れていましたが、今回はちゃんとしたアニメ楽曲を歌っているという統一感がありますよね。その一方で楽曲のジャンル自体はすごくバラバラなので、その意味では聴き応えはあるのかなと。
――1曲目は『ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは 間違っているだろうか外伝』ED曲である4thシングル「day by day」から始まります。前作と同様、曲順としてはシングル曲からのスタートです。
鹿乃 自分がファンとして誰かのアルバムを聴くときに、いちばん最初に何を聴きたいかというとシングル曲なんですよね。馴染みのある曲から「あ、これこれ」と入っていき、「新曲はこんな感じか」と聴いていくうちにテンションが上がってくる。このアルバムの曲順も、完全に私の好みで決まっているかもしれません。
――2曲目はリードトラックの「Daisy Blue」ですが、すこっぷさん作曲なのもあって鹿乃さんらしさが出ています。
鹿乃 本当に歌いやすい曲で、歌いながら「これこれ!」と思って。このあたりはアニメ楽曲とはまた違う、昔から私の音楽を好きだった方にピンと来ていただける部分かと思います。
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